野良犬転生~犬に転生して人間の女の子をお嫁さんにし、被差別種族を救ってしまう男の話~ 作:XX(旧山川海のすけ)
「でやあああああ!」
フセはグレーターヒューマンに強姦されたレッサーヒューマンの女性から生まれた。
そして俺の妻になるまでに、伴侶となるハズだった男ユースケをグレーターヒューマンに殺されてしまった。
たくさん思うものがあるに違いない。
大金槌を縦横無尽に振るい、正門を打ち壊していく。
そこに
複数の銃声。
十字砲火って言うのかね?
鉱山を覆っている高台……壁か。
そこから長い火器……ライフル銃かな。
それでフセを狙い撃ちにしてるんだけど
いくら喰らっても倒れない。
平然としていた。
その様子に、流石に彼らも気づいた。
「馬鹿な! シンイキの
「オイ! 弓矢の準備はあるのか!?」
シンイキ。
漢字で書くと
具体的に言うと、神技の名前が神や妖怪の名前になっているものだ。
このタイプの神技持ちには、ある特徴がある。
それは……
銃器、爆弾などの近代兵器に絶対の耐性を持つ……というか。
無効化するってことなんだ。
テレビでこの言葉を聞き、意味をシノに調べさせて、驚いたよ。
すげえな、と。
なんでそうなのか?
これは想像なんだけどさ……
神や妖怪を近代兵器で制圧する様子って、なんとなくピンとこない。
果たして本当に効果あるのか?
別に聖別みたいな処理もされてないのに?
こういうイメージ的な部分から来る、基本能力なんじゃないだろうか?
まぁ、そのせいで。
神域の神技持ちは、とてつもなく危険な存在なんだな。
……銃が弓矢ととって代わったの、別に銃の方が高性能なだけじゃないからね?
習得難度が銃の方が低いからだ。
というか多分、そっちの方が大きいだろ。
そして弓より簡単に習得できる銃がある環境で、弓を習得している物好きがどれほど居るか……
「母上、このまま進んで大丈夫です」
フセの隣にはソウスケが控えており、常に不運を予知している。
布陣としては万全だわな。
ソウスケは不運察知の能力の他、流星拳を持ってるのでそれで決死の覚悟で近接攻撃狙いで接近してくる警備兵を打ち倒しており。
さらに
その隣にはケノがいた。
ケノの神技は……
リョウメンスクナ。
仁徳天皇の時代に、飛騨に出現したという鬼神の名前。
無論、神域になる。
その効果は「360度の視界。手刀による斬撃。念による狙撃。そして2つのことを同時に行える思考」
顔が表裏で2つあり、弓と刀で武装していたという伝承に沿った能力だ。
ケノが指差すと、指差した先にいた兵士が念の矢で射貫かれ。
倒れていく。
無双だ。
まるで無双状態だ。
「く、クソッ! 数少ないはずの神域が何でこんなに!?」
「畜生!」
グレーターヒューマンたちの兵士たちの声。
その声には怨嗟と屈辱。
……俺、思うんだけどさ。
俺とフセの子供、8人。
そのうち、神域が7人。
……多過ぎだろ。
神域は数が少ないはずだ。
何故って、もし神域の数がかなり多いのであれば、銃器がグレーターヒューマンの現役の武器として君臨してるわけがないよな。
だって効かないんだもの。
他人に普通通じない武器を普及させる理由がない。
だからさ……
これって、神の意思なんじゃないのかな?
俺はそう思うんだ。