※この作品はR-18です。

「エロ怖」日本の怪異を訪ねて 怖くてドエロい短篇集⭐️イラスト付き   作:みなぽん

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神奈川県川崎市 獣憑き ラーメン屋の老人と孫娘

登場人物

柳沢 昂(やなぎさわ のぼる)

大東亜文化大学 民俗学教授。

日本各地に残る因習・怪異・禁忌を研究する民俗学者であり、**「超常民俗学」**の第一人者と呼ばれる人物。

穏やかな物腰と知的な雰囲気を持つイケオジ教授で、学生からの信頼も厚い。

その一方で、警察や行政が扱えない怪異絡みの事件の調査・解決にも密かに関わっている

研究分野は 土着信仰 呪術民俗 怪異伝承 日本全国を巡り、禁忌の儀式や失われた呪術の記録を収集している。

口癖は――

「私は日本の民俗学を研究する傍ら、怪異のもたらす事件の解決にも関わっています。

怪異は我らの傍に常にあり、じっとこちらを見つめているのです。」

 

姉川 美奈子(あねがわ みなこ)

柳沢ゼミ ゼミ長。

寺の娘であり、幼い頃から密教の作法や呪符を学んできた。真面目で責任感が強く、ゼミをまとめる柳沢教授の右腕。

柳沢への尊敬は人一倍強く、研究でも怪異調査でも常に全力。清楚で落ち着いた雰囲気の優等生タイプだが、実はかなり大胆な一面も持つ。

主な能力 密教呪符 護符結界 退魔真言

怪異との戦いでは、呪符を空中に展開して結界や封印を行う。

 

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南條 美和(なんじょう みわ)

美奈子の同期。

元陸上部エースで、現在も抜群の運動能力を持つ。長身スレンダーな美人で、ファッション誌の読者モデルも務める人気者。

明るく社交的で、ゼミのムードメーカー。

しかし彼女にはある秘密がある。

彼女の体には、日本の妖怪姦姦蛇螺(かんかんだら)の巫女の力が宿っている。

その能力は――六本の不可視の腕

普段は見えないが、戦闘時には空間に六本の腕を展開し

・怪異の拘束 同時攻撃 霊的防御 などを行うことができる。

 

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八氏役 紗奈(はちしやく さな)

ある日突然、柳沢ゼミに転入してきた謎の美少女。

黒髪ロングの長身で、どこか古風なお嬢様のような品のある話し方をする。

しかし 異常なほどの大食い 可愛い少年を見ると目を輝かせる という不思議な癖を持つ。

その正体は――

都市伝説の怪異 八尺様 人間の姿に化けて大学生活を送っている。

戦闘時には本来の姿へと変貌する。

身長 約240cm

能力 怪力 霊圧 空間移動

柳沢ゼミにいる理由は、本人いわく

「人間の文化に興味があるからですわ」だが、本当の目的は不明。

 

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不破 スクナ(ふわ すくな)

飛騨地方に伝わる呪術名家不破家の娘。

不破家は古くから両面宿儺の信仰と呪術を受け継ぐ一族。

スクナは母の後を継ぎ、宿儺と契約を交わし第三十三代・宿儺の憑代となった。

ツインテールの野性味あふれる少女で、細かい呪術よりも

身体強化特化型呪術を使う。

戦闘スタイル 超人的身体能力 怪力 高速格闘 とにかく殴る、蹴る、投げる。

怪異退治の方法はシンプル。

「祓えないなら殴って祓う」

柳沢ゼミでは最も危険な戦闘要員。

 

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小竹三郎の屋台ラーメンは、埋め立て地の工業地帯では有名だった。

 

古びた軽トラックを改造しただけの小さな屋台。

 

派手な看板もない。

 

高級な食材もない。

 

それでも毎晩、仕事を終えた労働者たちが集まってくる。

 

湯気の立つ醤油ラーメンをすすりながら、一日の疲れを吐き出すためだった。

 

「三郎さん、今日も一杯頼むよ」

 

「おう」

 

三郎は笑う。

 

白髪交じりの頭。

 

深い皺の刻まれた顔。

 

長年の苦労を物語るような手。

 

その隣では孫娘の凛が忙しく働いていた。

 

十五歳。

 

学校が終わると宿題を済ませ、夜になると屋台を手伝う。

 

注文を聞き、水を出し、食器を片付ける。

 

常連たちは皆、彼女を可愛がっていた。

 

「凛ちゃん、テストどうだった?」

 

「まあまあかな」

 

「またまた。どうせ良かったんだろ」

 

そんな会話が毎晩のように繰り返される。

 

そして足元には柴犬のシロがいる。

 

白い毛並みの小さな犬だった。

 

客が来れば尻尾を振る。

 

帰る時には見送る。

 

工業地帯で働く男たちにとって、三郎と凛とシロのいる屋台は、どこか家族のような場所だった。

 

その夜も営業は盛況だった。

 

日付が変わる頃、最後の客を見送る。

 

片付けを終えた三郎は軽トラックを走らせた。

 

助手席には凛。

 

その膝の上にはシロ。

 

いつもの帰り道だった。

 

だが途中で異変が起きる。

 

突然、何台もの高級車が周囲を囲んだ。

 

派手なエンジン音。

 

まぶしいヘッドライト。

 

若い男たちの笑い声。

 

彼らは深夜の公道を遊び場にしている集団だった。

富裕層の息子たち、中国人や黒人も混ざっている手のつけられない悪たちだ。

 

車から降りてきた男たちは、三郎の屋台を見て嘲笑する。

 

「なんだよ、このボロ屋台」

 

「まだこんなのやってる人間いるんだな」

 

「写真撮れよ」

 

凛は不安そうに祖父を見た。

 

三郎は何も言わなかった。

 

ただ二人を守るように前へ出る。

 

しかし男たちは面白半分だった。

 

屋台を蹴り、器具を投げ、笑いながら暴れ始める。

 

長年使ってきた鍋が転がる。

 

看板が折れる。

 

凛の顔から血の気が引いた。

 

「やめてください!」

 

叫んでも誰も聞かない。

 

男たちはますます笑うだけだった。

 

シロが吠えた。

 

小さな体で凛の前へ出る。

 

だがその勇気さえ彼らにとっては娯楽だった。

凛は震えながらシロを抱きしめる。

三郎は必死に立ち向かう。

しかし相手は大勢だった。

「ほらジジイ、ミーとボクシングしようぜ!」

黒人のトーマスが三郎に殴りかかった

老人の小さな体が、無惨に吹き飛んで、屋台にぶち当たる。

卑劣な男たちが歓声を上げた。

 衝撃に目眩を覚えた三郎は、しばらく動けなかった。

 

 

肩を支えるように凛が駆け寄る。

「じっちゃん……」

 シロも短い四肢を踏ん張って懸命に唸っている。

 男たちの哄笑が闇夜に響く。先ほどまで静まり返っていたはずの工場街が今は不気味に色を変えていた。

「まだ立ち上がれるのかよ。じゃあ次は俺のカンフーで遊んでやるぜ」

 中国人の男が拳を鳴らしながら近づいてくる。三郎の視界がかすむ。

「くらえ俺の百裂拳!」男は笑いながら、容赦のない連打を放った。まるでサンドバッグのように、老人の小さな体をぶちのめす。

老人の体がくの字に曲がり、まるで嘔吐するように血を吐いた。

「さて、じじいをぶちのめしたとは、このガキをオナホにして楽しむか?」男の1人が凛の髪をつかんだ。

「いやぁ!」泣き叫び、彼女の小さな体を男たちが押さえつける。制服のスカートが乱れて、下着が露になる。男たちは嬉しそうに騒ぎながら、凛の柔肌を指でなぞった。

「さぁて、どいつが最初にブチ込むんだ?」卑劣な笑い声が響く。

凛は恐怖に震え、涙を流して叫び続けた。シロが懸命に男に噛み付こうとする。

だが、幼い犬の力では、屈強な男たちに逆らうことなどできなかった。

「おい、この犬っコロ黙らせろ。うるせぇんだよ」トーマスがシロを掴み、宙吊りにした。

「このワンちゃんは、こうやって殺してやる」そう言って、そのままシロを地面に叩きつけた。

何度も、何度も、執拗に地面に叩きつけては拾い上げ、また投げつけた。

その度に、幼いシロの体からゴリッという嫌な音が響く。

そして、トドメとばかりに、大きな足で思い切り踏み潰す。

「キャンッ!

」

シロの悲痛な鳴き声が夜空に消えていく。小さな生命が、無残にも奪われた瞬間だった。 凛は絶望に目を見開き、口を開けたまま呆然と立ち尽くしていた。その瞳からは希望という光が消えていった。 トーマスが今度は凛を持ち上げる。

「このメスガキは、このまま犯してやる。穴という穴に俺たちのモノを突っ込んでな!」

凛の小さな体は男たちに弄ばれ、尊厳を奪われていった。凛は声にならない叫び声をあげ、体を必死にばたつかせて抵抗した。

しかし、無情にもその細腕には何もできることはなかった。

男たちの下卑た笑いが耳障りな雑音となって彼女を包み込んだ。

トーマスは凛の体を貪るようにして、その小さな胸を乱暴に揉みしだいた。凛は涙を流し、全身を震わせながらも必死に逃れようとした。

その姿が彼らの欲望にさらに火をつけ、

トーマスは更に激しく彼女の体を扱い始めた。

 

 

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「お願いやめて!」

「いいじゃねーか、後でお前ら貧乏人が見たこともないような金をくれてやるからよ」

「ありがたく思えよ。俺たちに選ばれたこと。」男たちは笑いながら、凛の服を脱がした。下着まで剥ぎ取り、裸体を晒された。

「おいおい、こんなガキの乳首も綺麗じゃねぇか。吸い付いてやれ」

凛は恥ずかしさと恐怖で顔を歪め、懸命に身を捩ったが、男たちは止まることなく彼女の体を弄ぶ。 

「おっと、抵抗するなよ。お前の可愛い犬みたいになりたくないだろう?」

トーマスは残酷に微笑みながら言った。「それとも、もっと酷い目に遭いたいのか?」

「……やめて……ください……お願いします……」凛は弱々しく呟いた。

「ダメだなぁ、このお嬢さんはよぉ」トーマスは舌なめずりをして言った。

「お前みたいな生意気な奴はこうするんだ」彼はポケットから小型ナイフを取り出した。

そして刃をゆっくりと三郎の首筋に押し当てた。

「ひっ!」凛は小さく悲鳴を上げた。

「ほら、言うことを聞かないとお前のじじいを殺しちゃうぞ~」

「助けてください!なんでもしますから!」

「そうこなくっちゃなぁ」

トーマスは満足げに微笑むと、ナイフをしまう代わりにズボンのベルトを外し始めた。

他の男たちも同様に下品な笑い声をあげながら準備を始める。

「ほれ、早く脱げよ。俺たちが優しく教えてやるからよ」

凛は泣きながら従うしかなかった。

屈辱と羞恥に震えながら制服を脱ぎ捨てていく。

全裸になった少女の姿を見た男たちは一斉に口笛を吹いた。

「おぉ~!いい身体してんな!」

「おいおい、これは楽しみが増えたな!」

「まずは誰から行く?」

「じゃあジャンケンしようぜ!」

男たちはワイワイ言いながら順番を決めている。

一方の凛は両手で胸を隠しながら必死に耐えていた。

(ごめんなさい、じっちゃん。私はもう……)心の中で謝罪しながら覚悟を決める。

「ひひひ、まずは最初は俺だ。」軽薄そうな日本人の男が、彼女の体を抱きしめ、無理矢理唇を奪った。凛は目を閉じ、全てを拒絶するように歯を食いしばった。

しかし男は構わずに舌を入れて蹂躙する。生暖かい唾液と共にヌルヌルとした感触が広がっていく。

同時に男の手が太ももの内側を這うように動き始めた。やがて中心部へと進んでいくにつれて凛は激しく身を震わせる。

(嫌だ!お願いだから離して!)

そう願い続けるも、非力な抵抗など意味を成さない。

三郎が必死に手を伸ばした。孫を守ろうとしているのだ。だが男たちによって蹴られ、倒れる。それでも尚起き上がり、再び孫の方へと手を伸ばそうとする。

その姿は哀れであり滑稽であった。男たちは腹を抱えて笑う。

「面白いなぁこのジジイ!必死じゃねぇか!」

「ヒャハハ!最高だぜ!こういうのを待ってたんだよ!」

男たちは大声で嘲笑し、三郎の身体を何度も踏みつけた。三郎は痛みに悶絶しながらも立ち上がろうとするが、すぐにまた叩き伏せられる。

(誰か助けて!)凛は心の中で叫んだ。しかし周りには誰もいない。

「貧乏人のくせに、発育の良いおっぱいしているじゃねーか」

「気持ちよくなる薬をうってやるからな!」

黒人の男が、ポケットから注射器を取り出して、彼女の小さな腕に突き刺した。

脳が焼けるようなしびれとともに、薬が体に回っていく。

男は、凛の形の良い乳房を鷲掴みにすると、激しく揉み始めた。

「痛い!離して!」凛は抵抗しようとしたが、男の力には到底敵わない。 男の手が激しく動き回り、彼女の白い肌の上で踊る。

「やめて!触らないで!」

「そう言われてもなぁ。こんなに可愛らしい乳首を見せられて我慢できるわけがないだろう?」

 

「それじゃあ、いただきまーす」男は、舌舐めずりをすると、そのまま彼女の豊満な乳房にしゃぶりついた。

「あっ……んんっ!!!」凛は思わず喘いでしまう。

「おいおい、感じちゃってるのかぁ?」

男はニヤリと笑いながら、さらに強く吸引する。凛の体はビクンッと大きく跳ね上がった。そして同時に甘美な快感が襲ってくる。

(嘘……私、本当に感じてるの……?)

凛は自分の変化に戸惑っていた。だがそんなことはお構いなしと言わんばかりに男は攻め立てる。

舌先を使って乳首を弾いたり、歯を立てて甘噛みしたりと様々な方法で刺激を与えていく。

やがてそれだけでは飽き足らなくなったのか、今度はもう片方の手でもう一つの胸をまさぐり始めた。

右手は優しく、左手は荒々しく、それぞれ違ったリズムで愛撫される。

(おかしい…薬のせいなの…なんか変な気分になってきたかも……)凛は混乱していた。今まで味わったことのない感覚に戸惑いを隠せないでいるようだ。

「おいおい、もう濡れてきてるぜ!やっぱり淫乱なんじゃないか?」

男はそう言うと、今度は彼女の股間に手を伸ばしてきた。既にそこは洪水状態になっているようで、秘裂からは大量の蜜が溢れ出しているようだ。

(違うのに……これはきっと薬のせいだよね……?)

男はその様子を見て満足げに微笑むと、いよいよ本格的に責め始めた。

まずは中指を使い、入口付近を擦り上げるように動かす。時折人差し指を使ってクリトリスを弄ったりもする。その度に凛の体はビクビクと痙攣し、艶っぽい吐息が漏れ出てしまう。

「ひぃぁああああ!」あまりの快感に耐え切れず絶叫してしまう凛。

しかしそれでもなお手の動きは止まらず、どんどん激しさを増していくばかりだ。やがて限界を迎えたのか、凛は盛大に潮を吹き出してしまった。

「こいつ、おまんこ触られて絶頂しやがったぜ。もうここまで来たら、やっちまってもいいよな。」富裕層の男が勃起した一物を、彼女の未熟な割れ目に押し当てた。亀頭部分だけ挿入すると、そこで一旦停止する。

「入れるぞ!」男は腰を突き出すと同時に一気に奥深くまで貫いた。

「ぐふっ!がぁっ!」あまりの衝撃に声にならない悲鳴を上げる凛。処女膜を突き破られ、鮮血が滴り落ちる。

「痛い痛いぃい!」

凛は泣き叫ぶが男は全く容赦しない。

パンパン!肌同士が激しく打ち付けられる音が響く。

結合部から流れ出る赤い液体が染みを作っていく。

それでも男の抽送は続く一方だった。 三郎は絶望に打ちひしがれていた。目の前では最愛の孫娘が凌辱されている。それなのに自分は助けられないどころか、見ていることしかできないなんて……そんな無力感に苛まれていた。 (なぜだ、なんでこんなことに!)

悔しさと怒りでいっぱいだった。しかしそれと同時に別の感情が芽生え始めていることに気づく。それは性欲だった。

孫を犯している男たちに対する嫉妬心とともに、自らも同じ行為に及ぶ妄想が湧き上がってくるのを感じていた。

三郎の男根が大きくなり、血管が浮き出てくる。 男たちは、凛の幼い膣肉に、巨大なペニスをぶち込んでいる。

「このメスガキマンコは、最高だぜ」

男はそう言うと、さらに激しくピストン運動を開始した。

そのたびに結合部からは白濁した粘液と血液が飛び散る。

「ああああ!!もうやめてええええ!!」

凛は泣きながら懇願するが、当然聞き入れてもらえない。

それどころか更に強く打ち付けられてしまう始末である。

「そろそろフィニッシュだな!しっかり受け止めろよ!」

男はラストスパートをかけるべく、一気にスピードを上げていく。そしてついに限界を迎えたのか大量の精液を放出した。同時に凛も果ててしまったようで、ビクビクッと大きく痙攣して仰向けに倒れこむ。

しかしまだ終わりではないようだ。

他の男達も順番待ちをしているらしく、次々と交代していく。

「俺にもヤらせろ!」

「俺もだ!」

「俺も入れさせてくれよ」

「俺もやらせてください!」

皆興奮しているようで鼻息荒く詰め寄ってくる。

 

「次は俺の番だぜ」

 先ほど三郎を百裂拳と称して殴りつけた中国人の男が、ズボンのチャックを下ろしながら前に出た。狡猾な笑みを浮かべ、精液と血液で汚れた凛の股間を眺める。

「日本人の女はどうも尻が軽いと聞いていたが、こんなにあっさりと開脚するとはな」

 男はわざと日本語でそう吐き捨てると、震える凛の細い足をさらに大きく割り開かせた。

「いや……違う……」

「黙れ!お前ら日本人は昔からこうだ。強い者にはすぐに屈服し、股を開いて媚びを売る。歴史のない哀れな島国の女らしいな」

 男は侮蔑の言葉を投げつけながら、猛った一物を凛の秘裂に押し当てた。

「見ろよ、じじい!これがお前らの末路だ!」

 男は三郎に向かって勝ち誇ったように叫ぶと、腰を一気に沈めた。

「あぐぅぅっ!!」

 先ほどの男とは違う異物が、無理やり狭い膣道をこじ開ける感触に凛が仰け反る。

「いい締まりだ。だが、支那の男を味わったらもう日本のちんちんじゃ満足できねぇぞ」

 男は三郎を睨みつけながら、侮辱的なピストン運動を開始した。出し入れされるたびに、先の男が放った白濁液が泡立ち、卑猥な音を立てる。

「ほら、どうだ!お前の可愛い孫娘は、俺の立派な一物でイクイク喘いでるぞ!」

「じっちゃん……ごめん……なさい……っ!」

 屈辱的な言葉と激しい責めに、凛は薬のせいもあって体が熱く火照り、意思に反して快楽の吐息が漏れてしまう。男はその反応を嗤い、さらに奥深くまで突き上げた。

「くっ、日本のメスは最高だぜ!精飲みな!」

 男はそう叫ぶと、子宮口めがけて大量の精液を注ぎ込んだ。屈辱と悔しさに凛は涙を流すしかなかった。

 「おい、次は俺だ。ミーの番だぞ」

 中国人の男が満足げに身を引くと同時に、黒人のトーマスが巨大な体を割り込ませた。シロを殺した男だ。

「さあて、次はこの可愛いマングローブに俺のモノをブチ込んでやるぜ」

 トーマスが下着を脱ぎ捨てると、そこには男たちの中でも飛び抜けて凶悪な巨根がそそり立っていた。腕のように太く、血管が浮き出たそれは、凛の小さな体には到底収まりきれない代物だった。

「いや……そんなの……入らないよぉ……」

凛は恐怖に目を見開き、後ずさりしようとする。だが男たちに手脚を掴まれていては逃げ場はない。

「大丈夫さ、シロみたいに壊れちまうかもしれねぇがな!」

 トーマスは残忍に笑うと、その巨大な亀頭を強引に押し込んだ。

「ぎゃああああああっ!!!」

 裂けるような激痛が走り、凛の口から絶叫がほとばしる。小さな入り口は限界まで広げられ、皮が裂けるような嫌な音が響く。

「おっと、まだ先端だけだぜ? ここからが本番だ」

 トーマスは構うことなく、重量感のある腰をゆっくりと、しかし容赦なく押し進めた。内臓をかき回されるような圧迫感。下腹部が不自然に隆起し、その形状が外からもわかるほどだった。

「あぐっ……お腹……壊れちゃう……うぅっ!」

「どうだ? 黒人のデカさは! 日本の小せぇチンポなんか忘れさせてやるぜ!」

 トーマスは巨大な楔を根元までねじ込むと、休む間もなく激しい抽送を始めた。子宮を直接殴打されるような衝撃に、凛は白目を剥き、口水を垂れ流しながら痙攣する。

「ほらほら! シロの分まで感じろよ!」

 ドスドスと肉が打ち付けられる音が夜空に響く。薬物と暴力で麻痺した神経が、苦痛と快楽をごちゃ混ぜにして脳髄を焼き尽くしていく。

「いっ……いくぅぅ……あああっ!!」

 凛は無惨にも絶頂し、トーマスの巨根に絡みつくように膣肉を痙攣させた。

 三郎は地面に這いつくばりながら、その光景を呆然と見上げていた。孫娘が目の前で辱められ、犯され、壊されていく。なのに、自分の股間の男根は痛いほどに勃起し、先走り液を垂らしていた。無力感と背徳的な興奮が入り混じり、三郎は自分自身が恐ろしくなった。この地獄は、まだ終わらない。

男たちはまだまだ順番待ちをしているのだから。

 

「凛ァァァァッ!!」

 

三郎の喉が裂けんばかりに絶叫した。人生を呪った。神を呪った。目の前で最愛の孫が嬲り殺しにされているというのに、自分は這いずることしかできない無力な老いぼれだ。怒り、悔しさ、絶望が入り混じり、胸の奥でドス黒い渦となって沸き立つ。

 

(誰でもいい……! 神でも、悪魔でもいい! この孫を守る力を、私にくれぇぇぇッ!!)

 

その時だった。

トーマスの足下、無惨に打ち砕かれたシロの遺体から、まばゆい光の球がふわりと浮かび上がった。純白の、しかし底知れぬ怒りを燃やした小さな魂。それは一瞬のためらいもなく三郎の胸へと飛び込んだ。

 

「ぐおおおおおおおおおおッ!!?」

 

骨が軋み、筋肉が断裂し、皮膚が引きちぎれるような激痛が走る。三郎の体が痙攣し、背中から骨ばった翼のような突起が皮膚を突き破って伸びる。白髪の頭は巨大な獣の頭蓋へと変貌し、口からは歪んだ牙が突き出した。指先は鋭利な鉤爪へと変わり、全身の筋肉が膨張し、人間の原型を留めないおぞましい獣人と化した。

 

「な、なんだありゃあ!?」

「うわあああ! 化け物だ!」

 

男たちの顔から欲望の色が消え、恐怖で歪む。凛を押さえつけていた手が離れた。

 

「ガァァァァァァッ!!」

 

化け物と化した三郎が咆哮を上げた。それは人間の言葉ではなく、純粋な殺意の塊だった。地面を蹴ると、盛り土のようにアスファルトがめくれ上がり、彼は凄まじい速度で最初の男へと飛びかかった。

 

「ひぃっ!」

 

逃げ惑う日本人の男の背後から、鉤爪が背骨ごと心臓を貫いた。鮮血が噴き出し、男は声にならない断末魔を上げて絶命する。三郎はその死体を無造作に放り投げると、次の標的へと向き直った。

 

「撃て! 撃てェッ!」

 

金持ちの息子が震えながら取り出した拳銃が火を噴く。だが、弾丸は三郎の硬質な皮膚に当たって弾かれた。三郎は猛スピードで距離を詰めると、その強靭な腕で男の頭部を鷲掴みにした。

 

「あぐっ……」

 

力任せに握りつぶされる鈍い音が響き、赤い霧が散る。三郎は倒れ行く死体すら見向きもせず、次々と獲物を屠っていく。

 

「くそっ、離せ離せォ!」

百裂拳と称して三郎を殴っていた中国人の男が、恐怖に駆られて走り出す。しかし、四つ足となった獣の姿の方が速かった。背後から飛びかかると、その顎で男の頸動脈を噛み砕き、そのまま首をもぎ取った。

 

「トーマス! 何とかしろォ!」

残った男たちが、最後の望みを巨漢に託す。

 

「チッ、この野郎!」

トーマスは自身の巨体を鼓舞するように拳を振り上げた。シロを殺した男。三郎の獣の瞳が、倒錯した憎悪で爛々と輝く。

 

「グルルルルル……」

 

三郎は低い唸り声を上げると、一直線にトーマスへ突進した。トーマスの拳が三郎の顔面を捉えるが、獣は微動だにしない。三郎はトーマスの太い腕を、容易く千切り取った。

 

「ぎゃああああああッ!!」

 

血を噴き出して悶絶するトーマスの胸へ、三郎のもう片方の腕が突き刺さる。肋骨が折れ、肉が裂ける音が響く。三郎はトーマスの心臓を生きたままえぐり出すと、そのまま口に放り込み、噛み砕いた。断末魔の叫び声が夜空にこだまする。

 

「あ……あ……」

 

残る男たちの足はすくんでいた。逃げようにも体が言うことを聞かない。三郎は血に濡れた口元から、獣の息を吐き出しながら、ゆっくりと近づいていく。

 

「た、助け……」

 

慈悲などない。三郎は一人の男を軽々と持ち上げると、そのまま別の男へと投げつけた。二人はもんどり打って倒れるが、三郎は間髪入れずに飛びかかり、二人同時に鉤爪で腹を裂いた。とめどなく溢れ出す内臓と血溜まりの中で、男たちの息が絶える。

 

最後一人体となった男が、腰を抜かして尻餅をついている。三郎はその目の前に仁王立ちし、血まみれの爪を天に突き立てた。

 

「死ねぇぇぇッ!!」

 

雷鳴のような咆哮とともに、男の体が真っ二つに引き裂かれた。断末魔は一瞬。鮮血の雨が降り注ぐ中、8人の男たち全員が無惨な肉塊と化した。

 

静寂が戻った工業地帯。血の臭いが充満する中、三郎は荒い息を吐きながら、震えている凛の方へと向き直った。その瞳には、まだ殺意の残滓が揺らめいていた。

「じっちゃん、いやぁ、」凛が怯えた声で叫ぶと、その化け物は、頭を抱えながら、夜の闇に消えていった。

 

⭐️獣憑き

 

埋め立て地の工業地帯は、死臭と血の臭いに満ちていた。

 

アスファルトに広がる赤黒い染み。引きちぎられた肉塊。粉砕された高級車の残骸。

そこに散らばる8人の遺体は、いずれも人間の力で成し得るものではない無残な殺され方をしていた。

 

「酷いもんだ……とても生きた人間の仕業とは思えねぇ」

 

現場検証を終えたのか、厳つい顔つきの男が、疲れ果てたようにタバコを燻らせている。彼は警視庁の特務課、怪異関連の事件を専門に扱う部署の課長代理だった。

 

「人間の仕業じゃありませんよ、これも」

男の背後から、穏やかで落ち着いた声が響いた。

 

大東亜文化大学 民俗学教授、柳沢昂。

知的な眼鏡を押し上げ、柳沢は遺体の一つに歩み寄る。肋骨を砕かれ、心臓をえぐり取られた黒人の巨漢。その傷口には、鋭利な刃物ではなく、巨大な爪によって引き裂かれた特有的な痕跡が残っていた。

 

「警察や行政が扱える範囲を超えています。我々にお任せください」

柳沢は男に向かって静かに微笑んだ。

 

「助かるよ、柳沢先生。だが気をつけてくれ、こいつは……『獣憑き』だ。俺たちの手に負える代物じゃねぇ」

 

「ええ。私は日本の民俗学を研究する傍ら、怪異のもたらす事件の解決にも関わっていますが……」

柳沢は眼鏡の奥の瞳を細め、夜の闇を見つめた。

「怪異は我らの傍に常にあり、じっとこちらを見つめているのです。今回も例外ではなく、怒りと悲哀がこの世の理を捻じ曲げました」

 

柳沢の背後から、4人の学生が姿を現す。

 

「柳沢先生、周囲の霊的痕跡の解析が終わりました」

ゼミ長の姉川美奈子が、手帳を閉じて報告する。寺の娘として幼い頃から密教を学んできた彼女は、すでに空中に数枚の呪符を展開し、結界を張って周囲の穢れを遮断していた。

「残留思念は極めて強烈。怨念ではなく……純粋な『守護』の念が、暴走して狂ってしまっています」

 

「守護、ねぇ……そりゃあ、暴行された屋台のお爺ちゃんのことかしら」

スレンダーな美女、南條美和が血だまりの横を避けるように歩きながら言った。元陸上部の脚力で軽やかに瓦礫を越え、彼女は虚空に手を伸ばす。

彼女の背後で、不可視の六本の腕――妖怪姦姦蛇螺(かんかんだら)の力――が空間を蠢き、男たちの遺留品の一つ、引きちぎられたブランド物の財布を摘み上げた。

「これ、シロって犬の毛がついてる。犬を殺された恨みがトリガーになったわけね。最悪」

 

「毛……? あぁ、あの小さな白い犬の」

呪符を収めながら、美奈子が哀れむように目を伏せる。「孫娘の凛さんは病院に運ばれましたが、精神的ショックで言葉を失っているそうです。そして、祖父の三郎さんは行方不明……」

 

「行方不明というより、もう『彼』は人間じゃありませんわね」

涼やかな、しかしどこか古風な響きを持つ声がした。

黒髪ロングの謎の転入生、八氏役紗奈だ。彼女は2メートルを超える身長を窮屈そうに縮こまり、現場の惨状を見下ろしている。

「血の匂いに混じって、強烈な獣の匂いがしますの。それに……魂が叫んでいますわ。『守らなきゃ』って。……でも、もう遅いんですの」

 

「あーあ、なんか悲しいねぇ。でも、暴走しちゃってるなら止めるしかないじゃん」

最後に、ツインテールの少女、不破スクナが大きなあくびをしながら姿を現した。

飛騨の呪術名家・不破家の娘にして、両面宿儺の憑代。

彼女は拳をパキパキと鳴らし、血走った目で闇の奥を睨んだ。

「祓えないなら殴って祓う。それがウチの流儀だし。獣憑きなんだろうが、なんだろうが、私の拳が入らねぇ相手じゃなさそうだし」

 

柳沢は頷き、メンバーを見回した。

 

「いいですか、小竹三郎さんは、孫娘と愛犬を守ろうとしたあまり、悲しき契約を結んでしまいました。彼の中にいるのは、殺された犬『シロ』の魂。そして、それに呼応した何らかの地縛霊や獣霊です。彼はもう、人間としての理性を保てていません」

 

「なら、一刻も早く見つけないと」美奈子が眉を寄せる。「このままじゃ、無関係の人を襲いかねません」

 

「追跡は私がやるわ」

美和が不可視の腕を広げ、空間の歪みを探る。「かんかんだらの感覚で、獣の臭いを追えるわ。あっちの方角ね」

 

「では、行きましょう」柳沢が先導を切る。

 

深夜の工業地帯を、一風変わった一行が疾走する。

先頭の美和が感知した痕跡を辿り、美奈子が道中に霊的防壁の呪符を設置して結界を張り直し、スクナが退魔の拳に霊力を込めて歩を進める。そして紗奈が、8尺の長身を隠すように、しかし常に闇を見透かす目で周囲を警戒していた。

 

5分ほど走った時だった。

無人のコンビナートの影から、低い、地を這うような唸り声が聞こえた。

 

「グルルルルル……」

 

鉄柱の陰から現れたのは、骨ばった翼を背中から突き出し、白髪の頭を獣の頭蓋へと変貌させた異形の老人だった。

小竹三郎の成れの果て。

彼は赤く濁った瞳で、こちらを睨みつけている。だが、その視線は敵意だけでなく、深い悲しみと混乱に揺れていた。

 

「見つけたわよ、お爺ちゃん」美和が身構える。「手出し無用なら、襲ってこないでね」

 

「……り……ん」

三郎の喉から、ひゅっと乾いた音が漏れる。孫娘の名を呼ぼうとしているのか、それとも単なる獣の鳴き声か。

 

「美奈子、結界を! スクナ、控えて!」柳沢が指示を飛ばす。

 

美奈子が空中に飛ばした数枚の護符が光を放ち、三郎を取り囲むように展開する。

「南無大日如来……鎮まれ、怒りの獣よ!」

 

結界に触れた三郎が、激しく咆哮を上げた。

「ガァァァッ!!」

苦痛に近い声。理性が薄れた彼にとって、美奈子の浄化の結界は耐え難い痛みとなっている。

 

「うわっ、暴れる!?」美奈子が呪符に霊力を込め直すが、三郎の怪力は結界を内側から押し広げようとしていた。「先生、このままじゃ抑えきれません!」

 

「なら、物理で黙らせる!」

スクナが前に出た。両面宿儺の力を解放し、全身の筋肉を霊的に強化する。

「じっさん、悪いけど一発ガマンしてよ!」

 

スクナが地を蹴る。驚異的な加速で三郎の懐に飛び込み、強化された拳を腹部に叩き込んだ。

ドォォォンッ!!

空気が震えるほどの重い打撃音が響き、三郎の巨体が後方の鉄柱へと吹き飛ぶ。

 

「効いてる……?」美和が見守る。

 

だが、鉄柱を歪ませた三郎は、すぐに四つん這いになって立ち上がった。背中の翼が不気味に痙攣し、口からはよだれと共に、黒い霊気が溢れ出す。

 

「硬いな、おい……!」スクナが拳の痛みに顔をしかめる。「宿儺の力を受けても倒せねぇのかよ!」

 

「単なる物理攻撃だけでは、怨念と一体化した獣霊は剥がれませんわ」紗奈が静かに言う。彼女の目には、三郎の背後にいる白い犬の幻影――シロの魂が見えていた。

「可哀想に。犬ちゃんはお爺ちゃんを守りたくて、お爺ちゃんは孫娘を守りたくて……互いの想いが暴走して、こんな化け物になっちゃったんですのね」

 

「紗奈さん、空間移動でお爺さんの背後に回れる?」柳沢が問う。

 

「できますけど、ただ回るだけじゃ意味がありませんわ。あの子の魂ごと封じないと、再生します」

紗奈は言いながら、己の身長を更に伸ばし、8尺(約2.4m)の本来の姿へと変貌させていく。黒髪がざわりと逆立ち、怪異としての圧倒的な霊圧が場を支配する。

 

「私が抑えますわ。その間に、お爺さんの怒りを鎮めてくださいな」

 

「分かった」柳沢は頷き、美奈子と美和に指示を出す。

「美奈子、封印の準備を。美和、かんかんだらの腕でシロの魂を分離させて!」

 

「任して!」

美和の背後で、空間に6本の不可視の腕が具現化する。そして、一気に三郎へと殺到した。

三郎が爪を振り上げて迎撃しようとするが、見えない腕に手足を拘束され、動きが封じられる。

 

「今だ!」

 

紗奈が空間を歪ませ、瞬時に三郎の背後に回り込んだ。そして、その長い腕で三郎の巨体を背後から締め上げる。

「大人しくしていてくださいな! これ以上、人を傷つけたら、お孫さんが悲しみますわよ!」

 

「ガアァァ……グルル……!」

三郎がもがく。しかし、8尺様の怪力と霊圧は、獣憑きの暴走を強制的に抑制していった。

 

その隙を見て、美奈子が結印を組む。

「オン・アビラ・ウンケン・ソワカ! 退魔真言!」

 

浄化の光が、三郎の体を包み込む。

同時に、美和のかんかんだらの腕が、三郎の背骨のあたりに食らい込んだ。狙うは、彼と同化している白い犬の魂だ。

 

「見えた……! あそこにいるのね、シロ!」

美和が不可視の腕で、霊的な核を掴み取る。

 

「ギャインッ!」

 

三郎の口から、犬の悲鳴のような声がほとばしる。

背中の翼が砕け、獣の頭蓋が剥がれ落ちていく。三郎の体から、まばゆい白い光の球が強制的に引きずり出された。

 

小さな、小さな白い柴犬の魂。

それは、美和の不可視の腕の中で、悲痛な鳴き声を上げていた。

(凛……凛…………)

 

「じっちゃん……」

元の老人の姿に戻った三郎が、力なくアスファルトに崩れ落ちる。

その顔には、深い皺と共に、とめどなく涙が溢れていた。

 

「シロ……すまねぇ……すまねぇ……俺が、弱いばかりに……」

 

「じいさん、気絶してるだけだね」スクナが三郎の横にしゃがみ込む。「脈はある。なんとかなるよ」

 

美和の腕の中で、シロの魂が弱々しく明滅していた。

もう、この世に留まる力は残っていない。

 

「……行こうね、シロ」

美和が優しく、不可視の腕で魂を抱きしめる。

「もう、痛いことはないから。凛ちゃんのことなら、大丈夫だよ。お爺ちゃんが守ってくれたんだから」

 

シロの魂が、小さく尾を振ったような気がした。

そして、光の粒子となって、夜空へと溶けていった。

 

現場に、静寂が戻る。

 

柳沢は眼鏡を外し、瞳を拭った。

「怪異は、人の想いから生まれる。怒りも、悲しみも、愛も……全てがひっくり返れば、このような悲劇を生むのです」

 

⭐️裁判

東京地方裁判所 第303号法廷。

法廷内は、重苦しい空気に包まれていた。

 

被告人席に座る小竹三郎は、深い皺の刻まれた顔を伏せている。

8人の殺人容疑。

検察側は、冷酷な事実を突きつけていた。

 

「被告人は、8名の男性を殺害した。その手段は極めて残虐であり、人間の所業とは思えない。被告人が『獣憑き』であったことは認めるが、それを以て免責されるものではない。8人の命が奪われた事実は変わらない。検察側は、被告人に死刑を求刑する」

 

裁判長が顔をしかめ、弁護側に向く。

 

「弁護側の意見は?」

 

弁護人が立ち上がった。

「異議あります! 被告人は孫娘を守るため、やむを得ず『獣憑き』となったのです。それは正当防衛、あるいは緊急避難にあたります。被告の行動は、愛する孫を守ろうとする純粋な愛情から生じたものであり、減刑の余地があると主張します!」

 

法廷がざわめく。傍聴席では、凛の姿があった。

彼女はまだ15歳の少女だが、その瞳には揺るぎない決意が宿っている。

「じっちゃんは……悪くない! 悪いのは……あの人たちだ! じっちゃんは、私とシロを守ろうと……!」

 

凛の声が法廷に響き渡る。しかし、感情論だけでは死刑を回避できないのが現実だった。

 

「静粛に!」裁判長が制する。「感情的な訴えは法廷を混乱させるだけだ。法的な根拠に基づいた主張を求める」

 

その時だった。

法廷の扉が開き、一人の男が堂々と歩み入ってきた。

 

大東亜文化大学 民俗学教授、柳沢昂。

彼は証人席に立ち、静かに裁判長を見据えた。

 

「証人として出頭いたしました。私は民俗学者として、また怪異の専門家として、この事件の真相を証言いたします」

 

検察官が怪訝な顔をする。

「民俗学者? そんな者が何の証言になるというのですか?」

 

柳沢は眼鏡を押し上げ、淡々と語り始めた。

 

「獣憑きは、古来より日本に伝わる怪異現象の一つです。特定の条件下において、動物の霊が人間と同化し、超常的な力を発揮する。しかし、その際、人間の自我は霊に飲み込まれ、責任能力を喪失します。換言すれば、獣憑きとなった者に、行動の善悪を判断する能力はありません」

 

「なっ……」検察官が言葉を失う。

 

柳沢は続ける。

「本件において、被告人 小竹三郎氏は、孫娘の凛さんと愛犬シロを守るため、やむを得ずシロの魂と同化しました。その時点で、彼は責任能力を喪失しており、自身の行動を制御できていません。罪があるとすれば、それは三郎氏ではなく、契約のきっかけとなったシロの魂にあります」

 

「犬に罪があるというのですか!?」検察官が声を荒げる。

 

「ええ。シロは主人を守ろうとするあまり、三郎氏を暴走させたのです。しかし、シロもまた被害者です。彼を暴走させたのは、8人の男たちの悪行です」

 

柳沢の言葉に、法廷が水を打ったように静まり返る。

 

「そして、これが最も重要な点です」

 

柳沢は懐から一枚の写真を取り出し、証拠として提出した。

それは、現場検証の際に撮影されたものだった。

 

「現場検証の結果、孫娘を襲った8人の男たちの遺体には、『悪魔憑き』の痕跡が認められました」

 

「悪魔憑き……!?」

 

「ええ。彼らは、常人を超えた残虐性と性衝動を示していました。それは、彼らの内心の邪念が、悪魔的な怪異を引き寄せた可能性があります。あるいは、悪魔憑きによって、その残虐性が増幅された可能性もあります」

 

柳沢は法廷を見回す。

 

「いずれにせよ、8人の男たちは、悪魔に憑かれた者として、人間の理性を失っていました。彼らの行動は、人間のものではありません。被告人 三郎氏の獣憑きは、その悪魔憑きから孫娘を守ろうとする行為でした。悪魔から人を守る行為を罪とするならば、それは法の精神に反すると言わざるを得ません」

 

弁護人が大きく頷く。

 

「裁判長! 柳沢先生の証言の通りです! 被告人の行為は、悪魔から孫娘を守るための正当な防衛行為です! 無罪を主張します!」

 

法廷がざわめきに包まれる。裁判長が考え込むように目を閉じた。

 

やがて、裁判長が静かに告げた。

 

「……本裁判において、被告人 小竹三郎氏の行為は、悪魔憑きから孫娘を守るための正当防衛と認められる。被告人の獣憑きは責任能力を喪失しており、行動の善悪を判断できなかった。よって、被告人に有罪はなく……無罪とする」

 

「じっちゃん!」

 

凛が涙を流しながら、被告人席に駆け寄る。

三郎も涙を溢れさせ、小さな孫娘を力強く抱きしめた。

 

「凛……よかった……よかったなぁ……」

 

「じっちゃん……もう離さないで……絶対に……」

 

法廷の誰もが、二人の抱擁を目を細めて見守った。

 

⭐️その後

 

大東亜文化大学 民俗学研究室。

 

柳沢昂教授は、教え子たちを集めてお茶会を開いていた。

湯気の立つ茶を啜りながら、美奈子が尋ねる。

 

「先生、あの裁判の証言……本当だったんですか? 8人の男たちが『悪魔憑き』だったって」

 

柳沢は眼鏡を押し上げ、少し悪戯っぽく微笑んだ。

 

「いいですか、美奈子君。怪異の世界には、まだ我々の知らない『理』と『情』があります。悪魔が実在するかどうかも含めてね」

 

「つまり……どういうことですか?」美和が首を傾げる。

 

「8人の男たちは、確かに異常な残虐性を示していました。ですが、それが『悪魔憑き』のせいかどうかは、科学では証明できません。彼らの中に眠っていた邪念が、偶然その形を取ったのかもしれません」

 

柳沢はお茶を一口啜り、ゆっくりと続けた。

 

「悪魔憑き……あれはね、でっち上げですよ」

 

「えっ!?」スクナが目を丸くする。「でっち上げって……じゃあ、なんであんな証言を?」

 

「法廷で無罪を勝ち取るためには、彼らが『人間として異常だった』ことを示す必要がありました。人間の理性を超えた悪意……それを『悪魔』の仕業とすることで、三郎さんの『獣』の行為が正当化される。それが法の抜け道だったのです」

 

柳沢の瞳に、深い哀しみが宿る。

 

「怪異には、まだそれなりの理や情があります。シロの魂は主人を守ろうとし、三郎さんは孫を守ろうとした。そこには、歪んでいても愛があった。だが、人間の心が腐っている場合……それは、怪異以上に救い難いのですよ」

 

紗奈が静かに頷く。

 

「8人の男たちは、心が腐っていたんですのね。そういう人間が、一番恐ろしいんですの」

 

柳沢は窓の外を見つめた。

 

「三郎さんと凛さんは、今頃また屋台を始めているでしょうね。あの埋め立て地で、また湯気を上げて」

 

「きっと元気にやってますよ」美和が笑う。「ラーメン、美味しいですもんね」

 

「ああ、そうだな」スクナも頷く。

「また食いに行きたいね」

 

柳沢は再びお茶を啜った。

 

「人間は弱い。だからこそ、守るべきもののために強くなろうとする。三郎さんは、孫のために獣と化した。だが、それは人間としての最後の意地だったのかもしれませんね」

 

工業地帯の夜空に、一筋の星が流れた。

それはシロの魂が、天から二人を見守っているようだった。

 

埋め立て地の工業地帯。

あの夜から数ヶ月が経っていた。

 

古びた軽トラックを改造した小さな屋台。

派手な看板もない。

高級な食材もない。

それでも毎晩、仕事を終えた労働者たちが集まってくる。

 

「三郎さん、今日も一杯頼むよ」

「おう」

 

三郎は笑う。

白髪交じりの頭。

深い皺の刻まれた顔。

長年の苦労を物語るような手。

 

その隣では孫娘の凛が忙しく働いていた。

十五歳。

学校が終わると宿題を済ませ、夜になると屋台を手伝う。

注文を聞き、水を出し、食器を片付ける。

常連たちは皆、彼女を可愛がっていた。

 

「凛ちゃん、テストどうだった?」

「まあまあかな」

「またまた。どうせ良かったんだろ」

 

そんな会話が毎晩のように繰り返される。

 

そして足元には、新しい柴犬の子犬がいる。

白い毛並みの小さな犬だった。

客が来れば尻尾を振る。

帰る時には見送る。

 

「シロ、お座り!」

凛が呼ぶと、子犬は可愛らしく座った。

 

「おっ、また新しいシロちゃんか。可愛いねぇ」

常連の労働者が笑う。

 

「ああ、孫がね、どうしてもって言うからよ」

三郎は目を細めて孫を見る。

 

凛は微笑んだ。

その瞳には、もう恐怖の色はなかった。

あるのは、祖父と屋台と新しいシロへの愛だけだった。

 

湯気の立つ醤油ラーメンをすすりながら、労働者たちは一日の疲れを吐き出す。

屋台の明かりが、闇夜にぼうっと浮かび上がる。

 

それは、工業地帯の小さな灯り。

だが、誰にとっても温かい、家族のような場所だった。

 

(了)

 

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