野良犬転生~犬に転生して人間の女の子をお嫁さんにし、被差別種族を救ってしまう男の話~ 作:XX(旧山川海のすけ)
なんというか。
襲撃は予想以上に上手く行った。
理由はまあ、想定してないことが起きたことだろう。
普通はまあ、想定せんよね。
8人もの神域の
俺たち以外にも。
ダイカクが飛行状態で雷を落としまくり、ドウセツが敵兵を蜘蛛の糸で拘束する。
2時間くらいで決着がついた。
戦後処理に入ったんだ。
「グレーターヒューマンたちをぶち殺せ!」
「八つ裂きにしてやれ!」
敗北し拘束されたグレーターヒューマンたちを前にして。
レッサーヒューマンの一般兵士たちが大声をあげている。
彼らは憎悪で戦いに身を投じたからな。
そうなるのも無理はないと思う。
だけど
無用に殺すと、死体の処理で労力が裂かれるし。
あと、無用に相手の憎悪も深くなる。
良くはないと思うんだけど……
「父様」
そこにケノが俺に近寄って来て屈み。
こう、囁くように言う。
「捕虜の件ですが、しばらく空き部屋に監禁し、天上界に気づかれて対応されたときに交渉材料に使う流れでよろしいですか?」
ああー、うん。
この子はやっぱりよく考えてくれているなぁ。
有効活用って言葉が良く分かってる。
我が子ながら、その知性に感服していると。
さらに、こう言って来た。
「父様……あと、母様も」
ケノはフセにも声を掛けた。
「ケノ、一体何なの?」
こちらに来つつ、フセは言う。
それに対してケノは
「父様、母様。……ひとつ折り入ってお願いがあります」
そう、言葉を口にしたケノは。
やや、蒼褪め、震えていた……
マジか。
自分の語彙の貧困さに絶望するが、ケノに依頼された内容に対する俺の気持ち。
一言で表現すると、それ。
今、俺の目の前には。
2名のグレーターヒューマンの女性がいる。
片方は金髪ロングの軍服姿の女性で。
背も高い、凛々しい感じの女性で。
もう片方が、黒髪のショートの低身長巨乳女子。
白衣を着ていて、技術者に見える。
2人は独房みたいなこの狭い部屋に寝かされていた。
……2人とも、下半身が裸の状態で。
「父様、ここにいるグレーターヒューマンの女性を全員妊娠させてください」
……この提案をするケノは震えていた。
我が娘の提案ながら、俺は彼女の正気を疑ってしまう。
お前、それで平気なのか!?
そう言いたかったけど。
俺が口をきけないだけじゃなく。
娘の表情を見ると
黙るしか、無かった。
「いいですか? グレーターヒューマンの社会は基本男社会ですが、そこに混じってこんなところで働いている女性は……」
そこで言葉を切り、俺たちに視線を向けて
「例外なく優秀なはずなんです。でないとここの人員として選抜されないと思うのです……」
父様に妊娠させられた女性は、父様に絶対服従するようになります。
そうすれば、グレーターヒューマンの力をアタシたちに取り込むことができるのです……
そう言った娘の表情は、強張っていた……