※この作品はR-18です。

野良犬転生~犬に転生して人間の女の子をお嫁さんにし、被差別種族を救ってしまう男の話~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第102話 願わくば

 ルーシー。

 アサの産んだ娘。

 

 金髪であるアサのクローンと同然なので。

 ルーシーも金髪の可愛い女の子に育ちつつある。

 

 7才だ。

 

 そんな可愛い盛りの娘に

 

「ルーシー、この母と姉に目覚めた神技(シンギ)が何であるかを報告なさい」

 

 ルーシーの神技覚醒報告を受けて。

 ケノ立ち合いの下、ルーシーの報告がはじまった。

 

 それによると……

 

 神技「博打うち」

 

 運だけが要求されるタイプの博打……所謂運ゲー限定で、必ず勝つことが出来るという神技だ。

 

 なので……麻雀や競馬、賭け格闘みたいな、事前予想や技術が生かせるゲームでは使用できない。

 チンチロリンやルーレットのような、運以外は特に技術を使わないタイプの賭け事が対象だ。

 

 だから

 そう……例えば

 

 神技を持たない人間と、神技を持つ人間が結婚した場合。

 生まれてくる子供が神技持ちになる確率は相当低いけど。

 

 生まれてくる子供が神技持ちであるか?

 こんな賭けでも、ルーシーは必ず勝ってしまえるんだよ。

 ……運ゲーが成立するからね。

 

「ルーシー、あなたすごい神技に目覚めたわね。お姉ちゃんは鼻が高いわ」

 

 言って、7才の妹の頭を大切に撫でるケノ。

 神技の内容を確認して、すぐにその有用な活用法に気づいたんだ。

 

 ……こうして。

 俺の子供たちは、兄妹姉弟間の結婚の義務が無くなった。

 全てルーシーのお陰だ。

 

 神技を持たないレッサーヒューマンの夫や妻を持っても、子供が出来たときにルーシーに「神技持ちが生まれることに賭ける」って言って貰えば良いんだ。

 

 もしそれで、神技持ち同士の結婚なら、神域も狙えるかもしれない。

 

 

 

 そしてさらに数十年過ぎた。

 犬の俺では、普通に考えると生きていられないほどの長寿。

 

 ……人間を孕ますことができるから、オマケで寿命が長くなってるのかもしれないな。

 

 ここまで来るのに色々あった。

 

 家はテントから、木造の家に移行したし。

 農場や、家畜を飼育する牧場も出来た。

 

 そして息子と娘たちは全員、レッサーヒューマンたちと結婚し。

 子供も生まれたよ……

 

 ただ、ルーシーの神技で神技持ちとして生まれて来た俺の孫たちなんだけど……

 

 全員、男は犬顔で、女は犬耳だったんだ。

 

 なんとなく……こっからどうなるのかが予想できるんだよなぁ……

 

「あなた、どうかしたんですか?」

 

 最近、身体が動きにくくなってきたんだけど。

 それはフセも同じようで。

 

 出会ったときは美しい少女だったフセも。

 今は老女になっている。

 

 自宅の庭。

 フセは、陽だまりで微睡の中にある俺に歩み寄って来る。

 年老いたフセ。

 

 ずっと、俺を愛してくれた。

 子供たちも、全員等しく愛してくれた。

 自分の子だけでなく、側室たちが産んだ子も、だ。

 

 素晴らしい奥さんに出会えた。

 犬に生まれ変わった俺だけど、この運命だけで俺は神に感謝している。

 

 フセは俺の傍に腰を下ろし

 

「最近は寝てばかりですね……」

 

 そう言って、俺の背中を撫でてくれた。

 

 とても、心地いい……

 

 最近、思うんだが……

 

 俺の神技……俺の命が尽きた後も、継続するものであって欲しい、と。

 そこらへんが良く分からないんだ……俺の犬を越えた長寿と同じで。

 

 もし、俺の命が尽きた瞬間、神技の効果が消滅するのであれば

 

 それはあまりにも……

 

 フセや……2人の側室たちがあまりにも不憫だ。

 俺が死ぬと同時に、何もかも消えてしまうなんて……

 

 俺は別に地獄行きでもいいので……

 どうか……

 

 続いて……

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