※この作品はR-18です。

俺の個性は『振動』。全身バイブ人間だ   作:dogman

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第8話 疑念 ♥(耳郎響香)

 

 

 

「はあっ、はあっ……!」

 

 敵(ヴィラン)連合の拠点であるバー。

 黒霧の個性で吐き出された男──死柄木弔は、全身の骨や内蔵がぐしゃぐしゃになったかのような痛みに悶えながら、床に倒れ込んだ。

 

『大丈夫かい。弔』

 

 設置されたモニター。そこから聞こえて来た男の声に、死柄木は悪態をつこうとして、口から血が溢れ出た。

 

「ゴホッ…! クソ、先生ッ! 話が違う! 雄英ってのは、あんな怪物がいんのかよ……ッ!」

 

 脳無の一撃は確かにアイツの頭部に当たっていた。オールマイト級の一撃だ。本当なら、アレで終わっていた。

 

 だが、違った。アイツは、怪(・)物(・)になって復讐をしにきた。

 

「クソ、あぁ……やめろ……ッ」

 

 侍のような風貌をした怪物の、冷めた瞳。脳裏に焼き付いたソレを反芻しながら、死柄木は意識を失った。

 

『……黒霧、弔を連れてココに来なさい。詳しい話を、聞かせて貰うよ』

 

 

 

 

 

 

「お〜、これは酷いのう。生きとるか?」

 

 黒霧の個性に運ばれてきた体死柄木を見て、小柄で丸い眼鏡が特徴的な初老の男──ドクターがそう言った。

 

「生きてるよ。だが、だいぶ手酷くやられたね。……ま、超再生を入れる程でもない。できる限り治してあげてくれ、ドクター」

「任せろ先生。しかし、一体何があったんじゃ……」

 

 ドクターの言葉に反応して、黒霧が揺れた。

 

「一人の生徒に、やられました。脳無は今も暴れているでしょうが、オールマイトが来ていたので、それも直ぐに抑え込まれるでしょう」

「一人の生徒に?」

 

 何を馬鹿なと言わんばかりのドクター。

 だが、AFOには一つ心当たりがあった。現No.1ヒーローで、自身と因縁深い“個性”を持つヒーロー、オールマイト。

 

 こんな顔(・)になった時のことを、今でも夢に見る。

 

 ──次の“君”が、見つかったのか?

 弟の、OFAの次世代継承者。そろそろ後継を探しだす頃かと思っていたが、まさか、もう見つかっていたとは。

 

「……どんな個性だったのかな? 超パワーかい?」

「詳しくは分かりません。ですが、それに近しい物だと思います。気がついたらそこに居て、脳無と死柄木弔を一撃でノックダウンさせました」

「脳無を一撃でか!? ワシと先生の共作じゃぞ!」

 

 気が付かないほどの超スピード。そして、脳無を──全盛期のオールマイトと同等の身体能力を持つ怪人を一撃でノックダウンさせる超パワー。

 AFOの疑念は、確信に変わった。

 

「ふふふふ、面白くなってきたじゃないか」

 

 次の自(・)分(・)である死柄木弔。そして、次のオールマイトになるであろう継承者。

 AFOは、愛する弟との再会に胸を踊らせた。

 

 

 

―――◆―――

 

 

 

「くしゅん! ……うーん。風邪か?」

「大丈夫? ほら、もう寝てていいよ」

 

 緑谷とカツ丼を食べたあと、俺は保健室の外で待っていた響香と共に家に帰った。

 響香はせっせとお世話をしてくれる。今も、スーパーで買ってきた食材を取り出して、クックパッドを見ながらキッチンで格闘している。

 

 ……手伝おうとうろちょろしていたのだが、今のくしゃみで完全にもう休んでという感じになった。おずおずと部屋に戻った俺は、椅子に腰掛けて、背もたれに体重を預ける。

 

 無事であるという連絡は保健室に居る時にしたし、することがない。こういう時は個性を弄るに限る。

 個性を発動する。ブブブ……と震える手。普段の使い方は問題なく使えるな。

 

 さて、本題はここからだ。あの時のアレ、まだできるんだろか。

 俺は、振動のエネルギーそのものを具(・)現(・)化(・)させるようなイメージで、個性を発動する。

 

 拳を中心に、球形に青白いエネルギーが発生した。

 

「……ッ、これ、キツイわ」

 

 ──心臓を中心に激痛が走る。

 嫌な脂汗がドッと出て、エネルギーは一秒と経たずに霧散した。軽く深呼吸して、呼吸を整える。

 

 まだ怪我が完全に治ってないせいか、それともこれが覚醒した『振動』の反(・)動(・)なのか。どっちか分からん。どっちも有り得る。

 

「懐かしいな」

 

 個性が発現したばかりの頃を思い出す。

 兄貴より『振動』の出力が強かった俺は、個性の制御ができなくて一日中ゲロ吐いて泣いていた。

 

 死ぬ気で鍛えて何とかしたんだ。

 というか、何とかしないと日常生活が送れなかった。これも、似たようなもんだろう。

 

 鍛えまくって反動を無くす……ことは無理でも、ある程度反動を軽減させることはできるだろう。

 

 ワクワクしてきた。そうと決まれば明日……明日は休みか、なら、明後日朝イチでリカバリーガールの所に行って、怪我を完全に治してもらおう。正しい反動を理解しないと鍛えるのも難しいからな。

 

「……ね、ねぇ。一応、できたんだけど……」

「おぉ! ありがとう!」

 

 目を逸らしながら部屋に入ってきた響香。その手には、白い皿の上に置かれたスクランブルエッグがあった。

 

「……本当はなんか、オムライスとか作ろうと思ったんだけど。想像より難しくて、これになっちゃった」

「良いじゃん。響香の手料理が食べれて嬉しいぜ俺は」

「なにそれ。言ってくれたらいつでも作ったのに」

 

 響香は俺と視線を合わせずに、皿を机に置いた。焼いたばかりの卵、良い匂いがする。リカバリーガールの『治癒』のせいか、腹が減って仕方ない。

 

 白米を2人分と箸二膳。それと調味料やらを机に置いた響香は、満足そうに頷いた。

 

「よしよし。結構良い感じじゃん!」

 

 響香の初めての手料理は、甘い砂糖の味がした。

 

 

 

―――◇―――

 

 

 

「……眠れん」

 

 飯を食った俺たちは、だらだらイチャつきながらシャワーを浴びて、そのまま同じベッドで寝た。

 

 ベッドに横になったまま瞼をパチリと開いた。視線を下に落とすと、モコっと盛り上がった掛け布団が目に入る。

 

 俺の隣では、響香がすうすうと寝息を立てて眠っている。距離は無い。同じ布団を被っているから、その体温がよくわかるし、足やら腕やらが当たってるから、余計興奮してしまう。

 

 眠れない理由──すなわち、勃起したちんぽをどうにかしようにも、響香を起こさずにベッドから起き上がることは不可能であろう。

 

 クソ。イチャイチャしてる時に一発抜いてもらえばよかった。今日はかなり俺に甘かったからな。頼めば素直に抜いてくれただろう。

 

 変なプライドというか、紳士ぶったせいでこんなことになってしまった。

 過去の俺の馬鹿ヤロウ……!

 

「ん……」

 

 まずい。モゾモゾと身じろいでいたせいで、響香が起きてしまった。ゆっくりと瞼を開いた響香と目が合う。

 半分くらい眠ってそうな、微睡んだ瞳だ。

 

 流石に、ちんちんイライラするから抜いてや、とは言えない。親しき仲にも礼儀ありだ。俺が女の子だったら、そんなことを彼氏に言われたらぶん殴る。

 

「さむい」

 

 そう呟いた響香は、ぎゅ、と俺に抱きつく。左手と左足を俺に絡ませ、自然と顔の距離も近くなる。

 安心したのか、ムラムラが限界突破しそうな俺を置いて、響香は再び瞼を閉じる──

 

「……」

 

 ──直前に、響香の足が俺の息子に触れた。本来ならそこにないはずの物体の違和感に、響香はジトっとした目でこちらを見つめる。き、気まずい。

 

「……」

 

 響香は何も言わず、左手を下げて俺のズボンに手を突っ込んだ。手の冷たさに思わずちんぽがピクっとする。

 

「はぁ」

 

 顔がすぐそこにあるもんだから、吐いたため息の温かさをモロに感じる。人によっては嫌かもしれないが、俺にとっては興奮のスパイスにしかならない。

 

「……てか、怪我の後遺症とか大丈夫なの? 射精したら死んじゃったりしない?」

「テクノブレイクか? さすがに大丈夫じゃねえかな。ピンピンしてるぜ」

 

 その言葉に対する返事は無かった。たださわさわと触れていただけの手を止めて、俺の竿を優しく握った。

 ヒンヤリとした感触が気持ちいい。根元からカリ下まで、響香は機械的に扱いていく。たまにはこういうのもいいな。不思議な気持ちだ。

 

「ねぇ。浮気してる?」

 

 ──その言葉で、心臓が止まる。

 いや、本当は止まってないんだけど。それくらいの衝撃だった。嫌な汗が出てくる。ちんぽも萎えた。鼓動がドンドンと早まっていく。

 

「……マジで浮気してんの? 誰?」

「いや、全然してない、全然。マジで」

 

 取り繕おうとしたが、口から出たのはそんな、明らかに図星をつかれた男の情けない声。くそ、もっと演技力を鍛えとくんだった。

 

 プス、と、そんな音がして、俺の心臓辺りに響香のプラグが刺さった。響香の個性は音を聞くことに長けている。当然、心音を聞くことも出来る。

 

「嘘をついたら殺す」

 

 体の芯を冷やされるような冷めた声。脅しだとか、そんな生易しいものじゃない。響香はやると言ったらやる女だ。

 

「相手、誰?」

「……同じクラスの、芦戸だ」

「……入学してまだ一週間も経ってないんだけど」

「すみません」

「芦戸は……ウチらが付き合ってること知ってるの?」

「最初は知らなかった。でも、多分、薄々気づいていたと思う」

 

 嘘は付いていない。しかし、殺されるだけのことをしたという自覚はある。もしかしたら、俺は今日死ぬ運命だったのかもしれない。

 

「ぐす、う……」

 

 ──現実逃避をしていた俺の耳に、涙を堪えたような、そんな声が届いた。視線を向ける、響香は、泣いていた。止めようとしても止まらない、そんな涙だ。

 

 慰めようと口を開いて、こんな俺が何を言えばいいのかと問答する。彼女が居ながら、出会ったばかりのクラスメイトに手を出した男、それが俺である。

 

 客観的に見るととんでもないカスだな……。

 響香は涙を堪えて、唇を震わせながら、ゆっくりと口を開いた。

 

「ねぇ。ウチのこと、好き?」

「あぁ。大好きだ」

 

 反射的にそう答える。俺は、心の底から響香のことが好きだ。普段はクールな雰囲気だが褒められると直ぐにそれが崩れるところも、家族を本当に大事に思っているところも、音楽の趣味が合うところも好きだし、あと三白眼も好きだ。この気持ちに嘘はない。

 

「……嘘じゃないんだね」

「もちろん」

 

 心音から嘘じゃないことを理解したらしい。響香はプラグを抜いて、力の無い動きで俺の上に跨った。

 

「証明して」

 

 光の無い瞳が、俺を貫いた。

 

 

 

―――◆―――

 

 

 

 ここまで緊張感のあるセックス──否、性交渉をしたことは無い。これは言わば、傷ついた響香の心を癒すための性交渉だ。

 

 傷つけたのは俺。癒すのも俺。意味が分からない状況に頭がおかしくなりそうだ。たがしかし、響香の脳はこれより焼かれているだろう。

 

「ね。生でシよ」

「それは流石に──いや、そうしよう」

 

 とんでもない提案を拒否しようとして、響香の瞳からさらに光が無くなるのを感じた。これを断ったら死ぬ……そんな雰囲気が、そこにあった。

 

「ほら、こっちも元気じゃん」

 

 響香はそう言いながら、グリグリと腰を動かす。そこに敷かれている俺の息子は当然更に勃起してしまう。

 

「ふふ」

 

 器用にズボンがズラされ、ついでにパンツもズラされて俺のちんぽは外の世界に露出された。ギンギンなそれを見て響香は微笑み、自分の短パンとショーツを脱いだ。

 

「なぁ、響香、やっぱり──」

 

 制止の言葉を出し切る前に、俺の息子の先が響香の腟内に入った。初めての生セックス。ゴムが無いから、腟内の温かさが直に敏感な亀頭に伝わる。

 

「うわぁ♡ ね、すごい顔してるよ♡」

 

 0.01mmの壁は、俺が想像していたよりずっと厚かったようである。気を抜くともう射精しそうだ。そんな俺を気にせず、響香はゆっくりと腰を落としていく。

 

 初めてセックスをした時から大体三年。かなりの頻度で性交をしていたもんで、響香の腟内は、すっかり俺の形に適応している。

 

 一番気持ちいい膣圧で、

 一番気持ちいい深さで、

 一番気持ちいい刺激で、

 

 その全てが、俺を射精させようと、このちんぽから子種を搾り取ろと、ただ快感を与えてくる。

 

「……っ」

「ほら、声我慢しないでいいんだよ?♡」

 

 男が喘ぐのは恥ずかしいことである。それは、全ての男が無意識のうちに植え付けられていた常識だ。

 声出した方が気持ちいいのはなんとなく分かる。しかし、男してのプライドがそれを許さないのだ。

 そんなことを考えていると、響香の右手が俺の乳首に伸びた。まて、何故“ソレ”を知っている──

 

──コリ

 

「おッ……と、どうした、響香」

「ん、ちゅ♡ んふ、そんな可愛い声初めて聞いたかも♡」

 

 顔が急速に赤くなるのを感じる。何故、何故響香は俺の性癖を、乳首で感じることを知っているんだ。

 

 元々、俺はチクニーなんて知らなかった。

 しかし、ある日聞いたASMR。その指示に従うままに乳首を弄ってたら感じるようになってしまった。これは墓場まで持っていく秘密のはずだ。

 

「あんたのパソコンでゲームすることあるじゃん? そん時、dlsite? ってサイト開いてたの。それで──」

「みなまで言うな。頼むから」

 

 くそ、なんで詰めが甘いんだよ俺は。……しかし、バレてしまったものは仕方ない。ていうか、なんかもうめんどくさくなってきた。

 なんで自分の性癖を隠さないと行けないんだ。俺と響香は彼女で、しかも今は生でセックスをしてるんだぞ。

 子供ができたら、もう、しゃーないから雄英辞めて親父の所で働かせてもらおう。それで何とかなるかは分からないけど、そん時はそん時考えよう。

 

「ほら、カリカリ♡ 気持ちいい?」

「あぁ。気持ちいい。なぁ、腰もまた動かしてくれ」

「うん……っ♡ ん、ん♡ あっ♡」

 

 たん、たん、と、ゆっくりなテンポで、肉同士がぶつかる音が部屋に響く。乳首を責められながらの生セックス。俺は、なんて贅沢な男なんだろうか。

 

 精液が尿道を駆け上がってくる。我慢するのは辞めだ、響香の腰を掴んだ俺は、それをぐ、と下に押し込んだ。

 

「ッ゛♡♡」

 

⎯⎯どびゅ、びゅるるるっ!

 

 我慢せずに射精する。これからのことは一旦無視だ。

 俺の息子は、とうとう雌を孕ませる時が来ましたか! と言わんばかりに吐精を続けている。

 響香の子宮も、やっと侵入してきた子種を逃すまいと、パクパクと開閉運動を繰り返している。

 

 ……過去一気持ちよかった。やっぱ、セックスとは本来子供を残すための生殖活動であるからな。生が一番気持ちいいのも当たり前と言える。知らんけど。

 

「中出ししちゃったね♡」

 

 ペタンと俺に倒れ込んできた響香とキスをする。息子はまだギンギンだ。しかし、射精した後は賢者の時間がやってくるんだ。沸騰していた脳みそが冷えていく。

 

「……子供できたら、雄英辞めて結婚しよう。親父に頭下げて、会社で働かせて貰って、一緒に頑張ろう」

「うん♡ ……まぁ、今日は安全日だから妊娠しないけど」

 

 響香はポツリと呟いた。……安全日、そんなものが果たして本当に存在するのだろうか。いや、存在する。うん、存在するわ。安全日。

 

「ごめんな。響香」

「ううん。いいよ。最後にウチの所に帰ってきてくれたら、なんでも良い。だから、芦戸ともまたエッチしていいよ。なんなら他の女の子とも」

 

 何を言っているんだこの女は。思わずギョッとした顔で見つめてしまうが、その表情は絶頂の余韻で崩れながらも、瞳の奥は真剣だった。

 

「でも、条件がある」

「条件?」

「うん。まず、エッチしたあと、絶対ウチに報告して。どこで誰と何をしたのかを。そして、

 ──それ以上のことを、ウチとシよ♡」

 

 どこかが壊れてしまったかのような、何かが狂ってしまったかのような、淫靡な笑顔。

 気圧されてしまった俺は、ただそれに頷いた。

 

 




死柄木弔…グラグラパンチを食らってトラウマになった。怪我も酷い。

AFO…現場を見てないから「脳無ダウンさせれるってオールマイトかOFAの後継者くらいだろ!」とテンション上がってる。普通に勘違い

主人公…クズ。子供できたら自分と響香の親にどんくらい殴られるのか、殴られるだけで済むのかとヒヤヒヤしてる。カス

耳郎響香…幼稚園の時からずっと一緒に居た幼なじみ兼彼氏をNTRれて脳みそが焼かれた。安全日だから妊娠はしないらしい。最後にこの響香の横におればよい…!


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