融合症候群(フュージョンシンドローム) 作:レスト / 三端由也
春先の温かな空気が満ちる女子部屋。もぞもぞと蠢く布団から、うら若き男女のねっとりした熱気が漏れ出している。
ディープキスから流れるように始まった禁断のごっこ遊びは、みつるが下でくりなが上に来るいつものスタイルになった。
一年ぶりとは思えない、手慣れた様でお互いの服が剥ぎ取られる。秘密基地から決してはみ出ない器用さで、『合体』を隔てる邪魔者は早々に装置から吐き捨てられた。
この中にあっては、二人は普段よりも恥ずかしげなく、素直でそして積極的になれる。
くりながわずかに上体を起こし、成長期の実りを誇らしげな顔で見せつけた。
「ほら。みつるの大好きなくりなおっぱいだよ~」
「かわいい。おっきくなったね」
くりなの乳房はバランスの取れたお椀型である。その先端はこれからのことを期待して、既にぷっくりと膨らんでいた。
陥没してはいないが、先っぽの真ん中がほんの少し凹んでいて、そこを舌でほじくると特に悦ぶことは彼だけが知っているチャームポイントである。
みつるはまず望みのまま谷間に顔を埋め、鼻いっぱいで彼女の香りを吸い込み、愉しむ。
くりなは嫌がりもせず、むしろ嬉しそうに彼の頭をよしよししていた。
「この間、Dカップになったの」
「へえ」
疎遠がちな一年で二段階成長したことを、くりなは思い返していた。二回ほどブラを買い替える羽目になった。
お母さんがFカップだから、私もそのくらいまではいくのかなと、何となく期待している。
「そだ。何人か告白されたけど。みつる以外には触れさせてないからね」
「ありがとう」
みつるが顔を谷間にすりすりしながら答える。
「当たり前でしょ。みつるだけだよ♡ こういうことするの」
「うん。僕もね、告白されたことあるけど。くりながいたから断ったんだ」
「えへへ」
クラスではかなりの美男美女で通る二人。
中学に入ってからはあまり幼馴染らしいことをしていなかったこともあり、フリーと思われて幾度かアプローチが巻き起こっていた。
実のところ、みつるは一番の男友達がくりなに密かに思いを寄せていること、くりなも一番の女友達がみつるを密かに慕っていることを知っている。
みつるもくりなも、どちらも魅力的だから気持ちはよくわかるよと思いつつ、この関係を暴露できないことを申し訳なく思っていた。
決して叶わず、また断じて応援できない恋であることを各々の親友に伝えられず、胸の内に秘めていたのだった。
実際は、最初から勝負にすらならない。こんなにもはっきりしているのだから。
「くりな、すごくいい匂いする……」
「これねぇ、みつるすきすきーって匂いだよ。みつるも、男の子の、いい匂い……」
男子にしては癖の少なく、柔らかい髪の毛をくんくんして、くりなはうっとりした。
物心付いたときから、彼女は彼の匂いが大好きなのだ。ひみつごっこの残り香だけで、何度もひとりえっちしちゃうくらいには。
「ん……♡」
くりなに埋まるのに満足したみつるが、おっぱいを吸い始めた。
一年ぶりの再会を懐かしむように、乳輪まで覆い包むようすっぽりと口へ含んだ。
円を描くように舌で優しく撫でた後、豪快に吸い上げる。
くりなは強めが好きだ。入念に先端の凹みをほじくってあげることも忘れない。
「あ、あっ♡ それ、ずるいってばぁ」
みつるは舐め方が上手い。長年の付き合いで、彼女がどうしたら気持ち良くなるかをよくわかっているのだ。
くりなは次第に切なさが増してきて、自分も何かしてあげたくなった。
彼女に押し付けてくるモノへ狙いを付ける。大好きな女の子の匂いと感触で、既にはち切れんばかりとなっているそれは、血管を浮き立たせてぴくぴくしていた。
こちらも離れている間に立派に育ったものだ。くりなはますますうっとりしていた。
「えい。反撃」
「はぅ……」
くりなの白い右手が、そそり立つものを優しく掴み、上下にしごく。
みつるにも激しめにやるのがいい。彼女もまた、彼の弱さを熟知していた。
「もう出したくなってる。息、はぁはぁしてるよ?」
「くりなだって、声甘くなってるよ」
「我慢できなくなったら言ってね。全部飲ませて」
「くりなが上手いから、すぐ我慢できなくなりそうだよ」
にちゅ。にちゅ。にちゅ。にちゅ。ちゅぷ。ちゅぷ。ちゅぱ。
布団の中で音がくぐもって反響する。この狭さと熱さが、二人にとっては没入感を高めていく最高のスパイスとなっているのだ。
先奔る少年の液体が少女の手に絡み付き、嫌らしい音色を奏でる。
みつるはあまりの快感に何度も口を離してしまいながら、またくりなの果実へしゃぶりつき、懸命に吸い上げる。
彼女をもっと気持ち良くさせたくて。負けたくなくて。
しかしこの手の勝負は必ずと言って良いほど、彼女が勝つようにできている。
次第に息も絶え絶えで、まともに乳も吸えなくなってきた彼を目をくれて、くりなは自分が彼を追いつめ、悦ばせていることに幸せを感じた。
「やばい。お願い」
「うん」
くりなは負けを認めた可愛い男の子を茶化すことはせず、布団の中だけで器用に体を入れ替えた。
秘め事をしてよいのはこの中でだけ。二人にとって絶対の、暗黙のルールがあるのだ。
なぜならば、あくまで『合体』することが最大の目的であり、願いであり。
すべての愛情行為は、そのための「準備運動」という位置づけなのである。そういう言い訳だった。
くりなは惜しげもなく秘部をみつるの顔面に押し付け、自らは必死に堪えて震えている彼の剥き出した先端へ口付けした。
何を求められているかなど、お互い言わなくてもわかっている。
薄毛の生え揃い、汚れなきピンク色の秘穴へ、みつるは愛しさのままかぶりついた。
くりなもよほど我慢していたのだろう。一度ビクンと身体が跳ね、最愛の幼馴染へ大量の愛液を垂れ流す。
「「~~~~っ!」」
みつるも同時に果てた。
欲望をそのまま流し込むように、白濁液をどくどくと吐き出していく。くりなは溢れ出る愛を一身に受け止め、内側へ招くように注ぎ入れた。
みつるもまた一滴も逃さないよう、くりなの愛情を大切に飲み干す。
彼女の中心、山なりの丘に広がる割れ目に舌を差し込み、最後まですすり上げる。じゅるじゅると淫らな水音が布団の中でこだました。
青春の甘酸っぱさと苦みが、それぞれの口いっぱいに広がる。
こうして二人の体液は等しく交換され、『合体』の下拵えは整った。
再び体を入れ替えたくりなとみつるは、口元を互いの吐き出したものでべとべとに汚しながら、はあはあと息を切らせながら、お互いをじっと見つめ合う。
どちらともなく、愛しさを確かめるように、ついばむような優しいキスを何度か繰り返した。
萎んだみつるが再び隆起するのに、2分とはかからなかった。
やがて名残惜しそうに唇を離した後、
「ねぇ。わかってるよね」
「うん」
「ここからが、本番だよ?」
目をとろんとさせ、恍惚の表情でくりなはそう言った。
幼子のときから繰り返してきた、『合体ごっこ』において最も大切な工程。儀式。
くりなとみつるは、両手ともしっかりと指を絡めて恋人繋ぎをした。
顔を近づけ、頬ずりしてから、今度は深くキスで繋がる。
そう。あのときのように。
あのときとまったく違うのは、肉体の育ちっぷりとそこからくるボリューム感だった。
彼女の豊かな膨らみが彼の胸板で圧し潰され、ぐりぐりするたび、綺麗なピンク色の固くなった先端同士がまぐわる。
甘ったるい吐息を唇で塞ぎ、熱さを増した鼻息を掛け合って。
濡れぼそった卑猥な穴と、ぬらぬらした漢の充実とが直に触れ合い。
布団にこもった熱と、お互いの体温と匂いを存分に感じながら。
擦る。擦る。全身をひたすら押し付け、擦り合わせる。
言葉もなく。ただ疲れ果て、ともに意識が飛んでしまうまで。
最大奉仕、最大密着の愛を貪る。
狂ったように没頭する中で、みつるは、くりなは、お互いにないものを、その魅力を存分に味わっていた。
『『ねえ』』
『おっぱいでイクって、おまんこでイクって、どんな感じなの?』
『おちんちんでイクって、どんな感じなの?』
何年もかけて、異性の感覚をカラダで、言葉で伝え合った。
決して自分の身体が嫌なわけではない。むしろ好ましい。
どちらも十分モテる程度には魅力的であると自負している。
ただ、それ以上に。ずっと。目の前の相手が。
この狭い秘密基地で幾重にも積み重ねてきたものが。
ただただ、ひたすらに。
お互いが魅力的過ぎて。本当に気持ち良さそうで。どうしようもなく愛しくて。
このまま完璧に一つになって、一緒になって。
男の子のことも女の子のことも、全部気持ち良くなれたらいいのにと。
はっきりと口にはしなくても、みつるもくりなも、心の底では願っていた。
合体ごっこ。
なんてもどかしくて、切ない響きだろうか。
『『くっつかないね』』
何度となく失敗を繰り返した。
くっつきたいのに。現実はくっつかない。そんなのわかってる。
でもせめて「そこ」へ少しでも近づきたくて。より高い一体感を求めて。
このごっこ遊びを二人で究め、もっと気持ち良くなれるように。してあげられるように。
ままならないもどかしさを慰めるかのごとく、のめり込んでいったのだ。
二人の新たな試み、そして新たな失敗の一ページとなるはずだった。
だが今日は何かが違った。
身体の奥底から湧き上がる、奇妙な熱さを感じていた。
こうしてカラダを目いっぱい擦り合わせているとき、二人の中に共通して走るピリッとしたような感覚。
これまでよりもやけにはっきりしている。
奥底で誰かが呼んでいるような、そんな気がする。
さらに。さらに深く。そうすれば。
肌一枚。最後の殻を破ることができそうな、不思議な期待が。
にゅるん。
「「あっ♡」」
不意に、最後の一押しが入った。
成長期真っ盛りな二つのカラダは、肉体的には子を成し、育むに足る段階へ到達していた。
正確に言えば、中学生になる頃にはもうカラダの「準備」自体は出来上がっていた。
肉体はただ純粋にこのときを待ち望んでいたのだ。心の準備だけが問題だった。
愛でぐちゃぐちゃのとろとろになったシンボル同士は、ほとんど抵抗なく。彼女は彼自身を受け入れた。
処女は鮮血を散らしていた。なのに気持ちが入り込み過ぎて、まったく痛みもない。
むしろもう。ただ快さだけが、幸せだけが、彼女の奥深くを満たしていた。
みつるの方もすっかり腰砕けになっており、くりなの中のあまりの心地良さに目がチカチカしていた。
ただほんの一瞬、理性が働きそうになったが。
「いいよ」
くりなが、潤んだ瞳で引き止める。
こんなところでやめて欲しくない。
もっと。もっと一つになりたい。
「最後までしよ? ね? しよ?」
そうしたら、きっと。
「うん。うん……!」
二人とももう、胸いっぱいで。
湧き上がる感動のままに、衝動のままに、初めてのドッキング作業を続ける。
肉棒が子宮を激しくノックする。未知の扉を叩く。
漏れ出そうになる声を、たまらず喘ぎそうになるのを、さらに強く唇が塞いだ。
くりなのおっぱいはぐにぐにと形を変え、彼に押し付けられながらしきりに上下している。
強く。激しく。最大密着のその先へ。
双方わけもわからず、思いやりも忘れ、本能のまま無茶苦茶に舌を絡め、突き合う。
最も動物的なそれが、二人にとって最高に気持ち良かった。
擦る。擦る。カラダの一番奥と奥をくっつけ合う。
「イクッ……!」
小さく泣きそうな声を漏らしたくりなは、再びググッと舌を突き出して健気に目を瞑った。
みつるが応えて一段と深く突き上げ、くりなが迎え入れるように腰をぎゅっと落とすと。
「「~~~~~~~~~っ!」」
衝撃が突き抜けた。頭の中がすべて吹っ飛んだ。視界がぐるんと回る。
「「あ、あっ、あーーーーーっ♡」」
果てて。いっぱい吐き出して。だがそこで尽きることはなかった。
「おお……うあぁ! どうしよう。ずっと、イッてる……!」
「わ、わ、わたしも。ふあぁん! すごい……すごいよぉ!」
止め処なく溢れ出る精液と愛液は、正解へ辿り着いた若きカップルを讃えているかのようだ。
そしてあまりの気持ち良さに、二人は気付いていなかった。
彼と彼女の足先から、徐々に癒着し始めていることに。
指先が溶け合い、するすると血管や神経が繋がっていく。感覚が共有されていく。
繋がったところからカッと熱くなり、痛みにも似た感覚とそれを圧倒的に上回る快楽が脳を灼く。
何か取り返しの付かないことが起きようとしている。
そのことだけは、理性の消えかけた頭に飛び込んできた。
でもそれがどうしようもなく幸せだった。
「やば♡ あ、あっ♡ なんか。これ、いっこに、なってる!?」
「すてき……! ね。いこ。いこ♡ このまま、なっちゃおうよ!」
「あ、ああっ♡ うん! なる♡ なりたいっ!」
ちょっと奥手なみつるを最後までリードするのは、やはりお姉ちゃんのくりなだった。
「「ねえ」」
二つの口で伝えられるのは、きっとこれが最後だろうから。
「みつる」「くりな」
今まではっきりと口に出してこなかったけれど。
「ぼくね」「わたしね」
「「ずっと」」
ごっこ遊びでなく。
「「合体したかった(の)!」」
今や気持ちは完全に一つになった。
最後にもう一度キスをする。
あとはもう、流れに身を任せて。快楽に身を任せて。それだけでいい。
惹かれ合う心と体が、最後まで導いてくれる。
「「ふあああ! あぁん! あっ、あっ、あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」」
二人の喘ぎ声がシンクロする。
みつるはメスらしく哭き。くりなもより艶めかしく。
足先の癒着から始まった融合は、徐々に体を上方へ駆けあがっていく。
彼の筋肉質な太ももは彼女の柔らかな太ももにめり込んでいき、一つに合わさりつつあった。
常にその間、異なる存在が掛け合わさる代償としての痛みと、圧倒的な快楽(ご褒美)が同時に襲い来て、二人の理性はほとんどすっかり壊れてしまった。
凄まじいことに、性器はずっとイキ狂っている。
みつるは精液を無限に送り出し、くりなは愛液をびちょびちょに零し、シーツに洪水のような染みを作っていった。
そのすべてがたまらなく気持ちよくて、脳内麻薬で頭ぐっちゃぐちゃになって。
みつるとくりなは、溶け合いながら身悶えしていた。
時に弓なりに背を反らし、まだ自由な上半身は固く抱きしめ、平たい胸と丸く膨らんだ胸をぎゅっと潰し合いながら、しきりに喘いでいる。
徐々に一塊になりつつある男女の肉体は、ばっすんばっすんベッドをのたうち回っていた。
カラフルな布団は暴れ馬のように跳ね打ち、しかし二人の秘密のベールを剥がすことなく、着実に融合は進んでいく。
やがて彼の睾丸は、吸い込まれるようにして彼女の秘穴へ落ち込んでいった。
まるで欲深いくりなの下のお口が、みつる自身をぺろりと食べてしまったようだった。
だが内側に消え去っても、機能が消え去ったわけではない。
男体と女体の神秘は一つに統合され、完全なる性に生まれ変わろうとしていた。
ついに性器の感覚さえ結合したとき、みつるとくりなは、男の子にして女の子になっていた。
「ぼく、くりなに注がれてるぅ……すごい、すごい……感じる……♡」
「わたしぃ、みつるに出してるっ……いっぱい、出てる……♡」
みつるはおまんこでイクという感覚を、くりなはおちんちんでイクという感覚を、融和するカラダに調教(おしえ)込まれていた。
初めての体験に気狂いしながら、勝手知ったる己の性の快楽をも同時に味わっているのである。
「こんな、こんなぁ♡ すごかったなんて……!」
「やば♡ やばぁ♡ しゅごい。しゅごいよぉ……♡」
腰回りの融和も徐々に落ち着いてきて、まず下半身は一つに結合しつつあった。
すらっと伸びた足は白く健康的で、太ももは元のくりなのように柔らかく、しかし男の子の筋力を内側に秘めている。
二人の予想通り、くりなの要素が勝っている。くりなをベースとして、みつるの要素が掛け合わされたような姿となっていた。
しかし一方で、お股はつるりとして、未だほとんど産毛すら生えていなかった。
まるで成長期に差し掛かる前、小3くりなのそれのようであった。変化途中で成長がストップしているような、そんな奇妙な状態である。
いったんそこの変化はおざなりにしたまま、今度は上体が蠢き始めた。
「「う、あぅ♡ うああぁ……♡」」
くりなのくびれた腰とみつるの割れた腹筋が結合し、一つの肉塊と化していく。
抱き合っている腕も蕩けて、互いに埋没していった。
「「ひ、ひぃん! ん、んっ……んん、ふうぅっ……! んああっ!」」
主要な臓器もこの段階で結合されるため、ここの融合は特に負担が大きかった。
内臓の組織が、細胞の一つ一つが、熱を伴って融和していく。みつるとくりなのDNAが絡み合い、新たな存在へと書き換わっていく。
二人ともこめかみに力を溜め、鼻から息を抜きながら、慰めに分泌される大量の脳内麻薬を頼りにして懸命に耐えている。
融合した肉塊は粘土遊びのようにぐにぐにと蠢いていた。幾度も大きく形を変えながら、質量は不思議な力で圧縮されて、徐々に徐々に一つの女性としての形が定まってくる。
へそが形成され、きれいな腰のくびれが生まれた。くりなよりも筋肉質で、美しい細腕が生えてくる。
「やあぁぁ! 先っぽぁ、アツいぃぃ!」
みつるが女の子みたいな悲鳴を上げる。
彼にとっては未知の、しかしずっと待ち望んでいた感覚だった。
みつるとくりなのおっぱい、その先っぽからアイスクリームのように蕩けてくっついていく。
「うぁぁ! へんになるっ♡ じんじんしゅるぅ♡」
くりなのえっちな感覚が共有される。念願の胸部融合が実現しつつあるのだ。
「みつるぅ、ありがと♡ おっぱい、わたしのぉ、おっぱい! みつるの♡」
息も絶え絶えに、彼女は感謝していた。
おっぱい好きで。いっぱい愛してくれて。気持ち良くしてくれて。
これからは、みつるのものだよ。わたしといっしょに使ってね。
くりなは健気にも、そんなことを思っていた。
そして肺がまざり、心臓が繋がり。
もはや二人は呼吸すらも共有する、ほとんど一つの生命体となっていた。
溶け合わさった胸部が蠢き、変化する。
やがてくっきりと表れ出たのは未だ小ぶりの胸。おおよそ小4くりなのそれである。
みつるに引っ張られてほんの少し乳輪が小さくなったが、くりなの特徴である先っぽの真ん中の凹みは引き継がれている。
ぴゅっぴゅっ。ぴゅうぅ。
そのちょうど凹んだところ、変化途中のつぼみのような胸から、何かが飛び出した。
「出てるぅ! あっ あっ♡ なんか、出てるよぉ!」
「これぇ♡ わたしこれぇ、しらなぁい……!」
新たな融合体は、どうやら興奮すると母乳を噴き出す体質だったようだ。
白く濁った母なる液体は玉汗と混じり、胸の丸みに沿って滴り落ちていく。
放乳の悦びに打ち震えながら、とうとう融合は肩にまで及び、気付けば首を残して二人は一つになっていた。
「「ふあ……あ……♡」」
首から下はすっかり女の子で、上だけが双頭の人間のようだ。
だらしなく口を開け、よだれを垂らす幼馴染同士。ほとんど理性の光を失って、極上の快楽に溺れている。
やはり全体としてくりなが強く出ている。みつるは彼女と溶け合う要素として、美しく再構成されていた。
ここに至り、おざなりになっていた恥部の成長が再び始まった。
「「おんなのこぉ、きもちいいよぉ♡」」
どうやら性ホルモンがドバドバ噴出されるようで、みつるもくりなもすっかり夢中になっていた。
間もなく小6くりなの段階に到達し、薄っすらと陰毛が生えつつある。
そのとき。
最後の抵抗を見せるかのように、くりなのおまんこからググッと何かが持ち上がってきた。
それはそれは逞しい、みつるの肉棒であった。
くりな由来のクリトリスを引っかけて擦りながら、ぐんぐんイキり勃っていく。
ほんのちょっとの刺激であっても、すっかり敏感になった彼、いや彼女になりつつある者には到底耐えられるものではなかった。
「ぼく、イクッ……! くりなのクリでイクうぅぅぅッ!」
「わたしもぉ、出る! みつるのおちんちんでぇぇぇッ!」
ぶしゅる。ぶしゅっ。ぶしゅううううぅぅぅ。
最後の一仕事を終えて満足したのか、ぐったりしたみつるの肉棒は再びするするとくりなの穴へ沈み込んでいった。
どうやらそれがストッパーの正体であったようで、すっきりした融合体は、陰部と胸部の第二次性徴を再開させていく。
陰毛は徐々に固く存在感を増し、胸には現在のくりならしいボリュームと張りが生まれつつあった。
同時に、二人の記憶が混ざり始める。
みつるが女子中学生として、くりなが男子中学生として。お互いの今日に至るまでを追体験していた。
みつるもくりなも、この上ない幸せに浸っていた。
二人がどれほど長く、そして深く想い合っていたのか。どれほど相手を魅力的に感じていたのか。
自慰狂いになるほど強くお互いを求め、誰に言い寄られても純愛を守った。
何より、この日をどれほど待ち望んでいたかを知ったからである。
至上の幸福のうちに薄れゆく自意識と、不意に浮かび上がる一つの名前。
初めて『合体ごっこ』をしたとき、そうなりたいと願ったもの。
一組の男女は、『彼女』になろうとしていた。
「「ああ~~~~っ! なりゅ、なりゅぅーーーーーー! みつるぅ(くりなぁ)! みくりになっちゃううううぅぅぅーーーーーーーーーっ!」」
自我が消えてしまう本能的な恐怖が、生物的快楽に一瞬だけ勝ったのだろうか。
ほとんど無意識に、いやいやと首を振ってしまうみつるとくりな。
だが今にも生まれ出でようとしているみくりは、『彼女』の生理的誕生欲求は、決して二人を逃がしはしなかった。
二人の本心を反映するように、融合体の細腕がゆっくりと持ち上がる。
弱々しく首を振りながらも蕩ける二人の顔を左右から挟み込み。
ぐっちゅん♡
頭蓋の合わさる音が、融合変化の最後のピースを埋めた。
「「んあ、あああああああ~~~~っ!♡ お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁんんーーーーーーーーーーっ!」」
男女の声の入り混じった、最も本能的な獣の咆哮が、くりなの部屋を揺らした。
しかしまだ。もう少しかかる。
秘密基地はなおも、もぞもぞと蠢いていた。
フィナーレへ向けて、最後の詰めをかける。
ぐちゅぷ。ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ。
混ざり合う顔の形を整えながら、融合体の両手は狂ったように右手で秘所を弄り倒し、左手で乳房をこねくり回していた。
その動きの忙しなさは、激しい刺激が好きな二人の性癖を見事に反映している。
相異なる二人の人間の急性的な融合。どうしても反発してしまうところはある。
だから。二人が未来永劫決して分かたれるのことのないよう、新しい身体にしっかりと馴染ませているのだ。
くりなのクリイキを繰り返しながら、彼女の内側ではみつるの欲望を幾度も弾けさせながら。
彼女は快楽を軸として感覚を統合し、意識を統合し、新たな『私』へと導く。
今やくりなよりも胸は大きく実り、母のそれに近づきつつあった。
二つの嬌声は徐々に一つへと重なり、女の子の透き通った喘ぎ声となって、布団の中で反響している。
最後に、ビンビンになった乳首の先端を強く摘まむと、ぶしゅりと母乳を噴き出して。
「あ、あああぁぁぁぁ……」
生まれ変わった彼女は果てた。
ややあって、沈黙した布団の中からすぽっと顔だけが出てきた。
淫らに紅潮した女の子のそれであった。
くりなの可愛らしさをベースとしながら、みつるの凛々しさが混ざる綺麗な小顔。
艶やかで癖の少ない髪を乱れに乱し、肩で大きく息をしている。
「やった……」
二人が溶けて混ざり合って生まれた少女、みくりは噛み締めるように呟く。
「やったぁ……」
何度も何度も挑戦して。やっと一つになれた。長かった。
みくりは今、くりな譲りの勝ち誇った笑みを浮かべていた。
新しいカラダの感触を愉しむように、自らの大きく実った乳を撫で回す。
噴き出したばかりで、掌にべっとりと付いてしまった母乳を、舌で掬い取った。
とても甘くて、幸せな味がする。
ふふ。みつるとくりなが愛し合って作り上げたものだもんね。
ああ。すごい。
「すごい。ほんとに合体しちゃった……」
余韻冷めやらぬまま、立派に仕事を果たしてくれた合体装置に包まり、細い手足をバタバタさせる。
嬉しい。本当に嬉しい。信じられない。幸せ。
目を瞑り、流れる血潮と高鳴る胸の鼓動に身を委ねながら、我が身に起こった奇跡を感じ入るのだった。
彼女の卑裂から、どろっとしたものが溢れ出てくる。
精液と愛液の混じり合ったもの――少女が二人の『合体ごっこ』で生まれた証だった。