※この作品はR-18です。

ワルキューレの迷宮騎行   作:葵翠

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040 合掌

昼 アイダ迷宮10階層

 

 羊を刈りまくってしばらく。

 

 ボス待機部屋に着いた。

 

「よし、行こうか」

 

「はい。ディフェンダー。ゴー!」

 

・・・・・・。

「兄々。兄々!」

「な、何だ?俺は一体?」

「兄々突然寝ちゃったよ?あと、フィナ姉々も!」

 そうか、さっき魔物が詠唱始めたと思ったのはこれか!

「ミミ、フィナ起こして!テテは?」

「りょ!」

「はい、私は大丈夫です!」

 

 クソ!催眠か。寝てる間に御臨終なんて冗談じゃないぞ!いや、待て。この階層だから良かったのか。今回は俺とフィナがやられたが、ミミとテテは引っ掛からなかった。誰か起こしてくれる者が居れば問題は無い。

 

 コンニャロ!

 ファイヤーボール、オーバーホエルミング、煌、フリッシュヒンメルのスキル:バイセンヴォルフ。

 ありったけ叩き込んでやった。

 

 フィナも怒ってボッコしてた。

 

 

夕方 アイダ迷宮11階層

 

 コラーゲンコーラル

 こいつはコーラルゼラチンを落とした。何に使えるんだろう?

 

 ボス、コラージュコーラル。

 こいつも特筆すべき事はない。

 

 ここまでで終了だ。

 家に帰ろう。

 

 

帰宅。

 

「ただいま~」

「お帰り、ミミ、テテ、フィナ、主様」

「無事、帰ってきてくれて、ありがとう」

 

「どうしてレナ姉々がありがとうなの?」

 

「レナはね、いつもみんな無事に私の所に戻ってこれます様に。ってお祈りしてるの。だから、みんな帰ってきてくれてありがとう。なの」

 

「ん~なんだかよくわかんないけど、ミミもうれしい。ありがとう」

 

 うん、ミミの存在自体、ありがとう。だな。

 

「主様、明後日シミュレーションしてみようかと思いますが、宜しいでしょうか?」

 

「ん、分かった。何か必要なモノは無いか?」

 

「こちらで用意してますので大丈夫です」

 

「そうか、もうちょっと頑張ってくれな」

 

「はい」

 

「ねぇねぇ、姉々」

 呼び掛けているのか、姉を呼んでいるのかどっちですか?

 

「兄々とフィナ姉々ね、ボス戦中、寝ちゃったんだよー」

 

「あ、こいつ。バラしたな」

 ず~んんん

「ひっ」

 

「兄様、フィナ。どういう事デスカ?」

 

「あ、いや、これはあのその」

 別に恐れる事は何も無い筈なのに、何故かレナ怖い。

 

「実は羊のボスの魔法で・・・」

 テテが代わりに説明してくれた。

 

「兄様!そういう事は、きちんと報告して頂かないと・・・」

 怒られた。泣きながら怒られた。ゴメンよ。

 バラした張本人のミミはそっぽ向いて、鳴らない口笛を吹いている。あとで覚えてらっしゃい。

 

 心配かけたお詫びに、今日はレナをうんっと可愛いがってあげよう。そうしよう。

 

 

朝。アイダ迷宮12階層

 

 ここから一寸気をつけないといけない。

 12階層から魔物が一段強くなるらしい。

「みんなも気をつけて」

 

「はい、兄々!」

 みんなが手をあげた。返事ではなく、何か提案があるらしい。

「はい、ミミさん?」

 ミミを促す。

「試してみたい事が有ります」

「うん?何?」

「必殺技!」

「ええと、?」

 テテを見た。

 

「私とミミのコンボなんですが・・・」

「が?」

「二人で迷宮に入っていた頃に使っていたんですが、詠唱に時間が掛かるし、いまいち使えなかったんで、ずっと封印していたんです。」

「なるほど、今なら俺が開幕、ヘイト取っておけば、その内にって事ね。いいんじゃない?やってみよう」

 

「やった~」

 

「但し。まずは1階層でな」

 

「ええ~ブーブー」

 

「1階層無しなら全階層無しです!」

 

「ちぇっ。ちぇっ。せっかくさ。兄々にさ・・・」

 何かぶつぶつ言っているが、ダメなものは駄目です。

 

 で・・・1階層。

 

 スローラビットが現れた。

 

「んじゃ、行くぞ」

 そう言って先頭に立つ。倒してはいけないので何も持たず向かって来たら殴る。

 

 しかし、そんなスキル有ったかなぁ?

「ぶつぶつ・・・」

 ガードしながらフィナは興味津々に見守っている。

「姉々、行くよ!」

「熊猫機関騎巌掌(ションマオパンチ)!!」

 

 二人の影が重なったかと思ったら、1つの大きな獣の影となり、白と黒の色を発する。

 

 パァン!

 その影の掌が大きな音と共に合わされる。

 ゴガッ!

 二つの掌は垂直に持ち上がり、組み上がり、真下に振り下ろされる。

 ドカーン!

 止めは右ストレートを叩き込んで、終了だ。

 最初のパァンで兎さん可哀想に、お亡くなりだったろう。

 

 しかし、これは・・・。

「使える、使えるぞ!ミミ、テテ!」

いや、待て待て。

「二人共、体は平気か?疲れてないか?どこも痛い所はないか?」

「全然っ平気。ヨユー」

「ありがとうございます。大丈夫です。」

 

「ん。よしよし。どこまで使えるかは分からないが、戦術に組み込めるな。やはり開幕初っぱなにブッパしつつ、その隙にフォーメーションを完成させる。っていう使い方が一番かなぁ?ブツブツ」

 

 自分の発案に俺が前のめりになったのが嬉しいらしい。

 

「兄々、ミミ、エライ?偉い?」

 

「ああ、偉いぞ!チョーエライぞ!ミミ!」

 

 ミミの鼻は天井にまで達しそうだ。

 だけどこのスキル名、考えたの絶対ミミだろう。厨二病臭が酷い。本人には言わないけどね。

 しかしホントに12階層でも有用なら、今日はミミとテテの日にしてあげよう。

 

 通じた。

 サラセニア含め回廊内では敵全て最初の合掌で、1箇所に纏めたあと、フルボッコだ。マヂでヨユー。

 誰だ一段強くなるとか言った奴は?

 

 サラセニアは附子を落とした。生薬生成で滋養丸になった。これはいい。じゃんじゃん集めよう。

 

 テテには出来るだけサラセニアを多く含む集団を探してもらった。

 これでイチイチ、ギルドまでアイテムを買いにいかなくて済むぞ。

 

 そう思っていました。エエさっきまでは。

 

 ボスのネペンテス。最初に俺がヘイト散らす事さえしなければ、全然イケるし。

 

 え?半夏落とすやん。生薬生成で滋養剤になるし。

 ここのボス、周回スルヨ。

 

 

昼。アイダ迷宮13階層

 

 しかし!まだまだ甘かった。

 

 次の13階層は更に追い討ちを掛けて来た。

 

 ここの魔物はフライトラップ。ボスはアニマルトラップだ。遠志、陳皮を落とした。

 ここも周回する。

 

 

 

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