※この作品はR-18です。

ゆりキャン△ 〜愛の野営〜   作:坂本太郎

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序章:なでしこのキラキラ世界と愛の発見

・富士山と美味しいご飯と仲間たち

山梨県。富士山を望む本栖湖畔や、どこまでも続く山々の景色は、穏やかで美味しい空気に満ちていました。

野外活動サークル(野クル)の各務原なでしこにとって、毎日が新しい発見と笑顔でいっぱいでした。

 

なでしこの日常を彩るもの、それは「仲間と囲む美味しいご飯」です。

 

大垣千明と犬山あおいという最高の仲間と、焚き火を囲んでハフハフと頬張る熱々の鍋。

一人で野営することを好む志摩りんと、冷え込む夜に分け合った一杯のカップ麺。

なでしこが魔法のように作り出す料理の湯気は、冷えた身体だけでなく、みんなの心までをも優しく解きほぐしていきました。

 

しかし、なでしこの太陽のような明るさと、底なしの食欲の裏には、人一倍仲間を大切にしたいという温かい気持ちと、「料理を通じて、みんなともっと深く繋がりたい」という、ちょっぴり寂しがり屋な一面が隠れていました。

 

・愛の心の波(なでしこの発見)

その特別な繋がりは、りんとなでしこの二人の出会いから始まりました。

 

本栖湖での最初の夜。

お腹を空かせて凍えていたなでしこを救ったのは、りんが差し出してくれた一杯のカレー麺でした。

一口食べた瞬間、スパイスの刺激と共に、りんの不器用な優しさが喉を通って、なでしこの胸の奥にまで染み渡ったのです。

なでしこは、あの瞬間、りんの心の扉が少しだけ開いた音を聞いた気がしたのです。

 

なでしこがテントで眠りにつこうとした時、胸の奥で「トクトク」と強い心の響きを感じました。

 

(わぁ、すごい!りんちゃんの心の中って、静かな焚き火みたい。…そして、あの時のお湯の温かさは、りんちゃんの愛そのものだったんだ!)

 

なでしこは、自分の太陽のようなエネルギーが、美味しい料理という形になって、りんの「二人だけの静けさ」を温かく包み込んでいくことに、ワクワクしていました。

 

・みんなの「ちょっと足りない」と「愛の共有」

なでしこが振る舞う料理は、野クルメンバー全員の「心の空腹」を満たしていきます。

 

なでしこは、「ゆるキャン」という日常の楽しみの裏で、みんなが互いの「心の欠け」を、温かい食事と愛で埋め合うことを無意識に求めていることを発見しました。

・最初のミッション:りんの静かな秘密基地へ

物語は、なでしこが愛の心の波に導かれ、りんの静かな世界へ飛び込むことから始まります。

二人は、最も静かな野営場の一つ、陣馬形山で、二人きりの夜を迎えます。

 

なでしこが用意したのは、とっておきの「担々餃子鍋」。

 

(りんちゃん、お前は私にとっての大切な宝物だよ。この鍋みたいに、りんちゃんの心も身体も、私でいっぱいに温めてあげる!)

 

ぐつぐつと煮える鍋の音、立ち上る芳醇な香り。

なでしこは、焚き火の炎よりも熱い情熱を料理に込め、りんへその独り占めしたい温かい愛を求めることを決意しました。

 

こうして、ゆるやかな日常は、五感すべてを揺さぶる熱くて温かい愛の野営へと変わっていくのです。

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