ロンドさん回、「ガーデナーと非情5」の後のタイミングになります。
どうしてうちは濡れ場シーンだけに15kも書いてしまったのか。
……ロンドさんに言わせたいセリフが多すぎるのがいけない。
夜明けの名残が消えきらぬ前線基地。
基地の外では、遠くでドローンの微かな飛行音が断続的に響いている。
空はすでに淡い金色に移り変わり、地面にはまだ戦闘の痕跡と、朝露が残っていた。
ロンドの滞在個室として割り当てられた病室――その一室に、二人きり。
カーテンの隙間から漏れる光が、ベッドサイドの金属フレームを淡く照らしていた。
ベッドに腰掛けるリンデンは、背筋をまっすぐに伸ばすこともできず、かすかに肩を落として俯いている。
両の掌には、斧と化したヘイロリウムを臨界駆動させた時に負った、赤黒い火傷。
消毒液のほろ苦い匂いが空気に滲み、包帯やガーゼ、氷嚢の冷たさだけが、わずかに現実の感触として残っていた。
「んふふ♥ もう殿下、しっかり治療しないとダメですよぉ?」
ロンドの声が、ほんのりと甘く、柔らかく響く。
彼女の手際は無駄がなく、包帯を巻く所作さえ、どこかリズミカルで軽やかだ。
だが、その指先が触れるたび、リンデンの表情は少しだけ硬くなる。
ロンドのふざけた調子の裏に、どうしても滲み出る優しさ。
その両方に、今のリンデンは正面から向き合えないでいた。
「ちゃんと殿下が頑張った証なんですから、治るうちに治さないとギルティですからね?」
ガーゼを優しく押さえながら、ロンドは声を潜めて微笑む。
返事はない。ただ沈黙が満ちるだけ。
ほんの数時間前、輸送ラインのコンテナの上で。
焼け爛れた掌で、ふたり分のドッグタグを握りしめたまま動けずにいたリンデンに――ロンドは、あの時も冗談めかして、それでも寄り添おうと声をかけた。
だがその行為は、彼の心にはまだすくい上げるには至っていない。
息をひとつ、静かに吐いて。
ロンドは掌の包帯を結ぶと、唐突に体重を預けてくる。
「どーん♥」
「あっ――」
驚いたようなリンデンの声が、室内に小さく響く。
そのまま、彼の胸元を押し倒し、ベッドに沈めてしまうロンド。
ふわりと髪が揺れて、彼女自身の影がリンデンの上に落ちた。
覆いかぶさったロンドは、いつものように屈託なく笑っている。
だが、その笑みの奥に、決意にも似た強さと――切実な祈りの色が宿っていた。
「このお布団、最高に
冗談交じりの声も、今はどこか切ない。
茶化しも、悪ふざけも、全部――彼を壊れさせないための、大事な武器。
「このまま殿下が壊れてしまったら……それはきっと、ロンドの
そう囁きながら、ロンドの手がゆっくりとリンデンの頬に添えられる。
その掌は、優しく、あたたかく、けれど逃れられないほどにしっかりと、彼を現実へ引き戻そうとしていた。
ベッドの軋む音が、静まり返った病室にそっと溶けていく。
ロンドはリンデンの上に軽く覆いかぶさったまま、ふんわりと笑みを浮かべていた。
その目元には、いつもと同じように茶目っ気の影がきらきらと踊っている。
「にひひ♥……ヘイヘイ殿下、顔がギルティに固まってるぅ♪」
ロンドはいたずらっぽくリンデンの頬を人差し指でつつき、ふざけた仕草で顔を覗き込む。
金色の朝の光がカーテン越しにロンドの髪に溶けて、彼女のシルエットが淡く滲む。
そんなロンドの仕草に、リンデンは困惑と戸惑いを隠せないまま、視線を逸らそうとするが、ロンドは逃がさない。
「だめですよ、殿下?
そんな顔してちゃ、ロンド流“元気注入のおまじない”が効かなくなっちゃいます」
彼女はベッドの上で身体を揺らしながら、軽くリンデンの額に額をこつんとぶつける。
甘えるように頬を寄せると、さりげなく彼の額に指先で小さく円を描いた。
「ほらほら、ここ、ちゃんと撫でてあげますから。ギルティも涙も、ロンドさんがちゃーんと洗い流してあげますから――」
ロンドの声は、冗談と甘えと、そしてどこか滲む本音が絡まり合っていた。
彼女は微笑みながら、そっとリンデンの火傷に包帯を巻いた手を優しく重ねる。
「……ね、殿下。もし――ほんとに、ぜんぶ壊れそうになったら……そのときは」
そこまで言って、ロンドは一度だけ長い睫毛を伏せる。
そして、茶化しも冗談も脱ぎ捨てたような声色で、そっと囁く。
「そのときは、ロンドのなかで壊れてください。
殿下の痛いのも、寂しいのも、ギルティなのも――みんな全部、ロンドが受け止めますから」
まるでふざけたお守りのように、ロンドは自分の胸をとんとんと叩いてみせた。
細い肩、温もり、いつもの悪戯気な笑顔。
だけど、その奥底には、誰よりも強く、温かく、決して折れない想いが流れている。
「ねぇ、殿下。壊れちゃうの、怖いですか?
でも、ロンドさんは怖くないですよ。壊れた殿下も、大好きですから」
小さな指先が、リンデンの頬に涙を残すように撫でる。
ロンドは優しく微笑み、ほんの少しだけ自分に素直な声音で囁いた。
「……ロンドのなかで、全部壊れて、全部泣いて。
それでまた、新しい殿下になればいいんですから」
ベッドの上、重なり合う二人の鼓動が、静かな病室にしっかりと響いていた。
ロンドはベッドの上で、そっと自分の重みをリンデンの身体に預けていく。
彼女の髪が肩先に流れ落ち、甘い匂いと微かな体温がリンデンの頬を撫でる。
押し倒されたままのリンデンは、視線を揺らし、どうしてもロンドと目を合わせることをためらっていた。
「こーら♥ ちゃんとロンドさんを見ないとダメですよ♥」
頬に添えていた手が、そっとリンデンの顎を持ち上げる。
無理やりではないけれど、逃れられない優しさで、彼の顔を真正面に向かせる。
リンデンの瞳は、濡れたように光をたたえて揺れていた。
泣きたい気持ちを必死で抑え込むように、唇はわずかに震え、表情はどこか幼さを残している。
きっと彼自身も、何をどうしたらいいのか分からないまま、ただロンドに気持ちを委ねている。
ロンドはそんな弟を、静かに見つめながら、少しだけおどけて微笑む。
唇を近づけて――。
最初は、羽が触れるほど軽いキス。
柔らかな唇の感触が、リンデンの息を一瞬止めさせる。
二度目は、すこしだけ深く。
なぞるように唇を重ね、ふたりの距離がゆっくりと縮んでいく。
三度目。ロンドの舌先が、こっそりとリンデンの唇の隙間をなぞった。
甘く湿った熱が、お互いの呼吸に混じる。
彼の胸の奥にしまい込んでいた痛みも、寂しさも、少しずつ溶けていくようだった。
唇がゆっくりと離れる。
まだ鼻先が触れ合うほどの至近距離――ロンドは自分の唇をちろりと舐め、頬を赤らめたまま、いたずらな笑みを浮かべる。
「ふふ……殿下、ロンドさんのキス、どうでした? ――ギルティな気分になれました?」
熱を帯びた吐息と、微かな声が、ふたりの間に絡み合う。
リンデンの瞳には、まだ涙がにじんでいた。
それでもほんの少しだけ――その奥に、今にも零れそうな救いと、心を許した温もりが宿りはじめていた。
ロンドはリンデンの胸の上に身を預けたまま、唇をゆっくりと重ねる。
舌を絡める深いキスが、室内にふわりと濃密な熱を広げていった。
唇と唇、舌と舌が溶け合い、ロンドの息が甘く震える。
「あ……っ、ん、ふ、……んぅ……」
小さな吐息と甘い喘ぎが、キスの隙間から溢れ落ちる。
ロンドは器用に、そして丁寧に、リンデンのシャツのボタンをひとつずつ外していく。
指先がシャツの生地を滑り、下に隠れていたリンデンの素肌がゆっくりと露わになっていく。
彼の胸に指を這わせながら、またひとつ、ボタンを外すたびに、ロンドの唇は離れて、また深く重なった。
「姉、さ――」
途切れた声を漏らすリンデンの唇、その隙間をすぐにロンドの舌がなぞった。
そのまま、唇から首筋へ、鎖骨へと唇を移しながら、時折舌で彼の肌をそっと味わっていく。
「ふ、ん、んっ……殿下の匂い、やっぱりギルティ……♥」
囁くような息遣いと共に、ロンドはリンデンの首筋に長く深いキスを落とす。
鎖骨の上で舌を這わせ、時折甘噛みするように唇を押し当てる。
「ん、んぅ……ふふっ……殿下、震えてますよ……かわいい……♥」
ロンドはキスの合間に、震える吐息をリンデンの素肌に漏らす。
自分でも抑えきれないほど、喉の奥で甘い喘ぎが零れていた。
それでも手元は確かで、最後のボタンが外れると、彼女はそっとシャツをはだけさせる。
リンデンの素肌が朝の光に晒されると、ロンドはその胸元に頬を寄せて、小さく息をついた。
「ん……すっごくドキドキしてますねぇ♥
このまま爆発しちゃいそう……♥」
甘く囁きながら、ロンドはリンデンの胸に頬をすり寄せる。彼の鼓動が手のひらにも、唇にも、身体の奥にまで震えるように響いてきて、ロンド自身の息遣いもふわりと熱を帯びていく。
リンデンの喉から、抑えきれない熱を帯びた吐息が零れる。
その音を合図にするように、ロンドはゆっくりと彼の素肌をなぞっていった。
胸元から腹部へ、指先で確かめるように、撫でるように。
火傷のない場所を選びながら、労わるようでいて、確実に熱を煽る動き。
「ほらほら殿下ぁ♥ 息、荒くなってますよぉ……♥」
ロンドの手は、そのまま自然な流れでリンデンの下腹部へと伸びる。
ベルトに触れ、留め具を外し、ボトムへ。
まるで最初から“そうなること”が決まっていたかのように、するりと、抵抗なく脱がせていく。
外気がわずかに入り込み、晒された下腹部にひやりとした感覚が走る。
だがそれは一瞬で、内側から込み上げる熱に塗り潰されていった。
「……あ、……っ」
リンデンの身体が小さく跳ねる。
ロンドはそれを見逃さず、満足そうに微笑んだ。
「冷たいの、びっくりしましたぁ?
でもでも……すぐ、あったかくしてあげますから♥」
硬く張り詰めたそれを、ロンドの指先がそっとなぞる。
触れるだけ。包み込むだけ。
大切なものを壊さないように、慈しむように。
「ん……ふ……殿下、ちゃんと反応してくれるの、かわいすぎ……♥」
指で輪を作り、ゆっくりと扱き始める。
急がず、焦らさず、ただ“ここに居ていい”と教えるような動き。
リンデンの呼吸が乱れるたび、そのリズムに合わせて、ロンドの指も律動を刻む。
「だいじょうぶですよ、殿下……
いまは、なにも考えなくていいですから……♥」
ロンドの声は甘く、低く、包み込むようで。
彼女の指先は、確かにそこにあって、リンデンの存在を、熱を、ちゃんと受け止めていた。
ロンドは熱を確かめるように、しなやかな指先で優しく扱き上げ続ける。
そのたびに、リンデンの肌から熱を帯びた吐息が零れ、胸もとがわずかに震える。
ロンドは、そんな彼の反応を愛おしげに見つめながら、再び身を屈めて唇を重ねた。
「ん、んぅ……ふ、ん……」
舌を深く絡めて、息がもつれるほどのキスを繰り返す。
湿った唇が触れ合い、唾液が混ざり合う音が、静まり返った病室に甘やかに響いた。
「んっ……んん、ふ、あ……♥」
ロンドの口の端から、キスのたびに熱い喘ぎと、甘い水音が漏れる。
彼女の指が絶え間なくリンデンの熱を慈しみ、扱き上げるたびに、下腹部からこぼれる湿った音が重なっていく。
リンデンの身体が堪えきれず一際強く震えた瞬間。ロンドは唇を離さず、そのまま彼の声も息も、ぜんぶをキスで塞ぐ。
「っ……いいですよ、殿下……♥」
囁くように唇を震わせて、リンデンを貪る。
抑えきれない熱が彼の奥からほとばしり、ドクンと脈打った。
脈動と共に溢れ出し、白濁とした精がロンドの白い手を汚していく。
精を吐き出すたび、ロンドは深く、さらに濃密なくちづけでリンデンの声を閉じ込める。
「ん……、ふっ、んぅ……♥」
ロンドの吐息も、彼女自身の昂ぶりも、唇を離すことなく絡み続ける。
やがて、彼の精が吐き出しきったタイミングで、ロンドの指がゆるゆると動きを止めた。
唇がそっと離れると、二人の口元には混ざりあった唾液が銀の糸を引き、ぷつりと静かに切れる。
ロンドは熱を帯びた吐息を残しながら、微笑んでリンデンの頬にキスを落とした。
「いっぱい出しちゃいましたねぇ、殿下♥」
ロンドは、白く濡れた手をわざとらしく持ち上げて、リンデンの目の前でくるくると指を動かす。
光沢を帯びた精液が指の間に糸を引き、ロンドはそれを恍惚とした表情で舌先ですくい取った。
「ん……♥ おいし……♥」
指の腹から爪先まで、ねっとりと丹念に舐めとる。唇を湿らせ、時折舌で円を描くように、指の隙間に残った熱も残さず味わっていく。
淫らな水音と、ロンドの甘い喘ぎが、静まり返った部屋に艶やかに溶ける。
リンデンは浅い息を吐きながらも、その光景から目を離すことができなかった。
喉がかすかに鳴り、胸が早鐘を打つ。
ロンドの小さな舌と白い指、蕩けそうな表情――それら全てが、彼の感覚をじわりと熱くしていく。
一通り丁寧に舐めとったロンドは、指先から唇を離し、まだ昂ぶりが収まっていないリンデンの下腹部へと視線を落とす。
その熱を帯びた様子に、ロンドは頬を上気させたまま、にんまりと微笑んだ。
「おやおやぁ? まだまだ殿下もお元気みたいですねぇ……?」
茶化すように囁きながら、ロンドはリンデンの唇に軽く口づけを落とす。
唇が触れたまま、名残惜しそうに彼の顔を覗き込むと、ゆっくりと身体を移動させ、リンデンの上に跨がる。
「それじゃあ……もっと
柔らかな太ももがリンデンの腰に絡む。
ロンドは楽しげに微笑みながら、自分のメイド服の裾にそっと手をかけた。
清楚で愛らしいメイド服――黒と白のフリルが重なり、胸元のリボンがきゅっと結ばれているその姿が、今だけはどこか艶やかに揺らめいて見える。
ロンドの髪飾りや首元のリボン、細く繊細な指先まで、すべてが朝の淡い光に透けて浮かび上がる。
「殿下。ロンドさんがメイドじゃなくなっていくところ、ちゃんと見ていてくださいね♥」
そう囁きながら、ロンドはゆっくりと胸元のリボンを解き始める。
カチリと外されたピンとともに、白いエプロンがふわりと揺れ落ちた。
続けて肩口の留め具に指をかけ、片方ずつ外していくたびに、可憐だったメイドのシルエットが少しずつ崩れていく。
「はぁ……ん、見られるの、ちょっとドキドキしますね……♥」
ロンドは自分でも頬を赤らめながら、袖口から片腕ずつ抜いていき、首筋から鎖骨までを朝の光に晒していく。
柔らかな黒のワンピースドレスが滑り落ち、パニエのふわりとしたボリュームも次第に薄れてゆく。
リンデンの瞳は釘付けになったまま、動くこともできず、その変化をただ見上げるしかなかった。
下着の上に滑るロンドの指が自分で胸元を少しだけ撫でると、肌の温度も指の震えも、全部リンデンに見せつけるように惜しみなくさらけ出される。
脱ぎ捨てたドレスがベッドの上に音もなく広がり、彼女は肩をすぼめて微笑んだ。
「……ね、殿下。これでロンドはメイドじゃなくなりましたよ?……と言ってもぉ」
「ちょっと
ロンドは微笑みながら、背中の留め具にそっと手をかける。
朝の淡い光に包まれた身体が、静かに緊張を帯びていく。
カチリという小さな音と共にブラのホックが外れ、肩紐が滑り落ち、過不足のない整った乳房がリンデンの前に露わになった。外気に晒されたばかりの肌は薄く粟立ち、淡い色の乳首がぴんと張り詰めている。
「んん……っ♥」
ロンドは、彼の熱い視線をしっかりと感じながら、微かに震えた。
頬にはほんのりと紅が差し、呼吸もわずかに早くなる。
リンデンの瞳にはまだ戸惑いや躊躇いが滲んでいた。恥じらいと、愛しさと、罪悪感――複雑な想いが交差しているのを、ロンドは見逃さなかった。
そんな彼の手をそっと取る。包帯で巻かれた不器用な手を、ロンドは優しく自身の腰元へ導いた。
「最後は、殿下にお願いしますね……♥」
柔らかな声でそう囁きながら、リンデンの指を自分のショーツのサイドに付いた紐へと誘う。彼の手が躊躇いがちにゆっくり紐を掴むと、ロンドはそのまま促すように、そっと腰を動かしてみせる。
――結ばれていた細い紐が、ゆっくりと解ける。
はらり、とロンドを守っていた最後の布地が滑り落ちる。
その生地の裏側から、つうっと粘り気のある一筋の糸が秘部から引いた。
朝の空気が肌を撫で、ロンドの身体はさらに火照るように染まっていく。
「あーあ、これでもう不健全なお姉ちゃんですらなくなっちゃいましたねー……♥」
ロンドは、いたずらっぽい声色のまま、恥じらいと高揚の混ざった微笑みを浮かべた。
すべてを脱ぎ捨てた身体を朝の光に晒し、リンデンの上にそっとまたがったまま、頬を染めて見下ろす。その細い肩、豊かな乳房、艶やかな肌が淡い陽光の中でなまめかしくきらめいている。
ロンドは身を屈めて、もう一度リンデンの唇を優しく、けれどもどこか渇望するように深く重ねた。
唇と唇、吐息と吐息が絡まり、ふたりの間には甘く熱い緊張が生まれる。ロンドの舌先がリンデンの唇をなぞり、ひそやかに、しかし確かな情熱を伝えていく。
「それじゃあ……メイドでも、お姉ちゃんでもない――“ただのロンド”が……」
吐息の合間、震える声で囁きながら、ロンドは自分の腰をゆっくりと沈めていく。両手でリンデンの頬を包み込み、そのままじっと彼の瞳を見つめていた。
羞恥と期待が混ざる瞳には、うっすらと涙の膜が浮かぶ。
「殿下のお情けを、頂戴しますね♥」
そう言いながら、ロンドは身体をわずかに持ち上げ、自身の秘部をリンデンの熱の先端にゆっくりと宛がう。
「んっ……ふ、ぁ……」
ロンドの口元から甘い吐息がこぼれる。彼女の指が、リンデンの腰や胸元にしがみつくようにしながら、緩やかに腰を揺らし、秘裂に熱の先端を滑らせていく。
愛液がとろりと伝い、熱の先端にまとわりつく。秘部は既に濡れて柔らかく、わずかな動きだけで、ロンドの身体全体が小さく震える。
リンデンの熱を確かめるように、ゆっくりと先端をなぞり、愛液をたっぷりと馴染ませていく。
「ふ……ん、殿下、あっつい……♥」
囁きと共に、ロンドは腰をゆっくりと下ろし始める。
その先端がじわじわと秘部に沈み込んでいく感覚に、ロンドは喉の奥で小さく声を詰まらせた。
「んっ、ふ、ああ……♥」
熱の先端が彼女の腟へと埋まっていくたび、ロンドの身体はわずかに痙攣し、快感と切なさが混ざった震えが全身を駆け巡る。
ゆっくりと、慎重に、けれど確かに――ロンドはリンデンをひとつひとつ自分の膣奥へ迎え入れていく。
「……全部、ロンドの
その声には、これまで見せたことのないほどの本気と、甘い渇望が溶けていた。
ロンドの腰が完全に沈み、リンデンの熱が彼女の最奥に触れた瞬間、ふたりの身体の境界が、熱と鼓動でひとつに溶けていくようだった。
密やかな水音と、甘い吐息。
ロンドはリンデンの熱をその最奥までしっかりと呑み込み、全身を細かく震わせながら、吐息を大きく漏らした。
「……あ、ああ……っ、ふ……っ……♥」
その瞬間、膣奥に触れる確かな熱に、ロンドの身体は甘く反応する。腰の奥からせり上がる痺れるような感覚。
じんわりと広がる充足感と、下腹部を満たされる幸福感が、彼女の内側すべてに伝わっていく。
目を閉じたロンドの長い睫毛が震え、頬には紅が差し、汗ばむ額に小さな髪が貼り付いていた。
リンデンの熱が膣内でどくどくと脈打っているのを、ロンドは生々しく、確かに感じていた。
「殿下……ロンドのお味、いかがですか……?」
かすれた声でそう囁きながら、彼女の手はリンデンの肩をしっかりと抱きしめる。
リンデンもまた、初めて味わう深い快感に、呼吸を浅く速くしていた。
見上げた彼の瞳には、驚きと戸惑い、戸口の奥に浮かぶ、どうしようもなく圧倒されるような感情が入り混じっている。
自分がロンドの奥深くまで達しているという事実、その温度と柔らかさ、包み込まれる快楽が、彼の心と身体の芯まで染み込んでいく。
ロンドはその震えと戸惑いをすべて受け止めるように、ゆっくりと腰を沈めたまま動かない。
ふたりを繋ぐその奥で、鼓動と熱が溶け合い、汗ばんだ肌と肌のあいだに、しっとりとした温もりと静かな余韻が降りてくる。
「ん……、殿下……ロンドさんの全部、殿下でいっぱい……♥」
ロンドの息遣いと、リンデンの浅く乱れた呼吸が、ベッドの上で溶け合いながら、ふたりだけの時間が静かに流れていた。
やがて、ロンドはそっとリンデンの頬を撫で、彼の額に優しくキスを落とす。
その指先も、唇も、全身で、今この瞬間だけは――ただ彼を受け止め、慈しむためだけに存在していた。
静寂のなか、ふたりの体温だけが確かに満ちていた。
ロンドはリンデンの肩に手を添え、膣奥で彼の熱をしっかりと感じながら、しばらくその充足に酔いしれていた。
やがて、ロンドはそっと目を開き、上気した吐息を混ぜてリンデンを見下ろした。
「……殿下、ちゃんとロンドだけを見ててくださいねぇ……♥」
柔らかく微笑みながら、彼女はゆっくりと腰を持ち上げる。
膣内が熱を名残惜しそうに締め付け、ロンドの全身を伝う快感の波が震えとなって現れる。
「ん、んんっ……っ、あ、ぁ……♥」
重なった部分がゆっくりと抜け、また沈み込む――そのたびに、ロンドの身体は敏感に震え、甘い声が漏れた。
最初は小さく浅い動き。膣奥にたっぷりと馴染んだ熱を確かめるように、慎重に、丁寧に、何度も上下に揺れる。
濡れた音が静かな部屋にかすかに響き、ロンドの吐息とリンデンの荒い呼吸が重なり合っていく。
「ふ、ぁ……んっ、殿下、ロンドの……
ロンドはそのままリンデンの首筋に身を寄せ、頬を擦り寄せながら、動きを徐々に深く、大きくしていく。
ゆっくりと、けれど確かなリズムで、彼女はリンデンの熱を最奥に迎え入れ、また浅く抜き、二人の身体の奥でとろけるような一体感を味わう。
ベッドの上で絡み合うふたりの身体――。
ロンドの滑らかな太もも、汗ばむ肌、震える腰付き。
そのすべてがリンデンを包み、ふたりだけの世界に静かな律動が広がっていく。
「ねぇ……殿下。ロンドの全部、ちゃんと……感じてくれてますか……♥」
小さな声でそう囁きながら、ロンドは再び深く沈み込み、リンデンの熱を奥深くで感じていた。
「……っ、はぁ……♥ ん、んっ、くぅ……♥」
ロンドの吐息が熱く揺れる。頬を紅潮させ、汗ばんだ額に乱れた髪がかかる。けれどその唇は、どこか楽しげにほころんでいた。
顔を赤らめたまま、ロンドはふざけたように言葉を重ね、身を委ねながらもその場の空気を柔らかくほぐしていく。
腰はゆっくりと、けれど確かに律動を続け、ふたりの肌と肌の隙間を甘い熱が満たしていった。
時折、ロンドの声に混じってベッドの軋む音、濡れた音、互いの息遣いが交じり合う。
ふたりきりの世界、朝の淡い光と、静かな病室――けれどリンデンの表情だけが、さっきからずっと苦しげに揺れていた。
その瞳の奥で、堪えきれないものが膨らみ、やがて一筋の涙となって頬を伝った。
「……殿下?」
ロンドは不意にその異変に気づき、ふっと身体を起こしてリンデンの顔を覗き込む。
リンデンは、自分が涙を流していることにすら気づかないまま、まるで幼い子供のように、静かに、抑え込むこともできずに泣いていた。
「あーあー、泣いちゃいましたねぇ?」
ロンドはふわりと微笑む。その声色はいつもと変わらない軽やかさを装っているけれど、そっと伸ばした指先はとてもやさしく、慈しみのこもったものだった。
リンデンの頬を伝う涙を親指で優しく拭う。その温度を確かめるように、唇を近づけて額に、眉間に、濡れた睫毛にキスを落とす。
「まさかロンドさんのテクが良すぎて泣いたとかじゃ……ないですよねぇ? ふふ……♥」
おどけるような囁きとともに、ロンドの腰は止まることなく、律動を深めていく。
泣きながらも快感に震えるリンデンの奥を、より深く、よりやさしく、何度も満たし続けた。
「……わかってますよ。泣きたかったんですよね」
その言葉を聞いたリンデンは、見られたくないように、傷ついた腕で顔を覆い隠す。
しかしロンドの手がその腕をそっと解き、まっすぐに彼の顔を自分の方へ向けさせた。
「こーら♥ 隠さないで、ちゃんとロンドの前で泣いてください♥」
ロンドは彼の頬に両手を添え、さらに唇を重ねた。濡れた涙の味を、愛おしむように舌先でなぞる。
「……ぐ、……っ、姉さん……」
喉の奥からかすれるような小さな声が零れる。感情の瓦礫の隙間から、必死に手を伸ばすような、そんなどうしようもない声で彼は“姉”を呼んだ。
「はいはい、ここにいますよぉ♥」
ロンドは揺れる腰のリズムを緩めながら、両腕でリンデンの背中をしっかりと抱きしめる。
汗ばむ背中を手のひらで撫で、震える身体ごと優しく包み込むように、決して離さないように、壊れないように。
ベッドの上で、ロンドの細い腰がゆるやかに律動を刻み続ける。
ふたりの熱が交わるたび、汗ばんだ肌が滑り、柔らかな朝の光がそのすべてを包み込む。
ロンドはリンデンの涙を拭った手で彼の頬を優しく撫で、揺れる吐息を絡めるように、そっと耳元に唇を寄せた。
「ねぇ、殿下――」
律動を重ねながら、ロンドは穏やかな声で問いかける。
「殿下は何が悲しいですか?何が辛いですか?嬉しくなることは、なんですか?」
彼女の指先が、そっとリンデンの髪を梳き、涙で濡れた睫毛を優しくなぞる。
「……全部じゃなくてもいいんです。言葉にできることだけで、いいんですよ」
ロンドの声は、からかいのない、ただ素の優しさと慈しみに満ちていた。
身体を重ねるたび、彼女はリンデンの表情をそっと見つめ、真剣な眼差しでその奥を覗き込む。
「ロンドに教えてください――
メイドじゃなくて、騎士でもなくて、姉でもない……ただの
その言葉に、リンデンの胸がひくりと震える。
戸惑いと躊躇い、そしてどうしようもない安堵が入り混じった表情で、彼はロンドを見上げた。
それでも、涙が止まらないまま、声にならない声で唇を動かす。
ロンドはそんな彼の表情を見つめながら、愛おしそうに微笑む。
律動を重ねるたび、ふたりの身体が深く繋がり、心の距離もわずかずつ近づいていく。
「ロンドは……殿下が泣いても、笑っても、全部好きなんですよ。だから――殿下のこと、少しだけ分けてください」
そう囁いて、ロンドはまたひとつ、深く、長いキスを落とした。
そのぬくもりは、身体の奥にも、心の奥にも、静かに沁みていく。
ロンドの背中に、リンデンの両腕がゆっくりと回される。
その動きは普段の彼からは想像もつかないほど、切実で、どこか必死な力強さを帯びていた。
無意識に肩口へしがみついてきたその指先、腰に回る腕の熱さ――ロンドは思わず息を詰まらせる。
それでも、顔を上げて彼を見上げるロンドの表情には、嬉しさと少しの驚き、そして静かな微笑みが浮かんでいた。
「……ん、ふふ……♥ 殿下、そんなに強く抱きしめられたら……ロンド、壊れちゃいますよ?」
小さく囁くその声に、リンデンは一瞬だけ逡巡するような瞳を揺らすが――次の瞬間、ふたりはベッドの上で、ごろりと転がるように体勢を変えた。
ロンドがベッドに仰向けに押し倒され、覆い被さるようにリンデンが上になる。
朝の淡い光が、汗ばむふたりの肌を静かに照らし出す。
ロンドの両膝が、リンデンの腰に絡みつく。
リンデンの顔は涙と汗に濡れたまま、それでもどこか決意をたたえた眼差しで、ロンドを真っ直ぐに見つめていた。
「殿下……?」
ロンドが小さく呼びかけた刹那、リンデンはそのまま彼女の身体を強く、けれど決して乱暴ではなく、抱きしめる。
包帯で覆われた手がロンドの背中を撫で、肩甲骨を辿りながら、今にも壊れてしまいそうなほど深く、彼女の存在を抱きしめていた。
そして――
ゆっくりと、リンデンの腰が動き始める。
さきほどまでとはまるで違う、意志を込めた強い律動が、ふたりの奥深くへと叩き込まれていく。
ロンドの身体がシーツの上で大きく揺れ、細い指がベッドの端をきゅっと掴む。
「……ぁ、んっ……! ふ、ああっ……♥」
熱と熱がぶつかり、溶け合うたび、ロンドの全身が悦びと切なさに震える。
リンデンの顔は涙に濡れながら、それでも優しく、そしてどこか切なげに、ロンドだけを見つめ続けていた。
リンデンの動きは次第に激しさを増していく。
覆い被さる彼の腕がロンドの身体をしっかりと抱きしめ、指先が背中や腰に、時折むき出しの感情そのままに食い込むほど強くしがみついてきた。
ベッドの軋む音、熱を帯びた呼吸、肌と肌がぶつかり合う生々しい音が、狭い病室の空気をすべて染め上げていく。
ロンドは、そんな激しい律動を全身で受け止め続けていた。
シーツの上で押しつぶされるように、胸を大きく上下させながら、柔らかな太ももでリンデンの腰を受け止め、彼の動きに合わせてゆるやかに腰を揺らす。
「んっ、んん、ふぁ……あぁ……♥」
ロンドの喘ぎと、甘く切ない声が、熱を伴って溢れる。
リンデンの熱が奥深くまで何度も突き込まれるたび、ロンドの膣内はその熱にきゅっと強く絡みつく。
激しい衝撃が身体の芯まで響き、汗が肌を伝って滴る。
それでも、ロンドは決して顔を背けず、潤んだ瞳でリンデンを見上げ続けた。
両腕を彼の背中に回し、傷だらけのその身体をやさしく撫でる。
時折、彼の名前を愛しそうに呼びかけ、
時にはキスで唇を塞ぎ、時には首筋に唇を落として、彼の荒れた息を和らげる。
ロンドの手のひらも、唇も、太ももも、すべてが「壊してもいいよ」と囁くように、強く、温かく包み込んでいた。
彼の抽挿が一層激しさを増すほど、ロンドは深く足を絡め、受け止め、すべてを赦すように、柔らかな声と優しい微笑みを返していた。
「ん、っ……殿下、いっぱい……いっぱいぶつけてくださいねぇ……ロンドが全部、引き受けますから……♥」
強い抱擁と激しい熱、それでも満ちるのは、どこまでもやさしく、あたたかな愛情。
ふたりの世界は、汗と涙と喘ぎでぐしゃぐしゃになりながら、静かに、でも確かに繋がっていた。
激しさを増したリンデンの律動に、ロンドの身体は何度も跳ねるように揺れ、シーツの上で熱く汗ばんでいた。
「ふ、んぁっ……! あ、ああっ……♥ もっと……殿下の、全部、ロンドに……」
ロンドは熱い吐息を幾度も漏らしながら、腕をしっかりと彼の背中に回していた。
リンデンの腰が深く激しく打ちつけられるたび、ロンドの乳房は大きく揺れ、硬く張り詰めた乳首が彼の胸板に擦れて、ぞくぞくとした甘い痺れが全身を駆け抜ける。
「や、んっ、そこ……だめ、そこ、すごっ……! ふ、ぅ……あっ、あああっ……♥」
膣内は離れたくないと願うように、律動ごとにきゅっとリンデンの熱を締め上げる。
熱い吐息と甘い喘ぎが混ざり合い、部屋の空気もすべて淫靡な熱で満たされていく。
「全部、ロンドの中に……殿下の、ぜんぶ……っ……♥」
やがてリンデンの動きが一層強く、深くなった。
最奥まで突き入れられた瞬間、ロンドの全身が大きく震える。
「ん、くぅ……っ、あ、あぁあっ――!!」
声にならないほどの嬌声とともに、波のような絶頂がロンドの身体を突き抜けた。
膣内が収縮し、きゅうっとリンデンを奥深く締め上げたまま、身体の芯まで甘い痺れで満たされる。
その瞬間、リンデンもまた限界に達し、膣奥へ熱い精がどくん、と脈打つように注ぎ込まれた。
「……っ、……!」
脈動とともに溢れる精液が、膣奥も子宮も満たしていく。
ロンドは快感に身体を震わせながら、彼をさらに強く抱き締めた。
「んっ、んんっ、はぁ……♥」
リンデンはそのままロンドの中で精を吐き出し、震え続けている。
ロンドも絶頂の余韻に包まれたまま、彼の頭をそっと胸元に抱き寄せて、柔らかな指で髪を梳いた。
ふたりの熱、汗、涙、喘ぎ――すべてがひとつになって、静かな朝の病室を、誰にも邪魔されない余韻で満たしていた。
しばらくの時間が流れていた。
荒れていた呼吸も、昂っていた熱も、ゆっくりと現実へと落ち着いていく。
それでもふたりはまだ繋がったまま、離れる理由を見つけずにいた。
ロンドはリンデンを胸元に抱き寄せ、そのまま腕の中にすっぽりと収めている。
彼の額が自分の鎖骨に触れ、呼吸のたびに胸がかすかに上下するのが伝わってくる。
朝の光が窓から差し込み、リンデンの髪を照らした。
ほとんど黒に見える深緑の中から、翡翠のような色がきらりと覗く。
ロンドは指先でその髪をすき、絡まった毛先をほどくように、ゆっくりと梳いていった。
「……うーん、殿下の髪、やっぱり
指の間をすり抜ける感触を楽しむように、ロンドは目を細める。
「お日様も、ちゃんと
ふふん、と鼻を鳴らし、まるで自分のことを褒められたかのように得意げに息をつく。
その軽い言い方が、この空気を壊さないように選ばれたものだと、ロンド自身が一番よく分かっていた。
リンデンはその声を聞きながら、ロンドの胸の中でゆっくりと呼吸を重ねる。
吸って、吐いて。
鼓動が少しずつ、彼女のそれと揃っていく。
しばらく、言葉はなかった。
けれどその沈黙は重くなく、むしろ許された静けさだった。
やがてリンデンは、ほんの少しだけ――
ほんの少しだけ、自分が甘えることを許したように、ロンドの胸元で唇を動かす。
「……誰も、死なせたくなかったんです」
声は小さく、震えていた。
ロンドは髪を梳く手を止めず、ただ「うん」と短く相槌を打つ。
「あの人たちに……あの二人に、生きてほしかったんです」
胸の奥に溜め込んできたものが、ぽつり、ぽつりと零れ落ちていく。
決壊しないように、言葉を選びながら。
それでも、抑えきれずに溢れてしまう想い。
「でも……どう頑張っても……私しか、生き残れなくて……」
その言葉に、ロンドの胸がきゅっと締めつけられる。
けれど彼女は否定もしないし、正解を与えようともしない。
「……うん」
ただ、そう言って、彼の髪をもう一度梳く。
「……もっと、教えてください」
声は低く、静かで、逃げ場を与えないほどに優しい。
「殿下が見たこと、感じたこと……ロンドが、ちゃんと聞きますから」
リンデンの額に、そっと自分の頬を寄せる。
抱き締める腕に力を込めすぎないように、それでも離れないように。
溢れ出る言葉を、評価せず、裁かず、ただ「今ここに置いていい」と示すように。
朝の光の中で、ロンドは相槌を打ち続ける。
それが今の彼にとって、いちばん必要な受け止め方だと、知っているから。
――大丈夫。
壊れないように、ゆっくりでいい。
そう言葉にせずとも、彼女の腕と指先と呼吸が、すべてを語っていた。
リンデンが胸の奥に抱えていた言葉をすべて吐き出し終え、やっと落ち着いた静かな朝の空気が、ベッドの上を包んでいた。
ロンドは優しく彼の頭を胸元に抱き寄せて、翡翠色に透ける彼の髪を指先でそっと梳きながら、微笑んで彼を見つめていた。
「……よく言えましたね、殿下。偉い偉い♪ 本当に頑張りました。ロンドさんは、殿下のそういうところ、大好きですよ?」
声色はいつも通り、茶目っ気たっぷりに。けれどその瞳は限りなくやさしく、弟の弱さも痛みも、まるごと抱きしめる包容力で満ちていた。
ロンドの細い指がリンデンの頬をなぞり、時折髪に口づけを落とす。その度に、リンデンはゆっくりと息を吐き、肩の力を抜いていく。
「……ありがとう、ございます……姉、さん……」
小さく、震える声。だけど、どこか解放されたような静けさがあった。
ロンドは微笑みながら、そのままリンデンの額にそっとキスを落とす。
「にひひ♥……ロンドさん、褒めるのは得意ですからねぇ。殿下が弱音を吐くのも、泣くのも、全部ロンドのご褒美です♥」
そして、ふたりの唇が静かに重なる。
優しく、甘く、そしてどこか蕩けるような深いキス。
そのキスの最中――ロンドは、まだふたりの身体が繋がっていることをはっきりと思い出す。
密やかに膣内を満たしているリンデンの熱が、再び静かに灯っていくのを、ロンドは奥で感じ取った。
「ふふ……殿下ぁ、まだまだ時間、たっぷりありますし――
さっきよりも……もーっと
ロンドは悪戯っぽく唇の端を上げて、リンデンの耳元に囁く。
胸元に埋めていた彼の顔をそっと両手で持ち上げ、見つめ合いながら甘く微笑む。
「だから今は――世界よりも誰よりも、ロンドさんを優先してくださいね♥」
太陽が高くなり始めた空の下、ふたりきりの病室には新しい熱が静かに灯る。
ロンドは自分の中でまた昂ぶりはじめたリンデンの熱を、心も身体もまるごと受け入れる覚悟で、愛しさと悦びを全身で伝えていく。
「ねぇ、殿下……今度はロンドさんのことも、たくさん、たくさん甘やかしてください……♥」
彼女の瞳はとろけるように細められ、次の愉楽を誘うように、ふたりの世界をそっと閉ざしていった。
補遺:
この後リンデンは安定期を迎えるが、ストイックさが少しだけ薄れてしまった為19歳のタイミング(ガーデナーと断絶1~2)で魔剣胎蕾体戦の時に新人二人が犠牲になっても、実力が微かに足りず相打ちになって殉職する。
次回すけべする騎士(10/5まで)
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風雅
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ソナタ
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濡羽
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玄鉄
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レアリザス︎︎ ♂︎︎or ♀
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スリー♂︎︎ or♀