※この作品はR-18です。

鬼龍院の婚約者は高育でハーレムを築く   作:nonino

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楓花について書いてほしいという要望が多々あったので楓花回を書きました。

今回も直したりせずに投稿しているので、おかしくなってたらすいません。投稿サボってたので取り敢えず投稿です。

アンケートの結果、坂柳が1位だったので次回で


正妻

 

真澄との初めてのセックスが終わるとそれを見越してきたタイミングで藍と楓花がシャワーを浴び終わりタオル一枚を巻きつけて部屋に入ってきた。

 

濡れた髪から滴る水滴が、彼女達の透き通るような肌を伝って滑り落ちていく。湯気と共に立ち込める甘い石鹸の香りが、湊の雄の匂いと混ざり合い、部屋の空気を一気に淫らな熱気で溢れる 

 

「私と藍も混ぜてくれっ♥」

 

「明日は土曜日ですから、そうですね。昼過ぎまでセックスしてそれから4人で買い物にでも行きましょう。」

 

 「おっけー。藍と真澄の日用品やら色々買わないとな。」

 

 「え?私もここに住んでいいの?」

 

 「もちろん。俺の女は全員、ここに住む権利があるし、幸い部屋は余りに余ってるからな。」

 

 「元の部屋より、良すぎるんだけど⋯⋯」

 

 「神室真澄だな。藍から話しは聞いてるよ。私は2年の鬼龍院楓花で湊の正妻だ。よろしく。」

 

 「よろしくお願いします。」

 

 簡単な挨拶も終わると、楓花は真澄にペニスのお掃除を仕込むことにしたらしい。湊がベッドのヘッドボードに背を預け、堂々と足を広げて座る。その股間には、3人の女を完全に蹂躙した、ずっしりとした存在感を放つ剛腕が、そそり立っている。

 

その周囲を、3人の美少女が囲む。

 

楓花は湊の正面に跪き、豊かな胸を彼の太腿に押し付けながら、ペニスの根元を大きな手で愛おしそうに包み込んだ。

 

彼女は長く艶やかな舌を伸ばし、脈打つ太い血管の凹凸を、下から上へとじっくりと、慈しむように舐め上げていく。

 

「レロ……、じゅぷ……♥」

 

藍は湊の右側に寄り添い、冷徹な美貌からは想像もつかないほど熱い視線をペニスへと注いでいた。

 

彼女はカリ首のエッジ、先ほど真澄のGスポットをゾリゾリと削り取った鋭い段差に狙いを定め、小さな舌先で突くように、精密に、繊細に愛撫を始める。

 

「ちゅ……、れろり……♥」

 

そして、湊の左側。少し照れくさそうに、しかし完全に蕩けきった瞳で跪いているのが、神室真澄だった。

 

2人の先輩の完璧な奉仕を目の当たりにし、真澄は顔を真っ赤にしながらも、自ら進んで湊のペニスの先端へと顔を近づけた。

 

「あ……っ♥ 湊の、さっき私のお腹の奥を……めちゃくちゃにしたやつ……」

 

真澄は両手で湊の太腿を掴み、おずおずと、しかし本能に突き動かされるように、愛蜜が分泌される亀頭の割れ目へと唇を寄せた。

 

「じゅ……、ちゅぷぅ……っ♥」

 

まだ初々しさが残るものの、その舌使いには、先ほど子宮口を直接貫かれた悦びが染み付いている。二人の先輩に負けじと、一生懸命に湊の先端を吸い上げ、自分の「主」の味を確かめるように何度も舌を這わせた。

 

「これがせーえきっ⋯⋯♥」

 

真澄はAVで見たことのある、白い液体を精液と今まで思っていたが、眼の前のペニスが纏っている黄色く、見るからに粘っこく、雄臭い精臭がする本物に雌として身体が屈服しているのを感じている。

 

「じゅるる……、レロ……、ちゅぷ、ちゅぅぅ……♥♥」

 

静まり返った寝室に、三人の美女が一本のペニスを分け合い、貪り、奉仕する淫らな水音だけが木霊する。

 

湊がふと視線を下ろすと、真澄が上目遣いで、瞳をハートにしてこちらを見上げていた。口元は湊のイチモツを咥え込みながら、だらしなく涎を滴らせている。

 

「楓花には藍と真澄の教育をお願いするから。2人は次のテストで学年20位以内に入ってもらうよ。」

 

「いいだろう♥湊の女、全員の教育を任せてくれっ⋯⋯♥」

 

「そうだな、入れなかったら罰ゲームでもしようか。」

 

「頑張るっ⋯⋯♥」

 

「余裕ですねっ⋯⋯♥」

 

「おちんぽも綺麗になったし、私を抱いてもらおうかっ♥」

 

彼女が纏っていた白いタオルをハラリと床へ落とした瞬間、そこに現れたのは、以前にも増して「湊の女」として、そして「本妻」として完璧に仕上がった、170cmを超え身長も合わせ、息を呑むほどにグラマラスな極上のプロポーションだった。

 

シャワーを浴び終えてほんのりピンク色に上気した肌。その胸元で圧倒的な存在感を放つのは、以前のサイズからさらに膨らみを増し、今や優にH〜Iカップはあろうかという、重々しく実った果実のような爆乳である。

 

湊の激しい愛撫と、彼の「種」を受け入れ続けてきたことで、その質感は驚くほど柔らかく、それでいて張りのある極上の肉感へと進化している。

 

爆乳とは対照的に、お腹周りは無駄な脂肪が一切なく、うっすらと縦のラインが見えるほど美しく引き締まっている。そこから視線を下げると、鬼龍院の血統を感じさせる「圧倒的な安産型」の広大な骨盤が、芸術的な曲線を描いて横へと広がっている。

 

湊の30cmの剛腕を日々受け止め、その衝撃を逃がすために発達したかのようなその強靭でしなやかな腰回りは芸術品のようだった。

 

後ろを振り向けば、ウエストの細さから急激に突き出す、丸く、そしてずっしりと重みのある巨大なヒップが目を引く。

 

湊の下からの猛烈な突き上げをがっちりと受け止める太腿は、単に細いだけではなく、健康的で肉感的な肉の厚みを備えており、歩くたびにぷるん、ぷるんと淫らに震える。

 

真澄は、自分と同じ学生でありながら、完全に「成熟した大人のメス」としての風格と色気を放つ楓花の裸体を目の当たりにし、その体型の格差に完全に圧倒されていた。

 

「(あれが一つ上の女性⋯)」

 

楓花はその驚異的なスタイルを誇示するように、ゆっくりと、しかし堂々とした足取りで湊の太腿を跨ぎ、自身の雌穴に湊の先端へとあてがっていく。

 

楓花のそれは、女性器の中でも理想とされる「上付き」の配置。恥丘がふっくらと盛り上がり、通常の女性よりもやや高い位置に鎮座しているため、湊が腰を突き上げるたびに、クリトリスと湊の恥骨がダイレクトに衝突し、互いに逃げ場のない快楽を増幅させる構造だ。

 

さらに、大陰唇はシュッと引き締まった「スジまん」の形状。余計なびらつきがなく、一筋の深い峡谷のように湊の剛腕を待ち構えている。

 

スジの美しさを持ちながら、その肉質は極上の「ぷにまん」。シャワーの熱で柔らかくなった肉厚な花びらは、湊の太い先端が触れた瞬間に「ぷにゅんっ」と弾力を持って凹み、その太さを包み込むように吸い付いていく。

 

「ん゙んっ…!♥」 

 

楓花は、湊の亀頭が自分のスジをミシミシと押し広げていく感触を楽しみながら、真澄の目の前でゆっくりと腰を沈めていく。

 

ずぷぷぷぷっ!

 

楓花の中は、真澄のような繊細な『ミミズ千匹』とは異なり、一つ一つの肉襞が太く、逞しい。その襞が螺旋状に配置されており、湊が腰を動かすたびに、ドリルに巻き込まれるような「超回転」の締め付けを発生させる。

 

さらに、粘膜の至る所が湊の血管の凹凸に吸い付く「吸盤」のような役割を果たし、一度噛み付いたら根元まで引き抜くことを許さない、異常な執着力を持った構造だ。

 

入り口から数センチ、そして子宮口の直前の二箇所に、特に強靭な筋肉の締め付けポイントが存在する。

 

湊の剛腕がそこを通るたびに、「ミシミシ……ッ!」と肉が軋む音が湊の腰にまで伝わるほど。この「狭窄部」が、湊の亀頭を全方位からギリギリと搾り上げ、本妻としての高い「壁」となって彼の理性を蹂躙する。

 

 「本妻の威厳を見せないとなっ♥」

 

 楓花はそう言うと、湊の首に回していた腕をあえて解き、ベッドに両手をついて自身のH〜Iカップの爆乳を誇示するように上体を反らした。

 

そして、その引き締まったウエストから続く安産型の広大な骨盤を、野生の獣のように激しく、前後に突き出し始めた。

 

楓花は突かれるのを待つのではなく、自ら湊の剛腕ペニスをソリ取るように、猛烈な勢いで腰を叩きつける――「腰撃ちフルピストン」の開始だった。

 

ドチュンッッッ!♥ドチュンッッッ!♥ドチュンッッッ!♥

 

楓花が腰を振るたびに、彼女の巨大な桃尻が湊の太腿に凄まじい音を立てて激突する。

 

「上付き」に配置された彼女のぷにまんは、腰撃ちの角度によって、湊のペニスのエッジを最も刺激する軌道で抉るように往復していく。

 

「おおっ!」

 

 2年前より格段に強靭になった身体を余すことなく使う楓花に嬉しさが溢れる、一緒に暮らした1年間、楓花を毎日犯し、愛した結果、湊のフェロモンを膨大に取り込んだ結果だ

 

 楓花は目を蕩けさせ、綺麗な銀髪を振り乱しながら、歓喜の悲鳴を上げ続ける。

 

彼女の顔は快楽で真っ赤に染まり、口元からは蕩けた涎が糸を引いて、激しく揺れる爆乳へと滴り落ちていく。自ら腰を叩きつけるたびに、最奥の『狭窄部』が湊のカリ首をギリギリと搾り取り、その圧倒的な肉圧の跳ね返りに、彼女自身が脳を狂わされていた。

 

真澄はその暴虐的な光景を目の前で見つめ、恐怖と興奮で全身を震わせていた。

 

(やばっ⋯⋯♥楓花さん、自分であんなに激しく動いて根元までずぽずぽしてるっ⋯⋯♥2年でああなるのっ⋯⋯?♥)

 

藍もまた、楓花の完璧なピストンに息を呑みながら、

 

(⋯⋯あれが正妻ですか♥あの速度と力でピストンするのは私には無理そうですね♥)

 

「どうだ湊っ!♥私の全力ピストンはっ⋯⋯?♥」

 

「めっちゃちんぽに来るわっ。」

 

内壁の多重螺旋の肉襞が、絶頂の痙攣で湊の血管を「ゾリゾリ」と生々しく削り取りながら往復する。イキながら突くという異次元の快楽に、楓花自身の脳も完全に焼き切れ、その170cm超の豊潤な肉体をガタガタと激しく震わせた。

 

楓花はさらに腰を強く叩きつけ、自身の最奥、子宮口の受け皿で湊の亀頭をガッチリとホールドした。

 

イキながら動き続ける本妻の暴挙に、湊の剛腕もまた、限界を超えた怒張を迎えてドクドクと脈打ち始める。

 

 楓花は湊の射精が近づいて来ているのを感じて、どすっ!♡どすっ!♡と、既に十分なほど密着しているのに関わらず、念入りにチンポを子宮口に突き立て、しっかりと子宮内に精子をぶち撒けられるよう狙いを定めて固定する。

 

 「くっ⋯⋯出すぞっ⋯⋯!」

 

我慢の限界を迎えた湊は、ぶるぶると身体を震わせるのと同時にぶっくりと膨らんだチンポをどぐんっ♡と脈動させ、

 

ぶりゅっっっ!♥ぶびるるるるるっっ!♥びゅびるるるっ!♥

 

どぴゅるるるるぅぅっ〜〜〜〜〜!♥びるるるるっ!♥びゅるっ!♥びゅびっ!♥びっ!♥びゅうぅぅぅ!♥びゅっびゅっ!♥どくどくっ!♥びゅ〜〜〜〜〜〜!♥ 

 

一度へばりついたら二度と落ちないような、半固形状の精液が楓花の子宮内に放たれ、うじゃうじゃと蠢く精子が子宮内を埋め尽くす。黄色い雄臭い精臭を染み込ませてマーキングしていく。

 

びゅっ!♥びゅうぅぅぅ!♥びゅるぅぅぅ!びゅ〜〜〜!♥

 

「ふぅーっ!♥ふぅーっ!♥」

 

「あ゙〜〜〜っ、バカになる。」

 

どぼっ!♥どぽっ!♥

 

子宮内をあっという間に満たしても止まらない射精。一度へばりついたら二度と剥がれ落ちないほど強力な粘度を持ったそれは、子宮壁の襞の隅々まで、まるで熱いセメントのようにべっとりと張り付いた。

 

「相変わらず重いザーメンだなっ⋯⋯♥」

 

あまりの濃さに、楓花は自分の内壁を「うじゃうじゃ」と夥しい数の精虫が這い回り、粘膜を直接灼くような生々しい蠢きをリアルに感じ取っていた。

 

子宮のキャパシティを瞬時に超えてなお、湊の止まらない射精に楓花は溢れ出そうとするその精液を逃がさないよう、湊の巨大な亀頭を栓にするように、自らの腰をさらに強く押し付けた。

 

びゅぢっ!♥びゅびっ!♥びるるるっ!♥びゅぶっ!♥

 

楓花のウエストは、湊から注ぎ込まれる大量の精液によって、内側から押し上げられるように、不自然なほどぽっこりと膨らみ、歪な形に変貌していく。

 

「まだっ⋯⋯♥出すのかっ⋯⋯?♥」

 

「おー⋯⋯⋯!クッソ射精るわっ…!楓花っ⋯⋯!」

 

ぶりゅ…♥ぶびゅ…♥びゅっ…♥びっ…♥

 

ダマのような精子が尿道に引っ掛かりながらひり出されるのを感じる。最後の一滴、尿道に残っていた分まで、楓花の子宮内に吐精した。

 

「⋯⋯っ♥」

 

「ぁー出し切ったわ。金玉少し軽くなったな。」

 

ずるるるるるっっっ!♥

 

チンポを抜くと、真空状態を無理やり剥がすような凄まじい肉の音が寝室に響き渡った。楓花はどさっと下半身に力が入らなくなり力倒れた。楓花の雌穴からは、彼女の子宮をパンパンに膨らませていた濃黄色の特濃ザーメンが、ドロリと滝のように溢れ出した。一度へばりついたら落ちないはずの半固形状の精液が、あまりの量に耐えきれず、彼女の真っ赤に充血したスジまんの隙間から、ぶりゅっ♥ぶりゅりゅっ♥と音を立てて放出していく。

 

「ふっ⋯⋯♥」

 

楓花は嬉しそうな顔で、自身のぽっこりと盛り上がった下腹部を愛おしそうに撫でた。子宮の粘膜には、ダマのような精子の塊がべっとりとこびりつき、細胞を内側から灼くような熱を発し続けている。

 

大きく開かれたまま、自分では閉じることもできないほど拡張された彼女の秘部。そこからは、湊が「金玉が軽くなった」と言い放つほどの膨大な量の種が、彼女の安産型の桃尻を伝って、真っ白なシーツを黄色く汚していく。

楓花はその淫らな光景を隠そうともせず、むしろ湊の「所有物」になった証を、誇らしげに誇示するように脚を投げ出していた。

 

「どうだ湊っ⋯⋯♥満足出来たかっ⋯⋯?♥」

 

「ああ、良かったぞ。」

 

湊がそう言って、賢者タイムを知らないかのように、すでに再び熱を帯び始めたペニスを楓花の頬に寄せると、彼女は蕩けきった笑みを浮かべてを舐めとった。

 

「んっ⋯⋯♥藍と真澄がお預けを食らってるぞっ⋯⋯♥」

 

楓花の視線の先には、本妻の凄絶な交尾と中出しを目の当たりにし、もはや自身の指だけでは抑えきれないほど狂い悶えている、藍と真澄の姿があった。

 

―――――――――

 

太陽が高く昇り、寝室の遮光カーテンの隙間から差し込む光が、戦場のような惨状を晒し出していた。

 

昼まで休みなく続いた、湊との交尾。三人の女たちは、湊のペニスによって徹底的に蹂躙され、今やシーツの上に重なり合うようにして、心地よい敗北感の中に沈んでいた。

 

部屋中に充血した粘膜と精液が混ざり合った、咽せ返るような淫らな香りが充満している。

 

「ほら起きろー。シャワー浴びてケヤキモール行くぞ。」

 

「私達三人の腰が砕けるまで犯しといてよく言うなっ⋯⋯♥」

 

「いいから立て。ほら、楓花も真澄も藍も、さっさとシャワーで流してこい。遅れたら置いていくからな」

 

湊の無慈悲かつ、どこか楽しげな催促に、三人は顔を見合わせる。お腹の奥には、一度へばりついたら二度と落ちないような、あの黄色く、雄臭い精液がしっかりと残ったまま。細胞に刻まれた圧倒的なマーキングの熱を感じながら、彼女たちは無理やり立ち、浴室へと向かう準備を始めるのだった。

 

――――――

 

「うわ……凄い人混みっ⋯⋯」

 

ケヤキモールのきらびやかなエントランスをくぐった瞬間、真澄は周囲の賑わいに圧倒され、思わず湊の腕にすがりついた。

 

日曜日のお昼過ぎ。生徒でごった返すモール内の喧騒は、ついさっきまで4人で淫らな泥沼に沈んでいたあの寝室が、まるで遠い世界の出来事だったかのように錯覚させる。

 

「取り敢えず昼ごはんを食べに行こうか。」

 

170cm超のモデルスタイルを誇る楓花は、お気に入りのタイトなニットワンピースに身を包み、いつも通り凛とした表情で湊の隣を歩いている。

 

賑わうケヤキモールのレストランフロア。湊が選んだのは、がっつりと肉を食わせるステーキハウスだった。

 

オープンキッチンからジューシーな音を立てて漂う香ばしい香りと、生徒のグループの談笑が響く店内。四人がテーブルを囲んで座ると、それまでの激しい運動による疲労感から解放された安堵感と、心地よい気だるさが席を包み込んだ。

 

「ふぅ……っ。座ると一気に疲れが自覚できるな。」

 

楓花はふかふかのソファ席に預け、小さく息を吐いた。

午前中の凄まじい運動量は、さすがの彼女にとっても体力の限界に近かったらしい。それでも、メニューを開く手つきや湊に向ける視線には、本妻としての凛とした余裕が崩れない。

 

「力入んないんだけど⋯⋯」

 

真澄はフォークを持ったまま、どこかトロンとした目でテーブルを見つめていた。

体力を完全に使い果たし、手足にはまだかすかに力が入らないような独特の感覚が残っている。にぎやかな店内の雰囲気に圧倒されつつも、湊の頼んだボリューム満点の料理が運ばれてくると、その迫力に目を丸くしていた。

 

「美味しそ⋯⋯」

 

藍は、淡々とナイフとフォークを動かす。表情こそクールだが、運ばれてきたステーキを口に運ぶペースは明らかに早い。身体が素直にエネルギーを欲していることを証明するように、彼女の頬はほんのりと上気していた。

 

ステーキをきれいに平らげ、お腹も体力も満たされた四人は、レストランを出てモール内の大型生活雑貨エリアへと向かった。

 

お昼を過ぎてさらに混雑の増した店内。カートを押す湊の後ろを、三人の少女たちが並んで歩く。一人の男が三人の女を連れているという奇妙な視線の緊張感はひとまず脇に置き、四人の会話はすっかり日常のトーンに戻っていた。

 

「おや……? 奇遇ですね、こんなところで」

 

洗剤やシャンプーのボトルをカートに入れ、次の棚へ向かおうとしたその時、背後から鈴の鳴るような、しかしどこか冷徹な響きを持った声が四人の足を止めさせた。

 

振り返ると、そこには白杖を携え、不敵な笑みを浮かべた坂柳有栖が佇んでいた。

 

「坂柳か。」

 

「ええ、西園寺湊さん。」

 

坂柳は、手際よく日用品が詰め込まれたカートと、明らかにいつもと様子が違う三人の少女たちを、楽しげに細い目で見つめた。

 

「ふふ、ずいぶんと仲睦まじいお買い物ですね。まるで……一つの巣を作る、家族のようです。」

 

くすくすと楽しげに笑いながら、白杖の先をツンと湊のカートの車輪に当てた。その仕草一つにも、すべてを掌握しているかのような絶対的な自信が満ちている。

 

「単刀直入に申し上げましょう。西園寺さん、そして神室さん、森下さん。……私の派閥に入っていただけませんか?」

 

「俺ってタダ働きも面倒な事もしたくないんだよね。」

 

「おや、無条件でとは言いません。私と『勝負』をしましょう。もし私が勝てば、皆さんは私の手足として動いてもらう。……もしあなた方が勝てば、私は今後一切、あなた方の生活に干渉しないとお約束します。」

 

「ふーん、俺が勝ったら銀髪ロリって呼んでいいのも追加してよ。」

 

「銀髪……ロリ、ですか?」

 

坂柳有栖の端正な顔立ちが、一瞬だけピキリと凍りついた。

 

「身長も胸も無いじゃん。」

 

数秒の沈黙の後、坂柳はフッといつもの、しかし心なしか少し温度の低い笑みをその唇に戻した。白杖を握る手に、わずかに力がこもっているのを四人は見逃さない。

 

「ふふ……面白い冗談ですね。いいでしょう、その不遜な条件、丸ごと飲み込んで差し上げます。私が負ける確率など、万に一つも存在しないのですから。」

 

「何で勝負するんだ?」

 

「私はチェスが得意なのですが生憎、このケヤキモールには出来る場所が無いですね。」

 

「じゃあ、 “Blindfold Chess”(ブラインドフォールド・チェス)でいいか?」

 

チェスを盤面や駒を使わずに、言葉で座標(符号)を伝え合って進める対局のことは、一般的に「目隠しチェス(めかくしチェス)」、又は“Blindfold Chess”(ブラインドフォールド・チェス)という。

 

「ほう……! 私を相手に“Blindfold Chess”(ブラインドフォールド・チェス)を挑もうというのですか。」

 

「お前が得意なやつのほうがいいだろ。」

 

「ふふ、どこまでその余裕が続くでしょうか。後悔させて差し上げます。白番(先手)は譲りましょう。どうぞ、お好きなように。」

 

「じゃあ遠慮なく。――1. e4(イーフォー)」

 

ケヤキモールの自動ドアをくぐりながら、俺は最初の手を告げた。

日常の買い物客で賑わう雑踏の中、俺たちは盤面も駒も持たず、ただ言葉だけで8×8の戦場を構築していく。

 

「……1... e5(イーファイブ)。ふふ、王道のオープンゲームですか」

 

「2. Nf3(ナイト・エフスリー)真澄と藍、欲しいもの物カゴに入れてけよ。」

 

「うん。」「はい。」

 

「2... Nc6(ナイト・シーシックス)」

 

湊は目の前の棚から、安売りされているトイレットペーパーを手に取り、カートへと放り込んだ。周囲から見れば、ただ買い物をしながら雑談している学生カップルか友人にしか見えないだろう。

 

「3. Bc4(ビショップ・シーフォー)」

 

俺は野菜コーナーへと足を進め、目の前の棚から状態のいいキャベツを一つ手に取った。ずっしりとした重みを確かめ、カゴへと放り込む。

 

「3... Bc5(ビショップ・シーファイブ)。ふふ、イタリアン・ゲームですか」

 

相手の返答は一瞬。俺は野菜コーナーを抜け、精肉コーナーへと足を進める。

パック詰めの豚小間切れ肉を手に取りながら、俺はあえて、定跡(セオリー)から完全に逸脱した「悪手」に見える一手を発した。

 

「4. b4(ビーフォー)」

 

「……え?」

 

初めて、相手の声から余裕が消え、短い沈黙が流れた。

これは『エヴァンズ・ギャンビット』と呼ばれる、自分の歩兵(ポーン)をタダで相手に差し出す超攻撃的な奇襲戦術だ。現代のAIの評価値では「白が少し損をする」とされるため、プロの公式戦では滅多に見られない。

 

「私を相手に、ギャンビット(捨て駒戦術)ですか……。ポーンをタダで差し出し、展開のテンポを取る。古典的ですが、脳内チェスでその複雑な乱戦を維持できると?」

 

「定跡通りの綺麗なチェスじゃ退屈だろ。夜飯どうする楓花?」

 

「回鍋肉でも作るか。」

 

パックをカゴに落とす。

相手は、俺が単に暴発したのではないと気付いているはずだ。この「b4」の突き出しが、15手先の終盤戦でどう響いてくるのか――今、相手の脳内では何万通りもの分岐ツリーが超高速で計算されている。

 

「……いいでしょう、乗ります。4... Bxb4(ビショップ・テイクス・ビーフォー)。その不敵な投資、大損にさせて差し上げます」

 

「5. c3(シースリー)」

 

「5... Ba5(ビショップ・エーファイブ)。引くならここですね。これであなたのセンター(中央)への圧力は弱まりました」

 

冷えた飲料コーナーの前、相手の凛とした声が響く。

だが、俺は微塵もスピードを落とさず、緑茶のペットボトルをカゴに入れながら告げた。

 

「6. d4(ディーフォー)」

「6... exd4(イー・テイクス・ディーフォー)。ふふ、さらにセンターをこじ開けますか。ですが、私の守りは崩せませんよ」

「7. O-O(キャスリング)」

 

俺は王(キング)を安全圏へ避難させる。

周囲の主婦たちが「今日の晩御飯は何にしようかしら」なんて悩んでいる横で、俺たちは脳内に描いた血生臭い戦場で、互いの駒を猛烈な勢いで削り合っていた。

暗算で進む、10手、15手。

最初は滑らかだった相手の応答が、徐々に重くなり始める。

 

「14... Ne5(ナイト・イーファイブ)」

 

「15. Nxe5(ナイト・テイクス・イーファイブ)」

 

「15... dxe5(ディ・テイクス・イーファイブ)」

 

「16. Ba3(ビショップ・エースリー)」

 

「っ……!?」

 

調味料コーナーの棚の前、相手の息を呑む音が聞こえたような気がした。

俺が放ったのは、一見すると何でもない斜めのラインへのビショップの配置。だが、脳内盤面を数手先までアップデートした瞬間、相手はその「真意」に気づいたはずだ。

 

「……16... Qf6(クイーン・エフシックス)。逃げるしか、ない……ですか」

 

相手の声から、先ほどまでの優雅さが完全に消え失せていた。

脳内チェスという極限状態。少しでも油断すれば、駒の位置を見失う恐怖。その中で、俺が数手前に仕込んだ「b4」の捨て駒が、今になって相手の逃げ道を完全に塞ぐ防壁へと化けていることに、ようやく気づいたのだ。

 

俺はカートを押して、レジの列へと並んだ。

前の客が財布を出している。俺の買い物はこれで終わりだ。そして――この退屈なゲームも。

 

「17. Qd7(クイーン・ディセブン)。チェック」

 

「17... Kf8(キング・エフエイト)……いや、待っ、それは……!」

 

相手の思考が、ついに脳内盤面の複雑さに追いつかなくなり、悲鳴を上げる。

自分のキングがどこにいて、俺のクイーンがどこを睨んでいるのか。視界にないはずの8×8の格子が、相手の精神をじわじわと侵食していく。

 

「終わりだ。18. Qxf7(クイーン・テイクス・エフセブン)――チェックメイト(詰み)」

 

「…………あ」

 

白杖を持つ坂柳の指先が、かすかに震えていた。

 

俺はスマホの画面で決済を済ませ、レジ袋を両手に下げて歩き出す。

呆然と立ち尽くす坂柳の横を通り抜ける際、その耳元にだけ聞こえるように、低く声を落とした。

 

「約束通り、これからは『銀髪ロリ』って呼ばせてもらうからな。まあ、お前が俺たちの生活に干渉しないって言うなら、クラスの前でわざわざ呼んだりはしてやらないけど」

 

「っ……!」

 

坂柳がハッと息を呑み、悔しげに唇を噛み締める。その頬は、怒りと屈辱、そして自分を完全に上回る「強者」への恐怖と興奮で、ほんのりと朱に染まっていた。

 

「……負けましたっ。」

 

「そっ。銀髪ロリの顔と頭は良いし、髪も綺麗だけど、他がなぁー。」

 

「⋯⋯っ。」

 

「何カップなん?」

 

「⋯⋯Aです。」

 

「いや、湊これはAすら無いぞ。AAかAAAだな。」

 

「え?そうなん銀髪ロリ?」

 

「⋯⋯」

 

「おーい。まな板銀髪ロリー。」

 

「⋯⋯殺す。」

 

チェスという絶対の自信を誇る領域で完敗し、あろうことか「まな板」呼ばわりまでされた屈辱。白杖を握る彼女の指先は、怒りと羞恥のあまり微かに震えている。

 

「怖いなぁー。」

 

「なっ……!?」

 

次の瞬間、坂柳の視界が急激に反転した。

湊がカートから手を離したかと思うと、長い白杖を軽く引き剥がし、彼女の華奢な肩を強引に引き寄せたのだ。

 

抵抗する間もなかった。

驚愕に目を見張る坂柳の視界に、湊の端正な顔が目前まで迫り――その小ぶりで形の良い唇が、容赦なく塞がれた。

 

「――っ!? ん、んんーっ!?」

 

周囲は日用品を買い求める一般客が行き交う、ケヤキモールの真っ昼間。

そんな公衆の面前で、坂柳は生まれて初めて、強引かつ圧倒的な力で唇を蹂躙されていた。

抵抗しようにも、湊の強靭な腕に抱きすくめられた彼女の身体は、1センチたりとも動かすことができない。深く、逃げ場のない口づけが、坂柳の脳内をパニックで白く染め上げていく。

 

「ぷはっ……♥はぁ……っ♥ぁ……♥!」

 

ようやく唇を解放された坂柳は、酸欠と羞恥で激しく胸を上下させ、ベンチの背もたれに崩れ落ちるように座り込んだ。

いつも澄ましていた銀髪はわずかに乱れ、潤んだ瞳からは一筋の涙がこぼれそうになっている。

 

「良い顔するじゃん。ちゃんと女にしてやるから安心しなよ。」

 

「元からっ⋯⋯♥女の子ですっ⋯⋯♥」




評価してくれている方ありがとうございます。9.0以上を維持出来るように頑張ります。

何かあればリクエストボックスにでも送ってください。返信します。

次に堕とす女

  • 坂柳有栖
  • 山村美紀
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