「ちくしょう……アイツ、休日前だってのにギリッギリまでコキ使いやがって……」
たった1人の女性の為に全てを捨てる覚悟でギャンブルをしたこと。その上で大勝ちし、ハワードリゾートに融資した上で結構な額の資産が残ったこと。まぁそれから現金化した分でリオと子供くらいなら容易に養える程の金額があることから、
〈はい、先輩。 そっち終わったならこれ現場に届けてついでに手伝って来てください、社長辞めたンなら
おい。
〈全部惚れた女の為に投げ捨てようっていったってそうはさせませンよ。 あンたの作った仕事は山のようにあるンです〉
ちょ……
〈逃がしませんよ、次はこれです。なぁに、わたしに
待っ……
〈なンでいきなりリオさンが長期休暇……子供?3ヶ月?あー、契約も
ぴぇ……
後輩くん、キレた。訛りまじりの口調であの
知らない間に「えっ?社長退任なさったのは現場に戻るためでは?」とか「社長のウチにやりたいこと全部やりきったらしい」とか「ハワードさんとこの責任者になるって聞いたけど…」など好き勝手に言われており、今じゃ
社長としての在任期間が3年と
は? 社長あげるって言ってんだから素直に喜べよ。 引き継ぎ終わった前社長なんか厄ネタになりかねないんだから辞めさせろよ。 変に権力握ったら邪魔でしかないだろうが。 会長も会長で「それもロックだ!」じゃねぇんだよ。 頭ロックなのも大概にしろ。
さて、やってること自体は社長退任前とほぼ一緒なんだが、後輩くんは実質社長2人体制を安定させようとしてる。 事業拡大は頭数が揃ってないこともあって慎重に進めてるが、その分新人教育やOJTに力入れる方向性にした。ボクより若い社員がここ半年で4人増えてる。ボクのころではあまり考えられないというかなんというか。
社員を増やす方向に舵取りを行えた理由として、個人的な
まぁこれに関してはボクがハワード氏に「リオをどうしても自分のものにしたかった」「ハワード氏には大変申し訳ないことをした」と包み隠さず話し、謝罪したところ大笑いされ、そこから個人的にリオの働いていたころの
リオの産休に関しては、あくまで会社がリオを雇っているわけではなく、あくまでリオの
なんで結婚後すぐにリオに手伝ってもらったかって?純粋に仕事してるリオが見たかったの!後一緒に職場から帰りたかったし、バリキャリ姿の彼女は映えるだろうな。と思ったの! 後は(禁則事項)して(禁則事項)したかったの!リオにはお家で、ね♥と言われたから我慢しました!ぼくエラい!おかげでリオのスーツが毎回違う!とファッションについて女子社員から聞かれてるのを何度も見た。流石ぼくのリオ!
※1 上位決済がリオを通すと物凄く早く通る為である。火急の案件や勝負の案件はリオを介することが多く、当に勝利の女神と言われている。
夕方、日はなんとか沈む前。愛しのリオが待つ我が家へ。
「リオ、ただいま」
「おかえりなさい、アナタ……お仕事お疲れ様」
リオにはボク専属の秘書として会社を手伝って貰っていた上、経理・総務として優秀だったこと、在宅で今でも仕事を回されていることなどから、ボクの仕事の行動は元リオの部下や周囲からほとんど漏れている。なんなら
お帰りなさいのキスを済ませ、リオを先に部屋に入れる。 妊婦さんを冷やすのは良くないって聞くしね。
「ハリーとアンナは?」
「今買い出しに行ってもらっています。 わたしも大丈夫って言ったんですが……」
「よくやった、ハリー。 そんなに慌てて動くこともないさ」
「むー……どうせ夜は
「よくわかってるじゃない……お腹の中は不味いけど、
「……HENTAI」
「
「アナタのせいですー♥」
「まぁなんだ、お腹の中の子にもぼくたちの愛を見せないと駄目だから、な?」
「もう、
普段は「アナタ」や「パパ」と呼んでくれるリオの「旦那様」は完全にスイッチが入ったときの合図である。
リオのストロベリーの髪が、蠱惑的な唇が、そして
唇と唇の距離がだんだんと狭くなって……玄関の鍵の開く音と扉の開く音がした。
「ふぅ……」
「ただいま戻りました」
ハリーとアンナが帰ってきた。ボク達2人は目を合わせ、一緒にリビングのドアを開いた。
「「おかえり(なさい)」」
「旦那様、お帰りでしたか」
「悪いな、ハリー。 リオを外に出すのは心配だったんだ」
「
「少しばかり気遣いすぎかと思いますけどね……」
あーあー、聞こえない。 外に出して変な虫でも呼び込んだらどうするのさ。
「リオ、頼まれてたのこれでよかった?」
「わ、アンナ、ありがとうございます」
アンナとはだいぶ打ち解けたみたいで、出産したらみんなで買い物に行く計画を立てているそうだ。女子会も企画しているらしい。
アルコール入りのお菓子か何かで酔っ払って「お姉ちゃんと呼んで!」って言ってリオを困らせていたのは記憶に新しいものである。
「夕飯はどうなさいますか?」
「明日は休みだし作るよ、2人も食べて帰るかい?」
「いえ、
「私たちもこのあとデートですので」
羨ましいでしょーと(無い)胸を張るアンナにハリーはコメカミを抑える。
身分は違えど、
「おっ……仲がよろしいことで」
「いえいえ、お二人程ではありませぬよ、一年とたたずにリオの「アンナ、やめなさい……行きますよ」はーい」
「じゃあすまないな、また明日お願いするよ」
「ではお二人とも、失礼します」
「旦那様、リオ、また明日ね!」
「はい、また明日お願いします」
ハリーが荷物をいつの間にかキッチンに置き、アンナと連れ立って玄関から出ていった。 鍵のかかる音がした。 これから後は来客の予定はない。
「先にご飯にしよう……こっちはまた後で、な」
2人が入ってきてからずっと楽しんでいたリオのお尻から名残惜しいが手を離す。
「はい♥旦那様♥」
さて、夜は長いし明日は休みだ。 いろいろ
続く。
エロは後半です。