異能幸運レアドロップでイキ抜く♡ピネスと校長の不気味なダンジョン冒険記Re: 作:山下敬雄
本校舎二階、調理室①にて。
彼女の朝は早い。引き出しから取り出した頭巾を結び、鏡の前で立つ。頭巾の後ろから飛び出た黒髪のポニーテールを左右の角度から確認し直し、今、満足がいったようだ。
キッチンの上棚に貼り付けメモした沢山のメニュー紙を確認し、生徒たちのオーダーと要望を細かくチェックする。そして、ようやく仕込みに取り掛かる。コカトリスの卵を用意したボールへと、割ろうとしていたところ──
「あっアレ? 浦木くん? まだ朝食はできてない……けど」
「あぁーなんだ、たまにはブク高のみんなのことを見習って手伝えってさ。それで校内クエストでちょっとこの辺、回っててさ?」
午前6時、この辺を回るにしては早い。このところ少し気落ちしているサンチュとは運動場でラジオ体操をやるような雰囲気ではない。無駄に早起きしてしまったピネスは、明かりのついた調理室へと誘われその場へとこうして訪れていた。
朝食の準備に取り掛かろうとしていた料理班の緒方は、大きめの卵を抱え手にトンカチを持ったまま、急に扉を開きそこに現れた彼に驚いた。
「え、べ別に大丈夫だよ? 浦木くん私と違ってこの間もすごくダンジョンでがんばっ」
「いやいやダンジョンはダンジョンだし、【異能冷蔵庫】あいつもそういやタガヤさんやヴィーナスに聞いた話では活躍してたらしいぜ……って寝てんのかコイツ? ……はは。それにいつも俺の分、作ってもらってるからさ、改めて考えてみたらなんかそれも緒方さんに悪ぃかなって」
「べっべつに好きでしてるから! あ、あ、変な意味じゃなくてっ!」
「おっおぅ? んーーでも校内クエストだしなぁ」
「じゃっ! じゃあ……────」
異能冷蔵庫は寝ている、ただの大人しく物言わぬ冷蔵庫となり、開いた扉を勝手に閉めたり開かなかったり。保存していた食材の配置が変わっていたり無くなっていたり。寝ぼけているのか使い勝手がただの冷蔵庫よりも若干悪くなっているようだ。
料理班の緒方は、戦闘員のピネスに手伝わなくてもいい、そのような雰囲気をやんわりと醸し出すものの。お上から課せられた校内クエストだとら彼は寝癖頭を掻く。
物色した冷蔵庫から〝ぱっちんプリン〟を一つ取り出した彼に、悩んだ緒方は一つ提案することにした。
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▽
食べてもいいと許可を得たぱっちんプリンを手早くいただき、そろそろ自分も参戦するかと腕をまくる。しかしシャツの袖を男らしくまくるだけで、いざまな板を前にすると、彼はダンジョン以外では何の術もスキルも持たないことを思い出す。手に取る包丁にネギの切り方も分からないのだ。
そしてまた、鍋やあれやこれやを取り出し散らかした末にキッチンコンロの前で四苦八苦し、立ち尽くす彼。
そんな彼のことを見かねた料理班の彼女は、働き出した彼へと近づき丁寧に指示をしてあげた。彼は大人しくその指示どおりに動き、なんとか味噌汁を一つ完成させた。
「これが味噌汁かー。味噌汁って味噌入れて終わりじゃなかったのかー……」
「ぶふっ!?」
「お?」
「いやっなんでも! っずっ……ふふふふ」
「なんか緒方さんって、わりかしよく笑うよな?」
「ふふえ? ……んー。そっそうかな?」
「いやーなんかほら、木浪とかそこんとこ笑わせるのなかなか難しいしさ(たまに笑われるって感じで)? コズミは冗談みたいに取り締まりが厳しいし、登別さんは淡々としてるしさ、くすぐりどころが分からず底知れないっつぅか。よく話す校長はどちらかというと、あんな感じのアレだし……んー、だから比較的に!」
ピネスは緒方に親指を立てる。知り合いの他の女子たちをなんとなく例に挙げながら、比較的にとりわけ緒方結美という女子生徒は笑うというのだ。突然、そんななんとなくの分析をされた緒方本人は、戸惑いながらも……。
「ええ? んー、────……はい?」
「はいって、ははは」
真似するように親指をゆっくりと立てる。また彼につられて笑っていた。
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▽
それからプロの彼女に味噌汁の味見をしてもらい────送られたのは拍手。はじめて手料理を褒められた彼は、黒髪をかきながら照れくさそうにしていた。
「そういえば緒方さんって、頭巾をいっつもつけてるけど。外したりしないのか? いや、似合わないってわけじゃなくてさ、なんとなく? いつもしてる理由とかあったり?」
料理の時以外にも、ピネスの見かける緒方のその姿といえば頭巾をしていることが多い。
緒方に依頼された味噌汁制作のクエストをクリアし手持無沙汰になっていたピネスは、彼女の後姿をぼーっと眺めていると、ふとそんなことが気になった。なのでその頭巾の理由をメレンゲをボールに泡立てている本人にうかがった。
もちろん料理の際にこうして頭巾を被っていた方が、衛生上良いものだ。しかし、そんな当たり前の理由だけではなく──。
彼に指をさされた頭を驚き抑えていた緒方は、後ろに流れるポニーテールをそっと手でいじりながら、振り向いていた目を前へと逸らし恥ずかしそうにも、答えた。
「ええっと……こっ、この方が……覚えてもらえるかなって、──浦木くん……に」
ボールをかき混ぜる音が乱れる。やがてゆっくりと混ぜていたボールに擦れる音が止まる。彼女が、また後ろをおそるおそる振り向いた、そのとき──
「え、────浦木……くん!?」
彼女はメレンゲを泡立てていたホイッパーを片手に、その細い手首を振り返ると彼に掴まれていた。
「ごめん、なんか。こうなってた」
「え、え、」
突然彼の顔が近い。
迫られた緒方は今目の前に立つ彼の顔を見上げて、何も言えず。彼女の腕を何故か掴み見下ろす彼も、それだけで何も言わず。
朝の支度をする調理室が静寂に包まれた。沸き上がったケトルのスイッチが切れる音が鳴る。右にとまった銀のホイッパーから、どろり……重い白が落ちていく────。
調理室①から誰もいない仮眠室③のベッドへと2人は向かう。
そして────
「なんかこっちのほうが、いい」
「えぇ……う、うん……」
彼は頭巾をしている彼女の方がいいと言う。彼女がその装備を外そうとしたが、外さなくてもそのままで大丈夫なのだと。緒方も自分の事を見つめている彼の目を見て、ゆっくりとうなずいた。
朝の廊下をこそこそと渡りながら、空き部屋へと忍び込んだ2人は既に合意している。彼とそういうことをするのは、思えば予期せぬトラブルに巻き込まれてのものが多かったが……今度は自分の意思で──。
緒方は顔を赤らめながらも彼の言葉や、着々と進めてゆく行為にうなずき、その気持ちを確認し合った。
ベッドの上に押し倒された緒方は普段している頭巾姿のまま、待ちきれない彼に──挿入された。
悶々と期待を募らせていたのはどちらでもあった。濡れた中の肉をゆっくりと掻き分けて、彼女の奥深くへと到達した。そんな挿入時の下唇をきゅっと噛む表情を、彼に上から見られながら。
普段は見せないそんな緒方の表情を見ていると、ピネスはもう我慢できず────ピストンをいきなり開始した。
「ウラきくっッんんッ────♡♡!??」
彼の名を呼びとめるも、間に合わず。緒方のきつきつの膣肉の襞が、粒立ちの一つ一つが、彼の怒張した肉棒に擦られていく。いきなりの容赦のないピストンに緒方の悶え我慢していた表情が、一気に淫らに崩れてしまう。さらにたまらず覆いかぶさる彼のシャツの前側を、両手でぎゅっと掴んでしまう。
その緒方の淫らでかつ乙女な様が、ピネスの興奮を思考が真っ白になるほどに掻き立てた。同学年の女子高生の乱れすがる姿に、性欲を持て余す一介の男子生徒は我慢できない。可愛らしいほどに無力にしがみつく彼女のことを、無茶苦茶にしたいと本能で動いてしまう────
緒方の喘ぐ声が、ずっと喘ぐ声が聞こえる。突く度に聞こえるので、もっと突いてしまう。もうだくだくと分泌し合う液が、激しく擦れて混ざり合い、水音のする飛沫が肉壺を押し出す度に、挿入する栓の内からはしたなくベッドシーツに散っていく。
緒方は彼を受け入れるままに、彼のシャツに強くしがみついて気持ち良くなることしかできない。彼の雌にされていく……喘ぎ声を止める術も知らず。ただひたすらにピストンを繰り返し、彼女の細身を貫き続ける彼の鼻息が荒くなる。
しかし、こんなに激しくしているのにそれでもなお足りない。ピネスはすっかり乱れた緒方の顔に、口端から汁を垂らし艶めくその唇に迫り、ずっと開いたままのその口穴を────貪る。
突如、喘いでいた雌の声が彼の口の中に籠り、封じられる。されど落ち着くことはない、もっと激しくその雄に繋がり求められる。そしてそのまま唾液すらも混ざり合いどちらのものか分からなくなる、そんな貪るようなキスをしながら、──射精した。
重なり合わせるあまりの幸福感が、一気に快楽と共に突き抜ける。奥へ奥へ一番奥へと上から体重を乗せ貫かれた緒方の体は、そこに熱い精液を注がれる。もう既に何度もイっている緒方の腰が、ビクビクと、彼のペニスの脈動に合わせてくねり跳ね上がる。いやらしく反る雌の体も今覆う彼に力強く押しつぶされている。彼に今まで自分の持て余していた雌の全てを投げ入れるようにしがみついたまま、重ね合う体の熱さや、気持ちよさと、アタマのなかに分泌され続ける名状しがたい多幸感を貪る。
抱かれ貫かれながら、全て注ぎ込まれ、荒波のように押し寄せた全てが味わい終わった頃には──
べろを突き出し、ベッドに横たわる乱れた黒髪。縛っていたみどりの頭巾もほどけて──────カラダの芯まで熱くとろけて……。
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「よしっこんなもんか? ──ユミさん、味噌汁の味見て、今回は【ゴブリンちゃん家の万能あご出汁】ってやつぶち込んだんだけどさ」
「うんわかった────────……あ、完璧!」
「まじか!? やった、やったぞーーー!!!」
「「あはははははあっごあっごあっごだしーーーーゴブリンちゃん家のあっごだしーーーーはははははは」」
「ちょっとちょっと頭巾さん、踊ってないでダンジョンで採ってきた【痺れきのこのクリームパスタ】はまだですか? のこっ?」
「あははははあっ、ハイ! ただいまっ!! えっと……最後に、胡椒とこの痺れレモンソースをからめてぇ────」
「はいみなさんみなさん、当ジムの新名物【チョコっとリュフマフィン】、たった今調整完了しましたよーーー」
「うおお、うまそー。はふはむかぷぅ……うおおお焼きたてさいこー!」
「はふはむはにゅ……うわっ、ほんとだー! 焼きたてさいこー!」
「「「おやきおやきとりゅふはきのこ♪つちのかほりのセイヨウショウロそぅしーましょっあははははははは」」」
「なんかしあわせー……ぇ」
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『おーーい』
「にゃんかぁ……あごぉ……」
『おーーーい? なんか……しあわせ? あご?』
「んにゃぁごぉ………………ハッ!!!」
揺れつづける左肩の感覚に、ハッと目覚めた。ヨダレの垂れた彼女の可愛らしい寝姿が、そのままいきなりベッドの上から飛び跳ねた。
幸せそうなツラで寝入っていた彼女を見守っていたピネスは驚いてしまった。さらに──
「ど……どした? ──うぉっ?」
目の前にあったその胸に、しがみついて顔を埋める。彼にいけない寝言を聞かれていたかもしれない……そんな恥ずかしさから動転して、彼女はどうしようもなく彼のシャツに身を寄せるように掴まっていた。
そして寝ぼけた緒方は、今取ったそのリアクションすらも恥ずかしいものだと気づいた。しかしそこから誤魔化す方法も分からず、顔を赤らめた緒方は彼にしがみついたままでいた。
今上から見下ろす彼女の可愛らしいお耳が、耳たぶまで赤らんでいる。ピネスはそんな緒方の仕草や白シャツに掴まり隠したツラを思うと、笑みがこぼれてしまった。
しかし、ただ笑ってやるのもそれはそれで赤くしたその可愛いお耳さんに失礼だと、ピネスは思ったのか──
午前9時35分遅めの朝食にはまだ間に合う。そんな2人だけのベッドの上、緒方結美は浦木幸の腕の中で、その匂い、その抱擁力に、どこか安心しながらも余計に……耳たぶが赤くなるのであった。
(でもでも、彼がぎゅっとしてくれたので結果はオーライ??)