※この作品はR-18です。

艦これ「古鷹の話」琥珀色の幸せ   作:ひびきん屋

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その14と6分の1

「なぁ、お腹減ったなぁ・・少し食べるか?」

「はい・・」

 

 

そういうと折り詰めの入っている風呂敷を緩め、1箱取り出し、また風呂敷を締めなおした

 

蓋を開けるまでは何処に何が詰め込まれているのか分からない・・

そしてお堀越しのネオンが明るいとはいえ、そこはそれ、一応夜である

品定めをするだけの余裕もなければ明かりも無い・・故に何が出るかは博打である(笑)

 

何が出てきても、まずハズレはないが、考えられるのは、1箱に1品びっちりというパターンだ

 

 

 

時間も時間だし、そんなガッツリは食べたくないし・・つまむ程度で言いのだが・・と

提督は自分の持ち出した箱が、ごはんものではなく、オードブル系だといいな・・と願っていた。

 

 

とにかく開けるまでは何が入っているかわからない・・

 

 

「何でもいいよな?」

「はい、提督」

 

「じゃああけるぞ・・」

蓋を開けようとした提督は、ふと動きを止めて古鷹を見る

 

「なぁ古鷹・・お願いしていいかな?」

 

「はい?」

古鷹はどうしたんだろうと思いつつ、疑問系で返事をした

 

「その・・なんだ・・2人で居る時ぐらいは、提督とかじゃなくて・・」

全てを言い終えない内に提督の顔が赤くなっていた(苦笑)

 

「そのだな・・俺たち夫婦(めおと)に成るわけだから・・」

 

 

そのもどかしい言い方に、古鷹でも分かったらしく、顔を赤くして、うなずく・・

 

 

 

暫くの時間、古鷹は脳みそフル回転で言葉を捜した・・

 

 

 

その間、1人でにやけたり、1人で首を横に振ったり・・と

どうやら言葉の選別が困難を極めているらしい(苦笑)

 

 

 

その光景を楽しそうにでも、顔を赤くしたまま緊張しっぱなしでみつめる提督

生きた心地がしない(苦笑)

 

 

 

そして、意を決したように提督に話しかけた・・

 

 

 

「提督・・・」

 

 

「あなた・・、あなたで良いですか・・」

 

 

 

古鷹が湯気を出して、自分で言った言葉に自沈し、下をうつむいた

恥ずかしくて顔から火が出そうで、目を見開き、汗をかきながら

古鷹はもじもじ、くねくねしていた(笑)

 

 

提督も顔から火が出そうになりながらも喜んだ

 

 

「もちろんだ」

 

 

古鷹も提督の喜ぶ顔をみて、すごく嬉しそうに顔を赤くしてちょこんと座っていた。

 

 

提督が折り詰めを持って、古鷹の目の前に座りなおす

「では、食べるとしようか」

「はい、あなたv」

 

勢い良くふたを開けた

 

 

 

 

提督の顔が「あちゃー」と成る

 

 

 

「おいなりさんだw」

古鷹の顔がパッと明るくなって嬉しそうにした

 

 

しかし提督は違っていた

お稲荷さんは美味しくて好きだ・・けども、何もこうまで詰め込む事はなかろうよ・・・

と少しげんなりしていた

 

 

びっちり!しっかり!ぎっしり!(笑)

 

 

目の前に詰め込まれたお稲荷さんが、ネオンの光に反射して煌いていた

 

 

「ごめんな、古鷹・・ご飯ものだった・・」

少し肩を落としながら、炭水化物の塊を目の前に謝る提督

 

「いいえ、大丈夫です!わたしお稲荷さん好きですし、それに提督の選ん――・・あっ」

「いえ・・・あ、あなたの選んだものなら私は、な、なんでも・・・」

あなたと言い直した古鷹は、やはり慣れていない以上に、恥ずかしさがあり言葉が続かない・・

 

「あ・・それじゃ・・ま、いいか・・」

提督もその恥じらいに釣られて言葉が尻つぼむ・・

 

 

2人照れて動けないまま時が流れる・・初々しぃこの上ない(苦笑)

 

 

「と、とにかく・・た、食べましょv」

「そ・・そ、そだな、食べよう!あ~お腹減った」

 

提督が2つ3つ手に取りパクパク食べる

 

もうお遊戯会の子供たちのお芝居を見ているような感じである(笑)

 

 

「美味しいな・・」

「はい・・あなたv」

 

「わるい、もう1つくれないか・・」

「はいv」

 

 

 

「あっ」

 

 

古鷹は1つ手に取ると提督に手渡す時、指と指が触れた

普段はそんな事はないのにお互いドキッとしてお稲荷さんを落としてしまう

 

 

「ご、ごめんなさい」

 

あわてて落としたお稲荷さんを拾おうと手を伸ばす・・

提督もすまん!と同じように手を伸ばす・・

 

 

そして、また手が触れ合う・・

 

 

触れ合った2人はまた赤面して見詰め合い固まる

 

 

古鷹のその姿に提督はいっそう可愛く思った。

そして必然的に唇を奪いたくなった・・・

 

 

古鷹に顔を寄せる提督

古鷹も提督の顔に自分の顔を寄せていく・・

 

 

自分の心臓の音が相手に聞こえてしまいそうで恥ずかしい

でも幸せだと2人は思っていた

 

 

 

「あぁーーーーー!」

 

 

もう少しで重なり合うという時に、絶叫がこだまする!

 

 

 

「加古!?」

 

 

 

み、みられた・・・みられた・・・

 

 

古鷹の顔が最高潮に赤くなる

 

 

しどろもどろに成りながら、高速の速さで、何もしてないぞ~という雰囲気を出そうと

顔を真っ赤にしながら隣りにちょこんと正座する提督

 

 

「おーい!みんないたぞ~!」

加古がみんなを呼び寄せる

 

「いましたか~?」

「提督、どこ~?」

 

三々五々みんな集まり始めた

 

 

加古、舞風、祥鳳、夕張・・どうやら帰りが遅くて探しに来たみたいだった

 

 

 

「あ・・あのな・・・こ、これには深い訳が~」

しどろもどろの提督

「そ、そそぉ・・よ、これは・・」

同じくしどろもどろの古鷹

 

 

「まったく、ずるいよな!自分たちだけで食べてて!」

 

「へ?」

 

 

「俺たち、お腹減らして待っていたんだぜ!それに帰りが遅いから心配したのに・・

 なんなんだよ、こんな所で油売ってる所じゃなくて、自分達だけご飯食っててさ~」

 

「そうだ!ずるい、ずるい!」

加古のぶーたれに舞風の同じように、ぶーたれる(笑)

 

 

加古の反応に肩透かしを食らった2人

余りにも自分たちが想像していた展開とは違っていたので

いっきに取り繕う作戦に打って出た(笑)

 

「あ、、あぁ~悪い悪い、ちょいとな・・腹減っちゃったからここで少し食べてた」

「そ・・そいうなのよ、お腹減っちゃって・・ご、ごめんね」

「こ、これみろよ!こんなに貰ってきたんだ・・重くて・・それで持って歩くのに時間が・・な、古鷹!」

「え?あ、はい!そう・・そうなの、重くて重くて・・やっとここまで・・」

 

提督の三文芝居に古鷹も合わせて取り繕う

 

 

「あ、それ!お稲荷さん!」

「お、お・・おぉー!加古も食べるか!」

「あ~舞風も食べる~!」

 

箱にまだ2/3も残っているお稲荷さんを箱ごともっていき、加古と舞風が嬉しそうにがっついて食べていた

 

 

 

ふ~やれやれ、これで何とかごまかせた・・

そう思い、古鷹をみつめた

 

 

 

古鷹も提督の顔をみてホッとしたようだ

「うまくいきましたね・・あなた」

 

 

 

思わずあなたと言ってしまって、はっとする2人

心臓が口から飛び出そうにバクバク音を鳴らしていた

 

 

 

「提督心配したんですよ・・・」

それに気付かず、少し呆れ顔の祥鳳

 

 

どうやら聞かれていなかったようだ・・

 

 

「本当です、余りにも帰りが遅いので、どこかで古鷹と良い事してるんじゃないかと思っちゃったじゃないですかw」

どうやら夕張は感づいたようだ・・少し意地悪く微笑む

 

 

「あ・あぁすまん・・」

「ごめんなさい・・」

 

ばつが悪そうにする二人

 

 

夕張が古鷹に近づき、提督には聞こえない様に耳元でささやく

 

「あとで、聞かせなさいよね・・あ・な・た・・・クス」

顔を真っ赤にする古鷹・・ばれてる

 

 

提督は?と思いつつも顔を赤くしている

 

 

すこし意地悪そうに微笑む夕張、その微笑む目にはうっすら涙が浮かんでいた・・

 

 

「さぁ、帰るわよ!加古、舞風、それ食べ終えたら、風呂敷を担いでらっしゃい!」

涙を払拭するかのように号令をかける夕張

 

「え~!」

荷物もちに任命されて不服そう

 

「良いから、もって来なさい!私たちも、もう1個の方を持ってくんだから!」

そういうと風呂敷を祥鳳と2人で持ちあげ、歩き出す

「先行ってるからね~!」

 

「あ、まって、まってよ~!」

「ほら舞風急げ!早く食べろ!」

「う、うん」

 

あわてて2人で食べ散らかし、大慌てで風呂敷を担く加古、

その担いだ風呂敷を後ろから、えいや!と両手で押して駆け出す舞風

 

「夕張たちにまけるな~!」

「お―――! それ1.2っ! 1.2~っ!」

 

「古鷹ぁ~ごめん、食べ終わった器・・もってきて~」

駆け出した加古が顔だけ振り向いて古鷹にお願いした

 

 

「うん、大丈夫!まかせてー!」

古鷹は加古に手を振った、加古も片手をふりふりして返答する

 

 

 

「ホント・・うちの子達はコミカルだな・・」

「えぇ、ホント見てて飽きないです・・」

空箱になった折り詰めの箱を手に取り、提督の横に立つ古鷹

 

そして2人してコミカルに競争しながら宿舎に戻っていく4人を見ていた

 

 

 

「勝ったほうが、料理選び放題だからな!」

「望むところよ!」

 

 

にぎやかに駆けている姿を見て、微笑んでいた提督達に加古から声がかかる

 

 

「なにしてんの?提督も古鷹も負けたら選べないんだからね!」

 

 

 

「え?マジで・・・」

「うそ・・・」

 

2人して顔を見つめあう

 

 

「急ぐぞ、古鷹!俺は食いそびれたロースとビーフと、エビフライと・・とにかく色々が食べたいのだ!」

「はい!自分も食べたいです!」

 

そういうと提督は古鷹の手を取り駆け出した。

突然手を引かれ、あわわわとなる古鷹・・でもすぐに笑顔になり一緒に駆け出す

 

 

 

 

「古鷹、俺について来い!」

「はい、提督!」

 

 

 

 

2人は幸せを感じながら、仲間の下へ駆けていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

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