救済の鎖 ―Property of Nao― ~レズの魔の手に堕ちる王子様~ 作:嫌われた勘のいいガキ
あの「配信」以来、凛の日常は音を立てて崩れ去っていった。 学校では以前と変わらず女子生徒たちの憧れの的である「王子様」として振る舞っている。しかしその内実、彼女の身体はすでに自分自身のものではなくなっていた。
図書室の片隅で、凛は必死に本に目を落としながら震える膝を擦り合わせる。秘部に装着されたクリトリスキャップは静香の指示で「24時間装着」が義務付けられていた。静香は不定期に遠隔操作で微弱な振動を送ってくる。それは絶頂には至らないが常に凛の神経を逆撫でし彼女に「自分が今、何をされているか」を嫌というほど意識させた。
(だめ⋯⋯こんなところで、感じちゃ⋯⋯っ。私は、奈緒の、王子様なんだから⋯⋯っ)
そう自分に言い聞かせるが、その直後スマートフォンが短く震える。静香からのメッセージだった。
『凛ちゃん、今どんな顔をしてるかしら? ⋯⋯少しだけ、熱くしてあげるわね』
直後、股間の機械がこれまでとは比較にならないほど、鋭く重い振動を開始した。
「あ、ぅ⋯⋯っ!?」
凛はたまらず机に突っ伏した。 図書室の静寂の中、自分だけに聞こえるような機械の唸り声。それが自分の粘膜を叩き、強制的に蜜を溢れさせていく。 恐怖したのはその暴力的な快感に対して脳が「拒絶」ではなく「悦び」を感じていたことだ。凛の意志とは無関係に静香が指先一つ動かすだけで、凛の身体は熱く疼き卑しく蜜を滴らせてしまう。
(やだ⋯⋯っ、きもちいいなんて、思っちゃだめ⋯⋯っ! 私は、私は⋯⋯っ!)
以前なら「屈辱」一色だった感情に「期待」という泥のような色が混じり始める。静香に弄ばれるたびに凛の身体は学習し、より少ない刺激でより深く「雌」としての快楽を貪るよう着実に作り変えられていた。
その時、机の上のスマートフォンが激しく震えた。静香からのメッセージではない。――奈緒からの着信だった。
「っ⋯⋯!」
凛は必死に呼吸を整え、震える指で通話ボタンを押す。いま自分を苛んでいるこの激しい振動が、愛する彼女に気づかれないように。
「⋯⋯もしもし、奈緒?」
『あ、凛ちゃん? なんだか急に話したくなって電話しちゃったの』
「⋯⋯そ、そうなんだ。わ⋯⋯僕も奈緒の声が聴けて嬉しいよ」
『今、図書室だったよね。⋯⋯なんだか声が震えてる気がするけど、大丈夫?』
スマホから聞こえる奈緒の声はいつも通り無邪気で、愛らしい。しかし奈緒の言葉に呼応するかのように股間のバイブが不規則で執拗なリズムとなって凛を追い詰める。
「あ、ぐ⋯⋯っ、な、なんでもないよ。少し、風邪気味かも⋯⋯」
『ふふ、無理しちゃダメだよ。勉強も大事だけどもう身体を労らなきゃ』
「う、うん。奈緒の言う通りだね⋯⋯っ あ、は、ぁ⋯⋯っ!!」
その瞬間、キャップの出力が最大へと跳ね上がった。凛はたまらず机を掴み、声にならない悲鳴を飲み込む。図書館の静寂の中で自分の秘部が猛烈な高周波に打ちのめされ、椅子に蜜がこぼれ落ちる音が聞こえた気がして心臓が爆発しそうになる。
『⋯⋯凛ちゃん? どうしたの?』
『――ご、ごめんっ! 先生に見つかって。怒られそうだから切るね!』
『あ、うん。ばいばい凛ちゃん』
奈緒の戸惑う声に凛は慌てて通話が切った。同時に、あれほど激しかった振動が凛を嘲笑うかのごとくピタリと止まる。
「くそっ⋯⋯!」
嵐の去った後のような静寂の中、凛は荒い息をつきながら自分の股間がグショグショに濡れそぼっていることに絶望した。
――放課後、吸い寄せられるようにマンションへ向かった凛を待っていたのは、さらなる「仕上げ」だった。
「ご機嫌よう凛ちゃん。今日は一段と顔が蕩けているわね」
静香がソファに深く腰掛け、優雅に脚を組み替えて凛を手招きする。その光景を目にした瞬間、凛の子宮は疼き出し、数週間にわたる調教で刻み込まれた「反射」が身体を動かす。
凛はもはや抵抗する意志を見せることすらできない。流れるような動作で自ら制服のボタンを外し、スカートを脱ぎ捨てた。全裸になった彼女は教え込まれた通りに床へ三つ指をつき、額を冷たいフローリングに押し当てる。
「し、静香さま、麗奈さま⋯⋯。本日も、この卑しいメスネコを、どうぞ、存分に⋯⋯調教してください⋯⋯っ」
凛の口から滑り出したのは、かつての凛々しい彼女からは想像もつかない隷属を誓う言葉だった。頭の中では「やめて、私はこんなこと言いたくない」と叫ぶ自分がいるのに喉は勝手に震え、主人たちが喜ぶ語彙を選択してしまう。
「マゾネコの作法が板に付いてきたわね。でもまだ足りないわ。もっと具体的に何をしてほしいのか言いなさい」
静香が手元のリモコンでクリトリスキャップの出力を微かに上げると、凛の腰がガクガクと震え出した。過激な調教で凛の身体は「特定の刺激」に対して異常なほど過敏に、そして忠実に反応するように仕立て上げられていたのだ。
「あ、あ、ぁ⋯⋯っ! お、お願い、です⋯⋯っ。私のマンコを、かき回して⋯⋯っ、犯して⋯⋯絶頂、させてください⋯⋯っ!!」
屈辱に顔を真っ赤に染めながらも、凛は必死に卑猥な言葉を並べ立てて懇願する。絶頂させてほしいという渇望が羞恥心を無惨に食い破っていた。
「くふふ、たまんねぇ光景だな。王子様が床を舐める勢いでイカせて欲しいだとさ」
パシンッ!!
麗奈が凛を見下ろしながら、その大きくはないがまん丸とした臀部を平手打ちした。
「あっ、ありがとうございますっ!」
「⋯⋯ほら、もっと尻を上げろよ。マゾネコだろ? 自分がどれだけ支配されて喜んでるか、ご主人様に見せてみな」
「うっ⋯⋯!」
麗奈が吐き捨てるような嘲笑と共に、凛の背中を軽く踏みつける。凛は恐怖に震えながらも、背中に感じる麗奈の重みに、どうしようもない「安心感」と「昂ぶり」を感じていた。
(嫌なのに⋯⋯怖いのに⋯⋯っ。どうして、こんなに熱くなって⋯⋯っ、もっと、ひどいこと⋯⋯されたがってるの⋯⋯っ!?)
凛の秘部は自分自身の意志とは無関係に主人たちの視線を浴び、罵られるだけでドロドロの蜜を溢れさせていく。 それは精神が否定しても身体が「マゾネコとしての支配」に最適化されてしまった証拠だった。
「ほらみろ、準備万端じゃねぇか。お待ちかねのご褒美だぜ」
麗奈が不敵な笑みを浮かべながら凛の背後に回った。彼女が手にしているのは太く、どす黒い光沢を放つ
「や、あ⋯⋯っ!」
四つん這いにされた凛の蜜で濡れそぼった秘部に容赦なくその凶器が宛がわれる。
「ひ、ぃっ! あ、あああああぁぁぁっ!!」
一気に最奥まで突き立てられた衝撃。初めてこれを使われた時は、ただ身体を引き裂かれるような痛みと屈辱しかなかったはずだった。しかし、今は違う。
(あ、あぁ⋯⋯っ! だめ⋯⋯なんで、こんなに⋯⋯っ、気持ちいいの⋯⋯っ!?)
内壁を強引に押し広げ子宮を突き上げるような硬質な快感。痛みは熱に、屈辱は悦びに、瞬時に塗り替えられていく。麗奈が激しく腰を振るたびに凛の脳内は白い火花が散り、自分自身の身体が卑しい肉の塊へと変質していく感覚に愕然とした。
「くふふ、いい鳴き声だ。もう痛くねぇんだろ? 凛の身体は、これがないと生きていけねぇマゾネコの穴になっちまったんだよ!」
「あ、が⋯⋯っ、あ、あぁっ! そんな⋯⋯っ、ちが、あ、あ、あああぁぁっ!!」
否定しようとした凛の言葉は、麗奈が腰を打ち付けた衝撃で悲鳴へと変わった。麗奈は凛の腰を掴んで強引に引き寄せ、耳元でドスの利いた声を浴びせる。
「『違う』じゃねぇだろ! 『犯してくださってありがとうございます!』だろ! 何回言わせれば覚えるんだマゾネコ! いい加減諦めな!」
「ぃあ、あ、あ⋯⋯っ、ん、んんぅーーっ!!」
さらに激しさを増す麗奈のピストンが凛の弱点となった子宮口を容赦なく叩き、抉り取る。機械の振動とベニパンが内壁を擦り上げる暴力的な摩擦。その二重の快楽に凛の思考力はみるみるうちに溶かされ、真っ白な快感に塗りつぶされていった。
「あ、あ、ああぁぁぁ⋯⋯っ!! あ、ありがとう⋯⋯ござい、ます⋯⋯っ! 犯して、くださって⋯⋯っ、⋯⋯ありがとうございますぅっ⋯⋯!!」
凛はもはや自らの口から飛び出す卑猥な言葉に抗う術を持たなかった。言わされているはずの言葉が、今や自分の本音のように脳裏に響き渡る。快楽を与えられ支配されることへの感謝が涙と共に溢れ出した。 そこへ正面で待ち構えていた静香が凛の顔を優しく、しかし冷酷に引き寄せた。
「よく言えましたね。⋯⋯でも、まだマゾネコの心得が足りていないわよね? 教えられた通りにしなさい」
静香の細長い指先が凛の大きく膨らんだ乳首を捉え、爪を立ててギリギリと捻り上げた。
「ひぃっ、あぁっ!?⋯⋯あああぁぁぁーーっ!!」
背後からの激しい突き上げと胸を貫くような鋭い責め。前後から同時に押し寄せる極限の刺激に凛の身体は限界を超えて硬直した。
「わ、たしは⋯⋯っ、マゾネコ、です⋯⋯っ! ご主人様、の⋯⋯性奴隷ですっ!!」
凛は涙と涎を垂れ流しながら、教え込まれた通りの言葉を叫ぶ。
「あ、ありがとう、ございます⋯⋯っ! 犯してくださって⋯⋯っ、マゾネコの、⋯⋯卑しいっマンコを、かき回してくださって、ありがとうございますぅっ!!」
もはや「王子様」としての影も形もない。凛は自分が奈緒を裏切り、ご主人様たちに犯されることを魂の底から悦んでいるという既成事実を、突きつけられる絶頂と共に受け入れさせられていた。
「い、イキます! マゾネコのマンコで⋯⋯イキますぅぅぅっ!!」
麗奈の激しい一突きの衝撃に合わせ、凛の身体は大きく弓なりに反り返り、失禁せんばかりの勢いで蜜を撒き散らし、深い絶頂へ沈み込む。
そのまま「支配される悦び」の泥濘(ぬかるみ)に突っ込み、絶頂の余韻でガタガタと震えながら床に這いつくばっていると、麗奈が凛の髪を無造作に掴んでその顔を持ち上げた。
「⋯⋯なぁ静香。このメスネコ、もう完全に『仕上がって』ないか? これだけ堕ちればあの人も文句なしだろ」
麗奈は品定めするように焦点の定まらない凛の瞳を覗き込む。静香は満足げに目を細め凛の頬を優しく慈しむように撫でた。
「そうね⋯⋯。これだけ素直に自分の淫らさを認められるようになったなら、もう『王子様』の仮面は必要ないわ。⋯⋯凛ちゃん、貴女を正式に私たちのネットワークの『共有マゾネコ奴隷』としてお披露目することにしましょう」
「あ、あ⋯⋯っ、おひろめ⋯⋯?」
聞き慣れない言葉に、凛が震える声で問い返す。静香は微笑みを崩さないまま、その恐ろしい意味を説明し始めた。
「ネットワーク会員に登録された数百人のお姉様方全員が、貴女のご主人様になるのよ。貴女は特定の誰かのものではなく、会員なら誰でも自由に、いつでも好きな時に、好きな場所で、どんな残酷な方法でも貴女を『使用』できる権利を持つの。⋯⋯文字通り、貴女の身体のすべてを捧げる『公共の玩具』になるということ」
凛の背筋に、これまでにない冷たい戦慄が走った。今までは静香と麗奈の二人だけだった。それでもこれほどまでに壊されたのに、これから先、顔も知らない数百人の欲望に文字通り「一生」晒され続けるというのか。
「さあ、これにサインをなさい。これが貴女の新しい『戸籍』よ」
静香が差し出したのは一枚の電子誓約書だった。そこには凛の個人情報と共に『自らの意志ですべての権利を放棄し、ネットワーク会員の性奴隷として無条件の服従を誓う』という、人間としての死刑宣告に等しい文言が並んでいた。
「い、いや⋯⋯っ、これにサインしたら、わたし⋯⋯っ」
「凛ちゃんの動画、今この瞬間に全世界にバラまいてもいいのよ? ⋯⋯ほら、書きなさい。貴女には、もうこれ以外の生きる道なんて残っていないの」
「早くしろよ」
凛の震える指に、麗奈が冷たい金属製のスタイラスペンを握らせた。タブレットの画面に表示された電子誓約書。そこには凛がこれまで積み上げてきた努力、夢、愛情、そしてひとりの人間としての尊厳をすべて奈落の底へ捨てるような、悍ましい契約条項が並んでいる。
「⋯⋯っ、う、あ⋯⋯」
凛は画面を直視できず、首を振る。だが麗奈の腕が背後から凛の首を固定し、耳元で残酷に囁いた。
「一文字ずつ丁寧に書くんだよ。アンタが『人間』でいられるのは今日までだ。今ここで私たちの『ペット』として生きることを誓え」
画面上の署名欄。そこへ、ペン先を落とす。 最初の一画目を書き入れた瞬間、凛の心臓が不快な音を立てて跳ねた。
(ああ⋯⋯終わる。これで、私の人生が⋯⋯死ぬんだ⋯⋯っ)
『凛』という漢字の一遍を書くたびに脳裏に奈緒の笑顔がよぎる。あの清らかで温かな奈緒。その奈緒との未来を、自らの手で一筆ごとに切り裂いていく。画面を濡らす涙がスタイラスの反応を鈍らせ、より一層、残酷な時間を引き延ばした。
「手が止まってるわよ、凛ちゃん。しっかりと最後まで書きなさい。貴女がこれを書かなければ次は奈緒ちゃんにも被害が及ぶかもしれないわね。⋯⋯いいの?」
静香の冷徹な声に追い詰められ、凛は震えを押し殺して、最後の一画を引き終えた。
決定ボタンをタップした瞬間、画面には「契約完了」の無慈悲なメッセージが表示される。
「⋯⋯あ、あぁ⋯⋯っ⋯⋯」
凛の指から力が抜け、ペンが床に転がり落ちた。 名前を書き終えただけなのに自分の魂が指先から吸い取られてしまったかのような空虚な喪失感。今、この瞬間に「特進クラスの王子様」だった凛は、静香たちが自由にやり取りし、会員たちが自由に弄ぶことができる「名前のない肉塊」へと成り果てたのだ。
「⋯⋯書きました⋯⋯。これで、いいですか⋯⋯っ。奈緒には、手を出さないでください⋯⋯」
顔を上げることもできず、床に這いつくばったまま凛はひきつった声で問いかけた。その姿はあまりにも無惨で、あまりにも「仕上がって」いた。
「ええ、もちろん。貴女が私たちの忠実なマゾネコでいつづける限り、彼女は安全よ」
静香は満足げに、凛の細い項(うなじ)を愛おしそうに撫でた。その手つきは新しく手に入れた高価な毛皮を慈しむような、冷酷な所有欲に満ちていた。