気まぐれに好きなペルソナシリーズの女性キャラをヤンデレ化させていく 作:ゴロスケ
暗闇の中から一人の少年の意識は覚醒した。急激なダルさが襲ってくるも、我慢が出来ない程ではない。
自身の上半身を見下ろせば、纏っていたのはいつもの寝衣ではなく学生服。当然ながら、そこに至るまでの経緯は曖昧だった。
未だに朦朧とする意識の中、彼は首を傾げる。
いつも通りの屋根裏。変わり映えしない景色。
ただ──一つ違うものがあるとすれば、自身の身体が布切れでできた即席の拘束具で手足を縛られているということだろう。
「……一体、何が?」
自分の置かれた状況がいまいち把握できず、彼は困惑する。同時に、ここに至るまでの行動を出来る限りで思い返していた。
いつも通りに学校生活を過ごし、放課後にはメメントスを偵察すると言ったモルガナと別れ、特別な関係となった彼女と約束をして帰宅したところで……。
そこまで思い出したところで、激しい頭痛が彼を襲った。
一体自分の身に何が起こったのか?何故自分は縛られているのか?もしかすると、ここはパレス内なのか?
数々の疑問が脳内を埋め尽くす。幸か不幸か、その問いに対する答えはすぐに明かされることになった。
「あ、先輩。目が覚めたんですね」
突如として聞こえてくる声。コツコツと響く足音。只ならぬ状況であることもあってか、彼は拘束された体で身構えた。
しかし……。
「すみれ?」
現れたのは、今や心の怪盗団の新メンバーとなった芳澤すみれだった。
何故彼女がここに……という疑問が脳内に浮かぶと同時に、意識を失う直前まで過ごした相手だということに気がついたのは今更だった。
「すみません、手荒な真似をして。少し強めの睡眠薬を混ぜたんですけど、どこか痛むところはありませんか?」
「あ、ああ。大丈夫……だけど」
すみれからの問いに対し、彼はどこか歯切れの悪い様子で答える。
問題児として名が通った自分にも気兼ねなく接し、常に礼儀正しく、笑顔の絶えない表情。
しかし、今やその天使のような笑顔が彼のすみれへの警戒心を最大限に引き上げていた。
縛られた自分に対しても驚きを見せない姿勢、言葉からしても、ここに運んだ張本人だということを早くも明かしたからである。
「すみれ。これは、君の──」
「先輩。先輩は私のことをどう思っているんですか?」
彼の言葉を遮るかのように、すみれは単刀直入に問う。
彼は思わず呆然とするが、すぐに落ちつきを取り戻し彼女の質問に答えた。
「勿論、俺にとっての大切な仲間の一人だ」
「……そうですよね。先輩ならそう言うと思ってました」
心の底から嘘偽りない彼の返答に納得つつも、すみれの言葉は明らかに怒気を孕んでいた。突き放すような冷たさ。
彼もこの変貌には気づいたのか、何かを探るようにすみれに尋ねる。
「すみれ……君は、何を抱えているんだ?」
こんな状況にありながら、彼から出た言葉はすみれへの気遣い。その言葉に、すみれの中に残っていた僅かな反逆の意思が問いかける。
ーーお前は本当にこれでいいのか?
ーーこれまで何度も自分を支えてくれた彼への恩を仇で返すような真似が、許されるとでも思っているのか?
「………」
一度はペルソナ使いとして覚醒し、その反逆の意思を示した少女。
そして結果、勝利を得たのは──欲望だった。
「先輩を誰にも渡したくないからです」
「どういうことだ?」
「……どうして」
未だに自分の目的を理解できていない彼にすみれは淡々と自らの思いの丈をぶつけた。
そう……ついに、すみれの中にある『欲望』が爆発したのだ。
「どうして……!どうしてわからないんですか!?私にはもう先輩しかいないんです!かすみは私の目の前で死んでしまった……!丸喜先生の現実も受け入れられない!それなのに……夢だけを追って、まだ苦しまないといけないんですか!?大好きな先輩が、これから"私以外の誰かと過ごす”のを魅せられながら!!」
それは、嫉妬だった。ただ単にすみれは嫉妬していた。
自分の行いがきっかけで姉を失い、罪悪感を現実から目を背けることで精神を安定させて来た少女。その弱さを受け入れ、前へと歩き始めると決めた。
しかし、それも全ては隣に彼が居てくれたからこそだった。
かすみとして周囲に嫉妬の対象にされた時も、新体操で思うように結果が出ずに失望の眼差しを向けられた時も、初めてペルソナ使いとして覚醒した時も。
彼は、いつも隣に居てくれた。いつも自分の話を聞いて、励ましてくれた。
あの日の告白を振られてから、一度は諦めようとした恋。すみれは未だ諦め切れずにいたのだ。
どうしようもなく止め処なく溢れる切なさ。彼への想い、他の怪盗団メンバーへの嫉妬。抑えつけることが出来ずに、溢れ出した欲望。
「……すみれ。君が感じてきた本当の苦しみは、俺にはわからない。だから、今は謝る事しかできない。ただ──すみれの気持ちはとても嬉しい。少し時間をくれないか?必ず君の悲しみを沈める答えを見つけて見せる」
彼女がここまで追い詰められたのは、他ならぬ自分の責任。彼は努めて優しく言った。
しかし、そんな一言で解決するほどすみれにとって浅い話ではない。以前の、告白した時のすみれならばそれで許していたかも知れない。
だが、今となっては許せるはずもなかった。
「ダメですよ、駄目。そんなことをしたって、どうせ先輩は私を選ばないでしょう?そんなの絶対に許さないんですから」
言うなり、すみれはただでさえ動けないでいる彼を押し倒し、腕を床に押さえ付け、その自由を完全に奪った。
「くっ……」
彼の悲痛な声など、もはやすみれには聞こえていない。
自分に都合の良い理想の関係が、その場限りとは言え実現するのだと言う感覚。
そして、想い人の愛情を束縛し続けたいと言う考えしか今のすみれの頭にはないのだ……。
「もう誰にも渡したりなんかしません。先輩、これからはずっと私だけのもの……」
すみれの唇はゆっくりと彼のそれに近づき、そして重なった。
「んっ……んん……」
それは初めこそ触れるだけだったが、すみれは彼をさらに感じたいが為に、次第に強く唇を押し当てる。
「ふふ……気持ちいいです。私、知りませんでした。大好きな人との口づけ、こんなにも気持ちいいことだったんですね」
すみれ艶やかにそう呟くと、熱に犯されたかのような恍惚な表情再び不慣れな想いだけの下手で稚拙な口づけを行う。
それはまさに、今まで自身の中に溜めていた欲望を浄化する儀式ように幾度となく繰り返される。
「んむ……ぴちゃ……くちゅ……」
彼に口づけをし、舌を這わせ、大好きな人の肉体に自分を——芳澤すみれと言う存在を刻んでいった。
無理やり舌をねじ込まれ、拒もうとする彼だが身体は思うように動かない。だだただ、口内を目の前の少女に好き放題に荒らす姿を悲しそうな目で見つめるしかないのだ。
すみれは頬を染めながら制服のスカートを捲り上げ、自らが分泌する液体で濡れそぼった下着を脱ぎ捨てる。これからの行為に、期待しているかのように愛液を滴らせ、彼を待ち望んでいる。
「すみれ、まさか……!」
「もう戻れません。私、先輩がもっと欲しいんです……」
すみれの手が初々しく彼の下半身へ伸び、中へと侵入する。文字どおり手も足も出ない状態の彼にはすみれを止める術などあるはずもなく、されるがままだ。結果として、彼はすみれの愛撫にただひたすら耐えるしかなかった。
やがて、今度は腹部が裂けるほどの痛みが襲う。
「痛いっ………」
すみれは苦しげな表情で言うと、彼のモノを自分の中へ無理矢理に導いた。結合部からは純潔の証しとも言える血が流れている。
しかし、その激痛のあまりか、すみれは仰向け状態の彼へ倒れ込んでしまった。
「……!苦しいのか?」
初めての激痛に倒れ、辛そうに息をするすみれを気遣うように見る。すみれは優しい口調で彼に尋ねた。
「私の我儘でこんな事されてるのに優しいんですね。先輩がそんなだから……ずっと諦める事ができなかったんです」
「すまない……」
「ふふ……良いんですよ?だって、これからはその優しさも、先輩の身体も私が全部独り占めしちゃうんですから」
もう一人の仲間などではない。学園の先輩後輩ではない。怪盗団メンバーではない。
一人の女として、大切な人として彼に愛されたい。その一方的な想いがやがて衝動となり、乙女を失った痛みさえも忘れさせ、すみれは自身の腰を動かした。そのまま彼の存在を確かめるように締め付け、愛撫する。
「っ……また……!」
いくらすみれが初めての事とは言え、それは彼にとっても同じ。すみれから浴びせられる、享受しきれないほどの快感が彼の理性を襲った。
意識を自分に集中させる。モルガナや竜司、怪盗団メンバーとの思い出。まさに自分以外の他の存在全てを永遠に忘れさせようとすみれは焦らし、甘い吐息を漏らしたのだ。
「私だけですよ。もう先輩には、私だけしかいないんですから……」
自分の指を彼だと思い込み、胸を荒々しく掴む自らの手を彼の手と置き換え、自慰に夢中になっていた時とは違う。
自身の小柄な指とは比べ物にならないほど太く長い彼のそれは、初めこそ苦痛を与えたものの、今ではすみれを虜にするほどの快楽を与えた。
夢想でしか味わったことの無い彼との交尾。それは既に現実であり、想像以上の快楽をもたらした。
しかし、そんなすみれに一抹の不安が脳裏をよぎる。
「先輩。"前の彼女"さんとはこういう事したんですか?」
「………」
「した事ないんですね」
「………」
彼の無言を肯定と受け取り、すみれは勝ち誇ったように薄ら笑みを浮かべた。
「嬉しいです……私が先輩の初めてなんですね。先輩は私の初恋の人。先輩にとっても私が初めて。お互いにとって初めての人……もう二度と、浮気なんてしちゃ駄目ですからね?」
彼を自らの恋人にしたかのような錯覚を覚え、すみれは狂喜した。
自分が与える愛で彼が悶える様が愛しく、世の中の理不尽に立ち向かって来た反逆の意志を思いのままに塗りつぶしていくのが幸せで堪らなかった。
「ぐっ……!」
その中でも、彼は休む暇なく浴びせられるすみれの快楽の波に必死に耐える。が、その限界は確実に近づいてきていた。
初めてで、すみれの膣に入っただけでも果ててしまいそうなのを我慢し、そして今もまた我慢し、彼の精神はすでに限界寸前まで迫っていたのだ……。
「おや?そんなに私の身体が気持ちいいんですか?」
「違う!そんなんじゃ、ない……」
「強がるのもいいですけど、我慢のしすぎは良くありません。先輩が気持ち良いって言ってくれないなら……」
すみれはパンパンに張り、今にも破裂しそうな袋を手で優しく解した。
「私、先輩になら、どんなに中に出されても平気ですから」
すみれはクスリと悪戯っ子のように微笑み、誘惑した。
「そんなこと……できない……俺は……」
「……今更何を言ってるんですか?」
彼の中に残っていた微かな意志が抵抗する。
しかしそれは、同時にすみれの中に眠っていた欲望を再び引き出してしまったのだ……。
「ほら、言って下さい。私のこと好きだって、私だけを愛してるって、気持ち良いって……誰よりも私の方が大好きだって。先輩はもう——私だけのものなんですから!!」
まるで脅迫か拷問のように彼のものを締め付け、腰を振り、先程まで乙女だった少女は徹底的に攻めてくる。
彼には抵抗する余力さえもう残ってはいない。目を瞑り、ただ最後の時を待つしかなかった。
「あっ……ん……あ……」
快楽に顔を歪めながらすみれはキスを求めた。抵抗した所で無駄だと言うのは分かっている。 彼は素直に従い軽く触れる程度の口づけを受け入れた。
もう全てを諦めたのかも知れない。それに気を良くしたのか、すみれは舌を絡めさせ、恋人同士がするような深く濃い口づけを要求してきた。勿論、彼は何の抵抗もできず享受せざるを得ない。
ただし目は閉じたままで。目の前で動物の様に乱れ狂い、欲望のままに腰を振るこの変わり果てた彼女の姿を見たくなかった。
それは、身体だけでなく頭の中がすみれという少女で埋め尽くされていく感覚。何もかも失われていく——
モルガナ、竜司、杏、祐介、真、双葉、春、明智。
この一年で、築いてきた絆の全てが……。
「ふふ……ようやく抵抗をやめてくれましたね。そうです。先輩が名前を呼んでいいのは私だけ、優しくしていいのは私だけ、下校していいのも、愛していいのは私だけ。私が一番じゃなきゃ駄目。もうわかったでしょう?先輩は——あなたはもう私のもの。眼差しも、唇も全部です」
「俺は──っ!?」
乱暴に彼の唇を奪い、それ以上何も言えないように封じ込めると、自分以外の人間を考えさせる余裕を与えないほどの快楽で彼のものを包み込む。
「う……あ!」
「早く!早く膣に…先輩の……全部……膣に……出して下さい!!も……もうダメ!!あぁぁっ!!!」
彼のモノから勢い良く放たれた今にも溢れ出さんばかりの大量の白濁液を余さず受け止め、すみれもまた堰を切ったかのように彼を染めた。
今まで快楽に染まりきる事のできなかったすみれの心は完全に満たされた。
「はぁ……出てる……私……先輩に種付けされてるんですね……。分かるでしょう?私、今、先輩との赤ちゃんを作ってるんですよ?」
未だに膣内で射精し続ける彼のモノを、すみれは淫孔全体で愛しげに包み、子種を搾り出そうと腰を振るわせた。
「……これが、君の望んだ結果だったのか?」
正気沙汰ではないすみれの行動に彼は絶望に打ちひしがれた。
しかし、すみれはそんな思いなど気にした様子もない。先程の余韻に酔いしれたような表情で答えた。
「先輩がいけないんですよ。私の事を放ったらかしにしておいて、恋人なんて作ったりするから。毎日毎日、先輩のことを想って……絶対に報われないと思ってました。でも、これからはずっと一緒です……死ぬまで、ずっと……」
「………」
「こんなに沢山愛してくれたんですから。先輩、私を貰ってくれますよね?」
彼は、もうこれ以上は絶望しなかった。
その手足を拘束し続けた物はすみれによって解かれる。ぐったりとした様子で死んだように沈黙する彼を癒すようにすみれは縛った痕を舐め回し、唇を何度も零した。
首筋に舌を這わせ、辺りを頬がへこむほど強く吸引し、刻印にも似た痕をそこに残したのだ。
──先輩。あなたは一生、私だけのもの。これからは、ずっと一緒です。