※この作品はR-18です。

ワルキューレの迷宮騎行   作:葵翠

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049 身代わり

エウノ邸宅

 

「今日は大勢で押し掛けてしまって申し訳ありません」

 

「まあまあ、ようこそ、おいでくださいました。シンさん。フィナさん。それに、えっと・・・」

 

「アイです」

「レナです」

「ミミです」ちゃんとご挨拶出来たな。偉いぞ。

「テテです」

 皆、恭しく一礼する。

 

 装いも華麗だ。

 皇都の高級服屋で購入した一張羅だ。

 

 フィナ(ちょっとえっちぃ感じ)

  薄黄色のノースリーブブラウス(胸元パックリ開いてるよ!)

  白のミニスカート(ミミと被るからホットパンツは嫌なんだそうだ)

  黒いニーハイブーツ(ファリーのを見て欲しくなったらしい)

 

 アイ(シックなお姉様)

  黒のチュニックタートルネック(左胸から下へ釦が並ぶ)

  濃い藍色のタイトスカート

  濃い銀のハイヒール

 

 レナ(清楚なお嬢様)

  純白のフリル付き長袖シャツ

  純白のプリーツミニスカート

  シルバーの編み上げロングブーツ(膝下まで)

 

 ミミ(活発美少女)

  赤白のスタジャン(風の何か)

  薄桃色のワンショルダートレーナー

  デニムっぽい藍色のホットパンツ

  紅白縞のニーハイソックス

  赤い厚底スニーカー

 

 テテ(悪役令嬢風)

  黒のショート丈のダウンジャケット

  黒のオフショルダーワンピース(スリット入り)

  黒のショートブーツ

 

「皆さん、本当に可愛い方ばかり。家中が華やぎますわね。まるでファッションショー。シンさんが羨ましいわ」

 

「私の宝です」

 今日ほど自慢したのは初めてだ。

 

「こちらはつまらないものですが」

 と言ってレナがくる途中、買って来た菓子を手渡した。

 

 前に聞いた皇都の菓子屋で購入したものだ。

 当然、ほぼ食べた事は有るだろうから、店員さんに聞いて夫人が好きそうで、でも食べた事がなさそうなものを見繕って貰った。やはり夫人は常連らしい。

 

「まあ、ありがとうございます。デザートに頂きましょうね。私も皆さんをお招きする為にとっても頑張ったのよ。でももう少し時間が」

 

「それなら、おば様。私達がお手伝いします」

 

 対夫人、ちょっとだけ先輩のフィナが率先して働く。

 

 ミミはあっという間に仲良くなり、夫人にべったりする様になった。

 夫人も喜んでいる。

 

 少し休憩。と言って、庭のデッキチェアに腰掛けた夫人の傍らに立ち、話し掛けた。

 ミミは夫人の膝に手を掛け、下から見上げて笑顔満面である。

 

「今日はお招きありがとうございます。ね?皆も本当に喜んでいるでしょう?」

 

「こちらこそお礼を申し上げなきゃだわ。特に用がなくても、いつでも来て下さいね?」

 そう言いながら、夫人はミミの頭をずっと撫でている。

 ミミも嬉しそうにゴロニャンしている。

 

「ありがとうございます。それでその用事の方ですが、商人の方には見て頂けたのでしょうか?」

 

「あ、例のキザマ刀ですね?30万で如何かしら?ですって」

 

「え?それは高過ぎでは?夫人、何か口添えをなさったのではありませんか?」

 

「私は何も言ってないわよ?金額については本当に判らないし。あと、シンさんは少しキザマ刀について、過小評価し過ぎではないかしら?」

 

「そうでしょうか・・・。所で、あの刀は何方か買い手がついているのでしょうか?それともオークションか何かで?」

 

「勿論、貴方の希望次第だけど、既に欲しいって方がいるみたい。私はまずは内密にって言ったんだけど、元々そういう武器を欲しがる方は多いらしいの。なので、まだお伺いはしてないけど、その位の値はつくだろうって」

 

「へぇ~。そんなに?」

 

「あと、いきなりオークションに出して低い値がついてしまったら、その後もナカナカ高い値がつき難くなるから、最初は確実に高値をつけて実績作った方がいいだろう、とも言ってたわ」

 

「う~ん、難しいんですね~」

 

「ホントね~」

 当事者同士の会話じゃないな。

 

「あと、大変不躾な事をお伺いしても宜しいでしょうか?」

 

「何かしら。何だかドキドキするわね?」

 

「コイケ夫人はエウノ氏とご結婚なさる際、家名を変更なさっていますよね?インテリジェンスカードも。それはどなたにして頂いたのでしょうか?」

 

「まあ、貴方、ご結婚なさるの?ここにいらっしゃる誰かと?いえ、ここにいらっしゃる方達は、皆さん家名をお持ちではなさそうよね?まだ他に婚約者が?」

 

「お待ち下さい、コイケ夫人。まだまだ若輩の私が結婚なんて、ありえません。今、私がこの娘達を呼んでいるのは飽くまで通称です。でも、やっぱりきちんと名前を変えてあげたくて。それと、いずれは結婚なんかも・・・ゴニョゴニョ」

 

 最後は聞こえない程、小さな声になった。

 

「結婚式には是非呼んでね」

 

 夫人も小さな声で返した。

 

「私も一応、貴族なの。ですからね、結婚式の時に立ち会い人をして下さった方にお願いしたの。聖騎士の方よ?でも、気をつけて。改名したのは家名だけよ?」

 

「そうでしたか。貴重なご意見、ありがとうございます」

 

「いいのよ、そんな事。ホントに式には呼んでよ?」

 

「そんな事が有れば。それと、今度は買いたいものがありまして。スキル結晶なのですが」

 

「そうよね、冒険者ですものね。でも、融合はかなりリスクが有るって聞きますけど?」

 

「それも、お抱えの鍛冶師がおりますので」

 

「そうなの。ふ~ん。いいわ、今度、聞いておくわね」

 

「宜しくお願いいたします」

 

「あまり休憩ばかりもしてられないわね。厨房を見て来るわ」

 

「ミミも行く~」

 

 楽しいディナーを頂いた。

 また、銭湯は休業にしておいたので、迷惑にならない様に、遅く迄お邪魔した。

 お土産のお菓子は食べ尽くして、残りはなかった。

 

 

 

自宅

 

 

 コイケ夫人邸から帰って、アイに試して貰った。

 身代わりのミサンガが出来た。

 

 スキル結晶の融合はドワーフの鍛冶師でもなかなか出来ない技だと聞く。

 アイはとても感激していた。

 

 スキル結晶はもう一つ有ったので、もう一つ。

 これで身代わりのミサンガが計2つ出来上がった。

 人数分出来た後は、これを売っても良いかもな。

 

 どんなに抵抗しても無駄だった。最初の一つは俺が使う事になった。

 2つ目はミミだ。

 テテは防御力が高いので、ミミの後にした。

 恐らく、ミミは白虎変の持続が可能になれば、サブタンクをする事になるだろうからな。

 

 ミミも抵抗したが、俺が泣き落としてやった。ぶい。

 

 

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