その後も大変だった。
みんな体も洗わずにしたもんだから、体を洗いっこし、俺はミミの体を洗ってやると、みんなも。となって結局、全員の体を洗ってやった。
最後の順番になった碧まで、致している最中に、
「あの、私にも主様の名前、下さい」
と、言ってきた。
いや、考えていたけどね。
「碧はそのままでも・・・」
言おうとしたら、
「やっぱり戦闘に参加しないから~」
と先回りされてしまった。
「大丈夫。ちゃんと考えてあるから、な?」
「”アイ”ってどうかな?”あおい”からあんまり変わってないけど、“アイ”ってね。青より深い色で、俺の郷では染めに使ったりする馴染み深い色であり、邦を象徴する色だったりするんだ。君のイメージに凄く合ってるんじゃないかな?」
「凄く嬉しいです。“アイ”もそうですけど、私の為に時間を費やして下さった事が何よりも・・・」
「アイも、みんなも、皆、みんな大好きだよ!」
その後、ミミ以外のメンバーでゆっくり温泉に浸かったあと、掃除して帰った。
今日はみんなぐっすり眠れるだろう。
朝。
「兄々、おっはよ~!」
「はい、おはようさん」
チューしてきた。
誰かに“おはようのチュー”も教わってきたようだ。
待ち遠しくて早起きしたらしい。愛いヤツめ。
「今日はどうするの?」
「ミシフに行く。盗賊のインテリジェンスカードの換金と武具なんかを売りにな」
「お出掛け?やった~!」
朝食を済ませるとミミが、
「もう行く?もう行く?」
と急かしてきた。
「そのあと、皇都にも行くぞ。皇都で買った一張羅着てこいよ~」
「わ~い!」「「「「はい」」」」
少し歩きたいかな、と思い、騎士団からは離れた場所にワープした。
歩いている間もミミはずっとご機嫌だ。
「♪おでかけ、おでかけ、うれしいな~。兄々と一緒でうれしいな~。姉々も一緒でうれしいな~♪」
笑いそうになる鼻歌だが、ミミはとても幸せそうなので良いだろう。
俺の右手とミミの左手を繋いで前に後ろにブンブン振り回して歩いて行く。
何故か、俺の左側には回らない。そこはレナの指定席と認知されている様だ。恐るべきはレナか。
と思えば、手を放してどんどん前を歩いて行く。
行き先を分かっていないので、間違えては、
「ミミ、こっちよ~」
とテテに呼ばれて戻ってくる。
「分かった~」
また、あらぬ方向へ歩きだす。
「ミミ、こっちだってば」
「えへへ~」
どうやら、“ミミ“と呼ばれるのがうれしいらしい。
愛いヤツめ。
そうこうして、やっと騎士団へ着いた。
計18人、その内6人に賞金が掛けられていた。
受付の騎士見習いは、雑誌から出てきたような美人5人と、とても強そうには見えない男が、18人もの盗賊を倒した事に驚いていたが、カミサ(サンドイッチの見習い受付)は当然といった顔で処理してくれた。
約15万ナールになった。
次に、武防具を売り、約10万ナール。
このお金でみんなに高級服を買ってあげよう。みんなで倒したんだからご褒美は当然だよね。
皇都高級服屋。
みんなに好きな服を選ばせた。
俺はヒマなので、店内をブラブラ見て回った。
すると、見付けた。
色も形もまちまちだが、間違いない。まさかこの世界で出会うとは思っていなかった。
チャイナ服だ。
レナには紅色。膝上。
アイには藍色。足首。
フィナは白色。腰下から膝下までスリット入り
ミミには黄色。ミニ。
テテには黒色。足首までスリット入り
何とかレンジャーみたいだけど、美しい。
ノースリーブに、首元はしまっている。
アイとレナのは普通だが、ミミのは少し胸元が開いていてちょっとえっちである。フィナとテテのはパックリ空いている。えっちぃ。
裾はミニだったり、ロングだったりする。どれも背中はガラ空きだ。せくすぃ。
手は上腕まである手袋だったり、手首までだったり、ブレスレットを着けたり色々だ。
足はハイヒール、ニーハイブーツ、ニーハイソックス、+ガーターベルトなど、こちらも様々。
「今選んでいるものとこっちをセットでお願いします」
三割引き含めて4万2000ナールとなった。
ありがとう、三割引き。
高級ブランドでは50%程度の原価率が取られているのが一般的らしいが、三割引きされると、利益率がかなり難しいと思われる。ただ、俺一人ぐらい三割引きしたって経営が苦しくなったりはしないだろう。
それこそ、俺達がその服着て街を闊歩すれば十分宣伝にもなるだろう。あんまり街を目立つ格好で歩きたくないけどね。
と自分に言い聞かせ、納得しておく。
「このドレスも最後の縫製はドワーフの防具製造で?」
「はい。サイズ調整は不要に御座います」
「つまり、着せ替え自由。ふっふっふ」
「おっほっほ」
いい買い物をしたな。
皆もニコニコである。
お昼ご飯は、今皇都で流行りの料理店に行った。
昼食のあと、化粧品且つ雑貨屋へ行き、美容液、肌保湿材、シャンプー、リンス、に似た何か。や、櫛、鏡等を買った。この世界では高級品ばかりだ。結構、いいお値段しましたよ?でも、みんなを綺麗にする為なら安くない?
しかし、いい加減、金策考えないとな。
アイの刀製作はどうなっているかな。
あれともう1つは何か考えないとだなぁ。
三割引きと三割増しを繰り返したら労せず稼げる気はするが、絶対に目を付けられるだろうしな~。
何より、何かそれで金儲けしても自分の力でない、と言うのがなぁ…。
「キザマ村の刀の値段ですか?」
直接聞いてみた。
「そうですね、普通で20万ナールぐらいでしょうか?」
「えっ?」
「勿論、ずっと安いものも有りますけど、レナの国広なんかは100万は下らないと言われています」
・・・何故、鬼人族の刀鍛冶が憧れなのか分かった気がする。
何故、あまりアイが金の事を気にしないのか、も。
しかし、これなら年内にアイの刀が売れれば税金分は貯まるかな?
とはいえ、何か迷宮探索以外に仕事を見つけたいな。
夜。
今日も温泉に入った。
昨日、あんなに痛がったのにミミは積極的だった。
「ミミ、無理しなくていいんだぞ?」
「ううん、ミミね、お腹の中ずっと兄々が居るみたいなの。でも、だんだんそれが消えてっちゃうの。それがなんだか寂しいの」
「痛かったか?ゴメンな」
「それはいいの。兄々が初めてくれた“愛”だもん」
「お前は本当に可愛いな」
思わず口に出して言ってしまった。
「えへっ」
今日は全員、のぼせる事なく二回しました。勿論、色魔を付けて。