※この作品はR-18です。

野良犬転生~犬に転生して人間の女の子をお嫁さんにし、被差別種族を救ってしまう男の話~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第43話 側室2人

 俺は妻のフセ以外の2人の女を妊娠させた。

 技術者の小柄な女……ヒールの妊娠を確認した後。

 

 軍人女を目覚めさせたら、すっかり俺に従順になっていた。

 

 この反応は……間違いない。

 この女も俺の子を身籠っている。

 

 そして今。

 

 この2人のグレーターヒューマンの女性は、正座で並んで座っていた。

 無論、脱がされていた服は着用した上で。

 

 2人とも、熱っぽい視線を俺に向けていた。

 完全に、俺に恋い焦がれているんだ。

 

 ……心が重くなるが、仕方ない。

 分かっていたことだ。

 責任を持たないとな。

 

 レッサーヒューマンの未来のために、この2人の女性の心を歪めたんだから。

 

「お前、名を名乗りなさい」

 

 俺の傍で腕を組んで仁王立ちしているのは妻のフセ。

 フセは2人に、これから立場を教えるつもりなんだ。

 

 顔つきに高貴さがあるので、こういう態度を取ると迫力が相当ある。

 そのせいか。

 

 金髪の軍人女は少し、気圧されそうになっていた。

 

「私か……?」

 

「そうです」

 

 鷹揚な感じで頷くフセ。

 上位者の威厳たっぷりだ。

 

 軍人女は、少し躊躇した。

 人間のクズと見下していたレッサーヒューマンの女に、言われるままに名乗るのは抵抗あるのか。

 

 俺は、ワン、と吠える。

 従え、という意味を込めて。

 

 そこに

 

「私はフセ。彼の……エイトの妻。いえ、正妻です!」

 

 フセの名乗り。

 俺に1度視線を向けて、堂々と。

 

 ……2人の女は自分の立ち位置がどうなりつつあるのか。

 そこを無理矢理に、分からされる。

 

 少しの逡巡があり。

 

 そして

 

「……アサ・ハマミチだ」

 

 とうとう。

 ポツリと軍人女が名乗った。

 

 アサ、か。

 

 フセは名乗りを聞いて。

 

「では、アサとヒール。お前たちにはこれからは私に次ぐ地位である、側室の地位を与えます」

 

 宣言。

 言われた2人の顔色は複雑だった。

 

 人間のクズの下に付けられるのか……

 そういう思いがあるんだろうな。

 

 これまでは「下の存在」と見下していたんだから。

 だけど

 

「……安心なさい。側室の地位は保証するのです。あなたたちに、今後グレーターヒューマンの出自で他の者が危害を加えることはこの私が許しません」

 

 そう。

 側室になる以上、俺の妻なんだから。

 彼女らがグレーターヒューマンだからといって危害を加えれば、そいつが処罰される。

 そう言う状況になる。

 

 そして

 続く言葉は、フセはホンの少しだけ、言い辛そうだったが

 

「……そして側室ですから、側室として彼の愛を受けることが保証されます」

 

 言い切った。

 その瞬間。

 

 2人の女は幸福そうな笑みを浮かべて、涙を流したんだ。

 

 その様子に俺は罪深さと……

 

 心の底に、どす黒い達成感のようなものを感じた気がした。

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