※この作品はR-18です。

野良犬転生~犬に転生して人間の女の子をお嫁さんにし、被差別種族を救ってしまう男の話~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第14話 フセの出産★

 そして俺たちの新婚生活がはじまって。

 

 1週間後。

 

 フセの昼ご飯が終わって、後片付けを終えたフセとキスをしていたとき。

 

 突如、フセが口を押えて真っ青になったんだ。

 

 で、天幕の外に出て、嘔吐した。

 胃の中のものを。

 

「おええええっ! おえええっ!」

 

 ……フセの後ろに付いて行って、一部始終を見て。

 

 えっ、ひょっとして悪阻(つわり)?

 

 セックスして孕んで1週間足らずでここまで行くのか?

 んなわけないよね?

 

 俺は持ち合わせている女性の妊娠に関する知識を総動員して思考した。

 前世では孕ませフェチとして、妊娠を調べまくっていた知識が役に立った。本当に。

 

 ……このリアクションは悪阻以外ありえないし、通常悪阻が起きるのは5週間程度経ってからだ。

 いくらなんでも、早過ぎる。

 

 ……これは

 

 俺はそこから一つの仮説に行きつく。

 それは、俺の子供は犬の妊娠期間に従って成長するのではないか?

 ということで。

 

 ……確か、犬の妊娠期間は人間より短かったはず。

 

 そこから考えて、ひょっとしたらフセのお腹の子は人間の5倍の速度で成長するのかもしれない。

 

「……あなた……この子は必ず産みますから安心してください」

 

 そして俺がフセに寄り添い、その頬を舐めると、フセは俺に優しく微笑んで。

 俺をそっと抱きしめてくれた。

 

 俺の前足を自分のお腹に当てさせながら。

 

 

 

 結論としては。

 

 俺の予想は正しかった。

 

 フセのおなかはグングン大きくなり、あっという間に臨月に到達した。

 

 その間、およそ2カ月。

 

 およそ9カ月ちょいかかる人間の場合の約5倍の速さだ。

 

 そんなに早く胎児が成長して母体は大丈夫なのかという気になるけど。

 大丈夫だと自信を持って言える。

 

 それが神技(シンギ)「孕ませ」の効果だ。

 

 あらゆる牝を孕ませ、その子を育てさせることに障害になることを、軒並み回避、改変、または沈黙させる。

 だから問題なく生まれてくれるはず。

 

「うううっ! イタタタタ……! んんーっ!」

 

 膨れ上がった臨月のお腹を抱えて、自宅でフセは仰向けで脚を開き、出産の体勢に入っていた。

 全裸だ。すでに破水している。

 

 フセは周囲を助産師の女性たちに囲まれている。

 

「フセ様、頑張ってください!」

 

「もう少しです! いきんで!」

 

 助産師たちの励まし。

 フセは彼女らに頷いて

 

「フゥ……ん! んんーっ!」

 

 ミチッ、と。

 

 フセの股の間……

 

 膣が限界まで大きく広がり、みちみちと赤ん坊が出現してきた。

 

 俺は興奮してしまった。

 しょうがない。

 

 愛する女の股から、自分の子供が生まれてくるのだ。

 

 美しいフセが、脂汗を流して顔を激しく歪めていきみ、産んでくれている。

 

 彼女への愛情が深まるのを実感したり、喜びも感じた。

 

 ……俺たちの子供……

 

 そのフォルムは、ほとんど人間だったけど。

 

 髪の毛のある頭のてっぺんに、耳が生えていた。

 

 犬耳だ。

 

 顔は人間の様だった。

 

 そして頭が股から抜け出て首、肩、腰、脚……

 

 生まれた!

 

 おぎゃああああああ!!

 

 産声が響き渡ったときの

 

 フセの脱力と喜びに染まった顔。

 

 俺は感動してしまった。

 ありがとう、フセ。

 

 俺の子供を産んでくれて。

 

 ……生まれてきた子は女の子のようだった。

 チンチンが無かったからな。

 

 一言で言うと、犬耳と犬の尻尾が生えていて、手足の爪が人間より犬に近く感じる女の子……

 

 良かった。

 人間の目で見て、そこまで異様に感じる子じゃない。

 

 フセとの間に子供を作ることは、レッサーヒューマン全体の意志だけど。

 俺たちの子供が、それの結果を受け止めることを強制されることには、限度があると思うから。

 

 

 

 フセと俺との間の子は、犬の要素を持つせいか。

 

 生まれてすぐに首が座っていて、泣くのをやめて這いはじめ。

 

 母親の身体を這い上がり、出産直後で疲弊しているフセの乳房を目指して登っていく。

 

 その意図に気づいたフセが、身体を登って来る娘を抱き寄せた。

 

 すると娘は、自分から母親の乳首に吸い付き、母乳を勢いよく飲み始めた。

 へその緒がついたまんま。

 

 そんな、出産直後に授乳をはじめたフセの姿は

 

 まるで聖母のようだった。

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