※この作品はR-18です。

ワルキューレの迷宮騎行   作:葵翠

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051 村再建

キザマ村

 

 

 村の再建事業も軌道に乗ってきた。

 

 俺達もしばらくは迷宮に入らずに、作業に従事している。

 

 カズ君の家も取り敢えず、雨風は凌げるまでにはなった。

 

「兄々、ありがとう。大好き!」

 ミミはそう言って、頬にキスしてくれた。

 それだけで俺は大満足だった。

 

 少しずつ、俺達は作業から離れ、迷宮探索を再開し始めていった。

 

 

アイダ迷宮25階層

 

 久し振りの迷宮だけど、特に問題は出なかった。

 ここの魔物はブラックフロッグ。でかいカエルだ。

 

 火魔法でさっさと倒す。

 

 12時にテテ、10時にレナ、2時にミミ、

 7時にアイ、4時にフィナ。

 6時に俺だ。

 

 俺の魔法で先制し、怯んだ隙にテテが背後に廻ってフラッシュ、シールドバッシュでヘイトを取る。

 

 パンダ攻撃のあと、アイは詠唱中断、レナ、フィナはサイドアタック、ミミもサイドアタックしつつサブタンクとして備える。

 俺は後ろから魔法或いは物理のバックアタック。

 

 

 ボスはフロックフロッグ。

 

 俺、ファイヤーストーム、脇差し堀川国広にて剣将の螢。

 テテはフラッシュ、シールドバッシュ、

 テテ、ミミの熊猫機関騎巌掌(ションマオパンチ)

 ミミは白虎変してからのキルスラッシュ、

 レナは斬奸改、

 フィナは剣状態でフルスラッシュ、雷撃剣、

 アイはフリッシュヒンメルのバイセンヴォルフ。

 

 その後、

 俺は脇差し堀川国広にて剣将の螢。

 フィナは鞭状態で紫電一閃。

 

 数回繰り返して霧消せしめた。

 

 

 まだ全然余裕はあるが、そろそろ装備は一新すべきだろうか?

 

 テテはダマスカスのアームガード、鋼鉄の鎧。足は鋼鉄製にする?それともダマスカス製にする?

 ミミ、レナ、フィナ、アイは硬革製装備に替える?それとも竜革製装備?

 

 サブタンクのミミは竜革製にするか。

 他のみんなは今のままで、徐々に竜革製にしていくか?一旦、硬革製の装備にするか?う~ん。難しいな・・・。

 ロスを減らすなら竜革を目指すべきか。でもそんなに裕福って訳でもないしな~。

 

 あ、コイケ夫人。アイの刀の御代。スキル結晶の依頼しなきゃ。

 

 アポ取って、次、商人の方が来る日を教えて貰おう。

 

 

 ・・・・・・

 コイケ夫人に村長経由で呼び出された。

 怒られた。

 

 伝言をポストに入れに来る暇が有るなら、中まで入れと。

 

「申し訳ありません。夫人」

 

 今日はフィナとミミを連れて来た。

 これでもしかしたら、叱責を免れないかなと期待したのだが、ダメだった。

 

 伝言していたので、商人には会えた。

 

カナキ 男 55歳

 防具商人Lv30

 装備 なし

 

「お初にお目にかかります。カナキと申します」

 

「シンです。桧上慎(ひかみしん)と申します。宜しく」

 

「さぁさ、シン様は何だか難しいお話が有るんですって。私たちは向こうでケーキでも戴きましょうね」

 

「わ~い、ケーキだ~兄々?」

 

「良かったね。戴きな」

 

 ミミもフィナも大喜びだ。

 

 

「まずは刀の代金ですが、30万ナールになりますが、この内、私共への手数料として500ナール、夫人の紹介料として1%の3000ナールを除きまして、296500ナールのお支払になります。どうぞ、お納めください」

 

「ありがとうございます。確かに」

 流石に三割増は効かないか。

 普通に売却して、25万ナールになったとしても三割増が有れば32万以上。

 夫人への恩返し等に変わったと思えば安いものではないだろうか。

 そもそも、商人への伝手を得られただけでも、僥倖と言えるだろう。

 

「次に、スキル結晶等もご所望だとか?」

 

「はい」

 

「一体どの様なものをお探しですか?」

 

「どの様なものがあるのかも、知らなかったりします。ですので、逆にどういったものがあるのか、教えて頂けますとありがたいです。」

 

「なるほど、ではまずは身代わりの・・・」

 

「あ、それは知っています。今2つは持っていますので、あと最低4つは必要です」

 

「え?奴隷全てにお与えになるおつもりなのですか?」

 

「パーティーメンバー全て奴隷ではありません」

 

「こ、これは大変失礼を。分かりました。あと、最低4つですね」

 

「あと、詠唱中断を2つ。他はよく知りませんので教えて下さい」

 

「詠唱中断はコボルトとウサギのスキル結晶が必要になります。他にはこんなのは如何でしょうか?・・・」

 

 おおよそ、ざっくりと教えて貰った。

 攻撃力、ステータスアップ、状態異常、耐性、属性付与、HPMP吸収等だ。

 

 折角なので色々注文しておいた。

 防御力アップ、耐性付与、攻撃力アップ等。

 

「それと、これはお伝えしていなかったかとは思いますが」

 

「はい、何でしょう?」

 

「防具の用立ては出来ますか?」

 

「私は一応、防具商人です。むしろ、本業とも言えます」

 鑑定で分かってましたけどね。

 

「そうでしたか。あと、一度オークション会場へも行ってみたいのですが、案内して頂けませんか?」

 

「構いませんが、入場料千ナールかかりますよ?一度でも入札に参加すれば却って来ますけどね。ま、冷やかし防止策ですね。あ、防具でしたか、どの様なものを?」

 

「ダマスカスのソルレット、竜革製装備のジャケット、腕、足は5セット。これはすぐにでなくても。と、言ってもすぐに代金を用意出来ませんからね」

 

「今の29万が有れば?」

 

「もうすぐ納税の時期でしょう?あれはそちらへ廻すので」

 

「そうでしたか。ではいつ頃の納期にしますか?」

 

「2つ3つ揃い次第、連絡ください。あとは急がない程度に、1ヶ月位で何とかなりますか?」

 

「お安いご用です。オークションは頻繁に行われています。私は明後日のオークションに参加する予定なのですが、その時でも?」

 

「ええ、お願いします」

 

「では明後日正午、ここの門前で」

 

「承知しました。宜しくお願いします」

 

「ミミ、フィナ、そろそろ帰ろうか?」

 

「エエ~もっと居たい~ブーブー」

 親戚ん家に遊びにきた小学生か?

 

「ええ~夕飯も食べて行って下さいな?」

 

「家に皆、待っておりますので」

 

 そう言うと、

「もう、六人分用意してるんですよ?」

 

 ここで、

「それでは私はこれにて」

 と、言ってカナキ氏は帰ってしまった。逃げたな?

 

 ずるい。逃げられないじゃないか。

 しかし、当然、そんな事はお見通しです。

 

 家を出る時、もしかしたら夕飯に誘われるかも知れない。皆呼べ。となる事もあり得るから、夕飯は保存の効くモノにしておいて。と言ってきたのだ。

 

「分かりました。皆連れて来ます。しばらくお待ちください。お前たち、良い子にして待ってるんだぞ」

 

 と言って一度家に帰った。

 

 

キザマ村自宅

 

「やっぱりコイケ夫人に夕飯ご招待されたよ。みんな、大丈夫だろうか?」

 

「はい、今日は銭湯の予約も入っておりませんし、再建計画の作業ももう、終わっておりますので、行けますよ」

 

「じゃあ、行こうか」

 

「はい」

 

 

再びコイケ邸。

 

「いつもありがとうございます。コイケさん」

 

「いらっしゃい、アイさん、テテさん、レナさん」

 

 全員の名前を覚えている辺り流石だ。

 

 全員とハグしてくれる。

 最後にハグしたレナの耳元で夫人が囁いた。

「貴女が一番なのかしら?」

 

 レナはビクッとして顔を赤らめた。

 

 夫人に何か言われて顔色を変えたのは分かったが、言われた内容までは聞き取れなかった。

 

「どうした?レナ」

 

「いえ、何でもありません」

 

 とだけ言って、厨房の方へそそくさと行ってしまった。

 

 何だか今日のレナは上機嫌だったような気がする。

 全員か?

 

 

 

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