※この作品はR-18です。

ワルキューレの迷宮騎行   作:葵翠

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021 コーデ

皇都トウヨキコヤミ。

 100万都市にして、文化の中心地。

 

 件の高級服店のまあまあお偉いさんに捕まっている。

 ちょっと、下着を三人分買いたいだけなのに・・・。

 兎に角、みんなを連れて戻ってきた。

 

「それでどの様なものをお探しでしょうか?」

 

 ファリーから聞いて知ってはいるが、他にも何かないか?と、いう事だろう。

 

「主に彼女達用の下着をお願いしたい。舶来品の良いものが有るとか?」

 

「それでしたらこちらへ。女性スタッフがご案内致します」

 

「その他にも、外出用の服一式をコーディネートしてほしい。普段使い出来るもので」

 

「でしたら、こちらなど如何でしょうか?」

 

 女性達とは別のコーナーへ案内された。

 ドレスなどの他にも色んな種類の服がある。

 使い勝手や威力など、スペック重視で選べばいい装備と違い、好みで選ぶとなると勝手が違う。

 俺には分からん。

 大体、お金は足りるのだろうか?

 今まで得てきたお金はほとんど手付かずではあるが、あまり金策はしてこなかったので、そんなに潤沢と言う訳ではない。金貨20数枚と銀貨じゃらじゃら。頼むぞ、三割引き!

 

「お兄ちゃん!」

 

「どうした?!」

 

 びっくりして大声出して、走っちゃったじゃないか。

 奥の方からカーテン越しに顔だけちょこんと出したフィーアを見つけた。取り敢えず、何とも無さそうではあるので、

 

「こんなお店で大声出すんじゃありません。俺まで大声出しちゃったじゃないか」

 

「これ見て。可愛い?カワイイ?」

 

 カーテンを捲って半裸姿を見せてくる。

 

「分かった、分かった。可愛い、カワイイ」

 

 そう言ってカーテンを閉じる。

 下着を見せたかった様だ。ブラとパンティを着けている。

 フィーアは言動こそ子供っぽいが外見は立派な大人である。むしろ、年齢以上に艶かしい。恥ずかしいからよしなさい。

 

「これね、体型に合わせて伸縮するんだって。凄いよね」

 

「素材は良いものを使っておりますが、最後の縫製等は自前のドワーフ職人に拠る防具製造を行っておりますので、サイズの心配は御座いません」

 

 フィーアの後ろから店員さんが教えてくれた。

 へえ、いいね。体型を気にする御婦人にも、さぞ好評なんだろう。

 色やデザインのみ考えればいいのなら、贈答品としても需要有るんだろうな。

 考えた人、使ったドワーフ職人、デザイナー天才。

 

「で、いいの有ったのか?」

 

「有り過ぎて選べない。お兄ちゃん、選んで!」

 

 店員さんの方を向いて、

 

「これ、上下で幾らするんですか?」

 

 恥ずかしいけど、聞いてみた。支払い時に足りません。が一番恥ずかしい。

 

「ピンキリではありますが、今、先程のお嬢様が試着なされたセットであれば、1万ナール以下で御座います。他の物も今ご紹介させて頂いている物は、同程度のものばかりで御座います」

 

 店員さんの営業力ハンパねえな。こちらの財布具合、見透かされているみたいで怖いんですけど。

 

「フィーア、三着ずつ選ぶように、碧、紅にも伝えて」

 

「はい。紅ちゃ~ん・・・」

 

 嬉しそうにカーテンの奥に入っていった。

 

 ざっと十万。頑張って働かないとなぁ。

 せっかくだ。それに合う服も買っちゃえ。

 何がいいかな?こんな感じでどう?

 

 フィーア(ちょっとえっちぃ感じ)

  薄黄色のノースリーブブラウス

  (胸元パックリ開いてるよ!)

  白のホットパンツ

  黒いニーハイブーツ

  (ファリーのを見て欲しくなったらしい)

 

 碧(シックなお姉様)

  黒のチュニックタートルネック、左胸から下へ釦有り

  濃い藍色のタイトスカート

  濃い銀のハイヒール

 

 紅(清楚なお嬢様)

  純白のフリル付き長袖シャツ

  純白のプリーツミニスカート

  シルバーの編み上げロングブーツ(膝下まで)

 

 締めて込み込み91000ナール。何か金策考えないと。

 

 このあと、ウコムの町の古着屋、防具屋を回った。

 各人に革のジャケット、手甲、ブーツを買う。

 紅には古着屋に角隠しのカチューシャが有ったので、即購入。一個しか無かったのだが、碧さんは遠慮した。何としてでも探すと言ったら、恥ずかしいので要らないと言われた。

 

 中古屋に寄ってフィーアの日用品を買い揃え、

「取り敢えず、これで一応は色々揃ったかな?碧さん、何かあれば言ってね。買い渋ってるんじゃなくて、忘れてるだけだから」

 

「はい、お任せ下さい。主様」

 

「ありがとう、お兄ちゃん。もう迷宮、行く?」

 

 落ち着きなさい。フィーアよ。

 ん?いつから主様になったんだっけ?

 

 

 家に帰ったらもう夕方になっていた。

 

「今すぐ夕飯の用意しますね。少し寛いでいて下さいね」

 

「じゃフィーア、雷のバスタードソードと装備の確認、しに行くか?」

 

「うん!」

 

「それなら私も」

 

「いや、俺のパーティー戦闘の確認も兼ねてる。いきなり三人はキツイ」

 

「そうですか・・・」

 

 しゅん、としてしまったが、俺に余裕の無い状態での戦闘はマズイ。こればっかりは我慢してほしい。

 

「じゃ済まないが、留守番頼む。すぐ戻るよ」

 

「はい、いってらっしゃいませ」

 

 

 アイダの迷宮の1階層に来た。

 スローラビットだ。

 

「どうだ?使い方とか、呪文とか分かるか?」

 

「お爺ちゃんがね、剣に魔力こめて振れ。って。それで効果有るから、って」

 

「何だあの爺さん、テキトーなのか、適当なのか?ま、やってみるか?スローラビットだから、まずヤラレはしないだろうが、俺が後ろに控えている。安心して思いっきりやればいいぞ」

 

「うん!行っくぞ~」

 

「わ、バカ。だからって走るんじゃない!」

 

 必死で追いかけた。

 追い付いた時には、倒していた。

 

「全く、走って行くんじゃない。何が有るか分からないんだから、リーダーの命には絶対従うんだぞ。あと、他の冒険者と鉢合わせになる事も極力避けるように。トラブルの元だからな」

 

「あい・・・」

 

 しゅん。

 しょうがないな・・・。

 

「それにお前の戦い振りを見たいって言ったのに、見れなかったじゃないか。で、魔力は込められたか?」

 

 明らかにあっ。て顔をした。

 

「忘れてたんか~い」

 

「ででででも、倒したよ!」

 

「怖くなかったか?」

 

「ん・・・ちょっとだけ」

 

「そうか、良く頑張ったな。偉いぞ」

 

「えへ。じゃ次!」

 

「待て」

 

「魔力込めるやり方は分かるのか?」

 

「分かんな~い」

 

 ・・・コイツは。

 

「貸してみ。お腹に気持ちを集中して、剣に力を貸し与える様なイメージで」

 

 ・・・パチ、パチパチ!

 

 剣に稲妻がまとわりついた。

 力を抜いて剣を払い、フィーアに返す。

 

「ん?こう?む~んんん!」

 

 ・・・パチ、パチパチ、バチバチ!

 

「おお、いいぞ」

 

 この子、かなりセンス、いいぞ。

 

「んじゃ、行くぞ。こっちだ」

 

 今後はちゃんと付いてくる。良い子だ。

 ボス部屋へ向かって歩き出す。

 しばらく歩くと接敵した。

 

「良し、やってみろ。魔力込めてからな」

 

「うん!う~んんん!」

 

 

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