紗寿叶は初めての騎乗位でこてんこてんになってしまった。
自重でいつもより深く刺さってしまったようだ。
愛を囁きながら乳首を舐めていた事は夢心地で記憶があやふやらしい。
また好き好き言ってたと言ったら真っ赤になっていた。
へばった紗寿叶相手に第2ラウンドと行くわけにもいかず。
それからはずっとキスをして時間を過ごしていた。
しかも自分からするのは恥ずかしかったのか、顔と顔を近づけてのキス待ち。
意地悪で普通のキスばかりを繰り返していると、耐えきれなくなったのか紗寿叶の方から舌を絡めてきた。
これまでキスは何度もしてきたが、初めてべろきすを覚えてからはそちらが気に入ったようで、事ある毎に求めてくる。
紗寿叶の小さな舌を蹂躙するみたいに、舌で絡め取る。
紗寿叶は口の中で起きた大きな濁流を必死で耐えている。
繋いでいた手がぎゅーっと握られて可愛い。
対応しきれなくなった紗寿叶は口を離す。
エロ漫画なら目の中にハートが浮かんでるくらい蕩けた瞳で、物言いたげにじっと見つめてくる。
それはもうやめてなのか、もっとしてなのか。
それを無視して、少し落ち着いた紗寿叶の口にまた吸い付く。
それに加え、今度は唾液を流し込んだりしてみる。
紗寿叶は溺れないよう、一生懸命に飲み込む。
俺達はセックスで服を乱したそのまま、2人見つめあっていた。
素面にもどった紗寿叶を家に返して、俺と紗寿叶、そして心寿も合わせて話をする。
放課後は向こうに行っていたから、こうして3人で話すのは久々かもしれない。
学校のこと、家のこと。それこそ、フィギュアにコスプレと趣味のこと。たわいのない話を交わす。
そしていつの間にか、この当たり前を忘れていたことを反省した。
俺の最優先事項は2人であることを忘れていた。
紗寿叶があんなに思い詰めているとは知らず。
さすがに反省した俺は名誉挽回のため、2人の幼馴染に奉仕する事を決めた。
2人の機嫌を取る、その方法とは。
───デートして、デレさせる事。
俺の好きなハーレムアニメのノイズが入ったが、まあ間違いでは無い。
最近3人で遊びに行ってなかったからな、ちょうど良い機会だ。
しかし、やはり問題になってくるのは金だ。
お小遣いが残っていたとして、買い物に行って食事をして映画を見て。
俺の1ヶ月分のお小遣いではとてもじゃないがまかないきれない。
つまりは、どう考えても親から軍資金を頂くしかないという事になる。
親の帰宅を待ち、俺は意を決してリビングへ向かった。
帰宅早々テレビを見ながらくつろいでいる親父の隣に座る。
俺も親父も、視線はテレビに向けたままだ。
「親父。デートに行きたいので軍資金の援助をお願いします」
普段は妙に緊張する。
くれるのか……くれないのか、どっちだ……!!
親父は黙って席を立ち、鞄を持って財布を取りだした。
これは確定演出か……?
財布を広げ、1枚のお札を取り出して財布を仕舞う。
そのお札はそのまま俺の手元へと舞い降りた。
これは……ま、万札……!!
「やる。代わりに、女に財布は出させるなよ」
「親父……!!!」
行きつけの映画館は学生料金で1000円ポッキリ。
これだけあれば色々と自由に遊べるだろう。
「お前には勿体ないくらいの娘達だからな。絶対に愛想尽かされんなよ」
「おうよ」
親父相手に慣れない敬語からいつもの調子に戻った俺。
万札を握りしめて部屋に戻り善は急げとばかりに紗寿叶へと電話を繋ぐ。
「あー、もしもし。さじゅ?」
「どうしたの?」
電話に出た紗寿叶は、もう気負うところは無さそうだった。
ひとまずさっきのセックスで気持ちは落ち着いたのだろう。
だが、これで一件落着と思わずにしっかりと誠意を見せるのが大事だ。
「最近のこと、本当に悪かったと思ってるから。次の週末は3人でデートに行かないか?」
「そ。良い心がけね」
一瞬の沈黙のあと、電話越しに小さく笑う気配がした。
声のトーンが明るくなり、目に見えて紗寿叶の機嫌が上がるのがわかる。
「そういう事なら、ちょっと待ってもらえるかしら。心寿も呼んでくるから」
言うが早いか、電話越しに立ち上がるような物音がした。
俺は慌てて言葉を挟む。
「あ、待って。映画館にも行こうと思うんだけど、多分心寿に言ったらホラー見たがるかもしれないだろ?見る映画は先に二人で決めよう」
「私は大丈夫よ。あなたと心寿の見たい映画にしましょ」
即答だった。
けれど、その「大丈夫」が強がりなのは分かっている。
紗寿叶はホラー映画が大好きな心寿とは正反対で、かなりの怖がりだ。
しかし、そこはお姉ちゃん。
心寿の前ではその弱点を隠し通していた。
その理由は単なる意地や見栄などではなく。
自分がホラーが苦手だと知れば、心寿はきっと気を使ってしまうから。
心寿には、好きな物に少しでも負い目を感じて欲しくないという一心なのだ。
「もし心寿が見たいホラー映画があれば、それは2人で見に行くから。さじゅは無理するな」
「別に、私だって我慢すれば見れるわよ……」
「デートだぞ。さじゅには、少しでも怖い思いをさせたくない」
「でも……!」
食い下がる紗寿叶に一拍置いて、少し照れ隠しのように付け足す。
「苦手な時は甘えて欲しい。そんな男心もわかってくれ」
「……その言い方はずるいわよ。わかったわ」
心寿を除け者にして作戦会議をするのは心が痛むが。
映画館で紗寿叶が大変な事になってしまうのも見たくない。
ごめん。今日だけは許してくれ、心寿……
今やっている映画の一覧を一通り眺め、その中から良さそうな作品を選ぶ。
ま、この中だと一択だな、という作品を見つけられた。
紗寿叶にスマホを持ったまま心寿の部屋にお邪魔してもらい。
今度こそ心寿を入れた3人で、デートの提案を始める。
「俺この間からちょっと新しい友達と遊んでただろ?その埋め合わせじゃないけど。今週末3人でデートに行かないか?」
「えっ、ほんと?」
オンにしたカメラ機能のおかげで、心寿が嬉しそうなのがより一層伝わってくる。
2家族合わせて末っ子の心寿は、俺の中でも大切な妹だ。
そんな彼女の喜んでいる様子はいくら見ても良い。
「そうそう。あまり構えなくて、ちょっと紗寿叶が拗ねちゃってさ」
「うるさいわね……」
そう言いながらも、紗寿叶はふいとそっぽを向くだけで否定はしない。
図星をつかれてほんのり頬が赤いのが分かる。
「それで、調べたら紗寿叶が好きそうな魔法少女モノの映画やっててさ。一緒に見に行きたいんだけどどう?」
「行きたい行きたい!」
「まあ、良いんじゃないかしら……」
妹の前でバラされて恥ずかしそうな紗寿叶はともかく、心寿も嬉しそうで良かった。
紗寿叶の影響で烈!!にもハマっていたから大丈夫とは思っていたが。
「時間までは色々店とか見て回ろうぜ。お腹すいたら適当な店にでも入ろう」
「急に計画性無くなったわね」
そこまでしか考えてなかったから仕方ない。
「あ。それと、今回はうちの奢りな。親父からデートでは男が払えって言われてるから」
「えぇっ!そんな、悪いよ」
「心寿。そう思うなら綺麗な服を着たり、お化粧したりするのにお金を使ってあげなさい。こういう時は男の子なんだからかっこつけさせてあげるの」
それを目の前で言われるとなんだかなあ……
男を立ててくれるのが逆に恥ずかしくなってくる。
「そ、そうなんだ……ありがとう、お兄ちゃん。デートは、可愛い服選ぶね?」
「頼んだ」
純粋な心寿が眩しい……
心寿は今のままでも世界一可愛いよ。
「あとはお義父様にお礼ね」
うぐっ、資金の調達先がバレている……
当たり前か、この間紗寿叶にお金を借りたばかりだもんな。
「じゃあ週末。楽しみにしてるわね」
「またね、お兄ちゃん」
「おやすみなさい」
「おやすみ」
2人に手を振って通話を切る。
週末のデート、俄然楽しみになったきた。