※この作品はR-18です。

野良犬転生~犬に転生して人間の女の子をお嫁さんにし、被差別種族を救ってしまう男の話~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第27話 襲撃

 グレーターヒューマンたちが集落に来た場合。

 レッサーヒューマンは基本そのままだ。

 

 一斉に天幕の中に逃げ込んだり、建物の中に避難したら、彼らがそこに乗り込んでくるのが分かってるからだ。

 そうさせないために……

 

 健康で働き盛りの男や、妊娠中の女はそのまま行動するんだよ。

 

 結果として、隠れないといけない人間がうっかり外に出ることが防げなくなる。

 そしてそういう人間がグレーターヒューマンの餌食になる。

 

 残虐な構図だ。

 

 だけど……そんなことは今日で最後にしたい。

 

「孕んでない女いねーぞ」

 

「弱そうな男もいねえ」

 

 殺戮対象を物色している2人。

 太っちょとモヤシ。

 

「今なら失敗しないハズ……行け、ダイカク」

 

 致命的な見落とし……つまり不運を感じないと判断した俺の長男・ソウスケが、末の弟である6男・ダイカクに指示をした。

 

 ダイカクは

 

「ソウスケ兄ちゃん。分かったよ」

 

 頷き、そこから宙に舞い上がる。

 

 俺たちの末っ子・ダイカク。

 俺の目から見ると、末っ子らしく目つきが甘えっ子な雰囲気のある子だけど。

 わりと頭がいい子で、すぐ上の姉のケノにも可愛がられている。

 

 持っている神技(シンギ)は「ヌエ」

 能力は……身体能力強化、飛行能力……そして雷撃。

 

 平安時代に都に現れたという妖怪の能力を得る神技だ。

 

 それで空を飛び、上空高く舞い上がり。

 地上を指差し。

 

 地上のグレーターヒューマン2人の足元に、指差しから雷撃を迸らせて。

 激しい稲妻を叩きつけた。

 

「なっ!」

 

「なんだぁっ!?」

 

 稲妻を見せつけられ、慌てる。

 弱い者いじめしかできないゴミ野郎ども。

 

 慌てて、出所を探す。

 そして上空のダイカクに気づき

 

「なんだてめえは!?」

 

「降りてこい!」

 

 喚く。

 喚きながら……

 

 太っちょが右手に炎を発生させ。

 モヤシが右手を手刀の形に構える。

 

 上空のダイカクを食い入るように見つめながら。

 

 ……隙だらけだな。

 

 そこで別の我が子が前に出る。

 

 それは

 

 次男・ドウセツ。

 寡黙で何も言わない子だが。

 兄弟の中で一番協調性が高い。

 こういうときに積極的に動いてくれる。

 

 所持している神技は「ツチグモ」

 

 朝廷に従わなかった、まつろわぬ人々を象徴する妖怪の名。

 

 その能力は……蜘蛛の能力の使用。蜘蛛に出来ることは大体出来る。

 

 前に出たドウセツは、完全に隙だらけになった2人のグレーターヒューマンたちに右手の指先を向けた。

 そして

 

 シュッ、と。

 白い糸を発射する。

 

 蜘蛛の糸。

 ただでさえ強靭な蜘蛛の糸だけど……

 

 これは妖怪の蜘蛛の糸。

 

「わわっ!」

 

「な。なんだッ!?」

 

 グルグル巻きつくそれを、男たち2人はどうすることもできない。

 完全油断でまともに喰らってしまう。

 

 そこに

 

「流星拳ッ!」

 

 気合の声。

 

 同時に放たれる、2発のチカラの波動。

 長男ソウスケの神技だ。

 

 たたみ込むように炸裂する波動の拳。

 それが頭に直撃し

 

「ぐげっ」

 

「がふっ」

 

 ……2人のグレーターヒューマンたちは気絶し、倒れ伏した……。

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