※この作品はR-18です。

ワルキューレの迷宮騎行   作:葵翠

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027 魔物部屋

朝。

 

 

 フィーア改めフィナの元気な笑顔を見て、碧も紅も破顔した。

 

「みんな、おはよう」

 

「「「おはようございます」」」「主様」「兄様」「お兄ちゃん」

 

 今朝も碧さんの手料理の味噌汁と漬物だ。

 鬼人族(この村だけ?)が親日で良かった。

 

「みんなに重要なお知らせが有ります。この度、フィーアは改名し、“フィナ”となりました。みんなもそう改めるように」

 

「まあ、良かったわね、フィナちゃん」

「おめでとう。フィナ」

 

「ありがとう、碧お姉ちゃん、ありがとう紅ちゃん」

「ありがとう、お兄ちゃん。大好き!」

 

「あらあら、まあまあ」

 

「えへ」

 

 

「じゃ今日も頑張って迷宮探索行くよ!」

 

「「はい」」「行ってらっしゃいませ」

 

 

 今日は4階層から始める。

 前回、4階層までは到達していた。ここの魔物はグリーンキャタピラーだ。

 

「もう一度言って置くけど、ここからは同時に3体の魔物が出る。基本的に俺がヘイト管理するけど、注意はしてくれ」

 

「「はい」」

 

 注意はしたが、戦乙女Lv7と魔法剣士Lv5だから、1対1なら負ける事はない。

 不利な状況にならない様に気をつければ大丈夫だ。

 

 いきなりグリーンキャタピラー、ニードルウッド、コボルトの3体が現れた。

 

「俺が前方中央で張る、お前達は左右に展開だ。行くぞ」

 

「「はい」」

 

 まず、俺が前に出つつ、ウォーターストームを放つ。

 一気に俺にヘイトが集まる。

 その間に二人は左右に展開する。

 サイドアタックを仕掛けながら、徐々に後ろに廻る。

 お互い邪魔にならない様に気をつけて、互いのスキルをバックアタックで掛ける。

 

「斬奸」

「フルスラッシュ」

「煌(こう)」

 

 “煌(こう)”は剣士の上位ジョブ剣人の単体攻撃スキルだ。

 魔法使いのスキル獲得に気が持って行かれていたが、剣士がレベル30になった時に取得していたので剣士から剣人に変更していた。

 因みに魔法使いは戦士の代わりに付けている。

 

「うん、ここいらも大丈夫そうだな。何か問題に感じる事はないか?」

 

「はい。大丈夫です」

「おっけー。もーまんたーい」

 

 軽過ぎる気がしなくもないが、確かに大丈夫そうだな。

 

 前回、ボス部屋付近まで来ていた様だ。

 すぐに待機部屋に着いた。

 

「対ボスの戦略は同じだ。行くぞ」

 

「「はい」」

 

 ボスのホワイトキャタピラーも楽勝だった。

 唯一、俺が糸に絡まれそうになったくらいかな。

 5階層に上がった時点で紅が声をかけた。

 

「すみません、兄様?」

「うん?」

「一度、2階層まで戻って頂いても宜しいでしょうか?」

「いいけど、どうしたの?」

「碧お姉様が、余裕があれば、ニードルウッドのドロップ品のブランチを取って来て欲しい。と仰っていたので」

「そうか。2階層へ行こう。の前にここの魔物を確認しておこう」

 5階層はニートアントだった。

 

 

2階層。

 

 今更2階層はヨユーだね。紅とフィナはどっちが先に敵を倒すか競争を始めている。

 あっという間にボス部屋付近まで来てしまうので、少し遠回りした。

 それがいけなかった。

 

 行き止まりに来たので、引き返そうとしたら、後ろからニードルウッドに絡まれた。

 と言っても、どうと言う事はない。

 背後を突かれた事は反省点だが、Lv2ニードルウッド2匹なんか目じゃない。

 すぐに2匹とも倒した。あっさりと。

 

 俺自身はする事がなくて、不用意に壁に手を付いてしまった。

 

「うおっ?!」

 手を付いた部分が一度奥へ引っ込み、

 

「キャッ?!」

 ゴゴゴゴ

 地響きの様な音がして壁が大きく開き、俺達はその中へ引きずり込まれた。

 

 中は・・・暗い。少し広めの小部屋の様だ。

 何か・・・ワサワサいっぱいいるぞ?

 

 ・・・魔物だ。それも大量にいる!

 

「モンスターハウスです!!」

 

「何だそれ。同時に2匹までじゃないのか?!」

 

「稀にこういった小部屋があるそうなんです」

 

 冗談じゃない!

 

「部屋の真ん中に居るのはマズイ!角を取るんだ!」

 

「お兄ちゃん、こっち!」

「紅!」

「はい!」

 

「出来るだけ1対1の状態にして、囲まれるな!」

 

「兄様!このままじゃジリ貧です」

 

「くそっ、ウォーターストーム!・・・ぐはっ」

 急激にMPが枯渇して、吐き気を催した。いや、吐いた。

 吐くのはいい。ウォーターストームでも排する事が出来無かったのだ。マズイマズイヤバいヤバい。

 

 一か八か、やるか?

「二人とも、これからデッカイの、撃つ。残敵頼む。紅はもしも俺が舌を噛み切ろうとしたら、口に指突っ込んで止めてくれ。行くぞ」

 メテオクラッシュ!

 

 念じた直後、死にたくなった。モーレツに。

 もうどうでもええやん。

 紅とフィナも一緒やし、寂しくないて。

 っつ!アカンあかん!二人道連れだけは絶対アカンて!

 

 ドドドドドと轟音を響かせて、巨大な溶岩が頭上から落ちて来た。

 

 何とか殲滅出来た様だ。

 俺は紅に抱き抱えられ、口に指を突っ込まれた状態になっていた。

 リーフとブランチが大量に散乱していた。

 後から考えれば、デュランダルでMP回復しながら魔法撃っていけば良かったのかも?それは二人には内緒だ。恥ずかしいので。

 

 と言うわけで雑魚でMP回復しながら帰ることにする。

 ボス部屋まで着いたので、サクっと屠ってやった。

 ボスはワンドをドロップした。

 

 リーフを回収した際、薬草採取士を獲得した。

 ちょうどいい。5階層はニートアントだったか?

 生薬生成で毒消し丸を作っておいた。

 

 

 

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