放課後の気配が漂い始めた保健室。
白いカーテンで仕切られたベッドの中は、異様な熱気と甘い匂いで満ちていた。
「んっ……あぅ……ご主人様、そこ……♡」
水神小夜はベッドの上でM字に開脚し、とろんとした瞳で柊うてなを見上げていた。
うてなの手には、ローションで濡れた指が光っている。
彼女は「治療」と称して、小夜の敏感な秘部を執拗に弄っていた。
「まだ熱いわね。……トイレであんなにイったのに、どうしてこんなに締まりがいいの?」
「わ、わかりません……。ご主人様に触られると、勝手に……奥が、疼いて……」
小夜はシーツを強く握りしめた。
カーテンの向こうには養護教諭がいるかもしれない。生徒が来るかもしれない。
そんなスリルの中で、制服を乱し、クラスメイトに指を挿入されている。
この状況そのものが、真面目な委員長の理性を溶かす最高の媚薬だった。
「ふふ、正直な身体。……ねえ小夜。このままここで、誰か来るまで続けてみる?」
うてなが悪戯っぽく囁き、指の動きを激しくする。
グチュ、グチュ……。
粘着質な水音が、静かな保健室に響き渡る。
「あっ、だめ、声が……っ! んんーっ!!」
小夜は慌てて自分の口を手で塞いだ。
快楽の波に飲まれそうになりながら、彼女は白目を剥いて痙攣した。
脳内麻薬が駆け巡り、自分が誰なのか、ここがどこなのかも分からなくなる。
ただ、「柊うてなの肉便器」であるという事実だけが、鮮烈な快感として刻み込まれていく。
「……はぁ、はぁ。もう、許してください……壊れちゃいます……」
数度目の絶頂を迎え、小夜は力なく懇願した。
うてなは満足げに指を抜き、小夜の太ももについた愛液をそのスカートで拭った。
「いいわ。学校でのレッスンはこれくらいにしておきましょう。……放課後はアジトに来なさい。貴女への『審問会』を開くから」
夕刻。エノルミータのアジト。
そこには、異様な緊張感と背徳感が支配する光景が広がっていた。
「これより、元トレスマジアリーダー、マジアアズールに対する審問を行うっす」
裁判官のようにキウィが宣言する。
その視線の先では、制服姿の小夜が、天井から吊るされた鎖に両手を縛られ、つま先立ちで床に立たされていた。
スカートは捲れ上がり、露わになった太ももには、うてなが召喚した数本の触手がぬるぬると絡みつき、這いずっている。
さらに、秘部に埋め込まれたローターは最大出力で振動し続け、彼女の思考能力を奪っていた。
「被告人、水神小夜。お前が本当にエノルミータに忠誠を誓ったのか、情報を吐いて証明するっす」
小夜はガクガクと膝を震わせ、涎を垂らしながらも、必死に顔を上げた。
この状況は「罰」ではない。ご主人様に試されている「試練」なのだ。
真面目な彼女は、こんな恥辱の中でも、完璧な回答をしようと努めてしまう。
「あぅっ……! んぐっ……! は、はいっ……! 何でも……聞いて、ください……ッ!」
「ふふ、素直でいい子。じゃあ質問するわね?」
検察官役のうてな(ベーゼ)が、リモコンを弄りながら楽しそうに尋ねる。
「トレスマジアの残りの二人……マゼンタとサルファの正体は?」
小夜はビクリと身体を跳ねさせ、涙目でご主人様を見上げた。
かつての仲間を売る。それは決定的な裏切り。
だが、その背徳感こそが、今の彼女を最も興奮させる燃料だった。
「は、はいっ……! んあぁっ! ……と、トレスマジアの……正体を……吐き、ます……っ!」
ブブブブブブッ!!
振動が強まる。
「ひギィッ!! ……ま、マゼンタの正体は……! 2年A組の……『花菱はるか』……ッ!」
「へぇー。続けて?」
「マ、マジアサルファの……正体は……っ! おな、じく……! 2年A組の、『天川薫子』……です……ッ!!」
小夜は絶叫に近い声で自白を終えると、白目を剥いて脱力した。
シン、と静まり返る室内。
次の瞬間、うてなとキウィが同時に叫んだ。
「「ええええええーーっ!?」」
「うそっ、マジで!? あの天真爛漫な花菱さんがマゼンタで、ヤンキーっぽい天川さんがサルファ!?」
「は、はい……っ、あぅ、イくっ……!」
「しかも全員同じクラス!? 私とうてなちゃんを含めて、魔法少女と悪の幹部が全員同じ教室にいるってコト!?」
小夜は触手に愛撫され続けながら、コクコクと頷いた。
「運命……! これは運命よ! 教室という箱庭の中で、正義と悪が隣り合わせで生活してるなんて……! あぁ、ゾクゾクするっ……!」
うてなは顔を覆って身悶えした。
小夜は快楽の波に溺れながら、そんなご主人様の姿を見て、恍惚とした笑みを浮かべた。
(ああ……ご主人様が喜んでる……。私、裏切ったんだ……役に立ってる……♡)
そこへ、空中に黒い霧が発生し、漆黒の妖精――ヴェナリータが現れた。
『ホホウ。責められながら仲間の正体を売るとは。……見事な堕ちっぷりですね、マジアアズール』
ヴェナリータが賞賛する。
小夜は吊るされたまま、虚ろな瞳で笑った。
「私は……もうトレスマジアではありませんから……。エノルミータの利益になるなら……あの子たちの弱点も、癖も……あひぃっ! ……全て、教えます……♡」
『素晴らしい。審問は合格です。では、ご褒美を差し上げましょう』
ヴェナリータは触手を伸ばし、小夜のポケットから「砕けた変身アイテム」を取り上げた。
禍々しい魔力を注ぎ込み、漆黒に染まった新たな変身ブローチを生成する。
『新生マジアアズールの誕生です。……さあ、受け取りなさい』
拘束が解かれ、小夜が床に崩れ落ちる。
彼女は震える手でブローチを拾い上げ、愛おしそうに胸に抱いた。
それは彼女が完全に「あちら側」へ渡ったことの証明だった。
夜。繁華街の上空。ビルの屋上。
マジアベーゼと、その横に控える水神小夜。
「さあ、変身して。小夜」
うてなの言葉に、小夜は黒いブローチを胸に押し当てた。
以前のような「正義」への祈りはない。あるのは「服従」への渇望のみ。
「トレス……マジア……」
小夜の唇が動く。
「――トランス・フォール(堕天変身)」
バシュッ!!
黒と紫の禍々しい光が弾け飛ぶ。
強烈な魔力の波動と共に、新たな姿が現れた。
マジアアズール・オルタ。
肌に吸い付くラバースーツ。深い谷間と下乳を晒すボンテージ。
絶対領域に食い込むガーターベルトと、首に巻かれた太い首輪。
それは戦うための衣装ではなく、「誰に所有されているか」を誇示するための淫具のような姿。
「あぁ……なんて……恥ずかしくて、素敵……♡」
変身を終えたアズールは、すぐさまその場に跪いた。
そして、ベーゼの目の前まで這いずると、恭しくその黒いブーツのつま先に口付けた。
「んっ……ちゅ……」
第1話で契約を交わした時と同じ儀式。
だが、あの時のような悲壮感はない。今はただ、純粋な歓喜と忠誠だけがあった。
「ベーゼ様。この身も、心も、魔力も……すべては貴女のために」
アズールは濡れた瞳で見上げる。
「私は貴女の剣であり、盾であり、そして慰み者です。……どうか存分に、お使いください」
ベーゼはゾクリと背筋を震わせ、愉悦に満ちた笑みを浮かべた。
彼女はアズールの頭を踏みつけるように軽く乗せ、宣言する。
「ええ、使い潰してあげるわ。……さあ、お行きなさいアズール。街でマゼンタたちが待っているわ」
ベーゼが手渡したのは、青い氷の輝きを失い、どす黒く凍てついた魔剣だった。
かつて聖なる槍のように振るっていた武器は、今や主人の敵を切り裂き、苦痛を与えるための処刑道具へと姿を変えていた。
「かつての仲間に見せてあげなさい。貴方がどれだけ惨めで、淫らで、幸せになったかを」
アズールは魔剣の柄を握りしめ、邪悪に、そして艶やかに微笑んだ。
「はい、ご主人様(マイスター)。……あの子たちにも教えてあげなきゃ。正義なんて捨てて、堕ちるのが一番気持ちいいんだって……♡」
黒い氷の翼を広げ、堕ちた青が夜空へと舞い上がる。
街の大通りでは、エノルミータの出現を聞きつけたマジアマゼンタとマジアサルファが到着していた。
しかし、彼女たちの前に降り立ったのは、予想外の敵だった。
「ごきげんよう、トレスマジア」
冷たく、甘い声。
マゼンタたちが顔を上げる。
「え……?」
「嘘だろ……?」
二人は絶句した。
そこにいるのは、行方不明になった親友に酷似した、しかしあまりにも禍々しい姿の魔法少女。
「その顔……小夜ちゃん……なの?」
はるか(マゼンタ)が震える声で問いかける。
だが、すぐに首を振って否定した。
「ううん、違う! 小夜ちゃんは変身能力を失ったって言ってた! それに、あんな……あんな破廉恥な格好するわけない!」
「そうだ! アズールがあんな卑猥な衣装着るかよ! ……おい貴様! よくもアズールの姿を真似してくれたな!」
薫子(サルファ)が激昂し、雷撃を放つ。
魔法少女の「認識阻害」と、小夜がついた「変身できない」という嘘。そして何より、「親友があんな姿になるはずがない」という二人の願望が、目の前の真実を拒絶させていた。
アズールは、自分に向けられた殺意を感じて、ゾクゾクと身を震わせた。
(ふふ、気づかない。こんなに近くにいるのに……)
アズールは手に持った魔剣を一閃させた。
ズバァッ!!
黒い氷の斬撃が、サルファの雷撃を容易く切り裂き、二人を吹き飛ばす。
「きゃああっ!?」
地面に転がるかつての仲間たち。
アズールはゆっくりと降下し、二人を見下ろした。
「真似? ……ふふ、光栄ね。でも残念、私はマジアアズール・オルタ。……貴方たちの大切な『小夜ちゃん』よりも、ずっと自由で、強くて、気持ちいい存在よ」
アズールは自身の胸を揉みしだき、ラバースーツに食い込む肉感を誇示する。
「貴女たちも、早くこっちへ来ればいいのに。……『正義』なんて重い鎧、脱ぎ捨ててしまえば、こんなに楽になれるのに」
「ふざけるな! 偽物が偉そうに!」
マゼンタたちが立ち上がる。
アズールは仮面の下で、嗜虐的な笑みを深めた。
(あぁ……可愛い。必死に私(偽物)を倒して、私(本物)を守ろうとしているのね)
その滑稽さと愛おしさに、アズールの股間が熱く潤む。
彼女は魔剣の切っ先を二人に向け、夜の街を舞台にした「教育」を開始した。
「遊んであげるわ、マゼンタ、サルファ。……たっぷりと、痛めつけてあげる♡」
(第7話 完)