【コードギアス/ロストカラーズ】Hidden Rainbow ― ライ×生徒会ハーレムIF ― 作:o-fan
pixivリクエスト作品です。
「どうして!? どうしてなの!? ライ!! なぜ私を裏切ったの!!」
「……カレン……!! 僕にも、譲れないものがあるっ!」
「ライィッ!!」
タービン音が響き、金属同士の鈍い衝突で火花が散る。
紅蓮弐式の伸びた右腕が月下の腹部に迫る。
ライが反射的にレバーを引いた瞬間、ライ専用機の月下の左腕の輻射波動機構の簡易型『甲壱型腕』が、紅蓮弐式の輻射波動機構と握り合い、相殺するように力場を重ね合わせる。
轟音のあと月下は吹き飛んで背中から落ち、紅蓮弐式は膝をついた。
衝撃で一瞬思考がぼやけていたカレンが顔を振って復帰し、態勢を立て直そうとするライの月下へと近接戦を仕掛けにいく。
「とどめえっ!」
再び伸びる紅蓮弐式の輻射波動、ライは再び月下の甲壱型腕で受けとめる。
「また恋人つなぎ? なら終わりよっ!」
「くっ……ここまでなのか……!?」
ライは苦悶の声を出しながらもチャフスモークを発動。しかしそれでカレンが止まる理由にはならない。
「さよなら、ライ……っ!?」
視界を遮られた中でも紅蓮弐式は月下の手を握ったまま、高出力のマイクロ波で月下を爆散させる。だが、
「腕だけっ!?」
カレンに悪寒。
ライの月下は爆破前に左腕をパージ、右手で握った廻転刃刀が、紅蓮の腹部へ真っすぐに刺突。
「手応え、ないっ!?」
ライの驚きと共に、月下のコックピットを真上から圧し潰す衝撃。カレンの紅蓮二式もまた一瞬のデットウェイトである右腕をパージしてその場で前方宙返りして刺突を回避し、かかと落とし。月下の背部コックピットブロックに命中させ、勝敗を決定づけた。
使用中のコックピットシミュレーター2機が開き、中から出てくるのは黒の騎士団制服姿の赤い髪の少女と、もう1機からは同じく黒の騎士団制服のくすんだ銀色の髪の少年。
「今日は私の勝ちぃ♪ ふふ、なーにが、『くっ……ここまでなのか』よ。ま、惜しかったけどね♪」
「くっそぉ……カレンだって、なにが『なぜ私を裏切った!』だよ!」
「べっつにぃ。ライが昨日生徒会室で女たちに埋もれてたお返しよ」
「うっ」
カレンもそのうちの一人だったじゃないか、と喉から出かかった言葉をライは飲み込んだ。
というより、何も言葉を出せなかった。シミュレーターから二人がそれぞれ降りた途端、カレンが音もなく素早く近づいて、ライの唇を奪ったからだった。
カレンの両手が包むのはライの両頬。ライもカレンの腰に手を回し、ゆっくりと柔らかいキスに応える。
カレンが薄目を開きながら、紙一枚分の距離唇を離しささやく。
「さっき、井上さんから聞いたの。私のお母さんの恩赦、叶ったって……」
カレンの本当の母親。リフレイン使用の罪で懲役刑を言い渡されていたが、行政特区日本の参加や、日本人への対応が緩和され始めている影響もあり、恩赦の対象となっていた。
もちろんそれらは、ライがカレンの母親が優先して恩赦を受けられるよう、色々と根回ししたからに他ならない。
だがライは、そのことをカレンに伝えていない。恩着せがましくしたくなかったし、確実に恩赦が受けれるかは未知数だったからだ。
ライは微笑みを返す。
「うん、僕も聞いたよ。おめでとうカレン……か、かふぇん?」
「……」
カレンは頬を膨らませながら、ライの両頬を指でつまんで伸ばす。カレンは呆れ顔で息を吐くと、
「あのさぁ、私だって、ライがここで何やってるのか、知らないわけじゃないのよ。最近ゼロに付きっきりで会議したり、行政特区日本でブリタニアの行政官とやりあってたって……。そんな中で、ライがお母さんを恩赦の対象に入れてくれたんでしょ?」
カレンがうるむ瞳でライを見つめる。確証はないが、ライならやるという確信がカレンの中であった。
カレンがライの頬を引っ張るのをやめる。ライはカレンの頬を撫でる。
「うまくいくか、わからなかったんだ」
「うまくいったのに、なんで言わないのよっ。その方がかっこいいと思ってるの?」
「そういうことではないよ……」
抱き合ったままだが、気まずい沈黙が流れた。カレンが絞り出すように言う。
「ライ……ごめん、まずは、お礼を言うべきだったわ。ありがとう。でも、あなたが私にやってくれたことを、知らないままなのは嫌なの。私に恩を着せたくないとか、そういう遠慮はいらない。私たち、仲間でしょ?」
「そうだね……。カレンのお母さんが恩赦を受けられて、本当によかった。隠そうとして、こっちもごめんね」
カレンは目をつぶり、自身の頬をライの頬へくっつけた。
「……私はブリタニアを許せない。日本の皆や私の家族を苦しめておいて、それでブリタニアから恩赦なんて、て気持ちもある。でも、生徒会のみんなは大事だし、ブリタニア人全員を恨んでるわけじゃない。行政特区日本で、日本人が安心して暮らせるように、ゼロとライが頑張ってくれてるのはわかってる。そのことで、ライが私に言えないことが増えてるのも、わかる。私は、紅蓮で戦う事しかできないから……でも、隠す必要のない事まで隠すのは、やめて。私、そこまで弱くないから」
「うん、これからはそうするよ。でもカレン。僕はカレンが戦う事しかできないなんて、思っていないよ」
「え?」
頬をくっつけるのを止め、正面からライとカレンは見つめあう。
「理不尽に虐げられる事を許さない心、それでいてブリタニア人とも友達になれる優しさ、どんな時でも巨大な壁に立ち向かう強さ、お母さんへの想い。そんなカレンの姿に、僕は救われて、励まされているんだ」
「……や、やめてよ急に、むずがゆい……」
カレンはついライの真剣な眼差しを直視できず、頬を真っ赤にして目を背けた。ライは同じトーンで、声色をさらに真剣にして続ける。
「それに、ここだけの話だけど、行政特区日本は、いつ崩壊するかもしれない危険性がある」
「え」
カレンは目を見開いて、ライを見つめなおす。
「ユーフェミア皇女の真意はともかくとして、行政特区日本を設立したブリタニアの思惑には、まず間違いなく黒の騎士団の大義を失わせて、内部崩壊させる意図があった。今、行政特区日本と黒の騎士団が共存しているのは、かなり綱渡りの状況だ。僕がカレンとKMFシミュレーター訓練をかかさないのは、その状況を鑑みてのことでもあるんだ」
「……そう、だったのね……」
「行政特区日本ができて、黒の騎士団は役目を終えた、という声も聞く。でも、ゼロと僕はそうは思わない。黒の騎士団という日本人の力が失われたら、ブリタニアの気分次第でまた、日本人が奴隷同然に扱われてしまう。そうならないように……今は正念場なんだ」
「ライ……」
カレンは一度目を伏せ、真剣な表情でライを見つめなおした。
「ごめん、私ちょっと腑抜けてたみたい。行政特区日本ができたからといって、日本人がなんでも従うなんて、ブリタニアに舐められちゃいけない。そのために、私はいつでも動けるように牙を研いでおく。日本人と、ゼロのために」
そんなカレンを見て、ライは一気に柔らかい表情と声になる。
「うん、本当に頼もしいよ。カレンがいれば、絶対大丈夫だ」
ライの本心からくる安心しきった声色に、カレンは頬がつい緩んでしまった。
「……ライも頑張ってるのは知ってるけど、アンタと私は黒の騎士団の双璧なんだから、シミュレーター、また付き合いなさいよ」
「もちろん、輻射波動夫婦として、次は夫が勝つ」
「ぷふっ、気に入ったのそれ? まあいつでも可愛がってあげるわ。かかあ天下は譲らないんだからっ」
自然に二人目をつぶり、チュッと軽く音を立ててキスをする。軽く抱き合ったまま会話をつづける。
「ライはこのあとも、忙しいの?」
「ううん。今日はこれで終わり。カレンがよかったら、一緒に帰らない? 送っていくよ」
「そうね……」
黒の騎士団に来た二人にしては、大分珍しい早い時間だった。
ライと二人きりでいられる。カレンは少し思案したあと、
『しっかり挨拶して、心から愛し合ってるって、伝えるよ。カレンの、お母さんに』
「それなら、前してくれた約束守ってもらおうかしら」
ブリタニア某病院、病室。
最新の医療設備の中で、カレンの本当の母親は眠っていた。
「……お母さん。今日も来たよ」
眠る母親に語り掛けるカレンの声は、ライが今まで聞いた中で最も優しかった。
「今日はね、紹介したい人がいるの。私にとって、とても大切な人……」
ライはカレンの隣に並んだ。眠るカレンの母親へ頭を下げる。
「初めまして。カレンさんとお付き合いさせていただいてる、ライです。カレンさんとはアッシュフォード学園で――」
悲劇を起こそうとしたユーフェミア皇女へライがギアスを上書きしたあと、ライはギアスの後遺症とユーフェミア皇女から受けた銃撃によって昏倒した。
そして、ライが病室で目を覚ました時に目の前にいた存在は、
「……僕は、生きてたのか……」
「うん……」
抱擁し頬を寄せ、温もりを確かなものにしたのは一人の少女。
黒の騎士団として激戦を共に潜り抜けて来た存在をライは抱き返し、二人が望むように自然と唇と唇が触れ合っていた。
カレンの閉じた目元から何度も流れ落ちる雫。唇が離れると、カレンは微笑んでいた。
「ゼロが、あなたがみんなに魔法をかけてくれたって……でも、そんなことどうでもいいの……! あなたが生きていて……よかった……」
ギアスの力を、カレンは追及しなかった。式典の成功と、ライが無事だった喜びだけに浸っていた。
だが、一つ問題があった。この時すでにライは、カレン以外の女子と――。
「カレン……僕は……とても、嬉しいんだけど……」
カレンは「あっ」と気づいたように目をそらし、少し頬を膨らませた。悲劇を回避した喜びが消え、カレンの勝ち気な雰囲気が戻り始める。
カレンは少し唇を尖らせ、
「……知ってるわよ。ライが凄い女たらしなのは……気づかない方がおかしいし……」
「……だよね……」
「でも……」
カレンはライの頬を指で撫でる。
「……本気で私を幸せにしてくれるなら……私も、ライと――」
カレンが学園で抱き始めたライへの好意、黒の騎士団への加入、ナリタ、チョウフ、式根島と激戦を繰り広げ、そしてユーフェミア皇女を止めた今までの記憶が、カレンの中の気持ちを、どうしようもなく大きなものにしていた。
その後も生徒会女子メンバーと合流した際に一悶着あったが、それらは割愛。
少なくとも、今のカレンとライの関係を決定づけたのは、この行政特区日本式典の時だった。
カレンの母親の病室に花をそえ、二人は病院を後にした。
指を交互に絡ませて手をつなぎ、帰路についている。
夜でも店と街灯が明るく、人通りが多い。
カレンは一度視線を煌びやかな店のウィンドウへ向ける。
「学生二人で歩いていても、ここで危機感を抱くことなんてないわね」
カレンの表情は笑っていない。怒ってもいない。現実を受け止めている様な、粛然とした様相だった。
「行政特区日本が大きくなったら、日本人の学生もこんな風に歩けるようになる。私、のん気にそんなこと考えてたわ」
「ブリタニア人の中にも、本気でその方向を目指している人もいる。でも、とても少数派だ。だからこそ、僕たちは戦い続ける。相手を叩き潰すんじゃなくて、本当の自由を勝ち取るために」
「……ライ、あなたは、本当にすごいわね」
「僕一人の力じゃないよ。みんながいて、カレンが隣にいてくれるおかげだ」
カレンはライを見て、表情を少し柔らかくする。
「そういうことじゃなくて。だって、最初ライは、選べたでしょ? 私みたいにブリタニアに家族を壊されたわけでもなくて、見た目も日本人離れしてる。学園で普通の学生生活をすることもできたし、ナイトメアを操縦する才能があるなら……。でも、あなたは苦しんでいる日本人に目を向けて、黒の騎士団に入ることを選んでくれた。そして今も、日本人のために最前線でブリタニアに立ち向かってる。自由があるなかで、自由の無い人のために戦う道を選んでくれた……」
「……自然とその道を選んでいたんだ。黒の騎士団に誘ってくれたのはカレンだけど、遅いか早いかの違いだけだったと思う。日本人もカレンも、そして学園の皆ももちろん、普通に暮らせる優しい世界にするために、僕は今ここにいる」
カレンはライを見つめる瞳をうるませたが、軽く首を振って雫を飛ばすと、軽い口調で言った。
「ま、そうじゃないとライハーレムで皆をお嫁さんにできないもんねえ。はぁー……厄介な男好きになっちゃったなあ……」
「それほどでも」
「褒めてないわよ」
カレンは呆れた声を出しつつも、つないだその手を離すことはない。
「家まで送ってくよ」
「ライ、夕ご飯まだでしょ? 作ってあげるわ、このまま家に来て」
「いいの?」
「絶好のタイミングよ。しばらく継母は外泊、家は今私と、お手伝いさんだけだから」
「それじゃ、カレンと一緒に料理するよ。手伝わせて」
「あら、意外。ライって料理するの?」
「そんなには。でも一緒に作りたいんだ」
「それなら、まずは買い出しからね。荷物は任せたわよ、私の指示に従ってね、ライ」
「はい、隊長」
「ふふ」
スーパーマーケットでライがショッピングカートを押し、カレンが肉やじゃがいもを選んでは入れていく。
「肉じゃが?」
「そ、ライも知ってるのね。あとは玉ねぎと、あ、しょうゆ切れそうだったかも」
地産地消ということか、意外と日本人向け用の味付けには困らないようだ。
カレンが食材を選び、買ったらライが荷物を持ってカレンの家へ。
カレンの言う通り他の家族はしばらく外出しているようで、二人でキッチンへ向かう。
二人エプロンをつけ、微笑み合いながら料理を作っていく。カレンはお弁当をよく持参しているため、その腕前は申し分ない。ライにも作ってくれたことがあった。
とんとんと小気味よい音で野菜を切っていくカレン。
カレンの生い立ち、背負っているものを、ライは知っている。カレンが料理上手なのは、もしかしたらカレンとカレンの母親との大切な思い出によるものなのかもしれない。
「ライ、ちょっと火見てて」
「うん。えっと、量多くない?」
「明日のお弁当のおかずも一緒に作ってるの。二人分だし、これぐらいよ」
「ああ、ありがとう」
「どういたしまして。ふふ」
「カレン?」
「ううん、ちょっと昔を思い出しただけ」
カレンは食器を取って戻り、少し寂しそうな笑顔をしながら、それ以上は何も言わなかった。
カレン、カレンの母、そしてカレンの兄。誰かと台所を囲むことは、カレンにとって久しぶりだったのかもしれない。
学園、黒の騎士団との二重生活。予断を許さない状況の中で、今だけは、何も気にせず楽しく過ごしてほしい。過ごしたい。
ライとカレンは、お互いにそう想い合っていた。
「ほら、味見して」
「ん、ちょっと甘い?」
「そう? もっと辛くする?」
「ううん、美味しいよ。これがいい」
お米、肉じゃが、具沢山のお味噌汁に、かつお節たっぷりの豆腐など、ブリタニア貴族の邸宅にはおよそ似つかわしくない献立だったが、ライとカレンは箸をもってさっそくテーブルにつき実食。
「「いただきます」」
「さすがだねカレン、絶対いいお嫁さんになれるよ」
「ありがと。で、ライのお嫁さんのご予定は何人?」
「5人……」
「そこは嘘でも一人って言わない……? 全く、あ、あーん」
「!」
カレンは落とさないよう、箸で突き刺しながら挟んだ肉じゃがを一口サイズでライの口の前へ。戸惑うライに対し、カレンは頬を紅くし恥ずかしそうに唇を尖らせている。
「ほ、ほら、早く」
「あーん。美味しい、最高。ほら、カレンも。あーん」
「私はいいわよっ。い、いいって!」
「ほら、口空けてっ。あーんっ」
「……もう、あ、あーん……」
「「ごちそうさまでした」」
「一緒に食器洗うよ」
「ありがとう、洗剤はそれ使って」
洗い場で二人並び、自然と肩を触れ合わせる。
「美味しかった……毎日僕のためにお味噌汁作ってくれない?」
「知ってて言ってるでしょそれ。今日は屋敷に二人でいられたから特別。お弁当なら、時間がある時に作ってあげてるじゃない」
「もちろんそれもありがたいよ。でも出来立てが美味しかったし、一緒に色々できて、すごく幸せだったから」
「……うん……。時間ができたら、ね」
「うん」
(時間ができたら……毎日こんな、夫婦みたいに……)
二人の考えがシンクロする。
カレンが首を傾け、ライの肩に乗せる。
夜も更けてきている。
あたたかな時間が終わろうとしている。
二人は玄関へ行き、ライが扉の前へ着いた。
「それじゃあ……」
「ライ……」
カレンのうるむ瞳、彼女に引っ張られるライの袖。
楽しくて暖かい時間を、これで終わらせたくない。
カレンが二の句を告げる前に、ライはカレンを抱きしめ、唇を吸っていた。
「ん……」
カレンもすぐに目をつぶってライに体を預ける。ライの胸元を掴み、触れ合う唇の角度を変え、擦り付けて互いの弾力を感じ合う。
唇がゆっくり離れるのと同時に、薄く目を開いて見つめ合う。
二人が望む言葉を、ライは言った。
「……今夜、ずっと一緒にいたい」
「……うん……」
逃避にも似た感情かもしれなかった。いつ緊急の連絡が入ってもおかしくない立場の二人。
だが、思想も生活も、望む未来も共有しているのは二人だけ。
カレンの部屋に通される。ブリタニア貴族の淑女そのもののように、学園の教室以上の広さの華麗な部屋。絢爛な本棚とベッド、白いグランドピアノもあり、大型のテレビが大雑把に床に置かれ、その周りにダンベルなどの筋トレグッズと、脱ぎ捨てられた服が床に散乱していた。部屋が広すぎて、それでも殺風景に見える。
デスクの上の写真立てにはカレンが幼いころに撮影されたであろう、カレン、カレンの兄、そしてカレンの母の3人の家族写真が飾られていた。
カレンは真っ赤な顔をして慌てて床の筋トレグッズと服を抱えて部屋の隅に追いやり、
「ち、ちがうの! 最近帰るの遅くてっ。普段はもっと片付いてるから!」
「そっか、外でちょっと待ってるね」
「ごめんすぐ終わる!」
ライが一度部屋の外で待つ。
ドタドタとした音が終わると、カレンが髪を整えなおした状態で出てきて、カレンはライを部屋には招き入れたあと、躊躇いがちに目を伏せて、
「先に、その、シャワー浴びてくるから……今日結構動いたし……」
「わかった。部屋で待ってていい?」
「うん、あ、でも……」
(一緒にシャワー……て、何考えてんの私っ!?)
病院の母に挨拶し、一緒にお買い物し、家に呼びこんで料理して夕餉を共にして、今は早くライの温もりと『熱』を感じたい。その欲求から喉まで出かかった言葉を慌てて飲み込み、そのまま立ち去ろうとする。
しかし足が重く、
(でも、家に二人きりなんて状況そうそうないし、騎士団じゃシャワー絶対別だし……どうせ、エッチするんなら……)
学校の廊下で本番をしといて今更だが、カレンはライを初めて家に招き入れたことで色々舞い上がっていた。
シャワーを浴びると言ってライの元を離れず、ライをチラチラ見てはもじもじしている。
そんなカレンの様子を見て、ライは一瞬の疑問からの閃き、
「カレンさえよかったら、一緒に浴びていいかな?」
「ばっ!? はぁっ!? ほ、本気っ!?」
カレンは自分の想像と欲望を棚上げし、本気で驚いている。
だが、こと騎士団の戦闘においてライが今まで、言葉にしなくてもカレンを散々フォローしてきたこと、カレンの中でうまく言語化できなくても、ライがいつでもカレンがしたいように動いていてくれたことは、経験でわかっていた。
だから、強い拒否の言葉がでない。むしろ、ライがカレンの欲求と同じだったことを受け入れて喜びすら感じていた。
「……ライがそう言うなら……」
そして二人はカレン専用の広いバスルームへ。
「おお……!」
ライが思わず感嘆の声を出した。脱衣場にバスタブ、ガラス張りのシャワーブースが別に備え付けられている。ブリタニアの一般的なバスルームと比べても非常に豪華であり、しかもこれがカレンの部屋に直接つながるカレン専用スペース。
あらためて、ライはカレンがブリタニア貴族の娘だということを再認識する。その辺のブリタニア人よりもよほど不自由のない生活をしているだろう。
(けれどカレンは、日本人として戦うことを選んだ。家族のことももちろんだけど、カレンはやっぱり、強くて凄いな)
二人は背中合わせで服を脱ぎ、カレンはバスタオルを体に巻く。
カレンを支えようと改めて心に誓うライ。対して、カレンは自分の意思ではないような、熱に浮かされたようにふわふわした状態。
ライも下半身にタオルを巻き、カレンの感情を推し量っていた。
(カレン、恥ずかしそうだけど、嫌じゃなさそうだ。僕も、もっとカレンと触れ合いたいし……けど、無理強いは絶対しないようにしないと)
「大丈夫? カレン」
「え、ええ! そっち、向くから……」
お互い、局部をタオルで隠した状態で対面する。何度も肌を触れ合わせ、深いところで体と心をつないできたのに、羞恥と興奮と好意があふれて止まらない。
(ライ……♡)
何度も見惚れて飽きないライの顔、綺麗で形のいい体。その全てが今はカレンのもの。
無意識にライの胸板を指でなぞり、体を寄せ、ライの瞳を見つめながら、「ふぅ……♡」と、ライの唇へカレンの吐息を浴びせる。
「カレン……」
ライもカレンの腰をゆっくりと抱き、瞳を閉じてカレンの唇を吸った。
一瞬カレンの体がこわばったが、すぐにライの首に腕をまわし、つながりあった唇を開いて、舌先で触れ合う。
「んちゅ、むちゅ♡ ちゅる、ライんちゅるぅ♡ ちゅるるちゅぱっ、シャワー、浴びないと」
「う、うん」
カレンは濡れた唇のまま、少しだけライと距離を取った。抱き合ったことでタオルがずれ、豊かな乳房が零れ落ちそうで乳輪がはみ出していたが、カレンはそれに気づかない。
それでも二人抱き合うように肌を触れ合わせながらシャワーブースへ向かう過程で、どんどん互いのタオルがずれ落ちていく。
「あっ……」
はらりとカレンのタオルが完全に落ちたが、カレンはタオルを空中で受け止めつつも、再度巻こうとはしなかった。
カレンの太ももには、既に雫が何本も伝っている。
(もう……いいわよね。我慢しなくて、だって今ライは、私のものだもの……)
湿度が増していく。シャワーで互いの体を一度濡らしシャワーを止め、ボディタオルを渡す中、
「ライは、これ使って……」
「ありがとう」
カレンは泡立っていく自身の体と、ライの体を見ながら、
「ライ……」
「! ……カレン」
自然とその体を再度、重ね合わせた。
「ちゅ……んちゅ、ちゅうぅぅ♡」
(ライ……ライ♡ キス、好き……)
豪勢なバスルーム、泡まみれの男女が二人。
引き締まっていながら理想的な豊満さをもつカレンの肉体、少し硬くなった乳首がライの胸板にこすれ、丸い乳房が弾力をもって形をムニムニと変えていく。
もう羞恥は彼方に捨てさり、深い愛情と性欲だけに身を委ね、カレンとライは強く抱き合って、体だけでなく、口内で舌を絡めて泡立てていく。
「ふふ、ライの、お腹当たってる」
「そりゃ、うん」
唇だけで触れ合いながら、今だけカレンは挑発するようにお腹でライの勃起ペニスの裏筋を撫でる。
(もし今、緊急の連絡が入ったら……私たち、止まれるかな?)
カレンは再度ライに「チュッチュ」と唇をつけながら、そんなことを考えてしまう。こんな時でも、ライとカレンは携帯端末をアラームが聞こえる位置に置いていた。
カレンとライに今、やってはいけないことをしているという感覚はない。ただ純粋な愛情と性欲がある。
(今だけは……ライ……)
「ライ……好きよ」
「愛している、カレン」
「私も……♡」
カレンは抱擁してキスしながら目を閉じる。
苦しんでいる日本人のため、その大儀のために戦っていることは本当だ。
だが今の状況はどうだろう。ブリタニア貴族の邸宅で、シャワーと高級ボディソープをふんだんに使いつつ、ブリタニア人の血を引く美少年と美少女が愛欲に浸っている。
ライの端末が振動した。黒の騎士団用の振動パターンだった。
「……」
「んちゅ、いいわ。ライ、出て」
「ごめん」
ライが離れて端末を操作している間、カレンは泡でまぶしたボディタオルで自身の体をこする。
体から性欲の熱は引いていないが、頭は少し冷静になっていた。
(私が望んでいた未来に近づいてる。日本人が自由を取り戻して、お母さんと一緒に、ライとも一緒に……でもそれはまだ上辺だけ。世界は予断を許さない状況で、ライもまだ、戦ってる。私のお母さんの恩赦を取って、今だって……私にできる事は……)
ライが通話している。こんな時間に連絡がきたということは――。
カレンは性欲の熱を、自ら引かせることにした。
(今日はもう、十分。お母さんに挨拶して、一緒に買い物して料理して、十分ライに付き合ってもらった。これ以上は……)
ライが端末を切ってシャワーブースに戻ってくる。
カレンは一度床を見て、決意を持った表情で顔を見上げライを見つめた。
「ねえ、今日はもう……んんちゅ!?」
シャワーブースの中で、ライから激しくカレンを抱きしめ、唇を余すところなくつけあい、ライの舌がカレンの口内と舌を舐めまわす。
(あっだめっ、ライ、そんな、激し……♡)
カレンはピクピクと歓喜に震えながら、ライへ自ら抱き着き、激しくライの唇を吸って舌を絡ませ合う。
カレンの股間からトロトロと液体が流れだし、再度熱が戻り始める。言葉を交わせるよう、舌先でつながりながら、ライはカレンが望む言葉を言った。
「言ったでしょ。今夜は一緒にいたいって」
「……いいの?」
「カレンじゃなきゃ、だめだ」
「……もう……んちゅうう♡」
激しい口づけの中で、ライもまた限界だった。すりつけられるカレンの極上の女体。
彼女の乳房は乳首を中心として先ほどからライの胸板を撫でまわし、さらに勃起したペニスの亀頭もまた、彼女の膣の入り口に撫でまわされ、我慢汁がとめどなくあふれている。
(今日のカレン、どこか優しいな……)
ライが今までのカレンとのセックスを思いだすと、互いを愛撫する中でも、相手を先に絶頂させて根を上げさせようという、どこか競争めいたものがあった。もちろん愛情と快楽にあふれていたものの、カレンの生来の負けん気の強さが、交合にもあらわれていた。
しかし、今日は暖かく優しく、ねっとりと包むようなカレンの愛しさが多く感じられる。
そのライの感覚は当たっていたようで、カレンは唇で唾液の糸を伸ばしながら口づけを中断し、微笑む。
「今日はライがしたいことをしてあげる。どうしてほしい?」
「え、それじゃあ……」
ライはついカレンの張りのある巨乳に目をやってしまう。先ほどから泡立ってヌルヌルで、薄ピンクの乳輪と乳首が光を反射している。
ライの視線に気づいたカレンはいたずらな笑みを浮かべて、
「ほんとう、ライも好きなんだから。見てるのバレバレよ」
「……おねがいします」
「ちゅ……ん……♡」
カレンは一度ライの唇に口づけた後、膝をついて泡まみれの乳房の谷間で、ライの男根を包み込む。
ムニュウ……♡
「かっ……はぁ……!」
いつもより濡れ濡れで滑りが良く、ほどよくシャワーで温まった状態で、ライは思わず、息を漏らす。
「そんなに……? じゃあこれならどうかしら♡」
カレンはライを珍しいものを見る目で見た後、谷間の中で亀頭を覗かせるペニスへ視線を戻し、自分のおっぱいを両手で挟んで圧力を加え、ムニュムニュと上下に動かし始める。
グチュヌチュグヌチュグチュヌチュ♡♡
「あっあぐっ! か、カレン、それやばっ!」
「……ふーん♡」
ジト目になって妖しく微笑むカレン。すっかり得意気になって乳圧を強め、上下左右に双丘を動かして竿をコスり、鈴口から我慢汁を射精のように噴出させる。
ムニュヌチュムニュヌチュムニュウゥゥ♡
ピュルッピュルルルル!
「あら♡ 騎士団の重鎮にして学園の幻の美形が、こんなにかわいく喘いじゃうなんて♡ 根性足りてないんじゃない♡」
「うっくあっ! それならっこっちも!」
「ひゃぁん!?」
ライはカレンの勃起した両乳首に狙いを定め、二つともそれぞれ一指し指・中指・親指でつまみ、コリコリと揉むようにくすぐった。
「ら、ライそれ、はんそくっ♡ んもうっんむちゅうれろれろちゅるちゅぷ♡」
喘いで愛液を散らしたカレンも、すぐさま反撃のパイズリフェラ。乳圧はそのまま、亀頭を咥えながら口内で鈴口をチロチロと舌先で舐めまわす。
しかしカレンの興奮が高まると同時に、その乳首も固さをまして、ライが引っ張りながら乳頭の先をこねくり回す。
クリクリクリクリッカリカリッコリ!
「んんくっあぁん♡」
たまらず嬌声を上げて体をくねらせるカレン。
ライも必死だった。既にペニスは暴発寸前。あと少しでもカレンの愛撫が強まれば限界。しかしカレンは決して止まらない。
「そっちがその気ならっ♡」
乳首が残像を出すほどに激しく上下に動き、
ムニュムニュムニュムニュムニュ♡♡
カレンは頬をすぼめて、亀頭を唇で包み、
「もうライのぜんぶっ吸っちゃうからぁ♡ んむちゅうううぅ♡ ぢゅるるるるうううぅぅぅ♡」
ボビュウウウウウウ!! ドビュルルビュルルビュクビュクビュク!!
「あっぁっ」
霞むライの視界、震えて放出が止まらない。
(ライの熱いのっ来たああ♡♡♡)
「んちゅううううぅぅ♡ んくっんくっんくっごきゅっぢゅるるるるぅぅ♡」
カレンはおっぱいで強く挟みながら、恍惚の表情で激しく亀頭を吸いつづける。
しかし、カレンの視界もチカチカしていた。ライは射精しながらもカレンの乳首をカリカリとかき続け、カレンの尿道からも幾度となく透明色の飛沫が舞い、カレンの膝がガクガクと痙攣している。
ビクビクビクビク!! プシャアアア……!!
(ライ……っ……)
(カレンっ……!)
荒い吐息、震える体。ライはカレンの乳首をつまんでさすりつづける。男根は極上のおっぱいに包まれ、亀頭は美少女カレンの唇に包まれて、射精が止まらない。
ビュルルビュルルビュウウウウウ……!!
「ちゅうううぅぅぅ♡ んくっんくっぢゅるるるるぅぅ♡♡」
「か、カレン……すご……!」
数十秒のことではあるものの、そんな短い時間とはとても思えない極大快楽と充足感。
射精が終わり、尿道の奥の奥までカレンがストローのように「ちゅうぅぅ♡」と吸い込んだ後、ようやく「ちゅぽん♡」と唇をすぼめたまま、カレンはフェラを終了した。
カレンはライを見上げ、微笑みを作る。やはりいつもより、優しく包むような雰囲気がある。ライもカレンの乳首から手を離し、カレンの頬を手のひらで包んで撫でる。
カレンの瞳はより一層優しくなり、
「んっ、ふふ……♡ ライ、次はどうしたい……?」
パイズリ中は挑発的な言葉もあったが、やはり今日のカレンはどこか儚く、献身的だった。カレンの母親のことがやはり関係しているのかもしれない。
カレンがその気なら、存分に甘えるのが礼儀。
ライが今一番やりたいこと。突発的に浮かんだのは、今日敗北したカレンとのシミュレーターだった。
負けた意趣返しという気はなかったが、連想したのは紅蓮二式のコックピット。以前見せてもらった、バイクにまたがるようなカレンの前傾姿勢。
「カレンが壁に手をついて、お尻をこっちに向けて」
「えっええっ!? わ、わかったわ……こう?」
カレンもさすがに頬をより一層紅くした。ライへお尻を突き出し、股間部が完全にさらけ出されている状況。
しかし、カレンは羞恥よりも、期待の方が勝っていた。カレンの愛撫によるライの絶頂、そして乳首を散々いじくられたせいで、カレンは上と下の口から涎が止まらなくなっている。
(これで、ライのが入ったら、私……♡)
ライから見る光景もまた凄まじい。カレンの染みも傷もない、輝くような肌と、しなやかな背中の曲線。女性的なプロポーションは間違いなく最高水準で、尻が丸くてでかい。めっちゃでかい。
そして尻の中心の中心には穴二つ。どちらもヒクヒクと刺激を待ちわびているようで、下の穴はだらだらと愛液が止まらない。
振り返ってこちらを見るカレンの横顔は、ライへ流し目を向けつつ唇をいやらしく尖らせている。
「……ライ、早くぅ♡ 焦らさないでよぉ♡」
プチンッ。
ライの中で、決定的な何かが切れた。心が通じ合っていると確信できる気高い女性の、自分だけに見せる姿。
あれだけ出し切ったと思ったペニスは即座に熱さと硬さを取り戻す。
カレンの尻肉を掴む。とんでもない弾力で、柔らかな胸とは違う情熱的な反発力。
「あぁんっ♡ ちょ、広げるのはっ……」
カレンの抗議の声は届かない。ライにあるのはもはや、雄の本能のみ。
広げた尻の中心より少し下、膣口を広げ、亀頭をあてがい、迷うことなく、
……ズプンっ!!
「っ!! ああああぁぁっっ♡♡」
「っカレンっカレン好きだっカレン!!」
バチュバチュバチュバチュバチュバチュ!!!
「まっ待ってライっ、こんなっすぐイッちゃ!? あひぃいあああああっ♡♡♡」
プシュップシャアア!!
野生の獣のような、容赦のない激しい杭打ちピストン。
ライからもたらされた新しい快感にカレンは全身が引きつった。
「カレン、カレンっ!! あむっ!」
(カレン! カレン!! カレンは、僕のっ!!)
(こ、こんなライっ知らなっ♡)
「ライっライぃっ♡ こわれちゃうぅぅ♡♡」
ライはカレンの首筋へ軽く噛みつき、
「んひぎぃいっ♡♡♡」
振り下ろすかのような上から下へ。反り返るペニスはカレンのお腹の内側から抉り上げ、カレンの最後の理性を完全に粉砕した。
自由の利かないカレンの体はただ、ライの精液を搾りとるための肉壺と化す。
(こっ♡ こんな動物みたいなせっくすっ♡ うそっまたイッ♡♡♡)
「ああぁっあっっ……♡♡ ……」
ビクビクビクビクビクビク!! プシャッ!!
一瞬カレンの意識が真っ白に染まり、またすぐにペニスによりへその下の奥を突き上げられ、
「!? あいっぃ♡ あっああああぁぁっ♡♡♡」
ビクビクビクビク……!! チョロロ……。
絶え間ない絶頂の中意識を戻される。
ライはさらにカレンの背中にのしかかりながら、手は尻から巨乳へ。揺れる事を許さず、強い力でもみくちゃにしながら、乳首を探り当てて再度コリコリとくすぐり愛撫開始。
クリクリクリクリクリクリ!!
「ぁぁああああっ!! んあぁっライだめっあひぃいああっ♡♡」
ビクビクビクビクビクビクップシャアアアアアっ!!
そしてライの理性をたやすく切り裂いてペニスを離さない、カレンの力強い極上の搾精名器。
ライの腰とぶつかりカレンの尻肉が激しく揺れると同時に、カレンの膣内はぎゅうぎゅうとペニスに吸いつき、湿度をもってざらつく膣壁が、ライのペニスの形に合わせて脈動し、形作り、掴んで離さない。
もう、カレンとライに人間性はない。あるのはただ、本能だけの、獣の種付けセックス。
舌を出して唾液を飛ばすカレン、彼女の子宮口に届くように、カレンの奥の奥へ、膨れ上がるペニスを、
「ライの熱いのっくるぅ♡ らいっらいっすきぃいい♡♡ あへあああぁぁぁ♡♡♡」
ドビュルルルルルルル!! ドビュビュビュビュ!! ビュルルルルルルル!!
「んああああっぁ♡ あぅあっぁああああ♡♡ あぁあっー……ぁっあぁー……♡♡」
ビクビクビクビクビクビク! プシャアアアッヂョロロロ……!!
ドビュルルルルルルル!! ビュルルルル!! ドボドボドボ……!!
(ライのがっ、奥でっ弾けてっあつうぅ……♡ こんなの……知ったら……もう…あっ……♡♡)
「……ら……いぁぅ……♡ あっ……ぁぁあっー……♡ ぁー……♡♡」
カレンの嬌声が収まるにつれ、出しっぱなしのシャワーの音が響いていく。もはや洪水となった二人の混合液が流れて消えていく。
半ば白目を剥いたカレンは完全に力を失ったが、姿勢は変わらなかった。ライが深々と子宮口まで届くかのようにペニスを突き入れつつ、カレンの首にかみつき、背中にのしかかって抱きしめ、鷲づかみにした巨乳を離さない。
性感帯の全てをもって支える事で、カレンは動物的本能の中で終わらない絶頂に浸っていた。
価値観を破壊されていた。もはや、この絶頂を知る前のカレンとは、完全に別人。
「あぁー……♡ あぁっー……♡♡」
「……カレン……カレン……!」
カレンの首筋に甘い噛みあとを残したライ。ドプドプと精液を二度三度と体を震わせて出し切る。
ライもまた極度の疲労と脱力感があったが、カレンがケガをしないように彼女を抱きかかえる。ペニスを引き抜き、今度は正面から抱きかかえて支える。
「あっ……むちゅう……♡♡」
カレンに口づけされる中、シャワーで色々なものを洗い流したあと、そのままカレンをお姫様抱っこで運んで、二人で湯船につかっている。ライがカレンの背もたれになって数十秒して、ようやくカレンは言語能力を取り戻した。
カレンは天井を見上げながら完全に脱力しているが、湯の中でライの手は決して離していない。
「……ライ、もしかして、いつもは手加減してる?」
「……いや、そんなつもりはないよ。今日はなんか、カレンを見たら止まらなくなって……」
「ふーん……♡」
「いやだった?」
ライが後ろからカレンのお腹に手を回し、カレンの頬に口づける。カレンは横を向いて唇同士でつけあいながら、
「んちゅ……ちょっと驚いちゃった。ライもこんな風になるんだなあって。私の事、そんなに好き?」
「うん、もちろん。こんな日を、いつでも過ごせたらいい」
「……ライ……♡」
カレンはときめいたが、視界の端でライとカレンの携帯端末を見つけた。
(あんなセックスしといて、ちゃんと手に取れる位置にはまた持ってきてるのよね。まあ、それが正解なんだけど……)
ライの端末が振動する。騎士団の振動パターンではないことはカレンにもわかった。
今は休憩中、カレンもそこまで束縛はしない。カレンの方が近い。
「とってあげる」
「あっ待って」
カレンがライの端末を渡そうとする。画面を見るつもりはなかったが、チラリと目に入ったメッセージ郡が、カレンには見過ごせないものだった。
シャーリー『ライ♡ 水泳終わりの写真送るね♡ 変なことには使わないでよ! でも、ライがどうしても欲しいっていうなら……♡』
ミレイ『この前ライがぶち壊してくれたお見合い衣装でーす♡ 前見たいに半脱ぎの写真がほしいなら、ライのセクシー写真が条件よ♡』
ニーナ『あの、カメラに向かってのキス写真、また送ってもらえますか? 私のを先に送りますから……♡』
ナナリー『もし時間ありましたら、通話しながらまた、エッチなことしたいです♡ ライさんがイクときの声を聴きながら、私……♡』
「…………」
「…………」
カレンが端末を無言で置き、体ごと振り向き、そのまま湯の中で対面座位の姿勢で、カレンからライのペニスに狙いを定めて……
「ふんっ!!」
ズプンッ!!
「あっ、か、カレンっ中しまって、やばっくあっ!」
「今夜は絶対離さないから。移動する時もこのまま抱えながらベッドに行って。抜くなんて許さないっ。んちゅうぅぅ♡」
唇と唇の中、そして股間同士が繋がる場所で、激しい水音を奏で始める。
ビュルルゥビュウウウウウ!!
ビクビクビクビク! プシュッ!
薄目を開いて見つめ合いながら、沸点が壊れたような同時絶頂で、カレンとライはちゅぱちゅぱと口づけしながら神経を駆け巡る幸福に浸る。
「はぁ♡ ライ、このままベッドへ行って♡」
「くっ……うぅぅ……!!」
ライが苦悶の声を出しながら駅弁状態でカレンを持ちあげる。ライに力が無いのではなく、今この時でもカレンの膣内はグチュグチュとペニスを締め上げて精を搾りとり、この男根を今誰が支配しているのか、マーキングしているかのよう。
濡れる床を二人は気にせず、ライはそのままカレンのベッドにゆっくり倒れるようにして、密着正常位へ移行。
カレンはその間も上と下と口でライを離さず、
「んぶちゅうううぅぅ♡ れろえろちゅぱっちゅるん♡ はぁっライっもっとしてっっライっライぃん♡ んちゅううぅぅぅ♡」
ビュウウウウ!! ビュルルルルルルル……ビュルルル……!!!
チョロロロ……プシャアアアアアア……ビクビクビクビク……。
体液で広がるベッドの染み、終わらない肉と肉の衝突音、ドロドロと溶け合うような、カレンとライの底なしの絶頂。
硬く両手を恋人繋ぎで握り合い、二人は決して離れようとはしない。
今日は次の朝までカレンの日。
しかしまた、シャーリー、ニーナ、ミレイ、ナナリーがこぞってライを独占しにくるだろうから、カレンはライの心にしっかりとした楔を打ちたい。
カレンは子宮にその精を受けつつ、ライの唇と舌を吸いつつ、宣言した。
「ちゅるちゅぱっ♡ ちゃんと平和になったら、私絶対ライと結婚するから♡」
「! カレン……僕も、約束するっ」
「言ったわね♡ んむちゅうううぅぅ♡♡」
ビュウウ……ビュルル……。
ビクビク……プシャ……チョロロロ……。
「……約束よ……ライ……♡」
END