※この作品はR-18です。

Evil★Twinとイチャイチャする話   作:ruchino

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Evil★Twinの2人とハニトラごっこをする話です。


Evil★Twinとハニトラごっこをする話

 

「ねぇねぇ、お兄さん。そう――そこの、カッコいいお兄さん」

 

 声をかけられたような気がして、僕は思わず足を止める。

 吹き抜ける夜風の寒さが和らいできた、職場からの家路だった。

 

 しかし、立ち止まってすぐに、至極当然のことに思い至る。

 一般的に見て、僕も一応は「お兄さん」と呼ばれるような年の頃ではある。だからこそ足を止めたんだけど、落ち着いて考えてみれば、肝心要のカッコいいと言われたことがほとんどなかった。つまり、部分的に該当していただけで、声をかけられたのは僕ではないのだろう。

 

 思い違いだという結論に納得し、そのまま歩き去ろうとして――

 

「ちょっ、ちょっと……ちょっとぉ!! 気付いてくれたっぽいのに、どうして立ち去ろうとしてるのっ。あたしが声をかけたのはお兄さんよ、お兄さん。

 仕事帰りの、カッコいいお兄さん♥」

 

 袖をきゅっと掴まれて、少しだけ勢いよく引っ張られる。

 

 よろめきながら振り向くと、ショートボブの美女が立っていた。鮮やかな色の髪にグレーのエクステが混ざっていて、揺らめくようなコントラストが眩しい。

 そして目を引くのは、大胆に晒された素肌だ。キスマークらしきものが見える乳房、柔らかさを帯びながらも引き締まった腹部、肉づきのよさを感じさせる太もも――そんな抜群のプロポーションを彼女は惜しげもなく曝け出していた。

 せっかく着ているコートも半ば脱ぐように着崩していて、艶やかな色を帯びた唇の端からは白っぽい棒が突き出ている。

 

「友達と約束してたんだけど、どうも忘れられちゃったっぽくってぇ。気持ちと時間を持て余してたのよね。だ・か・らぁ――」

 

 彼女は咥えていた棒付きキャンディを口から引き抜くと、豊かな身体を押し付けるようにしながら、自分自身の腕を僕のそれに絡ませてくる。さも当然のように手が握られ、指同士が絡められる。

 感じられる柔らかさやすべすべとした肌に驚かされたのも束の間、あまりにも整っている彼女の顔がまつ毛の本数を数えられそうな距離まで近づけられていた。

 

 見惚れて思わず息を呑むと、彼女は悪戯っぽい微笑を浮かべた。

 

「お兄さん、あたしと遊ばない?♥ 今ならぁ、たっくさんいい思いさせてあげる♥ こんな感じに、ふぅぅぅぅぅぅ♥」

 

 熱っぽさを感じさせる吐息が耳を撫で、ゾクゾクとしたような心地が身体を撫でるように駆け抜ける。

 その間にも、彼女は身体を更に密着させていて、押し付けられたおっぱいが僕の腕を挟むように形を変える。むにゅぅぅ♥と柔らかく潰れたその姿はキスマークをより際立たせていて、僕は身体を強張らせながらも、その光景をまじまじと凝視せずにはいられなかった。

 おまけに、どことなく醸し出されている甘くいい匂いに鼻孔までくすぐられているのだから、どうしてこれ以上抗うことなんてできるだろうか。

 

 紅潮しているに違いない顔を勢いよく上下に振って僕が答えると、彼女はくすくすと笑いながら唇を緩めて微笑んだ。

 

「それじゃあ、決まり♥ 忘れられない夜にしましょーね、お兄さん♥」

 

 そのまま歩き出すように引っ張られて、一瞬困惑してしまったが、その気になった男と女が向かう場所なんて一つしかない。

 いや、そもそもの話、段取りについては彼女――キスキルに任せておけば間違いないだろう。

 僕は事前に割り振られた役っぽく振る舞うだけだ。まず間違いなく彼女たちの織り成す流れに翻弄されるだろうから、できる限りではあるけれど。

 

 キスキルやリィラと『ご褒美』について話した先日のことを思い返しながら、僕は引っ張られるように歩き出した。

 

 

  *

 

 

「自分にハニートラップを仕掛けて欲しいって、えぇ……マスター、そっち方面の性癖をいよいよ拗らせちゃった?」

 

 キスキルが柳眉を寄せながらジト目で僕のことを見上げる。

 見惚れるような整った顔には何とも言えないような表情が浮かんでいて、口調にも困惑が滲み出ていたけれど、彼女は一糸まとわぬ姿で抱きついてくれている。

 

 仕事で疲れた身体を引きずるようにベッドに入って後は寝るだけ、という普段通りの平日の夜だった。

 カードの精霊であるキスキルとリィラが裸で添い寝してくれているが、安物のベッドは三人一緒に眠るには狭すぎるので、ふたりに左右から抱きつかれて密着しているような状態だ。とはいえ、そのおかげで彼女たちの身体の温もりや柔らかさが強く感じられて、睡魔もすぐにやって来てくれる。

 

 だが、そんな寝しなだったからこそ、次の『ご褒美』の希望を訊かれて、欲望そのままについ答えてしまった。

 キスキルたちから話を聞いて、怪盗というかエージェントとしてのEvil★Twinの手際に興味というか疼くものを覚えていたのは事実だけど、さすがに考えなしがすぎる。心身共に疲れ切っていたとしても、明け透けすぎるのは決して褒められたことではない。

 

 困惑されるのも当然だと思っていると、僕の身体を挟んでキスキルとは反対側に寝ているリィラがくすくすと楽しそうに笑っていた。今日の彼女は落ち着いた色合いの髪を相棒であるキスキルと同じショートボブにしている。 

 カードの精霊である彼女たちは衣装や髪型を自由自在に変えることができるという。だから、髪を短くしている姿にも伸ばしている姿にもすぐに変えられると思うんだけど、ふたりは髪型をお揃いで合わせていることが多かった。

 

「でもさぁ、キル。仮にマスターがそういう性癖を拗らせちゃったとして、その責任って結構な割合であたしたちにあるんじゃない? マスターとえっちしまくってるのは、あたしたちなんだし」

 

「――確かに」

 

 キスキルは意表を突かれたように目を丸くしたが、すぐに大きく頷いた。

 

 打てば響くようなやりとりは、ふたりの阿吽の呼吸を感じられて、聞いていて本当に気持ちがいい。

 それをこんなにも間近で聞き放題なのは、マスター冥利というかファン冥利に尽きる。

 

「でしょ。だから、マスターの希望に応えるのも大いにありなんじゃないかって……やぁん♥ キルと話してるのにお尻を撫でるなんて、マスターのえっち♥」

 

 そんな感慨に浸っていたので、リィラが冗談めかしたような色っぽい声を突如上げて、驚かされたのは僕の方だった。しかし驚いた気持ちとは裏腹に、自由にさせていたはずの僕の手は、むちぃ♥とした肉づきのリィラの尻を確かにさわさわと撫でていた。

 彼女の華麗な手際によって密かに誘い込まれていたのだとすぐに気付くが、時すでに遅し。極上の女体に魅せられて、それを堪能するように撫で回すことしか考えられなくなる。リィラの肌のすべすべした手触りと、むにっ♥ むにっ♥と揉むことができる尻肉の肉づきのよさが気持ちよく、いつまででも撫でていられそうだった。

 

「う~~~~ん」

 

 その一方で、キスキルは唸るような声を漏らして悩んでいた。

 どことなくコミカルにも見える仕草は、ストリーマーとしての彼女が見せる豊かな感情表現が表れた結果なのだろうか。とはいえ、そんな姿さえもちゃんとカッコいいというか絵になっているのだから……、何と言うか、最早ちょっとズルいまである。

 彼女のイケメンっぷりにいつもときめいてると語るリィラの気持ちがよくよく理解できる。

 

「リィラの言うことは尤もだけど、ガチでやりすぎて何か起きちゃったら精霊のあたしたちには責任が取れないから、あくまでごっこ遊び。ハニトラごっこっていうことで――って、どうかした? ふたりとも、あたしのことをそんなにまじまじと見て。

 …………はっ! もしかして、あたしの顔に何か付いてる?」

 

 突然そんなことを言いだしたかと思えば、キスキルが大真面目に自分自身の顔を両手でぺたぺたと触って確認し始めたので、僕は思わず吹いてしまう。

 それは隣で見ていたリィラも同様だったようで、彼女も微笑みながら顔を左右に振った。

 

「違うってば、キル。そうじゃなくて、マスターもあたしもキルに見惚れてただけ。だよねぇ、マスター♥」

 

 リィラが水を向けてくれたので、僕は首を勢いよく上下に振って同意する。

 キスキルは顔を両手で触ったまま、きょとんとした表情を浮かべていたが、僕たちの返答を聞いて得心したようだった。

 

「それにしても、なるほどねぇ。ハニトラごっこ、かぁ。…………ごっこって付け足したのに、むしろずっとえっちに聞こえない? 普通にプレイって言うよりもイケナイ感じがするっていうか」

 

 大きく頷いて、リィラの言葉に賛同する。僕もまさに同じような感じのことを思っていた。

 それはそれとして、色々気を配って考えてくれているのがキスキルらしくあって、だからこそ安心して委ねることができる。

 

「マスターが気に入ったならよかった。それじゃあ――」

 

 キスキルは安堵したように息を小さく吐くと、抱きついている身体をリィラと一緒に更に密着させ、揃って僕の耳元に顔を近づける。

 そして、極上の柔らかさに翻弄されている僕に畳みかけるように、ふぅ♥と左右同時に息を吹きかけて――

 

「マスターがあたしたちにしたいこと、されたいこと」

「たくさん、たっくさん聞・か・せ・て?♥」

 

 大好きな女の子ふたりに耳元でそんなことを情熱的に囁かれて、どうして拒むことができるだろうか。

 その夜の僕が普段は胸に秘めているような類のことまで、口を滑らせてしまったのは言うまでもない。

 

 

  *

 

 

 沈んでいた意識が掬われたように急浮上し、閉じられていた瞼がゆっくりと持ち上がる。

 朦朧としている意識が見慣れない風景を薄ぼんやりと捉え、僕はいつの間にか意識を無くしていたことを曖昧に自覚した。

 

 目に入ってきたのは、落ち着いた雰囲気の漂う室内だ。

 三人が寝ても十分な余裕がある大きなベッドが主役と言わんばかりに鎮座し、壁にはそれに見合う薄型テレビが掛けられている。ほかにもオシャレなキャビネットやサイドテーブルなどの調度品が置かれていて、快適で過ごしやすい雰囲気を醸し出すのに一役買っていた。

 

 そして、僕はそんな室内の一角にあるソファで拘束されていた。

 着ていた服はすべて脱がされた裸の状態で、後ろ手に手錠をかけられ、両足にも同様の拘束をされている。もちろん、拘束されながら座っている体勢からでも立ち上がったりすることはできるけれど、その状態から動けば即座にバランスを崩して倒れ込んでしまうだろう。

 ひとまず、このまま大人しくしておいた方がよさそうだ。

 

 しかし、僕はどうしてこんな状態に陥っているのだろうか。経緯を思い返そうとして、意識を無くした前後のことが判然としないのに気づかされる。

 仕事帰りに街中でキスキルに声をかけられ、彼女に先導される形でラブホに向かったのは鮮明に思い出せるし、間違いないだろう。

 その後は目的地と思しきホテルまで無事辿り着き、取った部屋にキスキルと一緒に入って――

 

「何か物音がしてるなぁって思ったら、おにーさんってばやっと目を覚ましたんだ。よかったぁ、スタンガンの出力を無意識に上げちゃってたりとかしてなかったみたいで」

 

 聞き慣れた声に顔を上げれば、室内の奥まった方から一糸まとわぬ姿のリィラが歩いて来ていた。

 呆気なく明かされた記憶が曖昧だった原因のガチさ――もちろん加減はしてくれていただろうが、キスキルが提案してくれたときに言っていたことがようやく腑に落ちた――に驚かされつつも、彼女の艶めかしい肢体をまじまじと見ずにはいられなかった。

 

 見られることを意識した均整の取れた美しい身体つき、たぷっ♥ たぷっ♥と歩く度に揺れているおっぱい、しっかり整えられながらも明らかに濃いアンダーヘア、むちぃ♥とした肉づきによる惚れ惚れとするような臀部からの脚線美。

 健康的な色つやの肌が全体的に上気しているのを見るに、入浴を終えたばかりだろうか。

 

「なぁに、おにーさんってばあたしのことをジロジロ見て。あっ、もしかして逃げ出す隙を窺ってるとか? 別に探る分にはどうぞご自由にって感じだけど、あんまりオススメはしないかなぁ。だって――」

 

 リィラは拘束されている僕を訝しそうに一瞥した後、サイドテーブルの上に置かれていたタブレットを手に取って操作し始めた。

 

 それにしても、街中で声をかけてきたキスキルもそうだったが、ふたりとも演技が実に堂に入っている。あまりにも上手すぎるものだから、実は彼女たちのマスターであるというのは何かの記憶違いで、本当にハニートラップにかかってしまったのではないかと若干不安を覚えるくらいだ。

 そういえば、Evil★Twinと同じ世界には、数多の顔を持つと囁かれる運び屋もいることを思い出す。それを思うと、エージェントであるキスキルとリィラが卓越した演技力を有しているのも当然なのかもしれない。ふたりはストリーマーとしても活動しているのだから、そういう演じ分けみたいなのに特に慣れていそうだ。

 

「おにーさんの基本的なプロフィールから他人には知られたくないような情報まで、ばっちり盗み出しちゃった後だから。後はもうタップするだけで即座に流出させられるから、悪あがきは控えた方が賢明じゃない?」

 

 言いながら示されたタブレットの画面には、彼女が言ったように僕についての情報――もちろん本当の個人情報ではなく、あくまでこのごっこ遊びでの設定なのだけど――が確かに表示されていた。

 目を丸くしている僕を見て、リィラは悪戯を成功させた子どものようにニマニマと笑みを浮かべる。

 

「いいじゃん、いい驚きっぷり。すっごく、あたし好み。

 でも、おにーさんにはこうやって拘束されてる理由もそろそろ考えて欲しいっていうかぁ――なんて言いつつも、別にいつまでも隠すようなことじゃないから、答えるのなんて待たずにさっさと明かしちゃうんだけど」

 

 表れている表情とは裏腹に、リィラの口調はどこか淡々としているというか素っ気ない。

 もしかして彼女が言うところのカワイさを引き立たせるための塩っ気みたいなものかと思ったが、それともまた違うような気がする。あくまで演技であるのは大前提として、感じられるのが塩っぽさだけというか。

 いずれにしても、キスキルと同じように、普段とはちょっと違う言動が新鮮だった。

 

「端的に言えば、おにーさんがいま警備を担当している職場のことについて、あたしたちにちょっと教えて欲しいことがあるの。今度実行するプランをより確実に成功させるためにね。

 とはいえ、警備員として働いている正義感の強いおにーさんがお願いしただけで口を割ってくれるわけないのは、あたしたちだって百も承知。だからこそ、おにーさんの個人情報とかを盗み出しておいたってわけ」

 

 なるほど、あらかじめ盗んだ個人情報を人質にして知りたい情報を訊き出すのか。

 エージェントとしての彼女たちの洗練された手際に内心感嘆していると、そんな僕の胸中なんてお見通しだと言わんばかりに、リィラがかぶりを振った。

 

「お望みなら、あたしたちは別にそうやったって構わないけど、無理やり従わせるのって結局リスクを抱えるだけだし。だから、これはあくまで保険。そのうえで、おにーさんが自発的に協力してくれたら、それがお互いにとってベストだって思わない?」

 

「そのためには、お兄さんはあたしたちにはどうやっても敵わないって身体で分かってもらうのが一番。そういうわけで、お兄さんはソファに裸で拘束されてるってわけ♥ あっ、分かってもらう方法については、わざわざ口にするまでもないよねー?♥」

 

 リィラがやって来た浴室があると思われる方から、キスキルが説明の続きを口にしながら姿を現す。

 彼女は片方の手で、親指と人差し指の先端を触れせて、円のような形を作っている。そして、それを反対の手で立てている人差し指にハメるように被せて、しこしこと上下に動かした。

 見せられたハンドサインの意味に気づき、身体をゾクゾクとした心地が駆け抜ける。立てている人差し指が動かしている側ではないことがミソなのだろう。

 

 その一方で、僕と向き合っているリィラは、キスキルの声が聞こえたからか、嬉しそうに頬を緩めていた。しかし、彼女は手にしているタブレットをサイドテーブルの上に置くと、整った顔にむくれた表情を入れ替えるように浮かべて唇を尖らせた。

 

「キルってば遅すぎぃ。あまりにも遅いからおにーさんへの説明も大体終わっちゃって――っっ、んぅ?!♥ んふぅ、ちゅっ……ちゅぅ、ちゅぷぅ♥」

 

 リィラが不満を口にしながら振り返れば、音もなく近づいていたキスキルがその顎を手でくいっと持ち上げ、口づけを落とした。流れるような洗練された動作は、まるで演劇の一幕を見ているかのようで、拘束されている状況だというのに目を奪われてしまう。

 不意打ちで唇を奪われたリィラも最初の一瞬こそ驚いて身体を強張らせていたが、それもすぐに解けたようだった。

 

「んちゅぅ、ちゅ、ちゅっ……ちゅう♥ れぇ、れろれろぉ……んれぇ♥ ちゅぅ、ちぅ……れろれぇろ、れるんっ♥」

 

 キスキルがリィラの唇をそれぞれ啄むように食み、彼女から差し出されるように伸ばされた舌に自分自身のそれを絡ませる。ぽたっ♥ ぽたぁ♥と唾液がふたりそれぞれの顎の辺りを伝い、ゆさゆさぁ♥とぶつかり合っているおっぱいの間に垂れ落ちる。

 しかし、どちらもそんなことなど一顧だにせず、お互いの身体を少しでも触れ合わせるように抱き合いながらキスし続けている。

 

 そんな極上の女体同士が絡み合う様を間近で見せつけられ、僕の身体はかあっと熱くなっていた。

 縮こまっていた肉棒は反るように屹立し、膨らんだ竿には幾つもの血管が走るように浮かびあがっている。鮮やかな色の亀頭も大きく膨張していて、その先端から溢れ出た我慢汁がソファの表面に染みを生じさせつつあった。

 暴れ馬のようにビクビクと跳ねているそれを扱きたい衝動に駆られるが、後ろ手に拘束されているいまの僕にはそれは敵わない。かといって、目の前で繰り広げられているキスキルとリィラの絡み合いを見ないなんて選択肢を選べるはずもなく、僕はふたりが乱れる姿を熱っぽい息を零しながら食い入るように眺め続けていた。

 

「ちゅぅ、んちゅ、れろぉ……れぇろれろれろぉ、ちゅうう♥ はあ、はあ……って、おわっ?! リィラ、大丈夫?」

 

 キスキルが顔を離した直後、リィラがぐったりと脱力したように崩れ落ちかけ、彼女が慌てて抱きとめる。そんなキスキルの腕の中で、リィラは首を左右にぷるぷると振った。

 ヴェールのように広がっている短めの髪がその動きに合わせて揺れるが、何本かが汗に濡れた顔に張り付いていたままで、それが妙に色っぽく見えた。

 

「ムリぃ……、キルぅ、あたし……もう我慢できないぃ♥ ねぇ、ベッド行こー?♥」

 

 甘く蕩けるような声でねだるリィラの唇は唾液に濡れ、微かに見えるその合間からは熱っぽい吐息が絶え間なく零れている。上気した顔はうっとりとした微笑を浮かべていて、目の端には透明な滴が薄らと溜まっていた。

 キスキルは口元を凛々しく緩めると、彼女を更に抱き寄せ、その耳元に顔を近づけて囁く。

 

「りょー、かい。だって、あたしも同じ気持ちだったからね♥」

 

 ふたりはお互いを瞳に映しながら唇同士を軽く重ね、柔らかく微笑み合った。

 

 

 盛り上がっているのは大いに結構なことだけど、ふたりだけの世界があまりにも完成されてしまっていて、ごっこ遊びの最中だというのを忘れられていないかと不安になる。いや、もしかしてそういう気持ちを煽る意図の放置プレイなんだろうか?

 

 考えを巡らせてみたものの、まるで靄がかかったかのように何もまとまらない。

 そもそもの話、拘束されているのだから、僕にできることなんてほとんどない。このまま、ふたりが思い出してくれることを願いながら、事の成り行きを静観するのが精々だろう。

 

 しかし胸中に込み上げる諦めにも似た思いとは裏腹に、股座の愚息は更に大きく反り返るように勃起していて、跳ねれば腹に当たってしまいそうなほどになっていた。

 

 

  *

 

 

 キスキルは抱いているリィラをベッドに恭しく寝かせると、片手をそっと伸ばす。

 そしてリィラのそれと指同士を絡め合うようにしっかりつなぐと、彼女はそのまま覆い被さった。

 

「キルぅ……♥」

 

「ああ、リィラっってばカワイすぎ♥ ちゅっ♥ リィラのカワイイところ、たくさん見せて?♥ ちゅっ……ちゅうっ、っちゅ♥」

 

 潤んだ瞳で見上げる相棒に応えるように、キスキルは彼女の前髪を指で分けて汗に濡れている額を露わにし、口づけを落とす。続けて彼女は唇同士を軽く触れさせるように重ね、透明な線が幾つも描かれているほっそりとした喉の辺りにも軽くキスをした。

 

「んちゅ、ちゅっ……ちゅうううぅっっ♥♥」

 

「ぁ、やっ……キルぅ♥ それ、気持ちぃ……っ♥」

 

 首筋に濃厚な口づけを落とされ、リィラが一際甲高い嬌声を上げる。彼女は柔らかな身体をビクビクと震わせながらも、空いている手でキスキルの頭を求めるように抱き寄せている。

 お揃いにしている髪型をくしゃくしゃにしてしまうことを厭わない手の動かし方が、まさに本能の発露といった感じだ。

 

「ぷはぁ……はぁ、はぁ♥ リィラ、嬉しいけど、あたしが窒息しちゃうって」

 

「ご、ごめん。でも、キルのキスが気持ちよすぎてぇ♥」

 

 手が離れてようやく顔を上げられたキスキルから言われ、リィラは首を左右に振る。その首筋には、つい先ほどまではなかった、間違いなくしばらく消えないだろう濃厚なキスマークが見えた。

 交わされていたやりとりが唐突に途切れ、ふたりは何も言わずにただただ見つめ合う。宝石のように澄んだ瞳にはお互いの姿が映し出されているに違いない。

 

 キスキルが再び顔をおもむろに近づけながら、響くような声音で囁く。

 

「――それじゃあ、もっともっと気持ちよくしてあげなくちゃね♥」

 

 彼女は唇をリィラのそれに軽く触れ合わせると、相棒の身体の上を滑るように移動していく。

 その最中にも口づけが絶え間なく落とされ、キスされたリィラの身体の至るところ――汗が艶めかしく滴る首筋、綺麗な線を浮かび上がらせている鎖骨、たわわに実ったおっぱい、柔らかさを感じさせる腹や下腹部、むちぃ♥とした肉づきの太もも――が更に濃く紅潮していく。

 

「リィラ、すっごい濡れてる♥ まだ、ほとんど触ってなかったのに」

 

 キスキルは彼女の秘所を覗き込みながら、その様子を探るように細く長い指で軽く触れつつ撫でる。くちゅっ♥と擦れるような水音が聞こえ、上気しているリィラの顔が更に濃く赤くなった。

 

「ゃ、違っ、恥ずかし……っ♥ 違ぅ、違うの、キルぅ♥ いや、何にも違わなくはないんだけどぉ……♥」

 

 リィラは空いている方の腕で赤面を隠し、首を左右にぷるぷると大きく振る。キスキルはそんな相棒を見上げて愛おしそうに微笑むと、つなぎ続けている手をあらためてギュッと握った。

 

「照れなくていいのに。リィラのカワイイところをもっと見せ――うぅん、あたしが見たい、リィラのことをもっと感じたいから。だから、指……入れるね♥」

 

「っっ、んぅ……ぁんっ!♥ やっ、キル……ぃきなり激しぃっ♥♥」

 

 くちゅっ♥ くちゅぅ♥と卑猥な水音が響き、リィラが甘い声を上げて身体をビクビクと震わせた。顔を隠していた手が縋るようにシーツを逆手に掴んでいて、上気して蕩け切った表情が完全に露わになっている。

 その間にも、キスキルは指を巧みに動かしながら、リィラの太ももに顔を近づけて口づけを落とす。艶を帯びた唇を相棒の太ももに断続的に触れさせ、舌も時折這わせて滴る汗を舐め取っている。

 

「れろ、れぇろれろ……ちゅっ、ちぅ、ちゅううう♥♥ んちゅ、ちゅぅ……ちろっ♥」

 

「あぁああぁ、ムリムリぃ……っ♥♥ だめだめっムリぃぃっ♥ クるクるっ……キちゃぅっ、すんごいのぉキちゃぅっ♥♥ っあア、んっ、あッ……キルっ、イく♥ イくイくぅぅっ♥ イっちゃうっ♥ あたし、イっちゃうからあああぁぁっっ♥♥ あぁッ、ァあ……ああぁつ、キルっキルきるぅぅぅっっっ♥♥♥」

 

 相棒が上げた絶叫にも似た嬌声に応えるように、キスキルの動かす指の動きが更に速まり、淫猥な水音が室内を満たすように響き渡る。リィラが握っているシーツを無軌道に手繰り寄せ、思い切り引っ張られて乱れたそれは幾重もの波紋を描き出す。

 

 リィラの身体全体が痙攣するようにガクガクと震え、キスキルが彼女の秘裂から指をすっと抜いて身体を離した直後だった。

 

「ああぁァああ、あアっ、ああぁぁ―――っっっ!!!♥♥♥」

 

 リィラが鼠径部を際立たせるように下腹部をグッと引っ込め、間髪を入れずに腰全体を突き上げるように思い切り跳ねさせる。それと同時に、透明な液体が秘所から勢いよく噴出して飛び散った。

 訪れた絶頂は反芻するように繰り返され、ようやく落ち着いた頃には、乱れたシーツはぐっしょりと濡れ、室内を漂う匂いはリィラのそれ一色に染め上げられていた。

 

「リィラ、お疲れ様♥ 今日も、サイコーにカワイかった♥」

 

 キスキルは顔をそっと近づけ、相棒を覗き込みながら口づけを交わす。

 強い余韻がまだ残っているようで、リィラは恍惚とした表情を浮かべたまま曖昧に頷いていた。

 

 

  *

 

 

「お兄さん、大丈夫――って、うわっ、ヤッバぁぁっ♥♥ チンポ、パンパンを通り越してバッキバキじゃん♥ ずぅっと放置されてたのにコレってヤバくなぁい? こういうの好きそうかなとは下調べしてたときから思ったけど、マジでそうだったなんてぇ♥」

 

 朦朧とした意識を引きずるように顔をゆっくり上げれば、キスキルがいつの間にかすぐ近くに立っていた。

 彼女は驚いたように両手を口元に当てているが、三日月状に細められた双眸の奥には嗜虐的な色が滲み出ているように見えた。

 

「目も血走ってるっていうか、いや……どっちかと言えば、雨の日に道端でたまたま出会った捨てられた子犬的な? まぁ、どんな感じだったとしても、お兄さんのことはたっぷり焦らし尽くしてからイジり倒して分からせようと思ってたんだけどぉ。でも、今日はあたしの方がどうにも我慢できない気分なのよねー。

 だから、お兄さんは超ラッキー♥ ほら、立ってぇ♥」

 

 キスキルに腕をそっと掴まれ、引っ張るように立たせられる。そのまま隣に付き添うようにして背中を押されるが、足が拘束されていて可動域が狭いので、すり足のようにしか進むことしかできない。

 しかし股間から屹立している肉棒は、限界近くまで勃起しているからか、そんな状態であっても無駄に大きく揺れ動いてしまう。その様は滑稽を通り越して無様にも思えたが、キスキルに間近で見られているという事実が何とも言えないモヤモヤとしたような感情を僕に抱かせた。

 

 そんなこんなで、多少の時間を費やしてベッドの近くまで移動すると、付き添っていたキスキルが僕を未だにぐったりしたままのリィラの隣に並べるように押し倒した。彼女はそのまま僕の身体の上に跨り、両手を僕の下腹部の辺りに乗せ、ぎしっ♥とベッドを軋ませながら両足をM字状に大きく開く。捕食者を彷彿とさせるような体勢だ。

 抵抗しなくてはと反射的に思ってしまったが、両手両足は変わらず拘束されているままなので、身体をくねらせるように身じろぎするくらいが精々だった。

 

 キスキルは濡れそぼった秘裂を肉棒の先端に宛がうと、艶めかしい曲線を描く腰を躊躇うことなく落とし、竿の根元まで一気に咥え込んだ。

 ずちゅんっ♥という重い音が身体の奥底に響くのと同時に、瞼の裏で白い閃光が瞬き、口からは呻くような声が漏れ出た。

 

 正直、挿入した瞬間に射精しなかったのは奇跡だったと言うほかない。だからこそ、ほんの少しでも気を抜けば、次の瞬間には呆気なく射精してしまうだろうと容易に確信できた。

 

「あっ、あ……っあ♥ んふぅ、おまんこの中でチンポをこんなにもビクビクさせてるのに強がっちゃってぇ♥ いいよぉ、それならぁ……あたしも最初から全力で搾り取ってあげちゃうっ♥ んっ、あっ……あっ、っあ♥♥」

 

 キスキルが腰を艶めかしく上下に動かし始めれば、じゅぷじゅぷ♥と結合部が泡立ち、混ざり合った体液が垂れ落ちる。たぷっ♥ たぷるんっ♥とたわわに実った果実が汗を飛び散らせながら大きく揺れ、お互いの身体同士がぶつかり合う音が重く響き、ぎっ♥ ぎしっ♥とベッドが軋むように鳴る音がそれらに重なった。

 腰を落とされて身体が揺らされる度に、ぐちゅっ♥ ずるっ♥とぐっしょりと濡れたシーツが擦れてズレ、染み込んだばかりのリィラの匂いが立つように漂って広がる。それは仄かに温かささえ感じられる気がして、まるで泥濘の中でキスキルに犯されているかのようだった。

 

 すでに限界まで焦らされていた熱がうねるように込み上げ、その波に僕という存在そのものが呆気なく飲まれかけたそのとき、

 

「がんばれ♥ がんばれ♥ おにーさんのおチンポなら悪~いおまんこなんか絶対返り討ちにできるよ!♥ だから、負けないでぇ~!!♥」

 

 と、聞き覚えがあるような可愛らしい声色で囁かれた。

 横目に確認してみれば、ぐったりしていたはずのリィラが僕の耳元に顔を寄せていた。確かにその声色はLive☆Twinとしての彼女をどことなく思わせる。

 

 限界は間違いなく近い。それでも、励ましを糧にもう少し何とか堪えてみようと思ったら――

 

「出せ♥ 出せ♥ そのまま出しちゃえ♥ びゅるるっ、びゅっ、びゅううぅっっ♥♥って怪盗おまんこに敗北射精して、惨めに気持ちよくなっちゃえっ♥」

 

 彼女らしかぬ低めの声で相反することを続けざまに囁かれ、僕は大いにかき乱された。

 それは別人のような声色だったが、間違いなく隣にいるのはリィラひとりだ。エージェントやストリーマーとして培った演技力にあらためて驚かされるが、それに感嘆していられる余裕は一切なかった。

 

「がんばれ♥」「出ぁせ♥」「負けるな♥」「出ぁせ♥」「おにーさんっ♥」「出ぁせ♥」「ファイト!♥」「出ぁせ♥」「出ぁせ♥」「出ぁせ♥」「このまま、出しちゃえっ♥」「びゅるびゅるっ、びゅっびゅぶうううぅ♥♥って射精しちゃって、僕は悪~い怪盗女のおまんこに分からせられて敗北しましたぁって宣言しちゃえっ♥♥」

 

 リィラに真逆のことを連続して囁かれ、沸騰している頭の中がぐっちゃぐちゃに乱される。彼女はひとりしかいないと分かっているのに、天使と悪魔を思わせる声色の巧みな使い分けが、ふたりのリィラが耳元で目まぐるしく入れ替わって囁いている錯覚を抱かせる。

 そして彼女が囁く間隔が短くなるのに合わせて、キスキルが腰を打ちつけるのも加速度的に速まっていく。それは体内を巡る熱の奔流がそのまま掻き混ぜられているかのようで、頭の芯をじんわりと締め付けられたような痺れが全身を貫いた。

 

 沸々と煮えた熱の大波が有無を言わせぬ勢いで込み上げ、瞼の裏を明滅させながら白く灼く。肉棒がキスキルの膣内で限界を超えて更に膨らみ――、そして弾けた。

 

 びゅっ、びゅびゅっ、びゅううううっっっっ!!!!♥♥♥ びゅるびゅるっ、びゅっ、びゅぶううううううっっっっ!!!!♥♥♥ びゅくっ、びゅくびゅくっ、びゅぶっびゅっびゅうううううううっっっっ!!!!♥♥♥

 

「あぁっ、んっ……あっ、あぁっ♥♥ っあ……んっ、お兄さんってば、出しちゃった♥ 出しちゃったねぇ♥ それも、こんなにいぃっぱい♥ 分かる?♥ こうやってる間もぉ、お兄さんのチンポ、あたしのおまんこの中でビクビク震えながら射精してるぅ♥ あはっ、これは言い逃れが一切できないねぇ♥」

 

 遠く霞む景色の奥で、キスキルがニヤニヤと笑いながら腰をゆさゆさぁ♥と揺する。愚息は彼女の中でそれに反応したように跳ね、吐精を更に繰り返した。

 キスキルとリィラが未だに身体をピクピク震わせている僕を覗き込むように見下ろし、同時に口を開く。

 

「はい、お兄さんの敗北決定~~~~♥♥」

「はい、おにーさんの敗北決定~~~~♥♥」

 

 ふたりから揶揄うような声音で告げられ、敗北感や屈辱感を覚えなければならないはずなのに、むしろ解き放たれたような気持ちを抱きながら、僕は辛うじて保っていた意識を一度手放した。

 

 

  *

 

 

 湯船に肩まで浸かり、両足を揺蕩わせるように思い切り伸ばす。

 それでも十分な余裕があるのを見ると、広い浴槽というもののよさを感じずにはいられない。これはベッドについても同じことが言えるけれども。

 しかし、浴槽やベッドがどれだけ広かったとしても、僕たち三人は川の字のようにお互いの身体を密着させて使うだろうから、結局のところ意味はあまりないのかもしれない。

 

「あたしたちのおっぱいをこんなに押し当てられてるっていうのに、ぴくりとも反応しないなんて。マスター、発案者であるとはいえ満喫しすぎじゃない? 楽しんでもらえたのなら何よりではあるんだけどさ」

 

 僕を左右から挟む形で入浴しているキスキルとリィラが胸板におっぱいを当てているが、キスキルの言うように、お湯の中に見える愚息は縮こまったまま反応を微塵も示していなかった。

 

 極限まで焦らされたからか、普段であれば何回かに渡って射精するような量を一発で出しきってしまった自覚がある。だから、少なくとも今夜の間は彼女たちにどれだけイジられても勃起することはないだろう。

 その意味では、今回のハニトラごっこを十二分に満喫したと言うべきなのかもしれないが、焦らされたりイジられたりするのが癖になってしまってないかがちょっと心配ではあった。

 

「あたしはちょっと不完全燃焼かなぁ。もちろんマスターに楽しんでもらえたのならっていうのはキルと同じなんだけど、中出ししてもらえなかったのが心残りっていうか。ねぇ、マスター……一発出しただけでおチンポが萎え切っちゃう射精をあたしも堪能したいんだけど、いまからどうにかならない?」

 

 リィラがたわわに実ったおっぱいを胸板に密着させるように押しつけ、むにゅぅぅ♥とそれは柔らかく形を変える。続けて、すりっ♥ すりゅぅっ♥と擦りつけるように揺らされるが、ちゃぷちゃぷと軽く波打つ水面の下で、愚息は萎えたままだった。

 僕だって応えられるのなら応えたいんだけど、すっからかんなのが分かるので、今夜ばかりはどうしようもなかった。

 

「その分、リィラはマスターのことを煽り倒してたっしょ? 楽しんでやってたように見えたけど」

 

「そりゃあ、楽しんだか楽しんでないかで言えば楽しんだけど、マスターの特濃ザーメン中出しを逃したことと見合うかと言われたら、さすがに。キルだって分かるでしょ?」

 

「…………まぁ、あたしがリィラの立場だったら同じことを思ってたね」

 

「でしょ?!?!」

 

 一瞬の沈黙の後に視線を逸らしたキスキルに対して、リィラが我が意を得たりと言わんばかりに前のめりになっている。

 そんなふたりのやりとりを聞きながら、僕は安堵したような穏やかな気持ちを覚え、彼女たちの身体を自然と抱き寄せていた。

 

「「……マスター?」」

 

 キスキルとリィラが小気味よい会話をぱっと切り上げ、怪訝そうな表情を浮かべて僕を見上げた。

 あまりにも脈絡がない行動だったので、困惑させてしまったように見えたが、彼女たちは間もなく応えるように身体を寄せてくれた。ふたりそれぞれの口元も穏やかに緩んでいる。

 

 

 僕たちの誰もが口を閉じ、浴室を静けさが包み込む。それでも変わらず感じられる柔らかさと温もりが堪らなく愛おしい。

 止むことのない幸福を噛み締めながら、僕は大好きなEvil★Twinのふたりを更にギュッと抱きしめた。

 

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