※この作品はR-18です。

ブリジットがわかっちゃう話   作:パワーワード大好きおじさん

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もうちょっとだけ続いたんじゃ。


05. 劇場版わかっちゃう話

「……謝罪、ですか?」

 

男の言葉に、ブリジットは意外そうに目を丸くした。

掴んでいたあなたの袖からわずかに力が抜け、彼の表情に困惑の影が差す。

 

「あ、あの時は……すまないことをした、って……。今さら、そんなことを?ウチをこんなにしておいて、そんな……!」

 

ブリジットが声を荒げるが、男は静かに言葉を続ける。

とりあえず落ち着ける場所で話をしよう。自分は逃げも隠れもしない。

そこで……あの日の話を。

 

街の喧騒から逃れるように、男はブリジットを連れて滞在先のホテルへと向かった。

 

そのホテルは落ち着いた外観をしていた。どうやら他に客はいないようだ。

建物の中に入ると、街の騒がしさが遥か遠くの世界のように感じられた。

男がブリジットを自分の部屋へと案内する。

重厚な木製の扉を閉め、鍵をかけた瞬間、部屋の中はしんと静まり返った。

ブリジットは部屋の真ん中で、落ち着かない様子で自分の衣装の裾をいじっている。

男は彼を椅子に座らせ、あの夜のことを静かに語り始めた。

 

自分も事情があって、あの屈強な男に脅されて逆らえなかった。

恐怖で、言われるがままに行動しキミを傷つけてしまった。

 

 

 ✳  カクカクシカジカ

 

 

「……そう、だったんですか。あなたも、怖かったんですね……」

 

ブリジットは俯き、膝の上で手をぎゅっと握りしめた。

男のその言葉を否定しない。むしろ、自分を裏切ったはずの男が抱いた「恐怖」に、奇妙な共鳴を感じているようだった。

 

「……でも、不思議ですね。あのおじさまに逆らえなかったのは同じなのに、……ウチは、あなたの口の温かさだけは、今でもはっきり覚えてるんです」

 

ブリジットはゆっくりと顔を上げた。瞳には先ほどまでの狂気的な執着が少しだけ和らぎ、代わりに脆く、壊れそうな少年の色が混じっている。

 

「謝ってほしいわけじゃ、ないんです……。ただ、あの日からウチの体は、あなたたちに壊されたままで……。男の子としての誇りも、将来の夢も、全部あの森に置いてきちゃったみたいで……っ」

 

ブリジットは立ち上がり、おぼつかない足取りで男の前に歩み寄った。

そして、祈るような仕草で、男の両手を自分の頬に添える。

 

「……逆らえなかったとしても、……ウチを汚したのは、あなたです。……ねぇ、嘘でもいいから、優しくしてください。……あの夜の熱を、もっと、あなたの手で……上書きしてほしいんです」

 

ブリジットの頬は、過去の記憶をなぞるだけで、朱を差したように赤く染まっていた。

謝罪を受け入れたはずの瞳の奥には、許しよりも深い、拭い去ることのできない「渇き」が宿っている。

 

男は椅子から立ち上がり、震えるブリジットの細い肩をそっと引き寄せ、壊れ物を扱うように優しく抱きしめた。男の胸に顔を埋めたブリジットの体は、驚くほど薄く、そして小刻みに震えている。数ヶ月もの間、彼が一人で抱えてきた孤独と葛藤の重さが、その震えから伝わってくるようだった。

 

男が口を開く。

 

あの時は、ああいった行為を強制されキミを傷つけてしまった。

でも、自分は嫌だとは思わなかった。むしろ嬉しかった。

自分の口の中にあったブリジットの熱は覚えている。

……確かにあの時、キミはたくましい男だった。

 

男が耳元で静かにそう告げると、ブリジットの背中がビクンと跳ねた。

 

もしキミが望むなら、キミが男を取り戻す手助けをさせてほしい……。

もう一度、キミが前を向けるように。

 

男の言葉を聞いた瞬間、ブリジットは男の服の胸元をぎゅっと掴み、顔を上げたまま動かなくなった。その瞳には、今まで抱えていたドロドロとした情欲とは違う、激しい困惑と、微かな希望の光が混ざり合っている。

 

「男を……取り戻す……?」

 

ブリジットの声は、かすかに震えていた。彼は自嘲するように、力なく微笑む。

 

「……嬉しい、です。……でも、……こんなに中まで汚されて、女の子みたいに喘いでしまったウチが……本当に、また男の子に戻れるんでしょうか……?」

 

ブリジットはそう言いながら、自分の下腹部にそっと手を当てた。

あの日、巨大な質量を受け入れ、強制的に絶頂へと叩き込まれたその場所を。

記憶に刻まれた快楽の呪縛は、あまりにも深く彼を蝕んでいる。

 

「……あなたは、優しいんですね。……ウチを壊した張本人なのに、……そんな風に言ってくれるなんて……っ」

 

 

 ✳  そうかな……そうかも……いや、ホントにそうか?

 

 

ブリジットは再び男の胸に顔を埋め、声を押し殺して泣き始めた。

その涙は、あの日から止まっていた彼の時間が、ようやく動き出した証のようでもあった。

 

「……お願いします。……もし、本当に……ウチがまた、自分を男だと思える日が来るなら……っ。……あなたの言うこと、なんでも聞きますから……っ……」

ブリジットは男の腕の中で、すがるように、そして誓うように言葉を紡いだ。

しかし、その細い腰は、無意識のうちに男の体温を求めて密着し、かつて教え込まれた「雌」としての反応を完全に消し去ることはできていないようだった。

 

男は身体の冷えきったブリジットの肩を抱き、浴室へと誘う。

蛇口をひねり、降り注ぐシャワーの飛沫とともに、ブリジットの身を包んでいたあの修道服を一枚ずつ、丁寧に脱がせていく。衣服が床に落ちるたび、露わになるのは、数ヶ月前よりも心なしか細くなったようにも見える、白くしなやかな少年の肢体だ。

 

「……あ、……っ」

 

裸になったブリジットは、気恥ずかしさと、自分自身の体を直視することへの恐怖からか、身をすくめて胸元を腕で隠そうとした。男はそんな彼の腕を優しく解き、正面からその体を見つめる。

 

見てごらん。キミの体は、どこからどう見ても立派な男の身体だ。

石鹸を泡立て、彼の肩から腕、そして平坦な胸へと、優しく、けれど確かな力強さで触れていく。指先でブリジットの骨張った肩のラインや、引き締まった腹筋の感触をなぞる。

それが女性の曲線とは決定的に違うものであることを、彼自身の肌に刻みつけるように。

 

ほら……ここに、男の証があるだろう?

男の手が、ブリジットの股間の中心へと伸びた。

触れられた瞬間、ブリジットの体は硬直したが、男はあの日とは違う慈しむような手つきでそこを握った。

 

「……っ、ぁ……、はぁ……っ……」

 

あの日、あんなにひどい目に遭っても、キミのここは折れなかった。

今だって、こうして熱を持っている。

これはキミが、戦って生き抜こうとしている男の証拠だ。

 

シャワーの熱い水が、二人の体を等しく濡らしていく。

ブリジットは、男の手を通して伝わる自分の鼓動と、自分の中に宿る「男」としての血の巡りを、初めて客観的に感じているようだった。

 

「男の、……身体……っ」

 

ブリジットは恐る恐る手を伸ばし、男の濡れた胸板に触れた。

自分と同じ、硬い筋肉の感触。 あの日、巨大な暴力に晒された時に感じた「自分はただの器だ」という絶望が、男の手の温もりによって、少しずつ、少しずつ洗い流されていくのを感じていた。

 

「……あなたの手、……とっても、温かいです……。……ウチ、……本当に、また……自分のことを、男の子だって……信じてもいいんですか……っ?」

 

ブリジットの瞳から、シャワーの水滴に混じって、新たな涙がこぼれ落ちた。

それは汚された絶望の涙ではなく、自分という存在を再定義しようとする、静かな決意の涙だった。

 

湯気で上気した二人の肌に、冷ややかな寝室の空気が触れる。

男は濡れたままの体でブリジットと対峙し、その瞳を真っ直ぐに見据えて告げる。

 

自分はキミを傷つけてしまった人間だ。

そんな自分を、ブリジットの男のシンボルで貫き、打ち勝ち、克服するんだ。

私にブリジット自身の強さを思い知らせて、男としての優越感を得るのだ!

それがきっと、キミが男の強さを取り戻すきっかけになる……。

 

 

 ✳  いや、そのりくつはおかしい。そうはならんやろ。

 

 

それは救済であると同時に、男自身に課す罰でもあった。

 

「……っ!? そ、そんな、何を……っ!」

 

ブリジットは驚愕し、激しく首を振った。

数ヶ月前、自分を地獄へと突き落とした当事者の一人であるあなたが、今、目の前で無防備に膝をつき、あの日自分がされたのと全く同じ、屈辱的な姿勢を取っている。

男はベッドの上に四つん這いになり、彼に背を向け、その秘部を無防備に晒した。

 

「あ……あぁ……っ」

 

ブリジットの視界に、男のその姿が焼き付く。

自分を蹂躙した「強者」のはずの男が、今は自分の足元で、自分に貫かれるのを待っている。その光景は、彼の脳内にこびりついていた「自分は一方的な被害者(メス)だ」という呪縛を、内側から激しく揺さぶった。

ブリジットの手が、震えながらも自分の股間へと伸びる。

そこには、男の挑発に応えるように、そして「男」としての本能を呼び覚まされたかのように、熱く、硬く昂り始めたブリジットの証があった。

 

「ウチに……優越感を……。ウチが、あなたを……っ……」

 

ブリジットの瞳から戸惑いが消え、代わりに今まで見たことのないような……まるで野獣の眼光のような鋭い光が宿り始める。

ブリジットはゆっくりと歩を進め、ベッドに横たわる男の腰を、確かな力で掴んだ。

 

「……いいんですね。本当に、……後悔しませんね?」

 

その声はもはや震えていなかった。

あの日、無理やり開かされたブリジットの「男」としての矜持が、皮肉にも男という生贄を前にして、狂おしいほどの熱を持って蘇ろうとしていた。

 

ブリジットは男の背中に己の胸を押し当て、耳元で熱い吐息を漏らしながら、その「シンボル」を男の窄まりへと押し当てた。男はベッドに手をつき、背中を反らせて彼を受け入れる準備を整える。

 

ブリジットは男の腰を引き寄せ、密着した状態で自分の「証」と、男のそれを交互に見つめる。

 

「あ……、あぁ……っ」

 

シャワーで清められ、熱を帯びた二人の身体。

ブリジットは、男の股間で震えるものと、自分自身の手の中で熱く猛っているそれを、まざまざと比較した。あの日、巨大な黒人の男に蹂躙されたときは、その圧倒的な質量の違いに「自分は男ではない」と絶望させられた。けれど今、目の前にある男のそれは、自分と同じ血の通った、対等な人間のものなのだ。

 

「……ウチのほうが、……大きい、かもしれない……っ」

 

ブリジットの中に、稲妻のような衝撃が走った。

自分を汚し、それを悔い、そして今こうして自分に貫かれることを望んでいる男の身体。

その「男」としての象徴が、今の自分よりも小さく、脆く見えた瞬間、彼の脳裏からあの日植え付けられた「メス」としての劣等感が音を立てて崩れ去っていった。

 

「……そうです、ね。ウチは……男なんだ。……あなたを、こうして……力で、屈服させられるくらいに……っ」

 

ブリジットの瞳がギラリと光る。

男の腰を万力のような力で掴み、その爪を肌に食い込ませる。自分を「雌」だと定義した世界への復讐を果たすかのように、彼は己の先端をあなたの窄まりへと力強く押し当てた。

 

「はぁ、……はぁ、っ! ……いきますよ、……ウチの『男』を……全部、焼き付けてあげますから……っ!!」

 

 

 *  うらやまけしからん!(諸説ある)

 

 

ぐちゅり、と肉が混じり合う音が響く。

ブリジットは腰を深く沈めた瞬間、喉の奥で獣のような咆哮を上げた。

自分の「シンボル」が、かつての加害者の内側を割って入り、そこを支配していく圧倒的な全能感。貫くたびに、ブリジットは自分が「犯される側」ではなく「犯す側」であることを肉体的に再確認し、男の尊厳を取り戻していく。

 

男はブリジットを受け入れながら、内側から突き上げられる衝撃に、快楽と「目的」の成就を確信していた。

 

「っ、あ……あぁっ! ……あはっ、……あははっ!!」

 

男を貫き、内側の熱い粘膜を己の質量で蹂躙するたび、ブリジットの口から漏れるのは、かつての力ない喘ぎではなく、加虐的な悦びに満ちた笑い声だ。

 

「すごい……ウチのモノが、……あんたの中で、こんなに締め付けられてる……っ。ウチをあんなに惨めな目に合わせたあんたが、今はボクの下で、こんなに情けない声を出しちゃって……っ!」

 

ブリジットは男の腰を掴む手にさらに力を込め、指が白くなるほど強く肌に食い込ませる。

自分の「シンボル」があなたを割り広げ、支配していく感触。それが、彼の魂にこびりついていた汚辱を、強烈な万能感へと塗り替えていった。

 

「ねぇ、思い知った? ボクは……『男』なんです。あんたをこうして力ずくで組み伏せて、中までボクの色に染め上げられる……立派な男なんですっ!!」

 

まるで自分に言い聞かせるように声をあげる。

一突きごとに、ブリジットの腰使いは力強く、野生的な鋭さを増していく。

あの日、巨大な黒人の男にされたように、今度は自分が男の「急所」を執拗に抉る。

そのたびに跳ね上がる男の体の反応を、ブリジットは征服者の瞳で見下ろしていた。

 

「はぁ、はぁ、っ……! ……最高です。あんたの負けですよ?……ボクに犯されて、ボクのモノがないと満足できない体に……今、ボクがしてあげますから……っ!」

 

ブリジットは、もはや自分のことを「ウチ」とは呼ばなかった。

汗を撒き散らし、必死に男を突き上げるその姿は、快楽に溺れた獲物ではなく、獲物を仕留めた誇り高きハンターそのもの。

 

「くちゅ、くちゅっ」と卑猥な音を立てて、ブリジットが男の最奥へとその「誇り」を叩きつけるたび、失われていた自尊心が熱い血流となって全身に蘇っていくのを、ブリジットは

感じていた。

 

「ボクが……ボクのほうが、あんたより、強い、男なんです……っ!!」

 

ブリジットが男を力強く貫き、その優越感の絶頂に酔いしれていた、その時。

 

 

**バァン!!**

 

 

数ヶ月前と全く同じ、暴力的なまでの衝撃音と共にホテルの扉が蹴り開けられた。

 

「っ……!? な、なに……っ」

 

驚愕にブリジットの肩が跳ね、動きが止まる。しかし、振り返る隙すら与えられなかった。

背後に立ち塞がったのは、忘れるはずもないあの巨大な影。

漆黒の肌をした、あの屈強な黒人の男だった。

 

男は一切の躊躇なく、ベッドの上で男に跨るブリジットの細い腰を、巨大な両手で背後からガッシリと掴んだ。

 

 

 ✳  流れ変わったな

 

 

「あ……あぁっ、やだ、まさか……っ!!」

 

ブリジットの顔から血の気が引き、瞳に恐怖が蘇る。

男は無言のまま、あらかじめ塗りたくられていた潤滑液でぬらぬらと光る自身の逸物を、ブリジットの、今や完全に無防備になっていた「後ろ」へと押し当てた。

 

「ひ、ぎぃ……っ! うそ、……やだ、入って……っ!!」

 

ズ、チュ、ブポッ、という、どこかコミカルな音を立てて、男の質量がブリジットの内側へと強引に割り込んでいく。

せっかく取り戻しかけていた「男」としての矜持が、背後から侵入してくる圧倒的な「暴力」によって、一瞬で粉砕されていった。

 

「あ、ぁぁああぁああっ!! お腹、……お腹が、裂けちゃう……っ、あぁぁああ!!」

 

ブリジットは喉を反らせて絶叫した。

前では男を貫きながら、後ろからは黒人に貫かれる。

挟み撃ちになった彼の体は、逃げ場のない快楽と苦痛の狭間でガタガタと激しく震え、男の中に挿入されていたブリジットのモノは、恐怖と興奮の混濁によって、いびつなまでに硬く反り返った。

 

「んんっ、んんんーーーっ!!」

 

黒人はブリジットの腰を掴んだまま、容赦なくその巨大な腰を振り始めた。

ブリジットの細い体は、黒人の突き上げのたびに男の体の上で激しくバウンドし、内側の粘膜が無理やり引き伸ばされる卑猥な音が部屋中に響き渡る。

 

「……ウチ、……ウチ、また……っ、おじさまに、……っ……!!」

 

先ほどまで自分のことを「ボク」と呼び、男としての自信を取り戻しかけていた姿は、もはやどこにもなかった。

後ろからの圧倒的な力に屈服し、涙とよだれを撒き散らしながら、彼は再び「ウチ」という、快楽に溺れる弱々しい雌の顔へと引き戻されていった。

 

「あ……っ、あぁぁぁん♥……っ!!」

 

ブリジットの艶めいた悲鳴が、部屋の空気を震わせる。

前からは男が、背後から貫くブリジットの「証」を、熟練の技巧を凝らした尻穴の締め付けで執拗に吸い上げ、絡め取っている。

そして後ろからは、あの黒人が丸太のような質量を容赦なく優しく叩き込み、ブリジットの胃の腑を突き上げるほど深く、重く抉り続けている。

 

「ボクは、……ボクは男……っ! なのに、……お腹が、……あ、っ、ウチの……ウチの中が、壊れちゃうぅぅっ♥!!」

 

前後から同時に急所を蹂躙され、ブリジットの自意識は激しく混濁してい。

男の尻穴が吸い付くたびに、ブリジットは「男」としての射精を強く促される。しかし

同時に、後ろの黒人が与える暴力的な快楽が、ブリジットの精神を無理やり「女(メス)」の悦びへと引きずり戻そうとする。

 

「ひ、ぅ……っ、……あ、あぁぁ……っ!!」

 

黒人が腰を激しく打ち付けるたびにブリジットの体は浮き上がり、彼のペニスがブリジットの中で狂ったように脈打つ。

もはや、どちらが与える刺激なのかも判別できぬまま、脳内は真っ白な快楽の濁流に飲み込まれていく。

 

「っ、ん……んんんーーーっ♥!!」

 

ついに、極限まで引き絞られたブリジットの神経が限界を迎えた。

前後の「男」たちに挟まれ、逃げ場のない快楽の頂点に叩きつけられた瞬間、ブリジットは全身を弓なりに反らせ、喉の奥で押し殺したような絶叫を上げる。

 

男の中に大量の熱い精をぶち撒け、同時に後ろからも黒人の種をその身に注ぎ込まれ――。

あまりの衝撃にブリジットの瞳は完全に白目を剥き、口角から糸を引く唾液を垂らしたまま、意識の糸がプツリと断線した。k

 

「……あ、……は……っ」

 

力なく折れたブリジットの体は、男の背中にぐったりと覆い被さった。

意識を失いながらも、その体は絶頂の余韻で激しくピクピクと痙攣し、ぽっかりと開いた後ろの窄まりからは、黒人が注ぎ込んだ熱い白濁液が溢れ出してベッドを濡らす。

 

部屋には、激しい肉のぶつかり合いの後の静寂と、男たちの荒い息遣いだけが残されていた。

 

静まり返った部屋の中で、意識を失いぐったりと横たわるブリジットを間に挟み、男と黒人はゆっくりと顔を見合わせた。

 

数ヶ月に及ぶ壮大な「再教育」の完遂。

彼らの間に言葉は必要なかった。

二人の男の視線が交差した瞬間、沈黙を切り裂くように激しい音が響く。

 

 

**パァン!**

 

 

掲げられた互いの掌が、空中で力強く重なった。

そのハイタッチは、一人の誇り高き賞金稼ぎを、逃げ場のない快楽の檻へと完全に繋ぎ止めたことへの、男同士の奇妙な連帯感と達成感の証だった。

 

男はベッドから降りると、慣れた手つきで散らばった服を拾い上げ、身なりを整える。

鏡の前でネクタイを締め直し、乱れた髪を整えるその姿は、先ほどまで悦楽に耽っていた男とは思えないほど冷徹で、日常の顔へと戻っている。

 

一方、黒人は、その巨躯に似合わぬ細やかさで、意識のないブリジットの体を介抱する。

乱れた金髪をそっと除け、汗と白濁液にまみれたその白い肌が冷えないよう、厚手の毛布を首の付け根まで丁寧に、優しくかけてやる。

 

「……ふ、ぅ……」

 

毛布の温もりに安堵したのか、ブリジットは眠ったまま小さく吐息を漏らした。

その寝顔は、もはや「男」としての虚勢を張る必要のない、ただの無垢な少年のようであり、同時にすべてを奪われた「雌」の艶やかさを帯びていた。

 

身支度を終えた二人は、最後にもう一度だけ、ベッドで微睡むブリジットを一瞥した。

 

ホテルの扉を開け外に出ると、街の活気ある喧騒と涼やかな夜風が遠くから流れ込んできた。

男と黒人は、夜の帳が降り始めた石畳の通りへと踏み出す。

行き交う人々の中に紛れ込み、二人の男の背中は、深い霧に溶けるようにして街の雑踏の中へと消えていったのだった。

 

 

窓から差し込む朝の柔らかな光が、ブリジットの重い瞼を叩く。

 

 

「……んんっ……」

 

微かな呻きと共に目を開けたブリジットは、まず、体が泥のように重いことに気づいた。

指先一つ動かすのにも、深い水の底から這い上がるような労力が必要だ。

そして、意識がはっきりするにつれ、肌に触れる毛布の質感と、下腹部に居座る「鈍い熱」が、昨夜の出来事を鮮明に引きずり出していった。

 

ブリジットはゆっくりと体を起こそうとして、内側からせり上がってくる違和感に動きを止めた。

昨夜、自分より「小さい」男を貫き、男としての優越感に浸っていたはずの記憶。

しかし、その直後に背後から現れたあの巨大な影によって、そのプライドは微塵も残さず粉砕されたのだ。

 

「ウチ……また、あのおじさまに……っ。それに……」

 

ブリジットは自分の手のひらを見つめた。

男を組み伏せ、「ボク」と名乗って力強く抱いたときの感触。けれどその「男としてのボク」は、黒人に蹂躙され、男に尻穴で執拗に吸い尽くされた瞬間に、快楽の波に呑まれて霧散してしまった。

 

「……結局、ボクなんて、どこにもいなかったのかな……」

 

ブリジットの中に残ったのは、男たちに挟まれ、前後の入り口を同時に塞がれて、言葉にならない快楽の中で果てたという、圧倒的な「敗北」の記憶だけだった。

 

自分を罠に嵌め、二度にわたって「雌」へと作り替えた二人の男たち。

本来なら激しい憎悪を抱くべき相手だ。しかし、毛布の下で赤く腫れ上がった自分の体を見つめるブリジットの瞳には、奇妙な熱が宿っていた。

 

「謝ってくれたのに、結局……また、あんな……っ。ひどい、人たち……アハハハ」

 

口ではそう呟きながらも、ブリジットの体は、去っていった男たちの重みと、自分を貫いたあの理不尽なまでの硬さを思い出して、ヒクリと震えた。

特に、最後に男と黒人が交わした「ハイタッチ」の音。

自分を一つの「獲物」として共有し、満足して立ち去った彼らの冷徹なまでの男らしさに、ブリジットは恐怖を感じると同時に、抗いようのない「敗北の悦び」を感じてしまっていた。

 

自分は「男」なのか「女」なのか

 

ブリジットはベッドから這い出し、鏡の前に立つ。

そこには、乱れた髪で、体中に消えない痕を付けられた自分の姿が映っている。

股間には確かに男の証が付いているが、今のブリジットにとって、それはもはや「男らしく生きるための道具」ではなかった。

 

「ボクは、男……。でも、あんなに激しく犯されて……あんな声を出しちゃうウチは、きっと……」

 

震える指で鏡の中の自分の唇に触れた。

男を貫きながら、後ろから黒人に貫かれ、失神するまで快楽を絞り出されたその体。

今のブリジットは、自分が「男」であるという事実を、「男でありながら、女として男たちに徹底的に汚されるための贅沢な器」であるという、歪んだ自覚へと変換していた。

 

「……もう、普通には歩けませんね」

 

ブリジットは、汚れた修道服を再び身に纏った。

部屋には男たちの香りと、情事の残滓が色濃く漂っている。

ブリジットはそれらを惜しむように深く吸い込むと、ふらつく足取りで部屋を出た。

 

もう、故郷の村を救うための賞金稼ぎには戻れないだろう。

ブリジットの足は自然と、人混みの中へと向かう。

昨日、男と再会したあの喧騒の中へ。

 

もしまた、あの男たちに会えたら。

次はどうしてくれようか。どんな風に壊して……

そんな恐ろしくも甘美な期待を胸の奥に隠し、ブリジットは「ウチ」という女のような一人称を唇に乗せて、再び街の雑踏へと消えていくのだった。

 

その顔に、天使のような悪魔の笑顔を浮かべて。

 

 




彼らはとんでもない存在を生み出してしまったのかもしれませんね。

これにて完結です。読んでくださった方ありがとうね。
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