※この作品はR-18です。

ワルキューレの迷宮騎行   作:葵翠

55 / 69
055 山と森

ノサヨ村ファリー邸。

 

 

 で、結局、こうなった。

 

桧上麗奈(ヒカミレナ) ♀ 17歳 鬼人族

 戦巫女Lv10

 所有者 桧上慎

 

桧上藍衣(ヒカミアイ) ♀ 27歳 鬼人族

 刀匠Lv10

 所有者 桧上慎

 

桧上風稲(ヒカミフィナ) ♀ 17歳 ダークエルフ

 魔剣士Lv4

 所有者 桧上慎

 

桧上深弥(ヒカミミミ) ♀ 14歳 虎人族

 虎王Lv29 stages 2

 所有者 桧上慎

 

桧上啼帝(ヒカミテテ) ♀ 23歳 熊人族

 熊王Lv29 stages 2

 所有者 桧上慎

 

 もうこれで良いっか。

 妻とも、家族兄弟とも思えるし。

 

 

ファリー私室。

 

 また、二人きりになった。

「ファリーありがとな。また、大きな借りが出来たな」

 

「そういうの、嫌い。って言ったでしょ?それに、今後、あの温泉に入り放題なんて、大き過ぎるわ」

 

「そっか~。んじゃ入場券でも刷るかな?」

 

「勿論、無期限定期(パス)よね?」

 

「ハハ。作る意味無いな~」

 

「フフ。こまめに来てよ?」

 

「りょ~かい。・・・・・・あのさ、ずっと気になってたんだけど」

 

「何?」

 

「ちょっと太った?」

 コツン。

 おでこを小突かれた。

 

「失礼ねっ!普通、こんな太り方しないでしょ」

 

「いや、だって」

 

「判らない?」

 

「いやまさか?他のおとっ、あう!」

 割と強めに小突かれた。

 

「私、貴方しか知らないわよ!」

 

「あの一回で?」

「一晩で、でしょ?あんなにしたらそりゃ、ね」

 

「何、しれっとしてるんだよ?そんな悠長な事!」アワアワ

 

「落ち着きなさい。もう随分楽になってきたのよ?」

 

「それにしたって、助産師さんは?マタニティグッズは?服!そうか、こんな時こそ防具製造の服。アイ!ぐはっ!」

 かなり強めにど突かれた。

 

「だから、落ち着きなさいってば!助産師さんは居るから大丈夫だって」

 

「そうなの?でも何か俺に出来る事・・・」

 

「そうね。何かあればお願いするね」

 

「それこそ、俺が恩返しする最高の機会じゃないか。兎に角、頻繁に来る様にするな。いや、出産、成長、いや、もうずっと俺の所へ、どわっ!」

 殴られた。痛くない。夢か?

 

「ああ、もう。本当に必要な時はお願いするし、もしかしたら、そっちへお願い。とか、言うかもだけど、今はこれでいいから!」

 

「本当?」

 

「本当よ。もう、可愛い人ね」

 

「な、なぁ、お腹、ちょっといい?」

 

「ええ、いいわよ」

 

「まだ動いたりはしないか・・・」

 お腹に手を当ててさすったり、耳をつけてみたりしたが、何も動かなかった。

 

「ずっと、こっちに居ようかなぁ」

 

「馬鹿。キザマに仕事、有るんでしょ?」

 

「ん~。誰か、一人ぐらい、常駐して貰おうかな。それぐらい、構わないだろう?」

 

「いいけど、もう・・・」

 

 その夜はファリーのお腹に顔を付けたまま、寝た。

 

 

 

翌朝。

 

 

「みんな、お願いがあるんだ」

 神妙な面持ちで頼み込む。

 

「本当に嫌なら断ってくれてもいいし、だからと言って、一切不利益になる様な事にはしない。当然、命令なんかでも無い」

 

「それは主様にとって、とても大事な事なのでしょう?」

 

「それを私たちが断る筈、ありません。兄様?」

 

「みんな・・・」

 

「そうですよ旦那様」

 

「ミミ、何でもするよ~」

 

「お兄ちゃんのお願いだもん。得点アップのチャンスだよね?」

 得点って何?

 

「ありがとう、みんな。話を聞いてからでも断ってくれていいからね?」

 

 そう言ってから話を切り出す。

 

「実はファリーなんだけど。今、身重なんだ」

 

「まあ!」

 一瞬、レナの表情が曇った気がしたが、すぐに笑顔に戻った。

 

「お姉ちゃん、本当?」

 

「おめでとうございます~」

 

 驚きはするが、概ね歓迎ムードである。

 

「今のところ、ファリーとしてはこっちに居たいそうだし、こちらで既に用意も進めていたりするらしい。なので、誰か一人無いし二人ぐらい、こちらに常駐して欲しいんだけど、どうだろうか?」

 

 ミミは若干、よく分かって無いが、

 

「それはいいお考えだと思います」

 

「完全に入れ替え制にすると、引き継ぎ事項の連絡漏れに繋がる恐れが有りますから、二人常駐の一人ずつ入れ替えにする、というのは如何でしょうか?」

 

「なる程、AB、BC、CD、DAの順に。という事ですね?まずはどうしましょう?アイ、レナ。として、フィナ、ミミ、テテ、ここで一週して、アイ。として行きますか?」

 

「何か、慣れてるわね?」

 

「銭湯の運営なんかで、確かにみんな慣れてきたかも?」

 

「そのまま銭湯の係とも連動して、家の当番なんかも一緒にしましようか?」

 

「昨日がテテの日だったから、今日はアイ、俺の場合は?」

 

「“お兄ちゃん“の部分は“みんな“にして、こうしたら?」

 

 テテ、アイ

 みんな

 みんな

 アイ、レナ

 レナ、フィナ

 フィナ、ミミ

 ミミ、テテ

 テテ、アイ

 

 で一週、と。

 以前有った“休み“は無し。だ。

 休みが無いのは申し訳ないが、日を開けるのは怖い。

 みんな、ゴメンね?

 

 こっちとキザマの両方を二人でってのは大変なので、

 

 [キザマ当番] [ノサヨ当番]

1️⃣ テテ、アイ   みんな

2️⃣ みんな     みんな(実質シン+誰か)

3️⃣ みんな     レナ、フィナ

4️⃣ アイ、レナ   フィナ、ミミ

5️⃣ レナ、フィナ  ミミ、テテ

6️⃣ フィナ、ミミ  テテ、アイ

7️⃣ ミミ、テテ   アイ、レナ

1️⃣’ テテ、アイ   みんな

:   :      :

 

 今日はアイの日だったので、テテ、アイにキザマ村に残って貰い、他の四人でノサヨ村に宿泊。となる。

 明日はアイ、レナ、フィナ、ミミにキザマ村。テテ、俺でノサヨ村に残る。

 

 取り敢えず、これで行こうか。問題があれば、その都度。って事で。

 

 まずは助産師さんに挨拶を済ませた後、

 キザマ村に戻ってこの事を村長に報告。

 然る後に、一度迷宮に入り、キザマ村に戻る。

 ここでテテ、アイを残し、ノサヨ村までワープ。ここ、結構キツい気がする。

 

 次の日、キザマ村に戻ってテテ、アイを拾ってから、迷宮へ。

 迷宮から戻ったら、テテ、レナ、フィナ、ミミをキザマ村に残して、アイと俺がノサヨ村に戻る。

 

 その次は、テテ、ミミ、アイ、俺はキザマ村、レナ、フィナはノサヨ村だ。

 俺はレナ、フィナをノサヨ村に送ってから、キザマ村まで戻る。

 

 なんか、ややこしいな。もうちょっと簡単にならないかな?ま、その内、誰かがいい案を出してくれるだろう。

 

 

 助産師さんは近くに住む、コスヤさん、という方だ。

 本当に近所のおばさんだ。

 成人した俺を捕まえて、「シンちゃん」とか呼びそうな人だった。

 キザマ村長に報告も済ませた。当分は銭湯も一日一組限りを継続させて貰った。

 キザマ村再建計画は順調らしい。出来るだけ空き時間があれば俺達も手伝うが、一応、軌道に乗ったので、あとは村人だけで何とかなるそうだ。

 

 

 

アイダ迷宮27階層

 

 

 前回、ボス待機部屋まで来ていた。

 ボスはカーブカープだ。

 

 フォーメーションは前回と同じ。

「12時にテテ、10時にレナ、2時にフィナ、

 6時にアイ、4時にミミ。

 8時に俺だ」

 

「戦法も同じく、

 俺の目眩まし魔法、

 テテのフラッシュ、

 フィナの鞭の捕縛、もう一度俺の魔法、

 パンダ、

 三剣豪、

 で、フルぼっこだ」

 

「「「「「了解」」」」」

 

「ディフェンダー。ゴー!」

「オーバードライブ!ファイヤーストーム」

「フラッシュ」

 フィナはボス部屋に入る前から剣を鞭状態にしている。

「レヴァンティン!捕縛!」

「ファイヤーストーム」

「熊猫機関騎巌掌(ションマオパンチ)!」

「レヴァンティン!シュベルトフォルム(剣状態)!」

「三剣豪(トライソードマスター)!」

 

 

 この後、ふるぼっこで、敵は全滅した。

 

 完封!

 

 

 

キザマ村自宅。

 

 

 ミミとテテがレベルアップに伴い、新たなジョブを手に入れた。

 

 ミミ 虎王 → 晨獣旺(しんじゅうおう)

 テテ 熊王 → 燦獣凰(さんじゅうおう)

 

 森(しん)の獣の王様に、山(さん)の獣の王様って事ね。

 この世界の創造主は洒落が好きなのかね?それも、日本語通の。

 

 

晨獣旺Lv1

効果 腕力大上昇 体力中上昇 HP中上昇 敏捷中上昇 MP小上昇

スキル オーバーキル オーバーロード 白虎嵬変 猛虎硬山

 

燦獣凰Lv1

効果 体力大上昇 HP大上昇 防御力中上昇 腕力中上昇 MP小上昇

スキル プロテクション ハニーフラッシュ シールドバッシュ 靠(こう)

 

 晨獣旺のオーバーキル、オーバーロード、白虎嵬変は分かる。

 猛虎硬山は何だろう?単体攻撃かな?要調査だな。

 

 燦獣凰のプロテクション、ハニーフラッシュ、シールドバッシュもいいだろう。

 靠(こう)も要調査だ。これも単体攻撃技?

 

「ミミ、テテの手を握ってみて?」

 ミミがテテの手を握った時に、二人を鑑定すると、

 熊猫(パンダ)攻撃弐というスキル名が浮かびあがった。

 

「ミミ、テテ、パンダ攻撃弐って念じてみて?、呪文詠唱はしなくていいから」

 

「兄々、パンチとキックが選択出来るよ~?」

 

「パンチは熊猫機関騎巌掌(ションマオパンチ)か?キックは何て出てる?」

 

「旦那様、熊猫檄迅烈翔脚(ションマオスーパーキック)、と出てます」

 

 何か、漢字は格好いいのに、読みはミミくさいんだよな~。

 兎に角、実験は明日以降だな。

 

「それじゃテテ、アイ、済まないが、こちらは頼む。俺達はノサヨに向かう」

 

「はい、旦那様」

「行ってらっしゃいませ、主様」

 

「姉々、バイバ~イ」

 

 

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