野良犬転生~犬に転生して人間の女の子をお嫁さんにし、被差別種族を救ってしまう男の話~ 作:XX(旧山川海のすけ)
ソウスケは流星拳の連打を止めない。
うおおおお、と吠えて踏ん張り、続ける。
拳を突くたびに、念の流星が竜神サマリーとチィちゃんを襲うんだ。
だけど
「いつまで連続パンチしてるのよッ!」
流星の勢いが弱まって来たと判断したのか。
竜神サマリーに庇われていたチィちゃんが飛び出し、両手のひらをソウスケに向けて。
……放電が来る!
だが、それは我が子たちも理解していた。
俺が3人の
放電攻撃から庇うために。
チィちゃんとソウスケの射線の間に、コブンゴが立ち塞がったんだ。
同時にチィちゃんの手から稲光が迸る。
……やっぱり!
電撃がコブンゴを打った。
だけど……
コブンゴは平然としていた。
全くダメージを受けた様子が無い。
驚愕するチィちゃん。
……もう一度言う。
コブンゴの
これはどういうことか……?
それは
コブンゴの神技「相撲」は
一流の相撲取りとして誰も文句を言えなくなる神技だ。
具体的には、土俵の上では生きてる限り絶対に転ぶことが無くなり、誰かを投げようとした場合、人形を投げ飛ばすみたいに一方的に投げることができる。
……こういう神技なんだよ。
だから……
実は事前にこの戦場をぐるりと囲う形で、大きく円を描いておいたんだよ……
地面に。
つまり今、ここはひとつの大きな土俵になっているんだ。
なので……
感電したら倒れてしまうので、電撃自体が無効化される。
火炎で焼いても同様だ。
即死しない攻撃は全て無効だ。
これで、サマリーとチィちゃんに神技でコブンゴを倒すことはまず出来ない。
頭部を直接攻撃して、即死させてしまった場合はおそらくその限りでは無いけれど、それは2人には分からない……!
コブンゴが突っ込む。
迎え撃つサマリー。
ガッツリ、プロレスの手四ツの体勢に入るけど。
数秒持たずにサマリーの身体が宙を舞った。
「ぐおおおっ!?」
地面に転がされるサマリー。
そこに四股を踏んで頭を蹴り潰す体勢に入るけど……
「危ないサマリーさん!」
チィちゃんが飛び掛かり、コブンゴの頭に一撃を加えようと拳を構える。
……頭はマズい。
コブンゴは四股を中断し、肩でチィちゃんの拳を受ける。
そしてその拳を、右腕を掴んで即投げ。
チィちゃんが宙を舞った。
「きゃあああ!」
だがチィちゃんはクルクル回って素早く受け身を取り、体勢を立て直す。
そして慌てて立ち上がり、距離を取って
「雷も打撃も無効化する神技……? 信じられない」
そう言って、彼女は戦慄した表情を浮かべていた。