※この作品はR-18です。

艦これ「古鷹の話」琥珀色の幸せ   作:ひびきん屋

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その37

今にも降りそうな分厚く張り巡らされた曇り空の下

慰霊碑の前に佇む多くの将校達、そしてそれぞれ付き添う艦娘達

 

3年前の悲劇を思い出し、全ての者がうつむいた顔を上げれずに表情は一様に硬かった・・

 

なぜならその多くの者は3年前のこの惨劇の当事者

この場所・・そう演習海域に居た者だったからだ

 

 

3回忌の法要が終わり、なお慰霊碑の前から動けぬ提督と元教官達

言葉を尽くしても尽くしきれない遣り切れなさと後悔の念で誰一人動く事が出来ない

会場の片付けが始まっても提督と元教官達は慰霊碑の前でじっと慰霊碑を見て動けずにいた

 

それは自分達が背負った十字架の重みであった

 

 

そんな中、ついに天は雨を降らせた

天に召された彼女達が悲しんでいるかの様に、しとしととした雨を降らせ始めた

 

 

古鷹が幼子と共に傘をさして提督の傍らにそっと立ち、雨に濡れない様に提督を傘の下に入れた

 

 

「古鷹・・・」

「なんでしょう・・あなた」

「すまん」

「気にしないで・・それよりお風邪をめされては困りますから・・」

「すまん」

「・・・・」

 

提督と古鷹は言葉少なく雨の中2人して寄り添うように佇んだ

 

「おとうさま、どうしたの?泣いてるの?」

「ん?お父様は泣いてなんていないわよ・・軍人さんですもの、雨に濡れただけよ」

2人の間に生まれた息子が父親である提督のいつもと違う表情に戸惑いを見せる

 

「さぁお父様の邪魔をしてはいけないわ、お母さんと共にあちらへ行きましょう」

「うん!」

古鷹は傘を夕張に託し提督の元を離れた、息子は父親である提督の背中に大きく手を振っていた

夕張はその大きく振った手に応えるように手を振った

 

 

「提督・・・」

「・・・・」

 

夕張が語りかける、しかし言葉が返ってこない

そして夕張と共に傍らで傘をさして立つ加古と舞風が寂しそうに下を向いていた

提督の気持ちが痛いほど分かる加古と舞風そして夕張

 

 

その夕張が寂しそうに語りだす

 

「早いですね・・もう3年ですか・・」

「祥鳳も長門ももう居ないんですね・・そして・・・おか・・・」

 

夕張はこみ上げてくる感情で言葉を途中で出す事が出来なくなった

 

 

 

あの日が最後の別れとなってしまった

 

 

 

「祥鳳!」

「提督、これ以上は危険です、下がってください」

祥鳳は土台に乗り指揮を取る提督の後退を進言した

 

「俺はかまわん!祥鳳お前こそ下がれ!危険だ!」

加古や舞風、夕張達と共に前線に向う祥鳳は押し寄せてくる敵艦載機に対して果敢に攻撃隊を編成し続けていた

 

「祥鳳、提督の言う通り下がるべきだ!」

提督の近くで砲撃をしている長門が秘書艦として祥鳳を諌める

 

「しかし、これ以上敵機の進入を許せばあの娘達に被害が・・」

祥鳳は艤装こそ済ませて入るが、実戦経験の無い艦娘達の事を気にかけ横目で見た

 

「大丈夫です!沢山訓練をしてきました、自分の欠点も分かってます、本当に危なくなったら下がりますので!」

祥鳳が矢を入り続けながら提督に進言をし、第壱琥珀艦隊の面々と共に行動をし続けた

 

「・・分かった、しかし出過ぎるなよ!お前を信じるぞ、俺は!」

提督は渋い顔のまま祥鳳の思いに押し切られた形で祥鳳の願いを受け入れて戦闘を継続する

 

「ありがとうございます、提督が信じてくれるならば、私は正規空母にだって負けません!」

祥鳳は周りの攻撃を交わしながら提督の言葉に思わず笑みが漏れる

 

 

しかしその直後、駆逐棲姫、軽巡棲姫の一斉射撃で身動きが取れなくなった祥鳳が

敵、装甲空母姫の放った艦載機の急降下爆撃の餌食をなり大破轟沈してしまう

 

 

青ざめる提督は祥鳳の名を叫び戦火の中へ飛び込んだ

粒子化が始まる前に祥鳳の元へ駆け寄った提督は自分の腕の中へ傷付き崩れ落ちる祥鳳を抱え込む

 

 

祥鳳と提督の周りに長門が砲撃をしながら駆け寄り、2人の盾になり砲撃から守る

 

「飛龍!」

「はい!」

そして上空には鈴木の命により飛龍があわてて飛ばした直掩機数機が守りに入った

 

「祥鳳!」

加古や舞風が戦線を維持したまま、祥鳳の粒子化を目にする

 

「夕張、祥鳳が、祥鳳が・・・」

舞風が今にも鳴きそうな声で夕張に祥鳳の沈みゆく様を知らせようと声を発した

 

「夕張、ここはあたしと舞風が何とか持ち応えるから、祥鳳の元へ行ってあげて・・」

加古が祥鳳と一番仲の良かった夕張に祥鳳の元へ駆けつける様に告げた

 

「しかし・・・」

夕張は今の戦況を考えるととても2人だけで支えきれる状況でない事は分かっていた

でも艦隊編成初期から苦楽を共にした大事な仲間親友の祥鳳が今この世から

消えて無くなろうとしている現状と戦況の狭間で心が身動きが取れないでいた

 

 

「いいから!祥鳳ともう会えなくなっちゃう・・急いでよ、夕張!」

舞風が涙声で夕張に叫ぶ

 

「夕張!行ってあげて!」

加古が叫ぶ

 

 

動揺が走る第壱琥珀艦隊

 

 

「特型駆逐艦綾波型の潮です、夕張さんの代わりに私達が入ります!だから、夕張さん離脱してください!」

どこからともなく潮と、そして同じく特型駆逐綾波型駆逐艦の漣が第壱琥珀艦隊の増援として合流した

彼女達は本日の主役の卒業演習組み、教練中の艦娘であった

 

 

「あんた達!」

加古は驚くが初陣となる潮と漣の2人は夕張と入れ替わる様にして砲撃をし始めた

その動きに一抹の不安を感じながらも、緊急事態ゆえに増援のその申し出を受け入れた

 

「舞風、その娘達について上げて!」

加古の命で舞風が2人に付き、指揮を取り応戦を続けた

そして加古は1人敵の間を潜り抜け懸命に砲撃戦を繰り広げる

 

 

「みんな、ごめん!」

夕張の顔が歪む・・・堪えていたものが一気にあふれ出す

 

 

「祥鳳!」

夕張は涙を堪え、砲撃を掻い潜りながら祥鳳の元へ急いだ

 

 

 

 

 

 

「祥鳳!大丈夫だ、今すぐ助ける!」

提督は祥鳳を抱きかかえながら懸命に祥鳳に語りかけた

 

薄れゆく意識の中、祥鳳は提督の声に微笑んでいた

 

「う、嬉しいなぁ・・こうして提督に抱きしめて貰えてて・・わ、わたし幸せだな・・」

「あぁ俺もお前を抱きしめられて幸せだ、さぁ急いで入渠するぞ・・」

提督は粒子化し始めた祥鳳の足が見えない様に抱きかかえていた

 

「提督、大丈夫です・・わたし分かってますから・・」

精一杯の笑顔をみせて提督に微笑む、もう自分は助からないと分かっていた

 

「祥鳳・・」

 

「そんな顔しないで・・下さい、私の好きな人は笑顔が素敵なんですから・・ねぇ笑って・・」

祥鳳の声は力がなくなっていく

 

「祥鳳・・お前・・」

 

祥鳳は提督の頬に手をあてて、自分お好きな人の感触を確認するかの様に指を唇まではわせた

 

「折角提督から頂いた指輪・・ムダになっちゃいますね・・ごめんなさい」

 

「何を弱気な事言ってるんだ!祥鳳、お前は俺の子を産むんじゃなかったのか!

 俺はお前を離さないぞ、俺の子を孕ますまで絶対離さない、今夜もお前を抱くんだ!

 明日も明後日もお前を孕ますまで抱くんだ・・・こんな所で終わりにさせない・・・祥鳳

 ・・死なないでくれ・・頼む・・俺の祥鳳・・」

 

「ていとく・・・もう・・けだも・・・のなんだから・・恥ずかしいです

 でも・・嬉しいなぁ・・ホント孕ませて下さいね・・約束ですよ」

 

「あぁ孕ませる!今夜必ず孕ませる」

 

「古鷹に指輪・・かりなきゃ・・・」

 

嬉しそうに苦笑いをする祥鳳の顔に大きな雫が滴り落ちていた・・・

提督の目から滴り落ちる雫を祥鳳は嬉しそうにみていた

 

「祥鳳・・」

 

「駄目ですよ・・提督は将なんですから泣いちゃ・・ほら・・笑って下さい

 笑ってわたしを・・・わたしを・・・見送って・・・」

祥鳳は腰の位置まで粒子化した自分の残された時間が少ない事を感じていた・・・そして

 

「提督・・まってます・・わたし待ってます・・から・・ 

 また見つけて下さい、わたしを必ず見つけて下さいね・・わたし・・わたし・・」

祥鳳は涙ながらに最後の言葉を告げようと懸命に語りかけていた

 

「わたし、忘れませんから・・提督を好きな事を・・・愛している事を・・忘れませんから・・」

祥鳳は右手を提督の胸に当てる、提督はその手を握り、祥鳳の瞳を見続ける

 

「わたし・・提督の事、好きでした・・・今でも好き・・お嫁さんになり・・・た・・」

祥鳳の言葉が途切れ、瞳が虚ろになってきた

 

「祥鳳!」

提督は祥鳳の手を、肩を、強く抱きしめる

 

「ていとく・・・いたい・・もっと優しく・・抱いて・・」

虚ろながらも一時的に持ち直した祥鳳が提督に精一杯微笑む

 

「指輪・・預かってくださ・・・か・・ならず、もどりま・・す

 それ・・ま・・で・・こんどは・・ひ・・だりゆ・・び・・に・・」

 

祥鳳の命の炎が消えようとしていた

 

「祥鳳、約束する!必ずお前を見つけるぞ、必ず!そして結婚するんだ、左指に必ず指輪はめるんだ!

 すぐに見つけて必ずお前を嫁にするからな!必ず迎えに行く!必ずだ!」

提督の瞳からとめどなく流れる雫は消えかけている祥鳳の頬の上に零れ続けた

 

朦朧とした意識の中、提督との約束に微笑む祥鳳

「うれしい・・・」

 

 

「祥鳳!」

夕張が駆けつけた

 

祥鳳はもう胸の位置まで粒子化をし今にも天に召される状況であった

 

 

「夕張・・ごめん・・わたし・・・」

「祥鳳、祥鳳・・わたし、わたし・・」

言葉に出ない夕張・・今までの事が頭の中で楽しい思い出ばかりが蘇る

 

 

「泣かないで・・・また・・すぐ逢えるんだから・・」

かすんだ視界で夕張を見つめる

 

「祥鳳、あなた先に行くなんて・・いくなんて・・許さないんだから・・」

涙でぐちゃぐちゃの顔になった夕張に微笑む祥鳳

 

「ご・・めん・・ね・・・」

 

 

 

「ていとく・・・さいご・・きす・・・で・・・おく・・・・て・・く・・・」

祥鳳は最後の力を振り絞り瞳を閉じ懇願した

 

 

提督は手を握り泣きながら、祥鳳の唇に唇を重ね祥鳳を想った

 

 

祥鳳は提督の感触を感じ、そして最後の願いが成就出来た事に満足するかの様に

最後の力で微笑み、完全に粒子と化した・・

 

提督の胸の中で青白い光は提督を包み込むように渦を巻き、

愛おしそうに、そして名残惜しそうに優しく舞い続け

青白い光の粒子の渦となって天高く舞い上がっり天に召された

 

 

提督の元に指輪だけを残て・・・

 

 

「祥鳳・・・」

 

提督は祥鳳を想い動けないまま、指輪に残された祥鳳の温もりを受け留めて泣いた

夕張は祥鳳の最後を親友として見送り、そして泣いた

 

 

 

 

祥鳳は第壱琥珀艦隊のメンバーを残して旅立ったのだ

 

 

 

 

 

そして更に悲しみに暮れる2人に追い討ちがかかる

 

 

 

 

強烈な爆風が2人を包んだ・・

その爆風に飛ばされない様に堪える提督と夕張の耳に声が届く

 

 

「すまん・・」

 

その声は爆煙の中、立ち尽くす長門の声だっただった

 

 

「どうやら私もお別れのようだ」

 

祥鳳との別れの時間を守り抜いてくれていた長門は傷だらけで立っていた

敵の砲撃を一手に引き受け、応戦した戦艦長門も敵の必要以上の砲撃の前に力尽きようとしていた

 

 

「長門!」

提督は目をひん剥き長門のその姿に呆然とする

そして身を起こし駆け寄ろうと動き出す

 

「おまえ・・・」

提督は長門に向かい土台を走らせ駆け寄ろうとする

 

「ははは・・そんな顔をするな、私は貴方に会えて、そして短い間だったが共に歩めて満足している

 提督の元で過ごした時間は短かったが、良い指令、良い男、そして想い人に出会えて私は満足だ」

青白く粒子化し始める長門は微笑んでいた

 

「必ず仇を・・いや、必ず敵を征して生き延びてくれ・・私の愛しき人よ」

そう言うと微笑み提督に背を向け、最後の力を振り絞り砲撃をかまし近づく敵をなぎ払った

 

 

「では先に行っているぞ・・また会おう我が愛しき人よ

 そんな顔をしないでくれ、すぐに戻る・・

 それまでにもっと良い男になっていてくれ・・楽しみにしている」

その言葉を最後に長門は満面の笑顔で振り返り提督を見つめながら別れを告げた

 

 

提督が駆けつけ、長門に手を伸ばず、それに応じるかの如く、長門は指輪のはまった右手を差し伸べ笑った

 

「預けたぞ・・」

 

そして手が触れるか否かの時、完全に粒子化し、指輪が提督の手のひらの上にひらりと落ちた

 

「長門ぉ!」

 

この瞬間長門は天に召された・・

青白い粒子は誇り高き焔の様に勢い良く、天高く真っ直ぐに上って行った

 

 

「長門・・・長門・・・長門ぉぉ!」

提督は祥鳳に続き、長門までいっぺんに失った悲しみに叫ぶ事しか出来ない自分に苛立った

 

 

 

 

 

 

「提督・・提督・・・?」

 

 

過去から引きずり戻す声が提督を呼ぶ・・

過去から連れ戻したその声は過去に留まる事を許してはくれなかった

 

 

「提督・・お時間ですよ」

 

「夕張・・すまん」

その声に応えに、少し寂しそうな顔をしたまま微笑み、傘をさし続ける夕張が

提督に精一杯の笑顔を見せる

 

 

「そうだな・・・すまん、夕張ありがとう」

「いいえ・・わたしこれぐらいしか出来ませんから」

 

提督は足を引きずる様に杖を突き、2、3歩進み居残った元教官達に告げた

元教官達は提督の一挙手一投足に注目した

 

提督は元教官達の面構えを見渡す・・そしていつもの提督の顔になった

 

「諸君、喪に服し悲しみに暮れるのは今日までだ

 明日からはいよいよ我々の反撃が始まる・・・

 

 我々はこんにちまで、あの日の事を、天に召された娘達の事を、忘れる事なく進んできた

 それは自戒の念であり、二度とあのような惨劇を起こさないと誓うためだ

 そして今日まで誰一人脱落する事無く俺に付いて来てくれて有り難う、感謝する

 

 多くは語らない、各々の胸の中に有るであろう悔しさを胸に刻み進んで欲しい」

 

提督は改めて一同を見渡す、そして敬礼をした

それに応える様に返礼をする

 

その敬礼と共に降り注いでいた雨は激しさを増し、元教官達を容赦なくうち付けた

 

 

「では解散・・」

 

 

提督の声と共に教官達は思い思いにその場を離れる

それに合わせて各元教官達に傘を持ち寄り付き従う娘達

彼女達は元教官達と惨劇を生き貫いた艦娘達であった

 

あちこちでお互いを労わる様に仲睦まじい光景が広がっていた

 

 

その光景を背にし、提督は杖をつき歩き出す・・

それを夕張が傘を片手に付き添う、それに随伴する様に加古と舞風が提督を囲む様に無理した笑顔で微笑んでいた

 

「明日、最後まで入渠していた娘達が目を覚まし、我々の前に現れる

 いよいよだ・・これからの数日で我々の思いが報われる」

 

その言葉に夕張が少し不安を感じる

 

「提督・・嫌ですよ、わたし・・ううん、加古や舞風だって、そして古鷹だって嫌ですからね」

「あぁ分かってる・・・でもやらなきゃいけないんだ」

 

提督は夕張の言葉を受け流しつつ、自分のやるべき事ばかりを考えていた

その顔はいつもの提督とは違っていた・・誰もが心配するほどに

 

 

「さぁみんなお家に帰りましょう」

その光景を見ていた古鷹は戻って来たみんなを明るい声で出迎えた

 

 

「帰る帰るお家に帰るー!」

提督の息子の無邪気な声が雨の音に負けないように響きわたった

一気に2人によって空気を変えた

 

 

「よーし!お家に帰るぞぉ!」

加古が笑顔で提督の息子を抱きかかえて先に歩き出す

「そろそろ、小腹がすいてきたかも~・・今日はなんだろうね~カツレツかなぁv」

舞風が抱きかかえられた提督の息子にニカッと微笑みおどけた

 

「カツレツ、カツレツ~」

提督の息子は舞風と共にカツレツの歌を歌いだす

 

「あぁ~もう今日は違いますからね~・・舞風~やめてよ~」

古鷹が舞風が囃し立てるのを苦笑いしながら諌める

 

「・・ってあっ、ちょ、ちょっと待ってぇ~」

そして夕張が自分も抱っこしたいと加古達の後を追いかけた

 

 

その光景を見て提督の心が柔らぐ・・

 

「・・・お前達、ありがとう」

提督は必要以上に明るく振舞って自分を気遣ってくれている娘達に感謝した

そして涙を浮かべた瞳を見られないように提督は帽子を目深くかぶり直したのであった

 

 

「よし、今日はカツレツ食べに行くか!」

提督はみんなに宣言する

 

「やったー!」

その宣言に大喜びの面々

 

 

「駄目です、あなた!今日はお魚です!うちのそんなお金ありませーん!

 もうそんな勝手な事言うと、もう私ご飯作りませんからね!」

提督の宣言にあわてて否定する古鷹は真顔でぷんすか怒った

 

 

「えぇぇぇ~!」

古鷹のご飯作らない宣言にたじろぐ面々

 

「ごめんなさ~い」

そしてうなだれたまま古鷹に頭を下げるのであった

 

 

古鷹は満足そうに、そして嬉しそうに提督に抱きつく

「もうっ・・勝手な事ばかり言うんだから」

「す、すまん・・・ごめんな古鷹」

 

「でもお給料出たらカツレツですからね・・」

そういうと微笑んだ

 

「古鷹・・」

提督は古鷹を抱きかかえた

 

「あ~お母様ずるい・・僕もお父様に抱っこしてもらう」

加古の腕の中でバタバタ暴れる提督の息子の姿の面白さに笑いが零れ始める

 

 

 

「あははははは・・」

 

 

降り続いていた雨が上がり始めた中、第壱琥珀艦隊のいつもの光景が戻った瞬間であった

 

 

 

「さて、急いで帰るか」

「はい!」

 

 

「あ、虹ぃ~!」

 

 

 

 

提督達は雨上がりの中、虹を見つつ帰宅するのであった

 

 

 

 

 

 

「祥鳳、長門・・」

提督は空にかかる虹に誓うのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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