異能幸運レアドロップでイキ抜く♡ピネスと校長の不気味なダンジョン冒険記Re: 作:山下敬雄
《トレーニングルーム②》にて。
黒のタキシード姿が白い部屋に呆然と立ち尽くす。溜息を他人に聞こえるぐらいに漏らして……。執事の
というのも、自身が仕えている
それでも何か心配で、いつものクセで執事のタガヤがその後をついて行こうとするものならば、お嬢様は頬を膨らませて拒絶の〝×印〟を爆発させる。
振り向いて両手をクロスし、お嬢様に厄介払いの爆風を浴びせられてしまった執事は、冷たい廊下へと膝から崩れ落ちていったのだ。
「お嬢様が回復され元気になられたことはこの上なく嬉しいことなのですが……ですがッ、もしかすると執事をクビになるのでは……と……このままでは……。もう私の余計な世話焼きなど紫檀お嬢様には必要じゃないのかもしれません……」
いつもできていたこと、していたことが思うようにできない。打撃ポイントに数字シールの張られた案山子のゴーレムを蹴る訓練にも身が入らず。すっかり気落ちしたタガヤは、居合わせたピネスにそんな苦悩をうなだれた様子で呟き明かしていく。
悪魔サンフンとの戦いで壊れてしまった緋と翠のショートソードは、絶賛くろまねき商店に頼み修理中である。
その間、戦闘のプロたちに意見を乞い、彼が勧められたのは──
『しっくりと使える得物がない? それは鈍るぞ。特にあのような良質な闘いを経験したあとだ。お前ももっと試し斬りをしたいのだろう? 見たところ一級の拳法家や魔術師というわけでもないなら他の殺す手段を磨いた方がいい、一番簡単なのは新たな武器を見つけることだ。たしか武器の携帯ができない国や地域に行った経験がある。その場合は、市場に売っている骨肉や森の木々、自生するきのこや土の中、自分の眼で探し当てるんだ武器になりそうなものをなんでもな』
『あはは、戦闘のプロ2号さんに戦闘のプロオリジンさんも同意だね。だいたいアレやコレや聞き回って楽をしすぎなのよエッチアイ君は! ホント年上のイケてるお姉さん頼りにも困ったもんだねぇー。──というわけで、先ずは得意の剣を100本、剣タコができるまで試してきなっ。ま、他に関してはあたしほど才能ないから、はっはっは、おすすめはしないよっ』
もうひとつの剣(武器)を見つけること。
そして、これが32本目──。しっくりこないレア剣を床に刺して、ピネスは周りに物々しい剣山のハーレムを築き上げた。だがしかし、試し斬りに熱中するあまり、今されていたタガヤの話を20%ほどしか聞いておらず……。こちらをちらりと覗き窺う彼女のしおらしい瞳に、彼は困り考えた末にあることを思い出した。
「ぅーー(しまった……とにかくシタンに嫌われてヤバイってことか?)……あ、そういや?」
「──こ、これは……?」
囲んでいた剣山を飛び越え走りだしたピネスは、トレーニングルーム②の隅に置いていた荷物を、タガヤに手渡した。
「さっきアッチで会ったその話題のお人から、「タガヤに」だって。ていうのもっ、実は俺も特訓だからって追い出されてさ。はは、秘密の特訓なんだろうな。あ、だからっ! そこに悩んでる答えがあんじゃねーかな? 察するに……サプライズのプレゼントとか?」
「お嬢様からプレゼント……わたしに……」
さっきまで曇っていたタガヤの表情が曇りを散らしたように明るくなる。しかしまたタガヤは考え込んでしまう。今日は誕生日でもない、何か特別な記念日とも思い当たらない。
執事、紫紫刀は期待と興奮の息を今ゆっくりと飲み、震えた手先でプレゼントラッピングされたその謎の包みをほどいていく────。
▼
▽
トレーニングルーム①にて。
笛の音と共に──カロリーを消費した閃光が、宙にちりばめた小玉から照射される。
囲まれた計7の光線を次々悠々と避けるのは、自称戦闘のプロの用務員。素人の射撃を10秒前には読んでいるかのような鮮やかかつ最小限の動きで完全回避。その名に違わぬ動きで全ての射線を避けた。
さらに避け際に、握る刺股で小突かれたビームを発する小玉が3つ破裂した。
これでは敵を射抜くようなまともな攻撃をできない。集合の笛を鳴らした紫紫檀は、のこりの小玉を自分の腰の装備の元へと回収した。
白い部屋に漂う静寂に、大袈裟に呼吸する音はひとつ。
攻撃を展開するのもやめた今にも倒れそうな呼吸をする水色髪の小娘を、戦闘のプロは睨んだ。そして持て余した刺股を肩に担ぎながら、よく聞こえるように言い放った。
「笛が鳴るから避けられた? パターンを読まれたから? これ以上続けてもどうやっても当たらない? いや、ちがうね。ヤる気と殺意が足りないのよ。そんなガリガリの体で寝ぼけてちゃ、いつまで経っても才能ある執事ちゃんに追いつけやしないよ。……あっれぇー? そういやなぁーんか言ってたよねー? 『一緒にダンジョン』行きたくないのーバテバテのお嬢様? それともこのままおばあちゃまになって死ぬまで、無職の夢見るお嬢様やってるぅ?」
自分より若い未熟な相手を煽りつづける。武器を手に取り一度対峙したならば、向かい合うそこに遠慮などない。
疲れた病弱だった少女の体に響くのは、怒りか無力か失望か。べらべらとマシンガンのように喋りつづける玄人のダメ出しする、その五月蝿い口に向けて──7の閃光が真っ直ぐに射られた。
「やらない! ハァハァ……太陽に向かい鳴く夢はもう眠くて飽きるほど見たの。今まで……いっぱい借りたぶん、食べたぶんだけこのカラダが重いからッ、タガヤとうらきと笑って走ってもっとイタズラしてッずっと冒険しまっす!!!」
速度を増したビームを刺股を回転させ、真正面から受け止めた。受け取った熱い魔力に、プロが後ろへとずり下がる。
灼けるような熱線の直撃に、刺股から白煙が上がっていく。
目つきが変わったのは──対人し合うどちらも。ニヤリ、あるいは真剣に向き合っている。
「……オーケー。暴れる素人の全力を受け止めるのが戦闘のプロのお仕事よ。じゃあそんな生意気でムカつく甘~い夢を語る若者はァッ、──そのカロリーが燃え尽きるまでき、なっ!!! いっそここでその夢、GAME OVERまでツんでやる! はははは!!!」
シタンの持つ水色の魔力が、今いつもの作業着を染めたプロのお株を真似たように、紫に妖しく変容する。迸る紫の飛沫の柱はぐんぐんと高まり、やがて天までも届き、その細身の少女を覆い尽くす。
水色の長髪の頭上に冠されたコカトリスのティアラは眩く白光し、今体から漏れ出た魔力を吸い上げて、少女に集める。
そして深い深い……シタンの深呼吸から、一気に吐き出され風が吹き抜ける。フィルターとなった口元にくわえた
高まる魔力が放つ大号令に、腰元に提げていた巾着袋、その中に敷き詰めていた小さな砂場のセカイから、魔力を蓄えた小卵たちが疼いた。
あたためられそろそろと飛び立った小卵の群れは、殻に篭ったままでも今その小さな翼を広げる。
不安や迷いをその一笛で、風の彼方に蹴散らす。紫色から赤く染まった作業着、そこじゃない、その敵の先にきっもある熱い太陽を全力で目指して、シタンの魔力が宙を鋭く舞った────────。
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▽
『いや、そんなことは…。でも、むかしのまだ元気なお嬢様ならそんなイタズラも……。しっしかも、こっ、これはもしや……バトラーバトラーのあの地下カジノ潜入イベントと同じながれの……そんな……』
プレゼントに付属された小さな紙を読み込む……。包みを開けた執事が喜んでいたのは束の間のこと、一転して険しい顔をする。
やがて、覚悟が決まったのか。タガヤはぶつぶつと唱えていたその小声の念仏を終えて────
「しばらく、あっちを向いていてください」そう彼女に言われて、相変わらずしっくりとこないレア剣を宙に遊ばせながら待機していた男は、再び耳にした彼女の呼び声に振り返った。
「しょっ、勝負ですシャイニー……!! あなたがこれ以上調子に乗って散財しないように、バニーディーラーの私と勝負しなさっ……ですっ、しゃ、シャイニー!!」
「……!?」
黒くて長い耳が頭上に生え、首元に紫のプリティーなリボンを結び、短くまるい白い尻尾が生えている。立つ脚はすらりと長く、編みタイツがその鍛えられた美脚を太腿から付け根まで覆っている。
タキシードを脱ぎ捨てて見違えるほど肌を露出し変身・変装した。執事の姿は見当たらない、そこにいるのはヒールを履いて立つバニーガールのその姿、ただ一人。
足を内股気味にし、寒いのか恥じらいからなのか体を震わせながら彼女は彼を指差した。
執事の衣装からバニーディーラーに扮したタガヤは、彼女の愛するゲームに出てくるシャイニー似のその男に謎の勝負を持ちかけた。
突如始まったタガヤ(バニーディーラー)と、ピネス(シャイニー)のトランプバトルは、せっかくなのでスマホを通してお互いの所持DPを賭けたものの……。
ディーラーの説明するポーカーのルールと役をピネスがなかなか一度では理解できなかったので、代わりに神経衰弱とハイアンドロー、それにババ抜き、比較的ルールの分かりやすいこの三本のゲームをすることになった。
さっそく始まった【神経衰弱】はその対面し、揺れる黒ラバーの谷間ばかりに気を取られていたのか、それとも元々の記憶力がよろしくないのか。ピネスは思ったようにゲームに集中できずにあえなく敗北、所持DPを2万失う。
気を取り直して、つづいての勝負【ハイアンドロー】はピネスにもその単純なルールを理解できたものの。その手に握る剣をとっかえひっかえしたこの日に限っては、彼に持ち前の幸運がついてこなかったのか。──結果、大敗北。その単純ながら頭を抱えてしまうほどのハイアンドローの面白さに、ピネスはもうひと勝負もうひと勝負とせがむほど、ハマってしまったらしい……15万DPの損失だ。
そして迎えた最後の勝負種目──
バニーガール姿のディーラーと【ババ抜き】をする光景はなかなか珍しい。
互いの手札を交換し、ただただペアを見つけては捨てを繰り返す。そんな作業をしながらかれこれ雑談を交えていたが、2人の口数が徐々に少なくなる。2人でするババ抜きは単純ながらも、単調にはならず。その勝負の行方は悪戯に笑うジョーカーが、互いの手に行き来し白熱していった。
気づけば互いの手札は合わせて3枚。ピネスの手札は残り一枚、ここでペアを完成させれば勝ちだ。手に汗にぎる勝負のターンに、バニーディーラーの手持ちのカードへと手を伸ばす────
が、その男の手はピタリと止まった。
彼女の右手に挟む手札は一枚。そして黒いレザーに覆われた肌色の谷の間にも一枚……裏面のカードが挟まっているのに、男は気づいた。
恥じらうバニーがいる。そんな手はありなのかと……フリーズした男がいる。
誘惑か、罠か、ブラフか、シラフか。どちらを取ればいいのか……悩んだ末にまた動き出したその男の手は────
V字に切り立つ黒いレザーの狭間、じわり汗ばみ引っ付いていた……その溢れそうな肌色の曲面から、今そっと抜き取る。
黒い眼光がまじまじと谷間の奥を覗き込み、ゆっくりと近づく彼の指先。ドキドキと揺れ動くバニーディーラーの彼女の胸から、指に摘み剥がした赤いトランプ。
勝負の一枚をゆっくりと翻すと──男は【最強のカード】をその手に取っていた。
手に取っていたのはババ抜きでは最弱のカード。選び引いたのはハズレの方、悪戯に笑う道化師の姿が表面に描かれている。
まんまと罠にかかってしまった男は、恥じらいつつもお茶目に舌を出すバニーを、そのまま床に押し倒した。
そして既に、露出の多い兎に対して獣は盛っていた。その汗ばむ胸を揉みしだきながらキスをする。
ババ抜きなどどうでもいい。とにかくすぐにその柔肌に触れて、とにかく深く繋がりたい。ピネスが積極的に迫りながらする舌をねじ込むキスに、タガヤももうそうなる覚悟を決めていた。
彼のことを受け入れる。求められるがままに、されるがままに、口内を貫く彼の肉舌にねぶられながら彼女の目尻がとろけていく。
挑発した兎はまんまと興奮した獣に食べられていく。
そして、キスをしたまま急ぐ音を立てながら、黒いラバーの下腹部から股にかけてチャックが下がっていく。
既に彼女の方はバニースーツの内側で、だくだくと愛液を垂れ流していたようだ。誘い開かれたその蜜穴へと、待てない雄の劣情が侵入し彼女を貫く。
雄の欲望のままの腰使いで、一気に膣内をかき乱されていく。胸部を覆う薄い黒幕は左右どちらもひっぺがされ、そこから白肌の乳房が零れる。ゴツゴツとした彼の指が食い込み、その汗ばみ蒸れた雌肉の柔さを揉まれながら、ピンと興奮し勃った可愛らしい突起を吸われていく。
乳首を吸われ舐められながら、おまんこは一時も休まずに突かれしごかれていく。
吸われる度に弄られる度に、彼の手が肌に触れる沈む度に、甘い電流が唾液を纏った乳首の先端から溢れる。
同時に硬い棒にもう何度もその身を貫かれる。体の内側から全体に電気を帯び、それぞれの刺激が繋がっていくようだ。甘く、痛くて、とろけて気持ちいい……彼とセックスをしている。こんなにも激しい──。
シャイニーに似ているというその彼のことを好きなのか、シャイニーというゲームのキャラクターが好きなのか。どちらか分からない、しかしどちらにせよ、こうして繋がるための言い訳につかっていると彼女自身が気づいた時には────その口をまた塞がれていた。
柔く、硬く、上も下も、彼の体温に貫かれる。
彼に抱かれる度に彼女の体は自ずともっと求めてしまう。舌を絡め合い荒い呼吸をしながら……もっとぐちゃぐちゃに、口内も膣内も水音を立てて交わり合う。
もう我慢ができないほどに高まり合う。高まる体温と分け合う甘い快楽に、我慢という概念の枷を一つ一つ外していく。重ね合う唇、絡め合う舌と舌を溶かして────
堰を切らした興奮が、どぷどぷと肉の器の中へと注がれていく。
膣壁を何度も擦り上げ、尿道を一気にのぼりつめた精子が、ぎゅっと締まる兎の雌穴へと流れた。
両脚を背に回し絡めてしがみつく。そんな既に逝き乱れる有様の黒いバニーの内側が、長く長く鈴口から吐き出されつづける濃厚な彼の白に染まっていく……。
やがて。スベテが終わった頃には──
兎の片耳は不恰好に折れ、裏地に汗染みた胸部の黒ぺらは、はだけ……乳房をさらけ出したまま……。ぽっかりと彼のカタチに開き痙攣する雌穴から、熱い白濁が、ゆっくりと滴り落ちていく。
吐き出した雄の欲望は、彼女の身一つでは受け止め切れないほどだった。ザーメンが溢れるほどにタガヤを貫き抱いたピネスは、今、興奮から醒めて引き抜いた身を起こした。そして、床に倒れたままでいる彼女のことを見下ろした。
いつもの整然としてクールなあの執事の姿はそこにない。なんとも淫らに乱れてエロい……。そんな、熱っぽくとろけた表情を浮かべつづける一匹の雌兎が、まだエサを求めるように、濡れた舌を突き出しそこに寝転がっていた────
一度だけでは興奮は治まらない。今度はバックからその尻を突く。何度も何度も、水音が激しくぶつかり混ざり合う。硬い棒で奥をこすり貫かれる度に、腹の底から出てくる雌の嬌声が、部屋に段々と大きく反響する。
白い一室にあるのは、壊れかけで佇む案山子のゴーレム2体と、無造作に散りばめられたトランプ、ぐしゃぐしゃに丸められた一枚の道化師、意味の分からない床に突き刺さる剣の山。
それと──
壁際で耳の折れた雌兎が両手をつき、雄がその突き出された尻にある、はしたなく愛液を垂らし誘う穴を使う。力強く雌の尻肉を叩き揺らすほどの力で逞しく腰を打ち付け、交尾している。そんななんとも秩序や風紀を失った乱れた光景だった。
自分が汗だくになった厳しい訓練を終えたあいまに、執事や彼のいるであろう向こうの部屋を覗きに来てみれば、真っ先に目に飛びついたのはそんな光景だった。
後ろに束ねた長い水色髪は、邪魔にならないように戦闘のプロさんにおそろいで結ってもらったもの。
もはや自分が来たことも気づくことなく、盛り上がっているようだ。部屋に入って遠くからしばらく2人の有様を眺めていた水色髪の彼女は、ゆっくりと足音を殺しながら近づく。
そして腰を屈めながら行為中……交尾中のその雄と雌のことを覗き見る。向けられつづけた、その湖のように澄んだジト目に────
「あぁああソンナッ! 待ってくださいっっそこはっあっ♡♡はげしっ♡♡♡──え!?? おっ、お嬢様!?」
「タガヤぁ。……なにやってんの」
「ええっと……。これはそのぉーー……お嬢様がっ」
「ちょっとしたイタズラのつもりだったのにぃ、まさかそこまでシちゃうなんて。あははは、こっちはそんなに元気に、違う汗、かいてたんだ~~ぁ。──じゃーね、タガヤ、うらき、お昼はひとりで食べるからごゆっくり」
「あっ……おっ…………お嬢様ーーー!!!」
一心不乱に交わり合う幸せからの急変、急落。敬愛するシタンお嬢様は引き攣る苦笑いを浮かべ、そそくさと立ち上がり、その白くただれた臭いのする現場を去っていった。
彼との交尾に汗だくになるほど耽っていたバニー姿の執事は、兎から人間としての冷静さを取り戻すも、時既に遅し──どうにもならず。
この状況を脱する手立ても説明する手立てももはやなく、一歩一歩遠ざかる水色に揺れる髪に手を伸ばした。
しかし呼びかけるタガヤの必死の声も届かず、部屋の出口からひょっこり顔を出し手を振っていたシタンお嬢様の姿が消えた頃には、タガヤは膝から崩れ落ちていった。
頭に装備していた兎の耳飾りがしおれるように、地へとぽとりと落ちていった。
「あぁー……なんつぅか……そのぉ……つづき、どうする……?」
「いっ、今は……できれば、そっと…………」