「も、もしもし、デクくん」
『あ、麗日さん! よかった、今時間大丈夫かな? 真堂くんとの訓練は終わった?』
破れたタイツと、肩紐がズレたタンクトップ。全身汗だくで、顔もぐしゃぐしゃの麗日がベンチに腰掛けて電話している様は、非常にエロかった。
だから、俺は個性を発動させた。振動は弱めで、丁度響香が持っているローター位の強さである。
「ちょ……!」
ブブブ……と振動する俺の指を見て、麗日は話が違うと言わんばかりの表情を浮かべる。
『ど、どうしたの?』
「ううん!? なんでもない! く、訓練はもう……終わったよ」
普通に嘘つくじゃん。俺と一緒に居ることを緑谷に知られたくないのか? いや、そもそも俺と訓練してる事を知ってるなら、一緒に居ることも知っているということだし。
なんの為の嘘か分からない。乙女心、というやつだろうか。それなら野郎の俺が分からなくても仕方ないな。
『そうなんだ! 訓練お疲れ様! それで、話なんだけど──』
『〜ッ♡』
「う、麗日さん?」
『なんでもないッ……♡ 私の事気にせんと続けてええよ……ッ♡』
横からタンクトップの中に手を突っ込み、再び麗日おっぱいを堪能する。さっきは乳首を弄れなかった。全てを堪能するためには、やはり乳首もコリコリするべきだと思うんだ。
この体勢だと触りにくいな……。
「いっ♡ ん〜ッ!♡」
『ほ、ほんとうに大丈夫?』
麗日のすぐ後ろに座って、背後から両方のおっぱいを揉む。これがFカップおっぱい。谷間に顔を埋めたいな。後で頼もう。そろそろバレそうなので、スマホをつけている方とは逆の耳元で小さく囁く。
「ストレッチしてるって言え」
「──っ。す、ストレッチしとるんよ今!」
『そ、そうなんだ。なんか──いや! なんでもない!』
絶対エロいなって思っただろ緑谷。気持ちは分かる。実際エロいからな。顔と麗日の髪の距離は0に近いので、汗やシャンプーや愛液が混ざった匂いが直で鼻に入ってくる。当然、息子がギンギンになった。
よし、そろそろ乳首触るか。振動の強さはそのまま、パターンを変えて、両方の乳首を一気に責める、
「それで、話ってッ♡ 〜っ!?♡ なんなんっ!?♡♡」
『そ、そうだ、話! ……あの、麗日さんが良かったらなんだけど、今度一緒にトレーニングしてくれないかなって。というのも、麗日さんに無重力状態にして貰った状態で“フルカウル”で動きまくったら、新たな感覚を掴めるんじゃ無いかって思って。それに、これは麗日さんにも得のある話なんだけどブツブツブツブツ……』
電話口でもこうなのかよ緑谷。麗日はもう話を聞いてない。乳首を弄られて出そうになる声を抑えるのに必死である。
スマホは左の肩と頬で挟んで固定し、左手で自分の口を抑えて、右手で俺の腕を引き離そうと必死に抵抗している。
『……という話なんだけど、どうかな?』
「ぁっ♡ うぅんっ♡ あっ♡ イくッ♡♡♡」
『行く……?』
「っ! なんでもない! 行ける! か、噛んじゃっただけ! 気にせんでっ♡」
明らかに感じている……なんなら甘イキした雌の声。これで誤魔化されるんだとしたら、緑谷は相当なにぶちんである。
『そ、そうなんだ。……なら良かった!』
「うん……っ♡」
相当なにぶちんだった。だがしかし、バレないんだったらそっちの方が好都合だ。緑谷はチクるタイプには見えないが、変な確執を作りたいわけではないからな。
「それじゃあっ♡ んっ、細かいことはっ♡ 明日決めよっ、明日♡」
『う、うん。それじゃあ、また明日──』
緑谷がそう言った瞬間、麗日はスマホを
「何考えとるん!?」
麗日は俺の腕の中でそう叫ぶ。
「いや悪い。ちょっと興奮しちゃって」
「興奮……!? バレたらヤバいやん!」
さっきまであんなに喘いでいた……なんならイってたのに、すごい変わりようだ。これが女の二面性ってやつか。
「まぁまぁ、落ち着けって」
「落ち着けって──っ♡ ちょ、やめてっ♡」
麗日を強く抱き締めて、全身を振動させる。いわば、全身バイブモード。俺の必殺技である。
逃げ場の無い刺激に身を捩る麗日。ふと、麗日が投げ捨てたスマホに目を向けた。液晶側が上に向いたスマホには──
『緑谷出久 12:17』
と表示されていた。……切れてねえじゃん。何してんだよ麗日。というか緑谷も何聞いてるんだよ。
……よし、ちょっと悪戯しよう。
「なぁ、今何されてるか言ってみろよ」
「なんで──言うッ♡ 言うから弱めて……っ♡」
振動をちょっと強めるだけで言う通りにしてくれる。改めて、俺は素晴らしい個性を授かった。戦闘にもエロい事にも使える個性など、なかなか無いだろう。
「すぅ……はぁ……」
軽く呼吸を整えた麗日は、恥ずかしそうにしながら口を開いた。
「し、真堂くんにっ♡ エッチなことされてますっ♡」
「……なんか違うな。もっと下品に行こうぜ。こういう感じで……」
「っ!? そ、そんなん言うわけ──ッ゛♡」
再び振動を強める。軽く絶頂して、それでも振動を弱めずにいると観念した様子でボソボソと呟き出した。
「私は……っ♡ お、同じクラスの真堂くんにっ♡ お願いして……っ、エッチなっ♡ 個性使ったマッサージしてもらって♡ マゾアクメ決めましたッ……♡」
うーん。及第点と言った所か。麗日の言い方だとまるで俺の『振動』がエロい個性みたいだが、まぁいいだろう。
さて、電話は……って、切られてるじゃん。最後の聞いてたかな? ま、どっちでもいいか。
「よし、満足したわ。訓練に戻るぞ」
「……真堂くんって結構自分勝手よね」
呆れた様子でそう呟いた麗日。自分が俺の腕の中にいることを忘れたのだろうか。再び振動を発動して甘イキさせる。
「んぃっ♡」
「ほら、イってないで鍛えるぞ。体育祭まで2週間しかねぇんだから」
麗日を腕の中から解放して、うらめしそうな目をした彼女を見下ろしながらそう言った。
―――◆―――
「そういえば、緑谷くんは訓練室を借りての訓練は行わないのかい?」
放課後の帰り道。駅までの道のりで、一緒に帰っていた飯田くんにそう言われた。
訓練室。雄英高校の充実した施設の中の一つで、様々な個性に対応した設備が置かれているらしい。
今日も、真堂くんや麗日さん、耳郎さんや芦戸さんが使っているはずだ。
「ううん。僕も借りるつもりだよ。そういう飯田くんは?」
「僕は家に施設がある。しかし、体育祭の前に一度は借りるつもりだ。雄英高校の設備がどれ程のものなのか、気になるからな」
「そうなんだね! もし良ければなんだけど、一緒に訓練しない? ちょっと考えてることがあって、麗日さんにも協力を頼もうと思ってるんだけど……」
僕が考えていた訓練方法──麗日さんに無重力にしてもらっての訓練を話すと、飯田くんは「それはいい!」と言って共にすることを受け入れてくれた。良かった、ちょっと緊張してたんだ……!
「そうと決まれば、早速麗日くんに電話をしよう。僕はちょっとトイレに行ってくるよ」
「う、うん。行ってらっしゃい。もう訓練終わってるかな……」
飯田くんに言われたままに、僕は交換したばかりの麗日さんの番号に電話をかける。……初めて女の子にかける。
ちょっと、いやかなり緊張するなこれ!?
──プルルルルルル
『も、もしもし、デクくん』
電話越しの麗日さんの声……!
「あ、麗日さん! よかった、今時間大丈夫かな? 真堂くんとの訓練は終わった?」
声上擦って無いよな? 大丈夫だよな……!?
『ちょ……!?』
「ど、どうしたの?」
『ううん!? なんでもない! く、訓練はもう……終わったよ』
なにか、ちょっとエッチな──いや、何を考えているんだ僕は。麗日さんは真堂くんとの訓練で疲れてるんだ。そんなことを考えちゃ行けないだろ。
「そうなんだ。訓練お疲れ様! それで、話なんだけど──」
『〜ッ♡』
「う、麗日さん?」
『なんでもないッ……♡ 私の事気にせんと続けてええよ……ッ♡』
本当に大丈夫なのか?
『いっ♡ ん〜ッ!♡』
「ほ、ほんとうに大丈夫?」
明らかに、普通じゃない。まるで、まるで──
『──っ。す、ストレッチしとるんよ今!』
「そ、そうなんだ。なんか──いや! なんでもない!」
なんだ、ストレッチをしているのか。女性経験の無い……有り体にいえば童貞の僕には、麗日さんのストレッチは非常に性的に感じられた。
『それで、話ってッ♡ 〜っ!?♡ なんなんっ!?♡♡』
これがストレッチで出る声なのか……!? 体の一部に血が集まるのを感じる。そんな邪念を振り払うように、口を開く。
「そ、そうだ、話! ……あの、麗日さんが良かったらなんだけど、今度一緒にトレーニングしてくれないかなって。というのも、麗日さんに無重力状態にして貰った状態で“フルカウル”で動きまくったら、新たな感覚を掴めるんじゃ無いかって思って。それに、これは麗日さんにも得のある話なんだけどブツブツブツブツ…………という話なんだけど、どうかな?」
『ぁっ♡ うぅんっ♡ あっ♡ イくッ♡♡♡』
「行く……?」
『っ! なんでもない! 行ける! か、噛んじゃっただけ! 気にせんでっ♡』
とても噛んだだけとは思えないほど色っぽい声。確実に、ナニカをしている。それは確かだ。だけど、僕はそれを確かめる勇気を持っていなかった。
「そ、そうなんだ。……なら良かった!」
『うん……っ♡ それじゃあっ♡ んっ、細かいことはっ♡ 明日決めよっ、明日♡』
「う、うん。それじゃあ、また明日──」
麗日さんの勢いに気圧されて、そのまま電話を切ろうとする。
『何考……るん!?』
切ろうとして、その手が止まった。麗日さんが何か叫んでいる。スマホと距離を取ったのか、声は途切れ途切れだが、僕はそれに耳を澄ませてしまった。
『いや……。ちょっと……しちゃって』
「この声は……真堂くん?」
訓練は終わったと言っていたけど、まだ別れていなかったのだろうか。無性に胸がザワつく。その感情に向き合う前に、麗日さんが何やら叫んだ。
『興奮……!? ……たら……やん!』
「クソ、なんて言ってるんだ……!?」
興奮、という単語が聞こえた気がする。胸のザワザワが大きくなる。指先が震えて、自分の心臓の音が大きく響く。
『なぁ、今何……てるか言って……よ』
『……で──言うッ♡ 言うか……めて……っ♡』
一体何を言うっていうんだ。二人は何をしているんだ──
『私は……っ♡
「──すまない、待たせたな」
麗日さんが喋りだした時、背後から声をかけられ、僕はビクッと跳ねた。その拍子にスマホが手から飛び出して、慌てつつも何とかキャッチする。電話は──
「──き、切れてる……っ」
「む、すまない。電話中だったか」
飯田くんの謝罪は頭に入ってこなかった。二人が訓練室で何をしているのか。その答え合わせができない事実に、僕はその場にへたりこんだ。
「だ、大丈夫か緑谷くん! 顔色も悪いじゃないか、立てるかい? 僕の肩を貸そう」
「あぁ……、うん……」
「ほ、本当に大丈夫か!?」
心配してこちらを覗き込む飯田くんの顔もぼやけて見える。違うという明確な答えを貰えないと、どうしても
電車の中でも家への帰り道でも、僕の脳内には、麗日さんが真堂くんに襲われている風景が鮮明に浮かんでいたことは、言うまでもないだろう。
緑谷出久:僕の方が先に好きだったのに…?でもまだエッチしたと確定した訳じゃないと言い聞かせている。その晩はそれで抜いた。翌朝、あれは自分の妄想なのでは?と思い、それで鬱射精したことを酷く後悔した。
麗日お茶子:あの後普通に訓練した。かなり手応えを感じている。オリ主のことを良い人なのか悪い人なのか、その判断に迷っている。マッサージのおかげで今まで溜まっていた疲れが取れて身軽になったらしい。
飯田天哉:放心状態の緑谷をずっと気にかけて肩を貸していた。良い奴
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