※この作品はR-18です。

ボールペンを1万円で売る方法   作:悪魔ベリアル

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■05■

「俺ならぁ~、もっと具体的なテクで売りますよぉ~♪」

 

白いスーツの内ポケットに手を入れ、何かのチケット券らしき物を取り出す。

 

「これぇ、ダチの店で配ってるパー券なんスッけどっ♪」

「ボールペン買ってくれたら、コレ…、付けるっスッ♪」

 

にやけた表情の山口は、これ見よがしにヒラヒラとチケットを振った。

そして、山口は顎を突き出し、勝ち誇った煽り顔で志賀を見る。

 

「女の子も来るスッよ…♪」

「…く…っ!!」

 

私は勝ち誇るチャラ男山口と、何故かそれにツラれて落ち込む志賀を静観していた。

 

いや…、イヤイヤ、いやぁ…。

山口ぃ…。

お前の知り合いの店に興味も無いし、

知らないパーティに呼ばれても、気まずいだけだ…っ。

 

私の心の内も知らず、山口と志賀の間には、勝負がついた雰囲気が滲んでいる。

その均衡を崩すように、高いヒール音が会議室に響いた。

椅子から、下御領のご令嬢が立ち上がる。

そして、後ろに控えている執事から、差し出されたスマホを受け取った。

 

「それなら、ワタクシは…、」

「お好きな芸能人と会えるように、セッティングいたしますわっ!!」

「ワタクシ…、家柄的に交友関係も広いですし、様々な催しにも出席しますから…。」

「交友関係が広いですの…♪」

 

志賀と山口は、驚愕した表情で彼女を見た。

 

「ええっ!?マジかよー…っ!!」

 

よろりっとチャラ男山口は立ち上がり、すがりつく勢いで下御領柚葉の方へと近づく。

 

「じゃぁ…、浜部美浪ちゃんも…会えたりする…?」

 

彼女はスマホをイジり、アドレスを確認する。

 

「ええ♪お知り合いですわ♪」

「ほ、ホントかっ!?」

「いっ、幾らだっ!?」

「幾ら出せば、会わせて貰えんだ…っ!?」

「…そうですわねぇ…。」

 

彼女は後ろに控えた執事へ視線を向ける。

執事は、彼女の後ろから、値段を耳打ちした。

 

「この特典をつけて…。」

「10万でいかがでしょう…?」

「じゅ…10万円っ!?」

「ボッタくりじゃねぇか…っ!!」

 

希望に眼を輝かせていた山口は、膝から会議室の床へ崩れ落ちた。

 

うーん…。

 

これは会社の採用試験なのか…?

採用試験というより、デスゲームの様相を呈してないか?

それに、言い出しっぺの山口が、一番に撃沈しそうじゃないかっ…。

 

 

「も、もう少し…」

「…マケられねぇか…?」

 

「何を仰いますの…??」

「まあ、ワタクシが立ち会いますけど、」

「大好きな芸能人と個人的に出会えるチャンスですわよ♪」

「さあ、お二方はどうします…?」

「お買いになります?」

 

下御領のご令嬢は、まったく空気を読まず。

まるでお茶菓子でも薦める様に、志賀修と小沢凪の二人に声をかけた。

 

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