【バイコーン】サーヴァントデータ
【基本情報】
クラス:ランサー(他の適正クラス:バーサーカー・キャスター)
属性:混沌・中庸
特徴:複数の霊基を持つ稀有な存在。普段はランサーとして行動するが、必要に応じてキャスターの力も発揮可能。
【ステータス】
筋力: A
耐久: B
敏捷: A+
魔力:EX
幸運:D
宝具:EX
【スキル】
【空間干渉】ランク: EX
バイコーン特有の異空間創造能力。
通常のサーヴァントでは不可能な次元干渉を実現し、「彼専用の空間」を生成できる。
マスター無しでの長期滞在も可能。
この能力を応用して使用する事で疑似的な瞬間移動が可能(予め自身のマーキングを付けた人や場所限定)
この空間内では時間の流れが異なり、この空間内での一日は現実世界での数分程。
外部からの干渉を90%以上遮断する。
但し、空間そのものには戦闘能力は一切無い。(例えるなら漫画【ドラゴンボール】の【精神と時の部屋】)
【千里眼・獣】ランク: A+
獣型の特性を活かした超感覚。
視覚以外にも五感全てが強化され、感情の揺らぎまで感知可能。
場合によっては対象の記憶の一部を読み取る事も可能。
特殊効果: 半径20m以内の感情の流れを可視化し、偽りを見抜く能力を持つ。
【愛の加護】ランク: A
愛した女性の祝福による防御結界。物理攻撃への耐性向上(30%)と精神攻撃完全無効化。
【因果律操作・限定解除】ランク: A
本来「宝具」扱いだが常時使用可能な特殊能力。
未来予測に近い反応速度と因果律への干渉により攻撃回避率+80%。
使用制限: 過度の使用はバイコーン自身の寿命を縮める。
【魅惑の男根】ランク:A→C(現在はランクが下がっている)
(現在はマタ・ハリ・源頼光・紫式部・ナイチンゲール・フランシス・ドレイク以外には発動しない)
非処女の女性限定で魅了する事が出来る(愛の黒子の亜種の様な物)
性行為対象の相手を快楽を与え、幸せにする。
例:
マタ・ハリの場合では他の男性相手には感じない快楽と多幸感をバイコーン相手だと感じる事が出来る。
頼光の場合では女としての幸福や尊厳を意識させる事が出来る。
紫式部の場合では性行為中の幸福が本の題材となり書きやすくなる。
ナイチンゲールの場合では普段は治療対象である患者に対して向けられる愛情がバイコーンとの性行為を通して解放され、満たされる。
ドレイクの場合では彼女の冒険心と好奇心を満たす事が出来る。
仮に清姫の場合では嫉妬心が収まり、安らぎを感じる事が出来る。
「魅惑の男根」は全てを叶える力(万能の願望器)ではない。また、処女の女性には効かない。
あくまで「ある種の人間にしか通用しない能力」であり「愛や幸せ」に関する願いが叶う(叶える条件:その人物が幸せを願う者かどうか)
【動物会話】ランク:C
言語を持たない動物や異種族との意思疎通が可能。
【道具作成】ランク:A
魔力を帯びた器具を作成できる。作中ではベッド等の家具、頼光と紫式部の十二単を作った。
【無辜の怪物】ランク:A
生前の行いから生まれたイメージによって、後に過去や在り方を捻じ曲げられ能力・姿が変貌してしまった怪物。
バイコーンの場合は二次創作等における異種姦作品の印象によって、【催眠能力持ち】【絶倫】となった。
【宝具】【禁断の性愛】 ランク:EX(使用不能)
一度発動したら愛した相手以外には自害すら選択してしまう程の究極の愛の守り(物理的・概念的問わず、ありとあらゆる攻撃から身を守る)を発動させる。
発動すればその人物を守り続けるだろう。
愛した相手が命を落とした場合には発動者も同時に命を落とす。
備考
霊基自体が特殊なため現状において唯一の「疑似融合システム」を持つサーヴァント。
これは複数のサーヴァントが同化しつつ別の個体として存在できる稀有な状態であり、バイコーンはその代表的存在。
その他の能力
・神聖領域浄化:悪性を含む汚染領域を浄化する能力。バイコーンの場合この能力を「治癒力」として転用することが多い。
・他者強化:一定範囲内の生物の能力を最大20%底上げするバフ効果。特に好意的な関係にある者は50%まで上昇。
・精神防壁:精神攻撃に対し自動で防御フィールドを展開。成功率85%。
現在の関係性
マスター:信頼関係良好。お互いがお互いを尊重する間柄。自分と五人の関係を認めてくれたので恩義を感じている。
マタ・ハリ:恋人関係。最も信頼し合った関係。互いの存在が不可欠。正妻。
源頼光:恋人関係。心の傷を癒す役割を担う。
紫式部:恋人関係。文学的な理解者であり支え合う関係。
ナイチンゲール:恋人関係。彼女の職業倫理を肯定しつつ休息を促す立場。
フランシス・ドレイク:恋人関係。彼女の探検心に寄り添い刺激を与える存在。
【サーヴァント達の印象とバイコーンの反応】
【マーリンの反応】
カルデア内の通路にて、マーリンとアストリアがバイコーンと偶然出会った。
普段なら軽妙な挨拶をするマーリンが、珍しく無表情でバイコーンを見つめていた。
「……オヤ?」
バイコーンが訝しげに前脚を止める。
「貴方ハ……」
「マーリンと申します」
無表情のまま答えるマーリン。
「私は貴方について聞きたい事があります」
「何ダ?」
バイコーンが警戒心を露わにする。
「俺ハ別ニ秘匿スルコトナドナイガ……」
「貴方は一体何者ですか?」
マーリンの目が細くなる。
「私の眼を以てしても、貴方の本質が見えない。通常の英霊とは明らかに異なる存在……」
「俺ハ獣ノ英霊ダケド?」
バイコーンが首を傾げる。
「他ニ何ガアル?」
「貴方の存在自体が歴史の歪みを生んでいる」
マーリンが珍しく真剣な表情で言った。
「私の知識を以てしても説明できない。しかし同時に……危険でもありません」
「ソウカ」
バイコーンは肩を竦める仕草をしてみせた。
「俺ハ只ノ馬ダ。深ク考エル事ハ余リ無イ」
「シカシ…確カニ、何カ不思議ナ感ジガスルナ。マーリン殿トハ共通点等ハ無イ筈ナノニ、自分ニ近イモノガ有ルヨウナ……」
「……」
マーリンは無言で去って行った。
【アストリアのコメント】
マーリンの横にいたアストリアが驚いた表情で二人を見比べる。
「珍しいですね……」
彼女が小声で呟く。
「いつも飄々としている彼があんな表情をするなんて……」
「何カ気ニナルノカ?」
バイコーンがアストリアの方を向く。
「いえ……」
アストリアは慌てて首を振る。
「ただ彼が初対面の人にあんな態度を取るのは初めて見まして……」
「ソウカ……」
バイコーンは少し考え込む。
「俺ニモ解ラナイ。ダガ……何カ繋ガリガアル気ガスルノハ、事実ダ」
【ラーヴァ/ティアマトの場合】
カルデアの長い廊下。
壁面には現代的な照明が連なり、サーヴァントたちの行き交う空間が広がっている。
バイコーンとマタ・ハリは肩を並べて歩いていた。
マタ・ハリの軽やかな笑い声が、硬質な壁に心地よく反響している。
「そういえば次の予定なんだけど……」
マタ・ハリが話しかけた瞬間、空気が変わった。
前方からゆっくりと近づいてくる巨大な影。
色白の肌と白銀の髪が溶け合うような不思議な色彩の巨躯が、独特の威圧感を放っていた。
「あら……ティアマト様?」
マタ・ハリが優雅に会釈する。
「こんにちは。偶然ですね」
バイコーンは反射的に身構えた。
相手は紛れもなく母なる女神。
そして恐らく……
「こんにちは……」
ラーヴァ/ティアマトの声は低くも慈愛に満ちていた。
だがその視線はバイコーンに固定されている。
碧玉のような瞳が、彼の全身を透過するように観察していた。
バイコーンは無意識に一歩下がった。
身体中の毛が逆立つような感覚。
「……俺ニ何カ?」
「……アナタは……とても……複雑な子」
ティアマトがついに口を開いた。声に微妙な響きがある。
「たくさんの魂が……一つの器に……納まっている……」
ティアマトは首をかしげる動作をした。
動き一つひとつが大地の揺らぎのように重厚だ。
「……それでもアナタもワタシの子」
「命あるものはみな……我が胎内より来たるもの」
「例え異形であろうと……それは変わりません」
マタ・ハリが小さく息を飲むのが分かった。
ティアマトの言葉には万物を見透かすような深遠さがあった。
「……ワタシはすべてを見ます」
ティアマトの視線がバイコーンの隣のマタ・ハリにちらりと移った。
僅かな瞬間だったが、そこに何か意味深なものが宿っていた。
「……アナタが連れている乙女も……アナタにとっては大切な存在なのでしょう」
「……けれど……」
突然言葉に鋭さが混じる。
「……女の子にあんまりおイタしては……駄目よ」
バイコーンの背筋に冷たいものが走った。
脳裏に浮かぶのは遠い昔の記憶—少年時代に母に見つけられた秘密の宝物のような。
あの居心地の悪さと羞恥心が一気に蘇る。
「っ……!?」
言葉にならない声が漏れる。
「ナ……ナンノコトダカ」
ティアマトはゆっくりと首を横に振った。
「隠す必要はありません」
「すべてワタシは……知っています」
「アナタの体の中に……いくつもの火種があることも」
「それを向けるべき相手が……いることも」
バイコーンは本能的に抗弁しようとしたが、ティアマトの眼差しの前に言葉が喉につかえた。
まるで太古の記憶そのものに直面しているようだった。
「……返事は?」
ティアマトの最後の問いは命令でもなく助言でもなく、ただ母からのささやかな注意のように聞こえた。
「ウ、ウム……ワカッタ」
バイコーンは俯きながら答えた。
耳先が赤くなっていることに気づかずにはいられない。
「よろしい」
ティアマトは満足げに頷くと、再び歩き始めた。
通り過ぎる際、もう一度バイコーンを見つめた。
「アナタもいずれ……自分の道を見つけます」
「それまでは……心穏やかに」
「そして乙女たちを……大切に」
マタ・ハリはただ驚愕の表情で立ち尽くしていた。
あれほど巨大な存在がまるで親戚の年長者のように接する様子。
そしてバイコーンのあまりに人間らしい反応。
ティアマトの背中が見えなくなった後も沈黙が続いた。
マタ・ハリが我に返り、バイコーンの体に触れると彼は飛び上がった。
「きゃっ!?」
「ア……スマン……少シ驚イタダケダ」
その顔には珍しく幼さが滲んでいた。
「あなたでもあんな風になることがあるのね」
マタ・ハリはくすくす笑った。
「まるで母親に叱られた少年みたいだったわ」
「からかうナ」
バイコーンはまだ少し赤みを残した顔で抗議したが、どこか嬉しそうでもあった。
「でも不思議ね」
マタ・ハリは空を見上げるように言った。
「ティアマト様があなたのことを『子』と呼ばれた時……何か温かいものを感じたわ」
廊下の窓から差し込む光が二人を包み込む。
今日もまたカルデアの一日が始まろうとしていた。