「エロ怖」日本の怪異を訪ねて 怖くてドエロい短篇集⭐️イラスト付き 作:みなぽん
絶倫の半妖 鬼畜 鬼太郎のピカレスクロマン
第一章 泥濘の猫と鬼の牙
黴臭い木造アパートの六畳一間。薄汚れた障子を通して差し込む夕陽は、すでに血のような赤黒さを帯びていた。
畳の上には空になった安酒の紙パックが無造作に転がり、イカサマの絡んだサイコロと札束が散乱している。部屋の隅には、昨夜遊んだであろう薄幸の幽霊娘が、虚ろな目でこちらを見つめながらふわりと消えていった後だった。
「……ったく、あんたってばまたこんな汚い部屋でゴロゴロして! 酒! バクチ! 女! あたしがどれだけ心配してると思ってんのよ!」
眉を吊り上げて立っていたのは、ネコ娘だった。縞模様のミニスカートから伸びる手足はしなやかで、その腰には妖怪ポストの束がぶら下がっている。幼馴染としての義理立てか、あるいは抑えきれない情か、彼女は休み休みにこの薄汚い部屋を訪れては、怠惰の権化のような男を説教するのだった。
布団の海に沈む男、鬼太郎は、ただの怠け者ではない。彼は半妖。その身に流れる血は、人間のそれよりも遥かに濃く、熱く、そして凶悪だった。
「……うるせぇな。鬼は外だ、クソ猫」
布団からモジャモジャの髪を覗かせた鬼太郎は、不機嫌そうに唸った。隻眼の奥に宿るのは、人間には決して理解できない深淵の色。だらしなく開いた着物の胸元からは、鍛え上げられた男臭い筋肉が覗き、それがただのダメ男ではないことを無言で主張している。
「外って……あたしはあんたのために来てやってるのに! いつまで経っても起きないなら、無理やり起こしてやるわよ!」
ネコ娘は苛立ちを隠さず、布団に飛びかかった。爪を立て、布団を剥ぎ取ろうとする。しかし、その細い手首は、まるで鉄の万力のような力でいきなり掴まれた。
「……へぇ。起こすってか? てめぇが、この鬼を?」
低い、地底から響くような声だった。
ネコ娘の背筋に、ゾクリと痺れるような快感が走った。彼女の瞳孔が、猫のように細長く開く。彼女もまた半妖。その身の内に、被虐と服従を渇望するドス黒い本能を飼い慣らしていたのだ。説教と称してこの部屋を訪れるのは、この男の絶対的な暴力と欲望に触れたかったからに他ならない。
「あ……鬼、太郎……?」
「寝起きが悪いんだよ。責任取れよ、クソ猫」
次の瞬間、世界は逆転した。
ネコ娘の細い体は、まるで羽根のように軽々とベッドの上に引き倒された。逃げる間もなく、鬼太郎の重厚な躯がのしかかる。男の臭気、酒と煙草と、何よりも妖の発するムッとしたフェロモンが、ネコ娘の鼻腔を容赦なく犯した。
「んっ……!」
唇が重なった。優しさの欠片もない、略奪のキスだ。鬼太郎の舌が、ネコ娘の口内を荒れ狂う。歯列をなぞり、舌を絡め取っては、強引に吸い上げる。唾液が混ざり合い、ネコ娘の喉から漏れるのは拒絶の声ではなく、甘く湿った喘ぎだった。
「あむ……っ、んぅ……! はぁ、はぁ……鬼太郎、ばか……」
「バカはてめぇだ。尻尾出てんぞ」
指摘されて、ネコ娘は自分の腰の後ろで、ビンと勃起した猫の尻尾が揺れていることに気づいた。体の奥底から、カッと熱が湧き上がる。説教しに来たはずの口からは、自分のマゾヒズムを露呈する涎が垂れ落ちていた。
「さっさと脱げ。……いや、俺が脱がす」
鬼太郎の爪がブラウスのボタンを弾き飛ばした。布が裂ける音が部屋に響く。露わになった白い肌に、男の荒い掌が這い回る。首筋、鎖骨、そして膨らんだ胸の先端へ。乱暴に摘み上げられ、ネコ娘は背中をのけぞらせた。
「ひゃぅっ! ああっ、痛い……でも、いいっ……!」
「生意気な口を叩くからだ。ほら、もうこんなに濡らしやがって」
太ももの間に手が滑り込み、下着の上から秘所を強く押し上げる。すでにそこは、蜜を溢れさせてとろとろに溶けていた。鬼太郎は容赦なく下着を引き裂き、濡れそぼった割れ目に指をねじ込んだ。
「あぁぁっ! 鬼太郎、鬼太郎ぉっ!」
指二本が内壁をかき回す。硬い指の関節が、敏感な襞を擦り上げるたびに、ネコ娘の目から理性の光が消えていく。彼女はシーツを握りしめ、腰を淫らにくねらせて、さらなる凌辱を請うた。痛みが快楽に変わり、辱められることが至高の喜びになる。これこそが、彼女が求めていた「おとし」だった。
「足開け。俺のモンぶち込むぞ」
鬼太郎は着物の前を寛げ、怒張した男根を露わにした。それは、人間離れした大きさと凶悪さを誇っていた。ネコ娘の瞳が恐怖と歓喜で見開かれる。
「来て……あたしを犯して! 鬼ぃ鬼畜!私を奴隷にしてぇっ!」
拒絶の言葉はもうない。鬼太郎はネコ娘の両足を肩に担ぎ上げ、一気に最奥まで貫いた。
「ぎゃあぁぁぁっ!!」
悲鳴と喘ぎが混ざり合う。内壁が限界まで押し広げられ、異物の侵入に痙攣する。しかし鬼太郎は構わず、腰を打ち付け始めた。ズン、ズン、と重い肉のぶつかる音が、狭いアパートに反響する。
「ああっ、ああっ、ああっ! いいっ! 壊れるっ! あたし、壊れちゃうぅっ!」
「壊してやるよ。てめぇのその生意気な体、俺の形にしてやる」
ピストン運動は激しさを増す一方だった。鬼太郎の汗がネコ娘の胸に滴り落ちる。彼はネコ娘の首を片手で絞め上げながら、深く、強く突き上げた。酸素が足りなくなり、ネコ娘の視界が明滅する。その苦悶の中で、彼女は限界を超えた快楽の波に呑まれていった。
「いっ、いくっ! あたし、いくぅぅぅっ! 鬼太郎ぉぉぉっ!!」
ネコ娘の体が大きく反り上がり、ビクビクと痙攣しながら絶頂を迎える。内壁が収縮し、鬼太郎の男根を締め上げる。しかし、絶倫の半妖はそこで止まらなかった。
「まだだ。……俺の夜はまだ始まったばかりだぜ」
鬼太郎はニヤリと口角を上げ、気を失いかけているネコ娘の体を裏返した。白く丸い尻を露わにし、その中心に再び凶器を押し当てる。
「ひぐっ……! も、もう……」
「逃がすかよ。朝まで鳴かせてやる」
泥濘のような濃厚な夜は、まだ終わらない。酒とバクチと女に溺れる鬼畜の半妖と、その毒牙にかかることを悦ぶドMの猫。彼らの歪んだピカレスクロマンは、こうして深く、ねっとりとした闇の中で幕を開けたのだった。
⭐️清楚な淫花、夢子の転落
木枯らしが吹き荒ぶ放課後の校門前。冬の気配を帯びた風が、セーラー服のスカートの裾を弄ぶように揺らしていた。
「お、鬼太郎くん…」
声を震わせて立っていたのは春野夢子だった。この町で一番の進学校に通う優等生。黒髪のストレートを清楚なリボンでまとめ、大きな瞳はいつも真面目な光を宿している。そんな彼女が、妖怪ポストに投函する勇気すらなく、直接この半妖の元を訪ねたのだ。
鬼太郎は相変わらずアパートの前で煙草をふかしていた。着物の前ははだけ、昨夜のネコ娘との情事の爪痕が首筋に生々しく残っている。
「あん? 相談か。中に入れよ」
夢子はおずおずと部屋に上がった。昨夜の酒と煙草と性の匂いがまだ濃厚に漂っている。彼女は正座し、膝の上で両手をぎゅっと握りしめた。
「あの…最近、通学路に変な妖怪が出るんです。毎朝、同じ場所で待ち伏せしてて…」
「どんな妖怪だ」
「その…ひ、ひひ妖怪っていうんですか? いつも笑いながら近づいてきて…」
夢子の声が小さくなる。頬が桜色に染まり、視線が畳に落ちた。
鬼太郎は煙を細く吐き出し隻眼を細めた。彼の嗅覚は、この清楚な少女から漂う「何か」を敏感に感じ取っていた。それは恐怖だけではない。もっと深い、湿った匂いだった。
「それで? そいつに何された」
「そ、それは…」
「言えねぇなら帰れ」
「ち、違うの! 言うから! 言いますから!」
夢子は必死に顔を上げた。大きな瞳に涙がにじんでいる。彼女は何度も深呼吸を繰り返し、震える唇を開いた。
「最初は…電車の中で、後ろから体を押し付けられて…」
「どこを触られた」
「お、お尻…です。それから、だんだんエスカレートしていって…昨日は、その…」
「昨日は?」
鬼太郎の低い声が夢子の心の奥底に直接響くようだった。彼女はもう、逃げられない。
「スカートの中に手を入れられて…下着の上から、あそこを…ぐりぐりって…」
言葉にするだけで、あの時の感覚が蘇ってくる。ひひ妖怪の長くて気持ち悪い指。くぐもった笑い声。そして、周りの乗客にバレないように必死で声を押し殺した自分。
「ふぅん。それで、お前はどうした」
「どうって…抵抗しようとしました! でも、体がすくんで動かなくて…」
「動かなかったんじゃねぇ。動かなかったのか? それとも…」
鬼太郎は煙草を畳に押し付けにじり寄った。彼の隻眼が、夢子の全てを見透かすように光る。
「感じてたんじゃねぇのか」
「ち、違います! そんなわけない! 私が、そんな…気持ち悪い妖怪に…!」
夢子は必死に首を振る。しかし、彼女の耳の先は真っ赤に染まり、制服の襟元から覗く鎖骨には薄っすらと汗が浮いていた。そして何より、きゅっと閉じた太ももの間から、微かに甘酸っぱい匂いが立ち上っている。
「嘘つくなよ。この鬼に隠し事はできねぇぜ」
鬼太郎の髪が意志を持つかのように蠢き始めた。それは彼の半妖としての力の一端。漆黒の毛は細長い触手となり、空気を裂いて夢子に迫る。
「きゃっ!」
細い手首に毛が絡みついた。次に足首。腰。制服の上から、彼女の全身をくまなく這い回る。それは冷たく、しかし生々しい熱を持って少女の肌を撫で上げた。
「あ…ああっ…やめて…!」
「やめて? 本当はもっと触ってほしいんだろ。ひひ妖怪に触られて、足りなかったんだろ」
「ちが…っ、あぁっ!」
毛の一本が、セーラー服の隙間から侵入しブラジャーの上から胸の頂点を掠めた。その瞬間、夢子の体がビクンと跳ねる。
「見ろよ。乳首、立ってんじゃねぇか。制服の上からでもわかるぜ」
確かに、白いブラウスの胸元には硬くなった二つの突起がくっきりと浮かび上がっていた。事実を突きつけられ、夢子の目から大粒の涙がこぼれ落ちる。
「違うの…私、こんなの…」
「ひひ妖怪に何された? 全部白状しろ。でなきゃ、もっと酷い目にあうぜ」
触手がスカートの中に潛り込んだ。白い太ももを撫で上げ、ショーツの縁をなぞる。夢子は必死に足を閉じようとするが、毛に絡まれて叶わない。
「言います…言うから…!」
夢子は泣きじゃくりながら、昨日の出来事を詳細に語り始めた。電車の中で、ひひ妖怪は彼女のショーツをずらし、直接秘所を弄ったこと。指を中に入れられ、かき回されたこと。そして絶対に認めたくないことだが、その指の動きに合わせて自分も腰を動かしてしまったこと。
「へぇ…指入れられて、腰振ったのか。それで?」
「それで…それで…イってしまいました…妖怪の指で…電車の中で…」
そう告白した瞬間、夢子の中の何かが崩壊した。優等生の仮面。清純な自分。全てが音を立てて砕け散る。
「なるほどな。清楚な顔して、電車でイくとはな。淫乱な女だ」
「違う! 違います! 私は淫乱なんかじゃ…!」
「違わねぇよ。体が証明してる」
鬼太郎の触手が、夢子の手首を強く縛り上げ彼の前へと引き寄せた。彼は着物の前を寛げ、すでに怒張した巨根を露わにする。それは人間のものとは思えないほどの大きさと凶悪さを備え、先端からは透明な汁が滴っていた。
「ひっ…!」
「触れ。お前の淫乱な手で、俺のを握れ」
「できません…そんなの…!」
「できないじゃねぇ。やるんだよ」
触手が夢子の右手を強制的に動かし、鬼太郎の熱い肉棒に導いた。彼女の小さな白い手が、それに触れた瞬間鬼太郎は低く唸った。
「ああ…っ、冷たい手だな。ほらちゃんと握れ」
夢子の指は、鬼太郎の巨根を完全に包み込むことができなかった。それでも彼は彼女の手を上から押さえつけ、無理やり上下に動かさせる。
「そうだ…もっと強く…爪を立てろ…」
「うぅ…ひっく…なんで…なんでこんなことに…」
涙を流しながらも、夢子の手は言われた通りに動いていた。彼女の手の中で、鬼太郎の肉棒はさらに硬度を増し、脈打っている。その感触が彼女の体の奥底に眠る何かを呼び覚ましていく。
「手だけで感じてんのか? 違うだろ。お前のここも、もうびしょびしょだぜ」
触手が夢子のショーツを引き裂き、露わになった秘所を撫で上げた。そこはもう、信じられないほどに濡れそぼり、愛液が太ももを伝って畳に染みを作っている。
「やだ…見ないで…ああっ!」
「正直になれよ。お前は淫乱だ。妖怪に犯されたくて、ここに来たんだ」
「違…あああっ!」
触手の一本が彼女の膣内に侵入した。細く、長く、うねうねと動くそれは人間の指とは比べ物にならない刺激を彼女に与える。内壁を這い回り、敏感な場所を的確に刺激する。
「あっあっあっ! だめ! それ、だめぇ!」
「ダメじゃねぇ。お前が欲しがってたモンだ」
鬼太郎は夢子の手を離し彼女の体を仰向けに押し倒した。セーラー服を胸元までまくり上げ、白いブラジャーを引きちぎる。露わになった乳房は、想像以上に豊かで頂点の桜色の蕾は痛いほどに尖っていた。
「いい乳してんじゃねぇか。優等生のくせに」
「ひぅっ!」
鬼太郎はその蕾に噛みついた。歯を立て、舌で転がし、強く吸い上げる。その間も触手は夢子の膣内を執拗に責め続けていた。
「あああっ! あっ! あっ! いや、感じちゃう! 感じちゃうからぁ!」
「感じろよ。それがお前の本性だ」
夢子の体は、もはや彼女の意志を離れて反応していた。腰が浮き、膣内の触手を締め付ける。口からは涎が溢れ、目は快楽に潤んで焦点が合わない。
鬼太郎は触手を引き抜き代わりに自分の巨根を彼女の入り口に押し当てた。熱く、硬く、そして圧倒的な質量が夢子の処女の証を破ろうとしている。
「や、やめて…お願い…それだけは…」
「今更だぜ。お前はもう、俺の人形だ」
「人形…?」
「そうだ。俺の思い通りに動き、俺の快楽のために存在する人形だ」
鬼太郎は一気に腰を突き入れた。
「ぎゃあああっ!!」
破瓜の痛みとそれを遥かに上回る快楽が、夢子の全身を貫いた。彼女の膣は、鬼太郎の巨根を拒絶するどころか、まるで待ち望んでいたかのように絡みつき、締め付ける。
「きっつ…! やっぱり淫乱だなお前」
「あう…あ…あ…」
夢子はもう言葉を発することもできず、ただ人形のように鬼太郎の動きに翻弄されていた。彼が突けば揺れ、引けば追いかける。膣内の襞は鬼太郎の形を覚え込み、愛液は溢れて二人の結合部を泡立たせる。
「ほら、自分で腰を振れ。淫乱人形らしくな」
鬼太郎が命令すると夢子の腰は意思を持たないかのように動き始めた。いや、違う。これは彼女自身の意思だ。深い場所で、彼女はもうこの半妖に犯されることを望んでいる。
「ああっ! 鬼太郎くん! 鬼太郎くん!」
「そうだ…俺の名前を呼べ…誰がお前をこんなにしたか、忘れんなよ」
「鬼太郎くんが…鬼太郎くんが私を…淫乱にしたのぉ!」
「いい子だ」
鬼太郎は夢子の腰を強く掴みラストスパートをかける。激しいピストン運動に、夢子の体は跳ね上がり彼女の口からは言葉にならない叫びが漏れ続ける。
「イく…! またイっちゃう! 鬼太郎くんでイかせて!」
「イけ。そして覚えとけ。お前は俺の人形だ。俺の所有物だ」
「ああああああっ!!」
夢子の体が大きく痙攣し絶頂に達した。同時に、鬼太郎も彼女の最奥に熱い精を放つ。その感覚に、夢子はさらに深い絶頂へと引きずり込まれていった。
静寂が戻った部屋の中夢子はぼんやりと天井を見つめていた。セーラー服は乱れ、体には無数の愛撫の跡。太ももを伝って、白濁した液体が畳に染みを作っている。
「鬼太郎くん…私…」
「帰れ。相談は解決した。ひひ妖怪は俺が始末しといてやる」
鬼太郎は背を向け新しい煙草に火をつけた。夢子はゆっくりと起き上がり、乱れた服を整える。涙の跡が頬に残っていたが、その表情は不思議と晴れやかだった。
「私…また来てもいい?」
その問いに、鬼太郎は煙を吐き出して笑った。
「好きにしろ。人間のくせに生意気だ
夢子は小さく微笑み一礼して部屋を出ていった。その足取りは、来た時よりもどこか軽やかでスカートの下の素肌が夜風に冷たくて気持ちよかった。
部屋に残された鬼太郎は、天井を見上げて呟く。
「ひひ妖怪か…俺の街で人間に手を出すとはいい度胸だ」
彼の隻眼が、狩猟者の輝きを宿して光った。町の闇に潛む痴漢妖怪。身をもって思い知ることになるだろう。
⭐️狒々の指と猫の媚肉
「いいかネコ娘!お前には狒々を誘き寄せる餌になってもらう」鬼太郎は笑った。
ネコ娘は青ざめた顔で狒々の事が書かれた古文書をよんでいる
昔、奥山深き山中に狒々といふ妖怪あり。猿に似て猿にあらず、身の丈は人より大きく、顔は老いたる人の如く、毛深き躰に長き腕を備へ、眼は赤く光るといふ。
この妖怪、日暮れて山道を行く者の前に現れ、殊に女子を好みて攫ひ、深山の岩窟へ引き入れ、遂には喰らふと伝ふ。時には女の声を真似て旅人を誘ひ、助けを求むる声に近寄れば、忽ち大いなる爪にて捕らへらるるなり。
また、狒々は人の言葉を解し、知恵も獣に勝るといふ。猟師ら、鉄砲を携へて山に入るも、足跡のみ残して姿を見せず、かへりて行方知れずとなる者少なからず。
されば山里の者ども、日没後は決して女を一人で外出させず、山より響く人声を聞くとも、決して応ふることなかれと戒めたり。
「鬼太郎、、私、こんな奴に電車のなかでおもちゃにされなきゃいけないの?」
「大丈夫だ。お前はただ囮になればいい。俺がすぐに助けに行く」
鬼太郎の言葉はもっともだったが、ネコ娘の背筋には冷たい汗が伝っていた。古文書に記された狒々の姿は、想像するだけで吐き気を催すほど醜悪だったからだ。
「あ、あたし、そんな…」
「文句言うな。昨日の今日で忘れたのか? 俺に抱かれて泣いて喜んでたクソ猫が」
そう言われてネコ娘は顔を赤くした。昨日の夜、彼女は鬼太郎に犯されながら何度も絶頂し、そのたびに彼の名前を叫んでいた。その記憶が蘇り、体の奥底から熱が湧き上がる。
「…わかったわよ。やればいいんでしょ」
ネコ娘は肩を落としてアパートを出た。彼女の服装は、鬼太郎が用意したものだった。露出度の高い黒いワンピース、ネットのストッキング、そして足元にはハイヒール。どう見ても風俗嬢のような格好だ。
「電車で狒々が現れるはずだ。あいつらは女の匂いに敏感だからな。お前のメスの匂いが、奴らを呼び寄せる」
ネコ娘は思わず自分の下腹部を押さえた。確かに、昨日の夜、鬼太郎は避妊もせずに彼女の膣内に何度も精を放った。その感触を思い出し、彼女は再び顔を赤くする。
「さっさと行け。夜の九時、山手線の環状運転だ」
ネコ娘は頷いてアパートを出た。夜の街は、ネオンが煌めき、人々が行き交っていた。彼女は地下鉄の駅に向かい、切符を買ってホームに立った。
電車が到着し、ドアが開く。ネコ娘は乗り込み、一番後ろの車両に向かった。鬼太郎の指示通り、人目の少ない場所を選ぶ。
電車は動き出し、車内は次第に静かになっていく。窓の外には、夜の街の灯りが流れていく。ネコ娘は不安げに周囲を見回した。狒々はどこにいるのか。
「おやおや、これはまた…」
背後から声がした。低く、湿った声。ネコ娘が振り向くと、そこには三匹の狒々が立っていた。
「きゃっ!」
ネコ娘は思わず悲鳴を上げようとしたが、狒々の一人が彼女の口を塞いだ。その手は毛むくじゃらで、爪は長く鋭い。
「静かにしな。お嬢ちゃん 楽しむんだろ? 」
狒々たちはネコ娘を囲み、逃げ場をなくした。車内には他に誰もいない。狒々たちの赤い目が、獲物を見つけた捕食者のように光っていた。
「おい、見ろよ。」
「へぇ、可愛い女だな、俺たちの好物だ」
狒々たちはニヤニヤと笑いながら、ネコ娘の体を触り始めた。毛むくじゃらの手が、彼女の腕、肩、腰を這い回る。その感触は、気持ち悪いのに、どこか心地よかった。
「や、やめて…!」
「やめる? 本当に? お前の体、震えてるぞ」
狒々の一人が、ネコ娘の耳元で囁いた。熱い息が耳にかかり、ネコ娘の背筋にゾクリとした感覚が走る。
「ほら、ここも硬くなってる」
別の狒々が、ネコ娘の胸を揉みしだいた。ネット越しのブラジャーの上から、彼女の乳首が硬く尖っているのがわかる。狒々は爪先でその先端を弾いた。
「んぅっ…!」
「感じてるな。誰かに調教されたんだろ? 淫乱なお嬢ちゃんだ」
狒々たちは次々とネコ娘の体を弄り始めた。一人は胸を、一人は尻を、そしてもう一人はスカートの中に手を入れた。
「やっ、だめっ、そこは…!」
「ほら、もう濡れてる。痴漢されて感じてんだな」
狒々の指が、ネコ娘のショーツをずらし、直接秘所を撫でた。指は太く、毛むくじゃらで、爪先が敏感な襞を引っかく。
「ああっ! やめて、そこ、だめぇ!」
「感じるだろ? 」
狒々はニヤリと笑い、指を一本、ネコ娘の膣内に挿入した。太く、長い指。それは鬼太郎のものとは違う異物感だったが、内壁を的確に刺激した。
「んっ、あっ、ああっ!」
ネコ娘の腰が勝手に浮いた。狒々の指は、彼女の性感帯を正確に把握し、執拗に攻め続ける。爪先が膣内を擦り、毛むくじゃらの指の腹がクリトリスを刺激する。
「ほら、腰が動いてるぞ。正直な体だな」
「ち、違う…あたしは…」
「違わねぇよ。お前は淫乱だ。俺たちに抱かれたくて震えてるんだろ?」
狒々の言葉は、ネコ娘の心の奥底に突き刺さる。彼女は確かに、鬼太郎に抱かれた後、まだ火照った体を癒したくてここに来たのだ。
「ああっ、だめっ、また、イきそう…!」
「イけ。俺たちの指でイけ」
狒々は指の動きを加速させた。ネコ娘の膣内は熱く、濡れて、指を締め付ける。彼女の口からは甘い喘ぎ声が漏れ、足は震え、尻尾はビンビンに勃起していた。
「あああっ! い、いくぅっ!」
ネコ娘の体が大きく痙攣し、絶頂に達した。膣内から大量の愛液が溢れ、狒々の手を濡らす。しかし、狒々たちは止まらなかった。
「まだだ。次は俺だ」
別の狒々がネコ娘の体を裏返し、スカートをめくり上げた。ショーツを引き裂き、丸い尻を露わにする。
「いい尻だ。お前ドMだろ?」
狒々はネコ娘の尻を強く叩いた。パァン! と乾いた音が車内に響く。痛みとともに、快感が走る。
「ひっ! ああっ!」
「ほら、感じてる。ドM女レイプ確定だな」
狒々はネコ娘の尻に顔を埋め、長い舌で舐め回した。ざらざらとした舌の感触。それは鬼太郎の舌とは全く違うが、不思議と心地よかった。
「や、やめて…そんなこと…」
「やめないさ。次はここだ」
狒々はネコ娘の秘所に指を挿入し、かき回し始めた。ネコ娘はもはや抵抗する力もなく、ただ狒々の動きに翻弄されるだけだった。
「ああっ、あっ、あっ! だめ、そこ、気持ちいいっ!」
「気持ちいいか? おまんこが気持ちいいか?」
「わかんない…わかんないけど…ああっ!」
ネコ娘はもう、何が何だかわからなくなっていた。ただ、快楽の波に呑まれ、狒々の指に身を委ねるだけ。
「次は俺だ」
「俺もだ」
三匹の狒々は順番にネコ娘の体を弄り、犯した。指、舌、そして爪。彼らはネコ娘の体のあらゆる場所を責め尽くし、彼女を何度も絶頂させた。
「ほら、次の駅だ。トイレに行こうぜ」
狒々たちはネコ娘を抱き上げ、駅のトイレに連れ込んだ。個室に押し込み、ドアを閉める。
「ここなら誰も来ない。存分に楽しませてもらうぞ」
狒々たちはネコ娘の服を引き裂き、全裸にした。白い肌に、無数の爪痕とキスマーク。ネコ娘はもう、抵抗する気力もない。
「おい、顔を上げろ。」
狒々の一人が、ネコ娘の顎を強引に持ち上げた。
ネコ娘の目から涙がこぼれた。恥ずかしさと、情けなさと、そしてどこか嬉しいような感情が入り混じる。
「教えてやるよ、お前がどれだけ淫乱か」
狒々はネコ娘の足を大きく開かせ、秘所を鬼太郎に見せつけるように晒した。そこはもう、愛液でぐしょぐしょに濡れ、狒々の指と舌で赤く腫れ上がっていた。
「ほら、見ろ。俺たちの指でこんなに濡れてる。お前は俺たちのモンだ」
「違う…あたしは…」
「違わねぇよ。お前は俺たちに抱かれて、こんなに喜んでるんだ」
狒々はネコ娘の膣内に再び指を入れ、激しくかき回した。ネコ娘の口から、抑えきれない喘ぎ声が漏れる。
「ああっ! あっ、あっ! 気持ちいいっ! 気持ちいいよぉっ!」
「犯されて気持ちいいか?」
「わかんない…わかんないけど…ああっ!」
「正直になれ。俺たちの指の方がいいだろ?」
「ああっ…いい…いいよぉ…!」
ネコ娘はもう、自分が何を言っているのかわからなかった。ただ、狒々の指の動きに合わせて腰を振り、快楽を貪るだけ。
「ほら、イけ。俺たちの指でイけ」
「あああっ! いくっ! いくぅっ!」
ネコ娘の体が大きく痙攣し、絶頂に達した。
「よしおまんこトロトロでぶちこみどきだな」狒々は彼女の足を大きく開かせた。そしてそそり立つ強直を挿入する。
「まずは俺が1番乗りだ。ちっちゃなまんこ穴ぶち抜いてやる。」
「ひぃぎっぃーーー!」「うっ。きっつ。すっげー締め付けやがる」
「おいおい俺にも交代だぞ。次は俺のチンコだ。おまんこしっかり味わえ!」
「んんん〜〜!」
狒々の一人がネコ娘の顎を掴み、強引に唇を奪った。毛むくじゃらの口元、ぎざぎざの歯ざらついた舌。鬼太郎のキスとは比べ物にならないほど荒々しく、しかしなぜか甘く感じられた。狒々の舌がネコ娘の口内を蹂躙し、唾液を吸い上げる。
「んむっ…! んんっ…!」
ネコ娘は狒々の口の中に舌を絡められ、息もできないほどの濃厚な口づけに酔いしれる。その間にも、狒々の硬直したものが入り口に押し当てられていた。
「さっきは指でイかせてもらったろ? 今度はこれでイかせてやる」
狒々は一気に腰を突き入れた。
「ぎゃああぁっ!!」
ネコ娘の悲鳴が個室に響き渡る。狒々のものは鬼太郎のものとはまた違った異形の太さと長さを持っていた。内壁を限界まで押し広げられ、膣内が圧迫される。
「うっ、きっつ…! やっぱりお前のまんこ、名器だな…!」
狒々はゆっくりと腰を引きそして再び奥まで突き入れる。そのたびにネコ娘の体が跳ね、口からは甘い喘ぎが漏れた。
「ああっ! あっ! あっ! 奥まで来てるぅ!」
「ほら、自分から腰を振れ。淫乱猫」
狒々の言葉に、ネコ娘の体は正直に反応した。彼女は自分から腰を動かし、狒々のものをより深く咥え込もうとする。もはや抵抗の意志はなく、ただ快楽を求めるメスの本能だけが残っていた。
「そうだ…いい子だ…」
狒々はネコ娘の腰を掴み激しくピストン運動を開始した。毛深い体がネコ娘の白い肌に擦りつけられ、その毛が敏感な胸の先端を刺激する。
「ああっ! あっ! あっ! 気持ちいいっ! 狒々のでイっちゃうぅ!」
「まだだ。まだイくなよ」
狒々はさらにスピードを上げた。ネコ娘の膣内は熱く濡れ、狒々のものを締め付ける。結合部からは愛液が泡立ち、太ももを伝って滴り落ちた。
「ひぃっ! あっ! あっ! だめっ! イくっ! イっちゃうぅ!」
「イけ。俺の名前を呼べ」
「狒々…狒々ぉっ! 狒々のでイくぅっ!」
ネコ娘は絶頂に達した。膣内が激しく収縮し、狒々のものを絞り上げる。同時に狒々も低く唸り、ネコ娘の最奥に熱い精を放った。
「ああっ…あつい…中に出されてるぅ…」
ネコ娘は快感に震えながら狒々の精を全て受け入れた。彼女の膣内は白濁した液体で満たされ、それが結合部から溢れ出る。
「ふぅ…次は俺の番だぞ」
「待って…まだ…」
「待たねぇよ。まだ俺たちがいるんだぜ?」
別の狒々がネコ娘を四つん這いにさせた。まだ絶頂の余韻に浸っているネコ娘の尻を高く上げさせ、後ろから挿入する。
「んんっ! あっ! また…!」
「後ろからもいいだろ? お前の尻、最高だぜ」
狒々はネコ娘の尻を掴み、激しく突き上げる。前から犯されたばかりの膣内は敏感になっていて、後ろからの刺激にも即座に反応する。
「ああっ! あっ! あっ! もう…壊れちゃう…!」
「壊れろよ。俺たちのためならな」
狒々はさらに激しく腰を打ち付ける。ネコ娘の尻が赤くなるほどに。パンッ、パンッ、と肉と肉のぶつかる音が個室に響く。
「ああっ! あっ! またイっちゃう! イかせてぇっ!」
「イけよ。何度でもイけ」
ネコ娘は二度目の絶頂を迎えた。膣内が痙攣し、後ろから挿入されている狒々のものも締め付ける。
「くっ…また中に出してやる…!」
狒々はネコ娘の最奥に精を放った。二匹分の精がネコ娘の膣内に注がれ、彼女はその熱さに再び震える。
「はぁ…はぁ…もう…許して…」
「許さねぇよ。まだ一匹残ってるだろ?」
三匹目の狒々がネコ娘の前に回り込んだ。そして、すでに臨戦態勢のものをネコ娘の口元に押し当てる。
「口でもしてやれ。俺たちの仲間の精でいっぱいの口でな」
ネコ娘は抵抗する力もなく狒々のものを口に含んだ。その太さに顎が痛むが、それでも彼女は言われるがままに舌を動かし、狒々を悦ばせようとする。
「うっ…うぅ…んむ…」
「そうだ…もっと舌を使え…」
狒々はネコ娘の髪を掴み、腰を前後に動かす。喉の奥まで押し込まれ、ネコ娘の目からは涙が溢れた。しかし、その涙は屈辱だけでなく快楽によるものだった。
「イくぞ…飲めよ…」
狒々は低く唸りネコ娘の口の中に精を放った。量が多く、ネコ娘はむせ返りながらも全てを飲み込む。
「ごくっ…ごくっ…んっ…」
口の端から精が垂れネコ娘は荒い息をついた。三匹の狒々に囲まれ、全身が精と愛液で濡れている。髪は乱れ、肌には無数の爪痕とキスマーク。もはや、元のネコ娘の面影はない。
「へへ…最高だぜ」
「今日はお前の頭がぶっ壊れるまで犯し続けてやるからなお嬢ちゃん」
狒々たちは笑い、凶暴に勃起したちんぽを突きつけた。これ以上犯されから心も体も壊れてしまう。
⭐️鬼の牙、狒々の血
個室のドアが爆音とともに砕け散った。
木片が飛び散り、歪んだ金属の蝶番が壁に突き刺さる。舞い上がる塵の中に、隻眼の半妖は立っていた。
「…おい」
声は低かった。地底から響くような、それでいて明確な殺意を含んだ声。鬼太郎の隻眼は、なおもネコ娘の体を弄んでいた狒々たちを射抜いていた。その瞳孔は猫のように細まり、金と赤の炎が滾っている。
「き、鬼太郎…!」
ネコ娘は狒々の腹の下で涙に濡れた顔を上げた。髪は乱れ、唇は腫れ、体には無数の爪痕と精の痕跡がこびりついている。その惨状を見た鬼太郎のこめかみで、血管が浮き上がった。
「ああん? 誰だてめぇは」
狒々の一人が、まだ勃起したままのものを揺らしながら振り返った。赤い目が鬼太郎を値踏みするように細められる。
「人間か? それとも妖怪か? どっちにしても今俺たちは忙しいんだ。邪魔すんじゃねぇよ」
「おい、俺のクソ猫に何してくれてるんだよ」
鬼太郎は狒々たちの言葉など聞いていなかった。彼はゆっくりと着物の袖をまくり上げ、鍛え上げられた腕を露わにする。その爪が、限界まで伸びた。
「おいおい、随分余裕だな。俺たちの相手はできないぜ? 三対一だぞ」
狒々たちが下卑た笑い声を上げる。三匹の巨体が狭い個室を埋め尽くさんばかりに立ち上がり、赤い目で鬼太郎を囲み込む。
「三対一、か。それがどうした」
鬼太郎は笑った。その笑みには温度がない。隻眼の奥にあるのは、人のものではない、純粋な捕食者の狂気だった。
「お前ら、鬼ってモンを知らねぇみてぇだな」
次の瞬間、世界が動いた。
鬼太郎の姿が消えた。いや、消えたのではない。あまりにも速く動いたため、狒々たちの目には一瞬、彼が消えたように見えただけだった。
「ぐべっ!」
最初の狒々の腹に、鬼太郎の拳がめり込んでいた。毛むくじゃらの腹が陥没し、狒々は口から血反物を吐き出しながら壁まで吹っ飛んだ。コンクリートの壁に蜘蛛の巣状の亀裂が走る。
「な、なんだ…!」
二匹目の狒々が反応しようとした時には、すでに鬼太郎の爪がその喉を貫いていた。鋭い爪が頸動脈を切り裂き、赤い血が噴水のように噴き上がる。
「ぐっ…がっ…!」
狒々は喉を押さえてよろめき、やがて糸が切れた操り人形のように崩れ落ちた。
「お、お前…! 何モンだ…!」
三匹目の狒々が戦慄した。鬼太郎の隻眼が、赤い光を宿して光る。その姿は、もはや人間のものではない。鬼の血が目覚め、全身から黒いオーラが立ち上っていた。
「名前は鬼太郎。半妖だ。そしてお前らが弄んだのは、俺の猫だ」
「お、お前の…? ひぃぃっ!」
狒々は恐怖に駆られてネコ娘を盾にしようとした。毛むくじゃらの手がネコ娘の髪を掴み、無理やり引き寄せる。
「動くな! 動くとこいつを…!」
「動くな、だと?」
鬼太郎の声が凍りついた。
「俺が動くなと言ってるんだよ、クソザコが」
鬼太郎の髪が意志を持つかのように蠢いた。漆黒の毛が触手となり空気を裂いて狒々の腕に絡みつく。鋼鉄のような強度を持つ毛は、狒々の腕を容易く締め上げ、骨を砕く音が個室に響いた。
「ぎゃあああっ! 腕が! 腕がぁっ!」
狒々はネコ娘を放り出し、自らの腕を押さえて転げ回る。鬼太郎はその狒々の頭を無造作に掴み上げ、天井に叩きつけた。コンクリートが砕け、狒々の頭蓋が陥没する。
「お前らさ、俺の猫に何したのか知ってるよな?」
「ひぃ…! ゆ、許して…!」
「許す? 許すわけねぇだろ」
鬼太郎の爪が狒々の胸を引き裂いた。肋骨が砕け、内臓が露わになる。狒々の赤い目が恐怖に見開かれ、やがて光を失った。
最初に壁に吹っ飛んだ狒々が、よろめきながら立ち上がった。腹を押さえ、血を吐きながら、鬼太郎に向かって突進する。
「うおおおっ! 殺してやるぅっ!」
鬼太郎は振り返りもしなかった。ただ、背中の毛を一本逆立てただけだ。その毛は狒々の胸を貫通し、心臓を砕いた。狒々は数歩進んだ後、倒れて二度と動かなかった。
個室は静寂に包まれた。三匹の狒々の死体が転がる中、鬼太郎は静かに毛を収めた。
「…おい」
鬼太郎はネコ娘に歩み寄った。ネコ娘は床に縮こまり、体を震わせている。髪は乱れ、体には無数の痕跡が残され、太ももを伝って白濁した液体が床に染みを作っていた。その姿は、昨日鬼太郎に犯された時とは比べ物にならないほど痛々しかった。
「大丈夫か」
鬼太郎の声は、さっきまでの殺意に満ちた声とは違っていた。低いが、どこか優しさを含んだ声。
「鬼太郎…あたし…」
ネコ娘は震える声で、鬼太郎を見上げた。その瞳には涙が溜まっていた。
鬼太郎は着物を脱ぎ、ネコ娘の肩にかけた。その手は、さっきまで狒々を引き裂いていた手と同じものとは思えないほど、穏やかだった。
「立てるか?」
ネコ娘は首を振った。体は震え、腰の力は抜け、足には力が入らない。
「…だめ。立てない…」
鬼太郎は何も言わず、ネコ娘の体を優しく抱き上げた。お姫様抱っこのように、いや、もっと大切なものを扱うように、彼はネコ娘を胸に抱いた。
「ごめんな。遅くなった」
その言葉に、ネコ娘の涙が溢れ出した。
「あたしのせいだよ…あたしが、あたしが気持ちよくなっちゃって…あたし…」
「バカ。お前のせじぇねぇよ。お前は俺の指示に従っただけだ。悪いのは俺だ。」
「鬼太郎…」
「泣くな。帰ったら風呂沸かしてやる。それから…昨日みたいに、寝かせてやるよ」
ネコ娘は鬼太郎の胸に顔を埋めた。鬼太郎の着物は血と塵に汚れているが、ネコ娘にとってそれは、世界で一番安心できる匂いだった。
「鬼太郎…大好き…」
「…うるせぇよ。帰るぞ」
鬼太郎はネコ娘を抱いたまま、個室を出た。駅のトイレには狒々たちの死体が転がっているが、鬼太郎にはどうでもよかった。こいつらは明日になれば妖怪の霧になって消えるだろう。
夜の街を歩く鬼太郎の背中は、ネコ娘にとって世界で一番大きな山だった。
「鬼太郎…あたし、あんたの猫でいいよ…」
「当たり前だ。お前は俺の猫だ。他のモンに触らせねぇよ」
「鬼太郎…あたし…」
ネコ娘は泣きながら、鬼太郎の着物を握りしめた。鬼太郎は何も言わず、ただ歩いた。
夜の街は、今日も静かに更けていく。鬼と猫の影は、闇に溶け込むように消えていった。
翌朝、アパートの窓から差し込む朝日に、ネコ娘は目を覚ました。鬼太郎の布団の中で、彼女は身を寄せ合っていた。
「…起きたか」
鬼太郎は、すでに起きて煙草を吸っていた。ネコ娘の髪を撫でる手は、昨日の夜と同じように優しかった。
「うん…あたし、大丈夫…」
「そうか。じゃあ朝飯食うぞ。昨日の残りの鮭あるから」
「うん…」
ネコ娘は小さく笑った。昨日の夜の出来事は、悪夢のように遠のいていた。ただ、鬼太郎の体温だけが、今の彼女にとって全てだった。
「鬼太郎…ありがとう」
「いいから食え。冷めるぞ」
鬼太郎は煙草を消し、朝飯の支度を始めた。ネコ娘はその背中を見つめながら、布団に潛り込んだ。
彼女の体には、まだ昨夜の痕跡が残っていたが、その心は、鬼太郎の腕の中で、ゆっくりと癒えていった。
「鬼太郎…あたし、あんたのためなら何度でも囮になるよ…」
「バカ言うな。次はねぇよ。お前は俺が守る」
「…うん」
その言葉を聞いて、ネコ娘は涙を拭いた。鬼太郎の背中は、世界で一番頼りがいのある壁だった。
「早く起きねぇと鮭食っちまうぞ」
「あっ、ずるい! あたしも食べる!」
ネコ娘は布団から飛び起き、鬼太郎の背後に駆け寄った。その足取りは、昨日の夜とはまるで違っていた。
春の陽射しが、アパートの窓から差し込んでいた。