※この作品はR-18です。

野良犬転生~犬に転生して人間の女の子をお嫁さんにし、被差別種族を救ってしまう男の話~   作:XX(旧山川海のすけ)

47 / 105
第46話 ヒールの技能と大学校

「ウチは、オリハルコンの採掘と加工に関する技術者やねん」

 

 ヒールが自分の技能に関することを報告する。

 その言葉をメモするケノ。

 

 彼女は俺の視線を気にしながら、自信満々に報告を続ける。

 

「一応、主任やっとった。室長付きの主任研究員や。自分で言うのもなんやけど、仕事は出来る方やったと思うで」

 

 ……ふーん。

 室長付きか。

 

 ということは、この鉱山の技術について大体把握してる可能性あるってことよな。

 これは頼もしい人材じゃないか。

 

 そう、俺が感心していると。

 

「ヒールさん、大学校って奴には行ってらしてましたか?」

 

 そこでメモを取る手を止め、ケノの質問。

 

 その質問を受けたとき。

 ヒールの顔色にテレが混じった。

 

 

 

 グレーターヒューマンの世界は。

 こども園という、7才までの子供を保育、教育する施設があり。

 これは親の自由意志で入れるタイミングを決められる。

 

 だけど7才から入学できる「尋常学校」

 これは18才まで国民に基礎教育をする教育施設で。

 ここに入学するのは義務になっている。

 

 そしてその上にあるのが「大学校」

 尋常学校は複数あるが、大学校は1つしか存在しない。

 尋常学校の成績優秀者か、希望者が試験を受けることで入学出来て。

 卒業者は社会に関わる重要ポストへの就職が約束される。

 

 ヒールはそんな大学校の卒業者らしい。

 ……ホント、拾いものだよ。

 

 この世界の科学教育の基礎部分をさ、彼女から受け取ることが出来るじゃ無いか。

 そうすれば、こっちと向こうの知識差が縮められる。

 

「ヒールさん?」

 

 ヒールが突然黙ったから、ケノはそう声を掛けた。

 それでヒールは口を開き

 

「ああ、スマンな。大学校の存在知っとったんや? ケノちゃん?」

 

 軽い調子のそんなヒールの言葉に。

 

「アタシたちも行動を起こす前、グレーターヒューマンの社会を2年ほど調査し、把握してから挑んだんです」

 

「へえええ」

 

 ケノの言葉に、ヒールは本気の驚愕と感心が籠った声をあげる。

 ……すっかり、彼女はレッサーヒューマンの側の人間に鞍替えしてるんだな。

 

 危機感を覚えたり、悔しさを感じてる様子が無い。

 

 喋ってる感じから、元々は明るくて探求心強めの知性の高い女性なんだなと思うけど。

 俺の神技で、彼女に何の躊躇(ためら)いもなく自分を育ててくれた民族を裏切らせてしまった……

 

 正直、罪悪感がある。

 だから許されるとは思って無いし、もう2度としないとは言わないけれど。

 

 ……でも。

 引き換えに彼女の、彼女たちの側室の地位は絶対に確保してやらないとな。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。