野良犬転生~犬に転生して人間の女の子をお嫁さんにし、被差別種族を救ってしまう男の話~ 作:XX(旧山川海のすけ)
第37話 オリハルコン鉱山を狙う
第2オリハルコン鉱山。
俺たちが狙っている拠点。
立地条件も良好で、その重要性も高い。
前にも言ったけどな。
「父様、首尾は?」
ワンピース姿の犬耳女子……我が娘ケノが俺に駆け寄って来る。
たった今、鉱山に長女のシノと6男ゲンパチと一緒に赴いて。
外を巡回していた見張りを乗っ取り、鉱山エリア内部に入り込むのを見届けて来たんだ。
……基本的に、グレーターヒューマンたちはレッサーヒューマンの反乱は一応考慮はしてるけど、実感としては持っていない。
だから拠点に警備兵は置いてるけど、想定してるのは事実上同じグレーターヒューマンの反社、テロリストだ。
で、2年間俺がテレビっこをした感想としては……
鉱山エリア占拠を計画するような、反社は無い印象だった。
なので……
気が緩んでいた。
明らかに。
俺が人懐っこい犬を装って巡回中の男2人組に近づいたら。
「おお、なんか可愛いな。成犬なのに」
「バッカ、犬は可愛いんだよ」
なんて言って、撫でて来た。
そしてその隙に、物陰に隠れていたシノとゲンパチが襲い掛かったんだ。
まずゲンパチが鼻の穴から入り込んで1人乗っ取って。
そのままもう1人を後ろから殴り倒し。
気絶したそいつに、今度はシノが入り込んだ。
……乗っ取り完了。
その間、約2分。
「では、行ってまいります。父上」
シノが入り込んだ中年男の警備兵が俺にそう言って頭を下げ。
俺は「頑張れ」の意で軽く吠えた。
……真正面から攻めるのはしんどすぎるし余裕もない。
内部にこちらの戦力を送り込んで、内部から潰していくのは基本だわ。
鉱山エリア内部に娘たちが入り込み。
そこで内部から破壊活動を行い、混乱させる。
娘たちがその行動を開始したら、施設に放火をする手筈になっている。
なので、末っ子のダイカクが空を飛び、高い位置から双眼鏡で見てくれているんだけど。
「ケノ姉、放火を確認」
そう言って舞い降りて来た。
よし。
出撃だ!
その意味を込めて吠える。
「行きましょうか」
男でも持ち上げられないような大金槌。
それを軽々と担いだ俺の妻・フセが立ち上がる。
そのフセを筆頭に正面から乗り込む組と
「ドウセツ兄ちゃん、頑張ろうね」
次男ドウセツと6男のダイカクの組。
こちらは鉱山を囲む壁を乗り越えて、別方向から攻める組。
そしてフセの率いる正面突破組には、弓矢で武装した精鋭のレッサーヒューマンの部隊が付き従っている。
……弓矢、なんだよね。
銃器では無いんだ。
これには理由がある。
それは、手に入らないから、じゃないんだな。
その理由は、フセが鉱山エリアの正門を大金槌で木っ端微塵に破壊したとき、明らかになった。