野良犬転生~犬に転生して人間の女の子をお嫁さんにし、被差別種族を救ってしまう男の話~ 作:XX(旧山川海のすけ)
「アサとヒール、それでは私たちの家族の一員になる覚悟があるなら……それぞれの
フセは正妻の風格を備えた目で、コンクリートの床に正座している2人の女に命じた。
2人は
「私の神技はクローン。私が出産する子供は、夫の遺伝子が入らず、私とは遺伝子上同じ人間……所謂双子と同じ状態になる」
アサの告白。
フセの隣で、手帳を開いてメモを取っていたケノの手が止まった。
「それは神技も同じになるということでしょうかアサさん?」
ケノの質問。
まぁ、そこは気になるよな。
神技まで同じになるなら、アサは側室としての価値が無いことになってしまうから。
少なくとも、次世代の神技持ちを産むという意味では。
……しっかし。
早くも捕虜から、側室として俺たち家族に加わった女への態度へと切り替わっている。
この子は頭がいいから、行動が本当に的確だ。
ケノの態度に一瞬呆気に取られていたアサは
自分を取り戻して
「……いいや。双子でも神技はそれぞれ違うものだ。神はヒトに神技を与える際、そこに宿る魂に授けているというのが一般的な見解なんだ」
「ウチも保証しますよ~。アサちゃんの言うてることはホンマです」
アサの発言にヒールからの援護射撃が入る。
……なるほどな。
神技を持てるかどうかが遺伝子と関わらないかもしれないのは、グレーターとレッサーのハーフのフセと俺との子供が全員神技持ちになって、例外が居なかったあたりで疑いとしては持っていたけど。
やっぱそういうことなのか。
重要なのは神技持ち同士が子供を作ることで、他は神が色々決めているんだな。
遺伝の法則では無いのか。
「……なるほど」
2人の発言をメモするケノ。
そしてそれが終わったとき。
アサに視線を向けて。
「……アサさん、いっぱいアタシたちの仲間の神技持ち女子を産んでください。あなたは大切な家族です」
そう言って、微笑んだ。
アサは……
感激しているようだった。
本当に嬉しそうに、笑ったんだ。
いきなり新参者で俺の側室として家族に入り込んで来た自分を、早々に受け入れて貰えた。
それが喜びだったのか。
「あ、ありがたい! 誠心誠意、奥様とエイト様、そしてキミたちに尽くす! よろしく頼むぞ!」
で、深々と頭を下げた。
ほぼ土下座だ。
……グレーターヒューマンが。レッサーヒューマンに。
そこに
「頭を上げて下さいアサさん。あなたは父様の側室なのですから、立場はアタシたちより上のハズです」
穏やかなケノの言葉。
その言葉に、なおアサは感激したらしい。
だからか
「……得意分野は?」
ケノのその質問には
「銃器の扱いでは誰にも負けない! 特に狙撃で誰かに負けたことはただの1度も無いんだッ!」
アサは積極的に自分の有用性をアピールして居たよ。