冒険者はつらいよ 冒険者歴10年選手の日常とエロス 作:みなぽん
アル ディーン 本編の主人公、年齢30歳 キャリア10年の冒険者。等級は10年かかってやっとシルバー片手剣と丸盾、半弓なども器用に使う。サバイバルや罠の解除にもたけていて、簡単な魔法も使える一言で言うと器用貧乏な男。
ミレーヌ エルフェンリート 年齢45歳 雪族で見た目はティーンエイジャーに見える。純白の髪の清楚系魔法騎士の彼女は一見すると清楚で優しい常識人だが愛刀雪月花から放つ剣技は凄まじい。攻撃魔法も使えるオールラウンドプレイヤー、アルとは古い付き合い。
「アルったらもっと私を頼っていいんだからね」「断ち切れ絶刀!雪月花!」
セルシア ミストラル 年齢81歳 エルフ族 銀の髪に、氷のように澄んだ瞳。小柄な体躯だが百発百中で獲物を射抜く弓の達人。優秀な兄弟たちのもとで育ったせいか自己肯定感が極めて低い。すぐに卑屈になっていじける癖がある。
「私の矢には正義を貫く力がある」「私はグループのお荷物ですから、邪魔になったら捨てて行ってください」
メイベル・リングベル。年齢20歳 リーキスト教団の聖導女 聖印の刻まれた杖を抱え、柔らかな雰囲気を纏っている娘。
回復系魔法を使う、性格的にも心優しく100%の癒し系。戒律に従順でアルへ寄せる恋心に罪悪感を感じている。
「慈悲深き地母神よこのものに癒しの光を!」「ああ、女神よお許しください。私はまた淫で邪な感情を」
リディア マーカス 冒険者ギルドの受付嬢 清楚で真面目なギルドのアイドル的存在。
「冒険者に大事な事は生き残ることです。無事のご帰還をお祈りしています。」
ヴァレリア・ラース 獣人種 31歳
フェンリルの血を宿す黒髪の女魔狼騎士。食欲旺盛な食いしん坊でグラマラスボディ!天真爛漫な性格で感情の爆発で強くなる。
基本的にいろんな欲望に対して貪欲なタイプ。強いフィジカルで巨大な鉄盾と長剣ツヴァイヘンダーを軽々と扱う重装歩兵
「お腹いっぱいになったから、私はとっても元気だゾ!(^ ^)こい!フェンリルの力見せてやる!」
リュミエール・ノクスフィリア、人間族、22歳 魔法使い
リシリオン王国の宮廷魔法使いであったが出奔。珍しい予知能力の使い手。
彼女は知っている。未来を予知する事が必ずしも幸福な未来を招かないことを。
彼女は、仲間を失いたくないばかりに時に自己犠牲的な行動に走ることがある。
「私は未来を選択することが怖いのです。大切な人、もう誰も失いたくないから。」
マルシル・チェル 15歳 ??? 雑用係
リュミエールが旅の途中に拾った身寄りのない少女。
彼女の亡き妹のマーガレットの面影がある。
「私はリュミエール様に拾っていただいた命、リュミエール様のためにこの命を捧げます。」
風が断崖の合間を吹き抜け、森の匂いを含んだ空気が黒い外套を揺らしていた。
彼女は一歩前に出て、つば広の魔女帽を指先で軽く押さえる。陽光を受けたその横顔には、戦場の緊張よりも、どこか余裕めいた微笑が浮かんでいた。
長い黒髪は絹糸のように背へ流れ、魔力を宿す青紫の瞳は、崖の向こうの海よりも深い。
軽装に見えるが、衣の一枚一枚には術式が織り込まれており、風除け、刃除け、そして魔力増幅の役割を果たしている。
彼女の歩みはしなやかで、まるで危険な旅路さえ舞踏の延長であるかのようだった。
。
「マルシル、大丈夫?峠道は――まだ生きてる もうじきRoseliaタウンが見えてくるからね」
そう呟く声は柔らかく、しかし確信に満ちている。
リュミエール・ノクスフィリア、人間族、優れた予知能力を持つ珍しい魔法使いだ。
彼女は知っている。予知できる未来が、必ずしも幸福な未来ばかりはないことを。
彼女は若くしてルシリオン王国の宮廷魔法使いを務めていた。予知の力によって故郷の街が「助かる道」を示され予言したが、その道を選んだ結果、故郷の街は救われ、ただ一人―騎士団にいた彼女の妹、マーガレットだけが失われた。それ以来、彼女は自らの予知能力を忌み嫌い、市政の冒険者としての人生を歩み始めた。
後方を歩く少女 マルシル チェル リュミエールが旅の途中で拾った村娘であり、リュミエールは彼女に亡き妹のマーガレットの面影を見ていた。リュミにとっては「二度と失いたくない現在」そのものだった。
「リュミエール様、Roseliaタウンとはどんな街なのですか?」旅の荷物を抱えながら、トコトコとリュミエールの後をマーガレットがついてくる。
リュミエールは足を止め、断崖の先に広がる景色を指さした。
「Roseliaタウンはね――境界の街よ。森と海、街道と王国、その全部が交わる場所。だから、いろんな人が集まる。希望を抱いた人も、逃げてきた人もね」
マルシルは目を輝かせ、遠くに見え始めた赤い屋根の群れを見つめた。白い石壁に囲まれた街は、夕陽を受けて薔薇色に染まり、その名に違わぬ美しさを放っている。
「綺麗……まるで絵本の中みたいです」
「ええ。でも、綺麗な街ほど影も深いものよ」
リュミエールはそう言いながらも、声はどこか優しかった。彼女は知っている。この街で、自分の未来が再び動き出すことを。
Roseliaタウンの冒険者ギルドは、街の中心広場に面して建っていた。石造りの二階建てで、正面には薔薇を模した紋章が掲げられている。
扉を開くと、酒と鉄と羊皮紙の匂いが混ざった、いかにも冒険者らしい空気が流れ出てきた。
「……すごい人」
マルシルが小声で呟く。
「緊張しなくていいわ。登録は簡単よ」
そう言って受付へ向かうと、清楚な佇まいの女性が顔を上げた。
「いらっしゃいませ。冒険者ギルド、Roselia支部へようこそ」
この街には、美人ギルド嬢がいると言う噂があったが、リディア・マーカス――噂に違わぬ、凛とした美しさだった。
「新規登録をお願いしたいのですが」
「承知しました。お名前を」
「リュミエール・ノクスフィリア。人間族、魔法使いです」
その名を聞いた瞬間、リディアの指が一瞬止まったが、すぐに柔らかな微笑みに戻る。
「……珍しいお名前ですね。では、こちらに魔力署名を」
リュミエールが指先で水晶板に触れると、青紫の光が淡く広がった。周囲の冒険者たちが、ざわりと視線を向ける。
「魔力量……かなりのものですね」
「少しだけ、得意なだけです」
謙遜とも自己防衛ともつかぬ返答に、リディアは深く踏み込まなかった。
「登録完了です。現在、パーティ向けの討伐依頼がいくつか出ていますが……」
その時だった。
「お、空きが出たみたいだな」
背後から、落ち着いた男の声がした。
振り返ると、年季の入った装備を身に着けた男が立っている。片手剣と丸盾、そして背には弓。どれも使い込まれているが、無理に飾った様子はない。
アル・ディーンだった。
「こちらは?」
「新規登録の方です。ちょうど、あなた方のパーティと条件が合いそうな依頼がありますよ」
「へえ」
アルの視線が、自然とリュミエールへ向く。値踏みではない。生き残るために身についた、職業的な観察だ。
「魔法使い、か」
「ええ。前衛は得意ではないけれど、支援と索敵は任せて」
その言葉に、アルは小さく笑った。
「十分だ。うちは器用貧乏ばっかりだからな」
「アル、失礼よ」
すぐ横から、澄んだ声が飛ぶ。
純白の髪の少女――いや、雪族の魔法騎士、ミレーヌが腕を組んで立っていた。
「でも、魔法使いが増えるのは歓迎ね。ね、セルシア?」
「は、はい……。私は弓しか取り柄がありませんし……」
小柄なエルフ、セルシアが縮こまるように答える。
「そ、そんなことないですよ!セルシアさんは綺麗で妖精さんみたいです。」
マルシルが思わず声を上げると、セルシアは驚いたように瞬きをした。
「……ありがとう、ございます」
そのやり取りを、柔らかな笑顔で見守っていたのがメイベルだった。
「皆さん、とても……優しそうですね」
「優しい? あはは!」
豪快な笑い声と共に、巨大な盾を背負った獣人の女性が割って入る。
「命がけの仕事だぞ? でもま、楽しくやるのは大事だな!」
ヴァレリア・ラース。その存在感は、場の空気を一気に明るくする。
リュミエールは、全員の顔を一人ずつ見渡した。
――見える。
ぼんやりとだが、この仲間たちと歩む未来の断片が。
血も、涙も、危機もある。だが――誰も、今すぐ失われる未来ではない。
「……この依頼、私も同行させてください」
アルは一瞬だけ考え、そして頷いた。
「歓迎する。Roseliaタウンの外れ、旧鉱道に魔物が出てる。初仕事にはちょうどいい」
「ありがとうございます」
リュミエールは微笑み、マルシルの手をそっと引いた。
新しい街、新しい仲間、新しい旅。
予知の魔法使いは、その一歩を、今度こそ自分の意志で踏み出した。
――未来は、選び直せる。
そう信じるために。
ギルドを発って半刻ほど。
Roseliaタウンの外縁、崩れかけた石造りの入口が、問題の廃坑道だった。
「ここか……」
アルはしゃがみ込み、地面に残った痕跡を確かめる。
砕けた石、引きずられたような爪痕、そして――
「……羽根だな」
拾い上げたそれは、灰褐色で硬く、先端がわずかに石化していた。
「ゴブリンじゃない。オークでもない。飛行能力があって、地面を歩く時間も長い……」
アルの声は淡々としているが、そこには十年分の経験が滲んでいる。
ミレーヌが腰の愛刀〈雪月花〉に手を添え、静かに頷いた。
「この石化……爪先だけじゃないわ。岩肌そのものが変質してる」
「つまり?」
ヴァレリアが首をかしげると、セルシアが小さな声で続けた。
「……視線攻撃、です。石化の進行が、点ではなく面に広がっている……」
アルは一度だけセルシアを見て、短く「正解だ」と言った。
「コカトリスだな」
その名を聞いた瞬間、空気が一段引き締まる。
「鶏みたいな魔物ですよね……?」
マルシルが不安そうに尋ねる。
「見た目はな」
アルは苦笑しつつも、すぐに真顔に戻った。
「だが油断すると、一瞬で石像だ。視線を合わせるな。特に、開けた空間では」
メイベルが胸元の聖印をぎゅっと握りしめる。
「石化……治癒は……」
「完全に石になったら、聖水でも厳しい」
アルは正直に言った。
「だから、なるべく近づく前に仕留める」
リュミエールは黙って坑道の闇を見つめていた。
彼女の瞳が、わずかに青紫に光る。
――見える。
分岐路、天井の低い空洞、そして……羽ばたき。
「一体じゃないわ」
全員の視線が集まる。
「最低でも二体。片方は奥、もう一体は……待ち伏せの位置にいる」
「……どのくらい先だ?」
「三十歩。曲がり角の陰」
アルは一瞬だけ目を閉じ、すぐに判断を下した。
「編成を変える。セルシア、上段警戒。ミレーヌは前衛、ヴァレリアは盾役。
メイベル、石化を受けたら即後退支援。リュミエール、索敵と合図を」
「了解」
返事は短いが、迷いはなかった。
アルは最後に、マルシルへ視線を向ける。
「君は後方で、目を伏せて。無理はするな」
「……はい!」
坑道の奥へ進むにつれ、空気は冷え、湿り気を帯びていく。
足音が反響し、遠くで――かすかな、羽ばたきの音。
「来るぞ」
アルの低い声と同時に、闇の中で赤い瞳が二つ、ゆっくりと開いた。
石化の魔物、コカトリス。
その視線が交錯する前に――
冒険者たちは、それぞれの役割を果たすため、静かに踏み込んだ。
坑道の天井から、乾いた羽音が降ってきた。
「――来る!」
アルの低声と同時に、メイベルが一歩前へ出る。
聖印の刻まれた杖を床に突き立て、祈りを紡ぐ。
「慈悲深き地母神よ――我らを包む守護の円環を!」
淡い金色の光が半球状に広がり、前列を覆った。
ほぼ同時に、ヴァレリアが巨大な鉄盾を構え、獣のように低く唸る。
「よっしゃぁ……押し潰すぞッ!」
――ギャァァァッ!
闇の中から飛び出したコカトリスの視線が、結界に弾かれる。
石化の呪いが光の膜を走るが、侵食できない。
「今だ、ヴァレリア!」
アルの合図で、ヴァレリアが踏み込む。
大楯を前に突き出し、全体重とフェンリルの膂力を叩きつけた。
轟音。
コカトリスの陣形が、文字通り“押し崩される”。
「ギャッ――!」
体勢を崩した瞬間、その影から――
風が走った。
アルとミレーヌだ。
二人は視線を伏せ、互いの位置を一瞬で把握する。
言葉はいらない。呼吸だけで十分だった。
「――断ち切れ」
ミレーヌの囁きと同時に、雪月花が白銀の軌跡を描く。
アルの片手剣が、逆方向から交差した。
ザン、と乾いた音。
コカトリスの首が、ほとんど抵抗もなく宙を舞った。
石化の魔力が霧散し、胴体が崩れ落ちる。
「一体、撃破!」
しかし、終わりではない。
――上だ!
天井の暗がりから、二体目が急降下する。
翼をたたみ、嘴を突き出し、視線を解き放とうとした瞬間――
ヒュン、ヒュン、ヒュン!
三本の矢が、寸分違わず突き刺さった。
「……外しません」
セルシアの声は小さい。
だがその矢は、翼の付け根、喉元、そして眼窩。
コカトリスは悲鳴を上げる間もなく、
石の塊のように地面へ叩き落とされた。
ドン、という鈍音。
アルが一歩踏み込み、止めを刺す。
視線を合わせぬまま、確実に。
――沈黙。
坑道に残ったのは、荒い息遣いと、剣から滴る血だけだった。
「……終わった、の?」
マルシルが目を輝かせ、ぴょんと跳ねる。
「すごい!すごいです!本で読んだ討伐より、ずっと――!」
「静かに」
アルは即座に制したが、その口元はわずかに緩んでいた。
リュミエールは、少し離れた位置からその光景を見つめていた。
無駄がない。恐れがない。だが、慢心もない。
(……これが、シルバー?)
彼女は知っている。
今の連携は、並のゴールドパーティですら難しいことを。
役割の理解、判断の速さ、仲間への信頼。
それらが噛み合った時、等級など意味を失う。
「……見事ね、アル」
思わず漏れたその言葉に、アルは少し照れたように頭をかいた。
「慣れてるだけだよ。危険な相手ほど、基本に忠実に、だ」
メイベルは胸元で手を組み、ほっと息をついた。
「女神よ……誰一人欠けずに済みました……」
ヴァレリアは既に死体をひっくり返し、
「これ、食えるかな?」などと呑気なことを言っている。
セルシアは弓を下ろし、ほっとしたように肩をすくめた。
「……私、役に立ちましたよね……?」
「十分すぎる」
アルは即答した。
坑道の闇は、まだ奥へと続いている。
だが今、この一瞬だけは――
息詰まる戦いを越えた、確かな手応えが、
彼らの間に静かに満ちていた。
坑道の最奥は、空気そのものが変わっていた。
湿った鉄の匂いに混じって、鼻を刺す腐臭。
灯りをかざしたアルは、足元で止まる。
「……ドワーフだ」
そこには、鉱山労働者だったはずのドワーフの骸が、無残に転がっていた。
鎧は噛み砕かれ、骨は砕かれ、肉は――ほとんど残っていない。
さらに異様なのは、その奥だ。
先ほど倒したはずのコカトリスの死骸までもが、引きずられ、食い荒らされている。
「……おかしい」
アルの声が、わずかに低くなる。
「コカトリスを捕食できる奴が、この坑道にいる……」
一瞬の沈黙。
そして彼は即断した。
「全員、引くぞ。これは――」
言葉は、途中で叩き潰された。
――ゴォォォォォッ!!
天井を突き破るような咆哮。
坑道全体が震え、岩がぱらぱらと落ちる。
闇の奥から、影が現れた。
鷲の頭部、鋭い嘴。
前脚と翼は猛禽、胴体は筋肉の塊のような獅子。
耳は馬のそれを持ち、全身は異様な均整を保っている。
グリフォン。
しかも――
「……でかすぎる……!」
ヴァレリアが、思わず呟く。
全長およそ十メートル。翼を広げれば、坑道を塞ぎ尽くすほどの全幅。
明らかに、この坑道の“主”。
「散開! 逃走――」
アルが叫ぶより早く、グリフォンが翼を打った。
暴風。
メイベルの結界がきしみ、セルシアとマルシルが吹き飛ばされそうになる。
「守護を――っ!」
「セルシア、後退!」
矢は弾かれ、剣は届かない。
ミレーヌの斬撃すら、分厚い筋肉に阻まれる。
完全に、格上。
「……くっ……!」
リュミエールは歯を食いしばる。
仲間が削られていくのが、はっきりと見える。
(また……失う未来?)
――否。
彼女は、杖を強く握った。
「みんな、下がって!」
「リュミエール、やめろ!」
アルの制止を振り切り、彼女は詠唱を始める。
本来、坑道内で使うべきではない魔法。
魔力と体への負担の大きさから自らに“禁じた”はずの一手。
「死の兆したる北辰よ、7つの理を束ね。敵を撃て」
魔力が暴走する。
空気が悲鳴を上げる。
光の奔流が、グリフォンの胸部を直撃した。
――ギャァァァァァッ!!
確かに、ダメージは与えた。
だが、代償はあまりにも大きかった。
リュミエールの足が崩れ、膝から落ちる。
「リュミエール!!」
その瞬間。
怒りに燃えたグリフォンが、彼女へと跳んだ。
巨大な爪が、確実に“死”を描く軌道。
――間に合わない。
そう思った刹那。
アルが、飛び込んだ。
「――うおおおっ!!」
丸盾を構え、彼女を突き飛ばす。
次の瞬間、鈍く、嫌な音が響いた。
ズシャァァッ――!
グリフォンの爪が、アルの胴を引き裂いた。
「アル!!」
血が、壁に飛び散る。
彼の体が、地面に叩きつけられた。
「……っ……ぐ……」
呻き声。
それを見た瞬間、
ミレーヌの中で、何かが切れた。
「――許さない」
雪月花が、凍てつく光を放つ。
「断ち切れ絶刀――」
同時に、ヴァレリアが吠えた。
「アルを……アルをォォォッ!!」
フェンリルの血が、完全に覚醒する。
怒りが、力へと変わる。
二人は、同時に踏み込んだ。
氷刃が、関節を断ち。
鉄盾とツヴァイヘンダーが、胴を叩き潰す。
グリフォンの巨体が、悲鳴とともに崩れ落ちる。
――終焉。
洞窟に、静寂が戻る。
だが。
「……アル……」
洞窟の奥。
血溜まりの中で、アルは横たわっていた。
呼吸は浅く、意識も朦朧としている。
深く裂かれた傷から、血が止まらない。
メイベルが駆け寄り、必死に治癒をかける。
「ああ、アルさん!女神よ……女神よ……!」
ミレーヌは、歯を食いしばりながら、彼の手を握った。
「……バカ……こんなところで死ぬんじゃないわよ。」
ヴァレリアは、震える拳を握り締める。
リュミエールは、唇を噛みしめ、俯いた。
――また、選んでしまった。未来を。
洞窟の奥で、
重症に呻くアルの呼吸だけが、かすかに響いていた。
「何とか傷口は、、塞ぎ、、した、、後は、生命エネル、、」
いいかけて霊力を使い果たしたメイベルが昏倒する!
「メイベルさん!生命エネルギー、、って!」セルシアが頬を染める。
「それって房中術をしろってこと!」ミレーヌが気づく!
しかしグリフォンの気配が途絶えたことに気づいた坑道の魔物達が屍肉を求めて
押し寄せていた。
リュミエールは必死の思いで自らの予知力を振るう。防御力に優れたヴァレリアは魔物たちを押し留める中核だ。
その援護にセルシアの弓と指揮の要としてミレーヌの魔法騎士としての総合力の高さが必要になる。魔法使いである彼女はこうした
不慮の乱戦には不向きだった。そして彼女は決断した。
「みなさんは防御お願いします!私がアルさんに房中術をします。」
リュミエールは、薄暗い坑道の隅で呼吸を整えた。目の前には致命傷を負ったアルの姿がある。メイベルは限界まで霊力を行使し、昏倒。ミレーヌとセルシアはヴァレリアと共に迫りくる魔物の群れを押し留めるのに必死だ。彼女の魔法ではこの窮地を脱することはできない。唯一残された手段──房中術。予知の力でそれが最善だと告げる。
躊躇する時間はない。リュミエールは決意を固め、震える指で衣服を一つひとつ丁寧に脱ぎ始めた。長い黒髪が滑るように肩から零れ落ちる。外套が剥がれ、ローブが滑り落ちる。その下からは予想外に健康的な魅惑の肢体が現れた。
しかし今はそれを恥じらう暇もない。すべての布地を取り払い、リュミエールは裸身のままアルの傍らに膝をついた。
冷たい洞窟の空気が彼女の肌を刺す。それでも彼女は羞恥を押し殺し、ただ眼前の任務に集中しようとする。
「……ごめんなさい。あなたの意思もなく。でも、これは……」
掠れた声で謝罪しながら、彼女はアルの側へ這い寄った。戦闘の興奮と恐怖が入り混じる中で、奇妙な冷静さが湧き上がってくる。予知の魔法使いとして彼女は何度も残酷な運命を見せつけられてきた。それを変えるために必要な行為ならば……たとえそれが房中術であろうとも躊躇しない。
「うぅ……」
微かに呻くアルの声が聞こえた。リュミエールは顔を真っ赤にしながらも、唇を噛みしめる。これが初めての経験ではない。しかし好意のある男性に対して積極的に行うというのは……内心動揺しきりだ。
(あなたが生きていられるなら……私は……)
自己暗示のように心の中で呟きながら、リュミエールはアルの股間へと顔を埋めた。最初は慎重に舌を這わせる。彼が反応してくれることを願いながら丁寧に舐め回す。傷ついた身体に戸惑いながらも次第に刺激を与え始める。
彼女にとって人生初めてのフェラチオである。濃いオスの匂いに頭がクラクラしそうだ。
「ん……ふ……」
掠れた喘ぎ声とともにアルの下半身が僅かに痙攣した。予知で導いた行動だが実際に成功するかどうかわからない。リュミエールは額に汗を浮かべながら作業を続ける。
徐々に彼のペニスが固くなってきた。死の淵にあったはずなのに生命力を感じ取ることができる。ぐったりとした子ネズミのような姿だった彼のイチモツが今はぐんっと立ち上がり聳え立つ!
「ああ、アルに私の生命エネルギーが流れ込んでいるんだわ」
これが房中術の効果だと信じて疑わないリュミエールは更に大胆になった。
(もっと……もっと強く……)
自分でも信じられない大胆さでペニス全体を口腔内へ含む。唾液と吐息による温もりによってアルの下半身が確実に熱くなるのを感じ取りつつ必死になって奉仕する。
「……っ!」ドビュッドビュッ
突然アルが小さく震えたかと思うと大量の精液が放出された。
人生で、初めて、口の中に、男の精液の味を感じた。それは強烈な匂いと独特の感触だった。
予想以上だった量に驚きつつも慌てて飲み干す。苦味はあるものの嫌悪感はない。むしろ何か得体の知れない満足感すら感じてしまう。
(これで……少しは?)
一息つきつつ確認したところ確かに若干ではあるものの彼の傷口周辺には癒し効果が出始めている。しかしこれだけで終わるわけにはいかない。体内での結合によりさらに大きなエネルギー供給ができるはずだ。
荷物の中から肌を守るためのスキンオイルを取り出した彼女は自らの膣の中にそれをたっぷりと塗り付けた。
「準備できたわ……」
決意表明とともに彼女は仰向けになったアルの上へ跨ろうとする。恥辱と使命感との狭間で葛藤しながらも自分の秘部を慎重に押し当てた。
クチュズブブブ
「ああっ!」彼女は処女ではないが、その大きさは初めて経験するものだった!
痛み混じりではあるものの徐々になじんできた内部へ侵入してゆく感触に戸惑いつつも腰を落としていく。
「くぅん…アルさんに気持ちよくなってもらわなきゃ…っ!」という嗚咽混じりの悲鳴が漏れてしまったものの止まることはない。
リュミエールは痛みをこらえて、自ら弾むように腰を振った。乳房が揺れ尻が揺れる。最低の売春婦のような行為を魔法使いである自分がしている。しかし、恥じらっている余裕は無い。リュミエールは懸命に腰を振った。「アルさん……アルさん……!」
一際大きく上下運動するうちにアルも少しずつ反応を見せ始めたようだ。これまでぐったりしていた彼の表情に微かな変化が見て取れるようになったのだ。意識混濁状態ではあるものの肉体的には活性化されてきている証拠だろう。
「ああっ」リュミエールは安堵の吐息を漏らしながらも依然として腰振り動作を止めず続けた。
ミレーヌたちは今まさに魔物たちを抑え込むために奮闘中だ。
「お願いよ、アルさんのためなの!私の中に出して、私の体とカイロをつなぐために、子宮にあなたの精液を流し込んで!」
リュミエールは泣きながら叫んだ!
「ああっアルさん!」
ドピュッドピュッブシャー
ビュッビュー グッグチャリュリュプププ
溢れ出るほどの大量射精と共に激しい快感が走った。同時に彼女の腹部には暖かい生命エネルギーが流れ込んでくる感覚があった。
アルとリュミエールの魔力回路がつながる。後はこれを回転させるだけだ。そのためには激しいセックスの応酬が必要になる。
しかしリュミエールは体力を使い果たして、ぐったりとしている。
「リュミエール、、君が俺に房中術をしてくれたのか?」
アルはリュミエールを抱きしめた。リュミエールの腹に挿したペニスを起こし、彼女を寝かせて、騎乗位から正常位に姿勢を変えた。「リュミエール、すまない。君にこんなことまでさせてしまって」
「アルさんに、今はみんなが戦っている。私たちの魔力回路が回るまでセックスして」
リュミエールは催淫の魔法をアルにかけた。
「アル、、そんなもの飲ませたら俺は君を!」
「かまいませんめちゃくちゃにしてください!」
アルはリュミエールの股間に肉棒を突き入れた。リュミエールの悲鳴と歓喜の声が入り混じる。
「くっあ あ゛っ堕ちちゃう、お゛ぉッ!?ほぉーー❤️お゛ッ❤️おぉっいぐぅっ!」
彼女は涙を流しながらも自らも貪欲に動いた。
彼の背中に爪を立てて必死につかまるようにしがみ付きながら抽送を受け入れるのである。
パンッパァアンッ!
肌同士が打ち付け合う音と共に子宮口まで届くほどの深突きを与える!
「とぶ、ッ❤️とんじゃ、うう❤️犯されて、イくッ♡」
アルがそのたびに強く押し込んでくる感触によってもたらされる快楽によって思考力さえ奪われてゆく。もう何も考えられないほど幸せだった。
やがて再び膨れ上がる亀頭を感じ取り全てを受け入れようと決意する。
「イクゥウウウッ!」
「リュミエール❤️グオォォ!」ドビュッドビュッ
再び爆発的な射精によって最奥部分でたっぷりと注ぎ込まれた熱い液体を受け入れる。
「しゅごい、いぐぅっ❤️アルさん、私の中にたくさん……」
快楽と同時に体力の限界の向こう側までリュミエールは達していた。
いっぽうでアルは完全に回復し覚醒して何よりも強くセックスを求めている状況だ。最低でもあと3回、彼とセックスをしなくては、、、。しかし思うように体が動かない。。そんな彼女の危機を救ったのは従者のマルシルだった!
まだ、幼い体で全裸になり、自分からアルの体に飛び込んでいったのだ
「リュミエール様……わたしも……」
幼い声が震えながらもしっかりと響く。
リュミエールの視線の先には、衣服を全て脱ぎ捨てたマルシルの小さな体があった。
肌は透き通るように白く、未成熟な乳房は申し訳程度に膨らんでいる。
股間にはまだ産毛すら生えそろっていない柔らかな丘が控えめに広がっていた。
それでもマルシルの目に宿る決意は揺るぎない。
リュミエールのために、そしてこのパーティのために自分ができることをするという強い意志が燃えていた。
「マルシル!だめよ……あなたはまだ……」
リュミエールは慌てて制止しようとしたが、自身の体力が底をついているため声に力がこもらない。
「あの日、リュミエール様が私の命を拾ってくださいました。だから私も、、」
マルシルは首を横に振ると、小さな足を踏み出してアルに向かって歩み寄っていく。
アルは未だ恍惚とした表情で虚空を見つめながら獣のように息を荒げている。
催淫魔法と房中術の副作用で理性が完全に飛んでおり、ただ本能のみが彼を支配していた。
だが仲間であるマルシルが近づいてきていることは認識できているようで、本能的に彼女に目を向けた。
「アルさん…私をリュミエール様の代わりにしてください。…」
マルシルは怯えつつも勇気を振り絞ってアルの逞しい胸に飛び込んだ。
普段なら絶対にありえない大胆な行動だが、この極限状況下において彼女なりの覚悟を決めた結果だった。小さな体をぎゅっと押し付けるように抱きつくと、アルは反射的に彼女を強く抱きしめ返した。
「ひっ……!あぁ……!」
想像以上の剛力と圧倒的な体躯に戸惑いながらもマルシルは必死で耐える。アルの肌からは汗と血の混じった強烈な匂いが漂ってきて、思わず咳き込みそうになる。しかし彼女は歯を食いしばってそれに耐え続けた。
「マルシル、、まるで子供みたいな身体をしているな」
「わたしも……わたしも役に立ちますから……だから……」
そう言うやいなやマルシルは自らアルの唇にキスをした。未熟でぎこちない口づけだったが、そこに込められた献身と愛情は確かであった。
アルはその衝撃で一瞬正気を取り戻しそうになったものの、やはりすぐに欲望の波に呑まれてしまい、「ウオォォ!」と野太い雄叫びとともに猛然とマルシルを押し倒した。
「きゃっ!」
地面に叩きつけられるような勢いで押し倒され、華奢な体が軋む。背中全体に石ころや砂利が当たる痛みを感じながらもマルシルは次の瞬間訪れるであろう衝撃に身構えた。
ヌプリ……!
「あっ……!?んくぅううっ!!」
予告なしに灼熱の楔が彼女の小さな秘所を貫いた。
全く濡れていないどころか未使用だった穴に対し暴力的なまでの質量と速度で強引にねじ込まれる。当然ながらその結果として走るのは筆舌に尽くしがたい激痛であった。
「あうっ!いっ……!ぐぁああッ!!」
まだ柔らかい処女膜は呆気なく引き裂かれていき鮮血が滲み出てくる。
膣壁が千切れそうなほどの強烈な圧迫感に苛まれマルシルの身体はがくがく痙攣しっぱなしだった。
「あ゛ぐっ♡♡ あ゛っ♡♡ いだぃっ♡♡ あ゛~ッッ!!♡」
涙と鼻水が止めどなく流れ出し顔中ぐちゃぐちゃになってしまう。
それでもなんとか意識を保ち続けようとする。
(だめ……まだ……)
苦悶の表情を浮かべつつもそれでも必死で耐え続けるマルシル。
苦痛からついには気絶してしまうがなお止まらない剛直によって何度も叩き起こされてしまうこととなる。
ズブリュッ! バチンッ!
「ひぎゃああっ!!??」
子宮口まで到達した凶悪なカリ首がGスポット付近まで引き抜かれる際に膣内粘膜全体を擦り上げる!
強烈な摩擦刺激、内臓ごと引きずり出されるのではないかと思えるほどの衝撃が襲いかかってくる。
肉体的苦痛だけでなく精神的にも追い詰められることとなった。
「うぁあああっ!?お腹が破けちゃいますぅううっ!」
悲鳴にも似た叫び声を上げて必死にもがくもののアルは一切容赦することなく執拗に責め立ててくる。
まるでちんぽで、彼女を殺そうとしているかのようだった。
房中術の高速回転のエネルギー循環の中で幼い身体を無慈悲に蹂躙していくだけだ。
「いやぁああっ!ゆるしてくださいぃいっ!」
しかしいくら懇願しても聞き入れてもらえることはなかった。
「あぅうう……いやぁああ……」
それどころかますます勢いを増していく一方であった。
まるで嵐に翻弄される小舟のような有様!
「許してください……許してぇええ……!」
泣き叫ぶような声で哀願するが一向に収まる気配はない。
むしろより一層激しさを増していったようにすら思えた。
「マルシルすまん!」突き上げながらアルの意識がもどった。
「いいんです!私の中に出して、そして目覚めてください!」マルシルが叫ぶ!
アルはふとい腕で彼女の小さい腰をがっちりと抱きしめて最後の突き上げを行った。
そして……
「うおぉおおおお!!」ドビュルルルーーー!!!!
大量の精液が少女の小さな身体の最奥に注ぎ込まれた。
「お、犯されてイク❤️いぐうっ、っl」
熱い奔流が胎内を満たしていく感覚にマルシルは絶叫した。
そして、まばゆい光がアルを包み彼は命の危機を脱したのだった。
エピローグ
坑道を抜けたとき、朝焼けの空が眩しかった。
血と汗に汚れた身体を風が洗い流し、一行の靴音だけが静かに響く。
アルはまだ杖をつきながらも自ら歩き、前夜とは別人のように穏やかな目をして仲間たちを眺めていた。
リュミエールはフードを目深に被り、時折潤んだ瞳を隠す。
マルシルは疲労でほとんど眠りかけているが、その手はしっかりと主人の袖を掴んだままだ。
「……生き延びたな」
ヴァレリアが感慨深げに呟く。
獣人特有の鋭敏な嗅覚でも、もう血の匂いは検知できない。
ミレーヌは雪色の髪を揺らし、前方を見据えた。
「Roseliaの門が見えてきました。――勝利の凱旋です」
セルシアが矢筒を抱きながら、控えめに微笑む。
「家に帰ったら……蜂蜜入りのお茶を淹れますね」
メイベルはまだ蒼白い頬で祈りを捧げた。
「どうか今日という一日が、明日へ続いていきますように」
午前九時。冒険者ギルド【薔薇の泉亭】。
報奨金を受け取るよりも早く、一行は二階の大食堂へ雪崩れこんだ。
テーブルに並ぶのは揚げジャガイモの盛り合わせ、香草チーズを載せた黒パン、そして巨大な蒸し鳥の丸焼きのようなバジリスクの照り焼き。
「祝杯だ!」
ヴァレリアがジョッキを掲げると、他の五人も続く。
アルが照れくさそうに声を張った。
「――今回ばかりは素直に言わせてくれ。みんなのおかげだ。命を預けた甲斐があった」
「預けただなんて」
ミレーヌが眉尻を下げて笑う。
「預けたのではない。共に分け合ったのです」
リュミエールは静かに頷いた。
「ええ……未来を選択するのは一人ではないと、身を以て学びました」
マルシルがフォークを握りしめながら叫ぶ。
「わたしも――! これからいっぱい勉強します! そして必ず皆さまの力になります!」
セルシアは湯気の立つティーカップを置き、囁くように宣言した。
「もっと速く正確に矢を射る練習をします」
メイベルは祈りのポーズを崩さずに微笑む。
「わたしは蘇生魔術を体得します。仲間が再び立ち上がれるよう」
アルは改めて全員を見渡した。
ミレーヌと2人きり始めた冒険、1人、また1人と仲間が増えてパーティらしくなってきた。
十年前の少年が憧れた“最高のチーム”は、今まさに眼前にある。
「――よし。正式にパーティ名を決めよう」
「おお?」
ヴァレリアが片眉を上げる。
アルは胸を張り、声を張り上げた。
「『Roseliaサバイヴァーズ』! どんなことがあっても生還する者たちだ」
しばしの沈黙の後、椅子を蹴る音と共に拍手が巻き起こった。
「いいじゃない」
「素敵です」
「アルらしくていいですよ!」
ミレーヌが片手を差し出す。
「アル隊長。ご指示を」
アルは照れ笑いしながら、その手を握った。
「まずは全員、生きて帰る。それが第一目標だ。――行くぞ、Roseliaサバイヴァーズ!」
「おう!!」
朝陽が差し込む窓辺で、七つの影が重なり合った。
物語はここで終わらない。
次の夜明けを目指して、再び彼らは歩き出す。