夜の闇。
それは古来から生物が一度は経験するものである。
当然だ、それが自然の理。それは神でさえ覆せないものなのだ。
この文字通り何も見えない様な暗い空間に対し、生物達の付き合い方は二極化している。そもそも危険な時間の為休息の時間に当てる者、逆に多くのものが休息している間に狩りをしようと夜に特化した姿に進化した者……人間はどちらかと言うと前者であろう。
これは残当であろう。固い皮膚、鋭い爪等といった元々持ち合わせているの自衛手段がない弱い生物にしてみれば、無理をして夜に活動するべきではないのだから正しい進化なのだと思う。
人間は闇の中を生きない選択をした。
しかし、その代わりに夜に特別な行為をするようになったのだ。
闇を利用して周囲の目を掻い潜り、生物が持続する為には必要な事のはずなのにも関わらず恥と感じるからと言う理由で隠れて行いたい秘め事。
生命のバトンを次の世代に渡す為の神秘的儀式。
…まぁ、ここまで大層な言い方をしてきたが、あえてとてもシンプルに言おう――
―――人は、夜にセックスをするようになった。
男女が愛し合い、性行為をする。
それは老いていようが幼かろうが変わらない。何故なら本能的に愛し合う様に出来ているのだから。
「すぅ…すぅ…」
「Zzz…」
現に、ここにも男女の愛を深め合った2人の幼子がいる。
互いの存在を確かめるように裸で抱き合って眠る緑髪の少年と金髪の少女。
そう、みんなお馴染みの出久と勝妃の幼馴染カップルである。
………さて、基本的に出久視点でこの物語は進む今作であるが、ここまで読めばわかる通り今回は出久の視点ではない。
では、今回は誰の視点なのか?
『朕じゃよっ……!』
そう、今回は満を持してこのマーラ様視点で話が進むのじゃああぁぁ!!
『出久に並ぶダブル主人公にして今作トップクラスの人気キャラッ!11話目にしてついに朕メイン回じゃよ!!』
「うぅん…」
おっと、あまり騒ぎすぎると出久が起きてしまうな…流石にまだ深夜。そんな時間に幼子を起こすのは忍びないし、愛し合う2人の時間を邪魔するのは間男みたいで朕の美学に反する。ここは静かに事を進めようぞ…
『それにしても……ふむ、朕がここまで間男に対する嫌悪感を示すとは、相変わらず緑谷の男は純愛過激派じゃのぉ…』
朕は思わず思った事を口に出してしまう。
そもそも朕はチンコの神。苦手な性癖なんてあるわけがない。
純愛?――オーソドックスに抜けるから好きだ。
寝取り?――あれも弱い雄から極上の雌を奪う優越感とか背徳感がたまらんから好きだ。
寝取られ?――そもそも朕から雌を寝取れるわけがなかろうが、見てる分には楽しいから好きだ。
SM、スカトロ、凌辱、露出、獣姦、レズ、ホモ、乱交……本来、朕は様々な性癖を受け入れるスタンスである。
しかし…緑谷家の個性となって早数百年、どうも朕の性癖も宿主に引っ張られる性質がある事が段々と分かって来た。
正直、これはあまり好ましくない状況である。対応できる性癖の数が少ないという事は、それらの雌を堕とせるチャンスが減るという事。
例を挙げるならNTRが嫌いな宿主ならばどんなにいい女でも人妻ならば手を出さないし、マゾヒストが嫌いならばどれだけ魅力的な女でもドMと言うだけですぐに萎えてしまう。……本当に厄介な性質じゃ。
おまけに緑谷の男は代々純愛派・性癖もまぁまぁノーマルの奴ばかり。それぞれの人生において性生活は朕もそれなりに楽しめたが、感想を求められれば、正直“不完全燃焼”と言わざる負えないであろう。
それに加えて緑谷の男は無駄に芯が強い奴が多くてな、朕がどれだけアブノーマルな性癖を勧めてもそちらに流される事はほとんどなかった。
ああ、クソっ…思い出したら腹が立ってきた。あの性質の所為で何千何万の上質な雌を泣く泣く諦めた事か…!
……だが、ここまでの精神力を持っていなければそもそも一族代々朕を個性にする等不可能という説もあるしのぉ…これは仕方がないか。
少し話が逸れたな。まぁ朕が何を言いたいかというと、出久も歴代後継者と同じようにアブノーマルな性癖はあまり好まないようだ。……いや、これには少し語弊があるな。正しくは女を無理矢理犯したり、
本当に優しい奴だ。先程ヒーローについてあーだこーだ言っていたが…なんだ、精神性はすでにヒーローじゃあないか。
少し残念と思わんでもないが、勃起した男根の様に太く、硬い信念を持った男は朕も好感が持てる。ここは宿主の顔を立て、潔く諦めよう。
『―――――それに、
朕の頭の中で思い出されるのは、先程精神世界で出久と会話した内容。ハーレムを、複数の女を愛する事に抵抗を感じていた出久の姿。
流石は純愛絶対主義の緑谷家男児と言うべきか、出久も嫌悪の感情を隠さずに否定していた。よく言えば誠実な男、悪く言えばクソ真面目な優等生と言った所か。
自分には
だが、
大方、自分が断った時に相手を傷つけてしまわないかとでも思ったのであろう。
あぁ、本当に出久を優しい奴だ。多分バ〇ァリン以上に優しさで出来ているのであろう。
――――――――だからこそ、付け入る隙がある。
『あぁ、確かに出久は誠実な男だ。だからこそ、能動的にハーレムなんぞ作るはずがない。―――――――ならば、受動的に作ってやろうじゃないか』
くくっ……本来ある程度成長した宿主にしか届かん朕の声が、何故幼い出久に届くのかはわからんが、これは朕にとって最上級の幸運よ。
きっとある程度成長した出久なら…具体的には高校1年生くらいで“Plus Ultra!”している出久が複数の女に好意を向けられたとしたら、相手を傷つける事になったとしても女を拒絶し、自分なりの筋を通すであろう。
だが今の幼い出久ならば、相手を拒絶するという行為を確実に躊躇する。
なんなら絆されて、付き合うまで行かなくともずるずると煮え切らない関係を続けるだろう。
ならば話は簡単だ。朕がその方向へと育てればよい。
「惚れられたならしょうがない、君も僕の恋人にするよ」と複数の雌を囲う事に一切抵抗を感じなくなる様に。
煮え切らない関係に留まるのではなく、その先へ“Plus Ultra!”しまくるヤリチンになる様に。
幸い、出久はめっちゃモテる素質がある。
見た目は可愛い系だし、精神性も雌を惹きつかせるものだ。今から磨けば15~6位にはモテモテであろう。
それに出久の夢であるヒーローも都合がいいと言える。
朕は先程出久に『英雄色を好む』と説明したが、あれは朕に言わせれば因果関係が逆だ。いつの時代も英雄と呼ばれるものはその偉業や財力、カリスマ性、ヒロイックなストーリーなどでどうしても雌を引き付けてしまうのだ。つまり『
ここまで都合よく材料が揃っていて、素体も良好。これでは育てない選択肢がないじゃないか。
『カッカッカ…まさか朕が男相手に光源氏(動詞)する事になるとはのぉ。だが、これもハーレムの為。決して手間は惜しめん』
ハーレムは良いものだ。複数の雌を愛し、その全員に愛される。あぁ、まさに至高の空間。想像してだけで血が滾るわ…!
というかチンコの神である朕が宿っているのだ。それなのに一雌にしか味合わせない等あってはならない。複数の雌を囲い、多くの子孫を残すのが義務というものであろう。
くくっ、緑谷家当主の個性をやって早数百年、ついにハーレムへの道筋が見えて来たわぁ!
『なら、今のうちから準備をしておかなくてはな』
朕は不敵に笑いながら呟く。
……しかし、笑いとは裏腹に朕は不満も感じていた。
『とりあえず…ハーレムメンバーの選定じゃのぉ』
朕の不満。それは今のところ勝妃以外に出久好みの雌が近くに居ない事である。
朕はこの数日間、出久を通してこやつの周りを取り巻く女達の品定めをしていた。
しかし残念な事に、学校はもちろん近所にも出久好みの雌は今の所見つかっていないのだ。
くそぉ…朕ならば雌であれば養豚場の豚ですら抱けるのに、雌の好みもその時の宿主に引っ張られてしまうのは少し不便であるな。
こう見えて出久、意外と女の好みにはうるさいからな。…というか勝妃が良い女過ぎるのだ。あんな女が幼いころから近くに居れば、そりゃ女に対する期待値も高くなってしまうか……
だがなぁ…幼い出久をハーレム肯定派に矯正するには今のうちから複数人………最低でも後3人から情を向けられる状況にはしておきたいのぉ………
だが朕としてもハーレムメンバーは妥協したくないのも事実。出来れば本能の底から陰茎がイラ勃つ雌で固めたい。
『………しゃーない、久しぶりに
ハーレムは完璧にしたい。しかし周りの女は条件を満たしていない。
ならば話は一つしかない―――――探せばいいのだ。
朕は出久のチンコを通して周りを見る。……出久が寝てる時は視界を共有出来ないのだ。そんな時はチンコ越しに周りを見るしかない。チンコに朕専用の透明な目が付いているとでも思ってくれ。
また話が逸れたな……ふふっ、やはり朕が思った通りだ。出久と勝妃が抱き合って眠っている周りにあるぞ。それも大量に…!
『――――無駄打ちしたザーメンが!』
一言に性交と言っても、何も精液が全て膣内に入るわけではない。
手コキ、足コキ等で体内に入らない精液も当然あるし、何ならフェラや中出しの時にあふれてしまい、無念にも布団のシミと化してしまった精液もあるだろう。
『あぁ、本当にもったいない。………じゃが安心しろ、朕が有効活用してやる』
ふははっ!喜べ読者共っ!!
これより朕の……『雄の王』の能力を本邦初公開してやろうではないかっ!女房を質に売ってでも見る価値があるぞ!……いや、やっぱり質に売るくらいなら朕にくれっ!!
『ふぅ――――……』
朕は息を静かに吐き、頭の中で念じる。
するとどうであろうか、布団のシミとなっていた精液が“うねうね…”と生き物のように動き出したではないか。……自分で言うのもなんだが、相変わらずキモいのぉ。
そんな朕の感想をよそに精液は動き続け、やがて朕の前に集まる。
そしてそれは段々と形を変えていく。手が生え、足が生え、頭が形成されていき―――
“”“”“”ヨッ!!!”“”“”“
――――やがて朕の前に、人の形をした小人の大群が君臨した。
ふははっ!どうだ、これが朕の能力の一つッ!『宿主の精液を人形にして操る能力』だッ!!
発動条件は簡単、宿主が射精した精液に向かって朕が命令するだけッ!サイスは朕より二回りほど小さいが、お手軽に朕の使い魔を召喚できるという優れものじゃい!
おまけにこいつら一つ一つには朕の意識の一部を埋め込んである。簡単に言えば、こいつらが見たもの、聞いたものは自動的に朕に共有されるのだ。つまり朕はこいつらを通してあらゆる地の情報を得る事が出来るというわけだぁ!
くっくっく…この能力を見せれば出久からの朕の評価も爆上がり間違いなしじゃろう。……だが、この事はもう少し秘密にしておくつもりだ。能力はともかく、使用用途にとやかく言われたくはないからの。
“”“”“”ヤッハ―――!!“”“”“”
………にしても数多くね?
久の時もちょくちょくこの能力を使っていたが…あいつの精液薄かったから精々2~3体しか出来なかったが、出久の精液から作ったこいつらは、ざっと見ただけでも100は優に超えている。これは歴代でもトップクラスの数だ。
それだけ精液が濃いという事か…う~む、歴代トップの逸材の誕生に喜ぶべきか、幼子の身でここまでの高濃度の精液を吐き出せる事にドン引けばいいのか、正直反応に困るのぉ…
『………まぁいい。どれ、せっかくヒーローを目指すのだ。これを機にこの能力にも技名でも付けてやろうかの』
出久もよくテレビを見ながらヒーローの技名叫んでるし、きっとヒーローとはそういうものなのじゃろうしな。
『………“ホワイト・ハーヴェスト”とかでええか』
朕は5秒くらいで考えた名前を呟いた。
元ネタはもちろん4部のアレだ。たぶん出来る事もアレと同等だろうし、名前もカッコイイからの。……見た目は完全に非常口のマークのあいつを白く塗った感じじゃが、まぁこの名前で問題なかろう。
『ハーレム作成の為に、まずは女の目星を付ける。惚れさせる方法は後で考えればいい。―――さぁ、ゆけぃハーヴェスト共ッ!日本…いや、世界中に散らばり、出久好みの女を探してくるのだッ!!』
“”“”“”ワーーーーーーーーーーーーーー!!!!!“”“”“”
朕の号令を聞いて、ハーヴェストたちが甲高い声を上げながら走り出す。
そして家中の隙間から外へと出て、それぞれが別の場所を目指して旅立ったのであった。
『くくっ、とりあえずこの県内で見つけた女には今のうちから唾を付けておきたい所だ。…ハーヴェストの数も久とは比べ物にならないくらい多いし、ついでにご当地の観光名所も周ってみるか。ふはは!夢が広がるなぁ!!』
これからの事を思い、朕は悪の親玉の様に高らかに笑った。………ヒーローを目指す少年の個性とは思えない? うるせぇ!朕は元々邪神、どちらかと言うと悪側じゃい!!
『待っていろ出久、朕がお前に全てを与えてやる。夢を叶える力を、理想を現実にする方法を、最高の愛と最上級の快楽にあふれたハーレムをなぁ……!』
今日の事を後世に語るのであれば『マーラ様:ライジング』と言ったところだろう。
何故ならこの日、朕の朕による出久(と朕)の為のハーレム計画が幕を開けたのだから。
拙者ダイヤモンドは砕けないより黄金の風の方が好き好き侍。最近の推しスタンドはヨーヨーマッで候。
なんか色々あって最近寂しいから話し相手欲しいんじゃ…
”雄の王”能力 その①『ホワイト・ハーヴェスト』
宿主の精液を元に親指サイズの人形を作り出し、操る能力だ!
人形全てがマーラ様と感覚共有が可能で索敵・偵察に持ってこい。水分・タンパク質を定期的に摂取出来れば持続性も保たれるぞ!
宿主の精子の濃さによって人形の数は変わって来るが出久の精液は濃いらしいので一気に100体は生み出せる。ピクミン4で白ピクミンを100匹出してみればその壮大さがわかるはずだ!!
とりあえず戦闘系の能力考えてたらなんか全然違うのが生まれてしまった…なんだこれ?(賢者タイム)
後確認なんだけど…出久君たちの出身は静岡で認識あってる?
一応ネット検索で静岡って出たんだけど…漫画の方で探せんかったのよぉ……
もしこの認識であってるなら他にも静岡っぽい子いるから攻略チャートに加えたいからさ…
ここまでご拝読ありがとうございました。