※この作品はR-18です。

冒険者はつらいよ 冒険者歴10年選手の日常とエロス   作:みなぽん

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小さなマルシルの小さな冒険⭐️

アル ディーン 本編の主人公、年齢30歳 キャリア10年の冒険者。等級は10年かかってやっとシルバー片手剣と丸盾、半弓なども器用に使う。サバイバルや罠の解除にもたけていて、簡単な魔法も使える一言で言うと器用貧乏な男。

 

ミレーヌ エルフェンリート 年齢45歳  雪族で見た目はティーンエイジャーに見える。純白の髪の清楚系魔法騎士の彼女は一見すると清楚で優しい常識人だが愛刀雪月花から放つ剣技は凄まじい。攻撃魔法も使えるオールラウンドプレイヤー、アルとは古い付き合い。

「アルったらもっと私を頼っていいんだからね」「断ち切れ絶刀!雪月花!」

 

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セルシア ミストラル 年齢81歳 エルフ族 銀の髪に、氷のように澄んだ瞳。小柄な体躯だが百発百中で獲物を射抜く弓の達人。優秀な兄弟たちのもとで育ったせいか自己肯定感が極めて低い。すぐに卑屈になっていじける癖がある。

 

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「私の矢には正義を貫く力がある」「私はグループのお荷物ですから、邪魔になったら捨てて行ってください」

 

メイベル・リングベル。年齢20歳 リーキスト教団の聖導女 聖印の刻まれた杖を抱え、柔らかな雰囲気を纏っている娘。

回復系魔法を使う、性格的にも心優しく100%の癒し系。戒律に従順でアルへ寄せる恋心に罪悪感を感じている。

 

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「慈悲深き地母神よこのものに癒しの光を!」「ああ、女神よお許しください。私はまた淫で邪な感情を」

 

リディア マーカス 冒険者ギルドの受付嬢 清楚で真面目なギルドのアイドル的存在。

「冒険者に大事な事は生き残ることです。無事のご帰還をお祈りしています。」

 

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ヴァレリア・ラース 獣人種 31歳

フェンリルの血を宿す黒髪の女魔狼騎士。食欲旺盛な食いしん坊でグラマラスボディ!天真爛漫な性格で感情の爆発で強くなる。

基本的にいろんな欲望に対して貪欲なタイプ。強いフィジカルで巨大な鉄盾と長剣ツヴァイヘンダーを軽々と扱う重装歩兵

「お腹いっぱいになったから、私はとっても元気だゾ!(^ ^)こい!フェンリルの力見せてやる!」

 

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リュミエール・ノクスフィリア、人間族、22歳 魔法使い

リシリオン王国の宮廷魔法使いであったが出奔。珍しい予知能力の使い手。

彼女は知っている。未来を予知する事が必ずしも幸福な未来を招かないことを。

彼女は、仲間を失いたくないばかりに時に自己犠牲的な行動に走ることがある。

「私は未来を選択することが怖いのです。大切な人、もう誰も失いたくないから。」

 

 

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マルシル・チェル 15歳 ??? 雑用係

リュミエールが旅の途中に拾った身寄りのない少女。

彼女の亡き妹のマーガレットの面影がある。

「私はリュミエール様に拾っていただいた命、リュミエール様のためにこの命を捧げます。」

 

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夜は静かだった。

 

Roseliaタウンの外れ、冒険者向けに貸し出されている小さな家。

石造りの壁は昼間の熱をわずかに残し、二階の寝室には蝋燭の匂いと、干し草を詰めた寝台の軋む音だけがあった。

 

隣の部屋では、マルシルが規則正しい寝息を立てている。

その音を隔てる薄い壁の向こうで――

 

「……っ……」

 

リュミエール・ノクスフィリアは、汗に濡れた額を歪めていた。

 

喉が、かすかに震える。

 

「……やめ……て……」

 

返事はない。

あるのは、夢。

 

否――

彼女にとっては、何度も何度も繰り返される「記憶」だった。

 

――――――

 

青い空。

穏やかな風。

 

故郷の街は、いつも通りだった。

 

石畳の道、露店の果物、子供たちの笑い声。

城壁の上には、王国の旗がはためいている。

 

だが、彼女は知っていた。

 

空の端に、歪みがある。

見てはいけない未来が、すでに“見えて”しまっている。

 

(来る……)

 

その夜、彼女は予知夢を見た。

 

巨大な影。

人の形をしていながら、人ではないもの。

 

――キュプクロス。

 

一本の棍棒を引きずり、城壁を越え、街を踏み潰す存在。

 

彼女は、震える手で玉座の前に立った。

 

「陛下……郊外のルクセンの街は、二日後に滅びます」

 

宮廷は、凍りついた。

 

「ルクセンの住民の即時避難を。

 そして王立騎士団の派遣を……でなければ、死者が――」

 

疑いの視線。

恐怖。

しかし、彼女は宮廷魔導士だった。

予知の的中率は、これまで一度も外していない。

 

命令は、下された。

 

街は空になった。

人々は涙を流しながら、家を捨て、避難した。

 

彼女は、それを見届けた。

 

(これで……救える)

 

二日後。

 

地鳴り。

 

城壁が、紙のように砕ける。

 

――来た。

 

キュプクロスは、予知通りの姿で現れた。

塔ほどの身長。

分厚い皮膚。

巨木のような棍棒。

 

街は、壊滅した。

 

家々は踏み潰され、石造りの建物は玩具のように砕かれる。

しかし、住民は見事に避難していた。それを成したのは!

城門前に、整列する影。

 

王立騎士団。

 

銀の鎧。

赤いマント。

彼女が派遣を具申した者たち。

 

「陣形を組め!

 市の外への巨人の追撃は阻止する!」

 

彼らは、逃げなかった。

街の人々を守るために、残った。

「ギョアギョアギョアギョアギョア」

キュプクロスが、笑った。

 

それは、獣のような声だった。

 

巨大な棍棒が、振り下ろされる。

 

――ドンッ。

 

一人の騎士が、壁に叩きつけられる。

骨が砕け、鎧が歪み、赤いものが飛び散る。

 

「ぎゃあああっ!」

 

次。

 

遊び半分だった。

 

掴み上げ、放り投げ、叩き潰す。

 

騎士たちは、兵力ではなかった。

ただの――玩具だった。

 

彼女は、声を失った。

 

(違う……こんな未来は……)

 

そのとき。

 

城壁の上。

 

巨大な弩が、軋む音を立てる。

 

操作していたのは――

 

「……マーガレット……?」

 

妹。

 

見習い騎士の、マーガレット。

 

小柄な体で、必死に弩を引き絞っている。

 

「逃げない!私だって姉さんの妹なんだ……!」

 

矢が放たれた。

 

巨大な矢が、キュプクロスの肩に突き刺さる。

「ギョ!」

初めて、怪物が痛みに唸った。

 

「やった……!」

 

その笑顔が――

 

最後だった。

 

キュプクロスの棍棒が、横薙ぎに振るわれる。

 

弩ごと。パンッと何かが破裂するような音。

 

マーガレットの体は、血煙を残し潰れた。

 

血と肉と、鎧の破片が、壁に貼りつく。

 

「……ぁ……」

 

声にならない叫び。

 

彼女は、膝から崩れ落ちた。

 

街は救われた。

 

住民は生きている。

 

――マーガレット達を除いて。

 

彼女の妹が。死んだ。

彼女が予言しなければ、街の人は死んだかもしれないが、妹は助かったはずだ。

 

――――――

 

「――っ!!」

 

リュミエールは、跳ね起きた。

 

荒い呼吸。

喉が痛い。

指先が、冷たい。

 

部屋は暗い。

壊滅した街も、血の壁も、ない。

 

ただ、小さな寝室と、夜の静けさ。

 

「……また……」

 

彼女は、胸を押さえた。

 

選んだ未来。

正しかった未来。

 

それでも、

あの光景は、決して消えない。

 

小さな足音が、廊下をきしませた。

 

薄い扉が、そっと開く。

 

「……リュミエール様?」

 

寝室に差し込む月明かりの中で、マルシルは立っていた。

夜着のまま、寝癖もそのまま。

不安そうに、しかし迷わず、彼女を見つめている。

 

「……また、夢……見てたでしょ」

 

リュミエールは答えられなかった。

喉が詰まり、言葉が形にならない。

 

マルシルはそれ以上何も言わなかった。

ただ、ベッドの端に腰掛け、そっと腕を伸ばす。

 

小さな体。

温かい体温。

 

そして、ためらいがちに――

ぎゅっと、抱きついた。

 

「……だいじょうぶです」

「ここにいます」

「ひとりじゃ、ないですから……」

 

その仕草は、あまりにも――

 

記憶の中の妹と、重なった。

 

必死に背伸びして、鎧の裾を掴んでいたマーガレット。

不安な夜、同じようにこうして、抱きついてきた感触。

 

「……っ……」

 

リュミエールの視界が、滲んだ。

 

堰を切ったように、涙が溢れ出す。

 

「……ごめんなさい……」

「ごめん……なさい……」

 

誰に向けた言葉なのか、自分でも分からなかった。

 

マルシルは、ぎゅっと力を込める。

小さな腕で、精一杯。

 

「謝らなくて、いいです」

「リュミエール様は……いつも、守ってくれました」

 

その声は、震えていたが、確かだった。

 

リュミエールは、崩れるように彼女を抱き返した。

 

まるで、失われたものを取り戻すように。

失ってはいけない“今”を、確かめるように。

 

「……マー……」

 

名を呼びかけ、途中で止める。

 

代わりに――

 

「……マルシル……」

 

その名を、何度も。

 

「……私は……」

「また、失うのが……怖い……」

 

マルシルは、胸に顔を埋める。

 

「……失いません」

「だって……私、リュミエール様と一緒に……生きますから」

 

子供のような、まっすぐな言葉。

 

それが、どれほど救いになるかを、彼女は知らない。

 

リュミエールは、静かに涙を流しながら、微笑んだ。

 

(……ああ)

 

(この子は――)

 

(“二度と失いたくない現在”だ)

 

夜は、まだ深い。

 

だが、彼女の胸の中には、確かな温もりがあった。

 

それだけで――

今は、十分だった。

 

庭先に即席の訓練場が作られたのは、リュミエールが借りた小さな家に落ち着いてから三日目の朝だった。

 

地面に杭を打ち、縄を張り、木箱や丸太を並べただけの簡素なものだが、そこに集まる顔ぶれはやけに本格的だった。

 

「……では、まずは基礎からいきましょうか」

 

リュミエールは魔女帽を脱ぎ、黒髪を一つに束ねて言った。

その表情は柔らかいが、どこか教師の顔をしている。

 

正面に立つマルシルは、両手を胸の前で握りしめ、こくりと頷いた。

 

「は、はい! が、がんばります!」

 

――まずは、魔法。

 

「魔力は“流す”ものです。力を込めすぎてはいけません」

 

リュミエールは、指先に淡い光を灯してみせる。

小さく、安定した魔力の粒。

 

「呼吸と同じ。吸って、吐いて……」

 

「す、吸って……吐いて……」

 

マルシルも真似をする。

額にしわを寄せ、必死に集中――

 

「……えいっ」

 

ぽん。

 

音と同時に、指先から出たのは――

線香花火にも劣る、かすかな火花。

 

「……」

 

沈黙。

 

「……あの……今の、成功ですか?」

 

「……うん。魔力は、出ていますね」

 

リュミエールは一瞬言葉を選び、優しく付け加えた。

 

「ただ……少し、情熱が迷子です」

 

「め、迷子……」

 

マルシルはしょんぼり肩を落とした。

 

 

次は、冒険者の心得。

 

「冒険ってのはな、無理をしないことが一番大事なんだ」

 

ミレーヌは腕を組み、少し低い声で語る。

 

「危ないと思ったら引く。嫌な予感がしたら引く。

それが生き残る秘訣よ」

 

「は、はい!」

 

「じゃあ問題。洞窟で変な音がしたら?」

 

「えっと……えっと……」

 

マルシルは必死に考え、

 

「……すす、進みます?」

 

「だめ!」

 

即答だった。

 

「それは“死にに行く”選択ね」

 

「ひっ……」

 

「正解は“止まる”“様子を見る”“帰る”のどれかよ」

 

ミレーヌは苦笑しながら、頭を撫でる。

 

「まぁ、最初はみんなそんなものよ」

 

 

次は、剣。

 

アルは木剣を二本持ち、一つをマルシルに渡した。

 

「力はいらない。姿勢と、重心だ」

 

「こ、こうですか?」

 

構えた瞬間――

 

ぐらっ。

 

「うわっ!」

 

マルシルは自分の足につまずき、見事に前のめり。

 

アルは即座に腕を伸ばし、襟首を掴んで引き戻す。

 

「おっと」

 

「す、すみません……」

 

「いや、今のは普通。村娘なら上出来だ」

 

フォローになっているのかいないのか、微妙な慰めだった。

 

 

次は、弓。

 

セルシアは真剣だった。

教えることに関してだけは、自己肯定感が少し上がる。

 

「弓は……力じゃ、ありません。姿勢と……集中です」

 

「は、はい……!」

 

マルシルは弓を引く。

 

――が。

 

弦が、びよん。

 

矢は、ぽとり。

 

足元に落ちた。

 

「……」

 

「……あの……」

 

セルシアは一瞬目を泳がせ、

 

「……だ、大丈夫です。最初は……みんな……その……」

 

「……セルシアさんも、最初そうだったんですか?」

 

「………………」

 

セルシアは、そっと目を逸らした。

 

「……い、今は関係ありません」

 

 

最後は、回復魔法。

 

メイベルは一番優しかった。

 

「癒しの魔法は、祈りです。気持ちが大切なんですよ」

 

「はい……女神様……」

 

マルシルは目を閉じ、両手を合わせる。

 

「慈悲深き……えっと……」

 

長い沈黙。

 

「……女神様……その……」

 

ぴくりとも何も起きない。

 

メイベルは微笑んだまま、

 

「……あ、焦らなくて大丈夫です。

女神様も、きっと“あ、この子は今考え中だな”って思ってます」

 

「そ、そうでしょうか……」

 

 

一通り終わった頃には、マルシルは地面にへたり込んでいた。

 

「……わ、私……」

 

「向いてない……ですよね……」

 

ぽつりと呟く。

 

アルはしゃがみ込み、目線を合わせた。

 

「向いてないかどうかは、まだ分からない」

 

ミレーヌも頷く。

 

「少なくとも、逃げなかった」

 

セルシアは小さく微笑む。

 

「……それだけで……十分、すごいです」

 

メイベルは、そっと手を握る。

 

「一生懸命な人は、ちゃんと守られますよ」

 

マルシルの目に、涙が溜まる。

 

「……が、がんばります……!」

 

その宣言に、誰かが小さく笑った。

 

完璧じゃない。

強くもない。

才能も、たぶん、ない。

 

けれど――

 

その不器用さが、どうしようもなく可愛くて。

 

だからこそ、

彼らは今日も、また教えるのだった。

 

夕暮れが、Roseliaタウンの外れを淡い橙色に染めていた。

 

家の中では、アルたちが夕食の支度をしている。

干し肉を炙る匂い、パンを割る音、ミレーヌとヴァレリアの他愛ないやり取り。

その輪の中に、マルシルの姿はなかった。

 

――みんな、優しすぎる。

 

マルシルは一人、街道を外れた草地を歩いていた。

胸の奥に溜まったものを、うまく言葉にできないまま。

 

(私……何もできてない……)

 

魔法は失敗、剣は振れず、弓は落とし、回復魔法は祈る前に言葉を忘れる。

それでも彼らは笑ってくれた。怒らなかった。見捨てなかった。

 

――それが、つらかった。

 

「……一つくらい、できること……」

 

ギルド掲示板の隅で見た、簡単な張り紙。

《街道脇・スライム一体。初心者可》

 

危険じゃない。

誰にも迷惑をかけない。

成功すれば、胸を張って「役に立てた」と言える。

 

そう思って、ここまで来てしまった。

 

 

草むらの向こう、ぬめりを帯びた音がした。

 

「……あ、いた……」

 

スライムは、確かに一体だけだった。

半透明の体を、のそのそと揺らしながら、石の上を移動している。

 

「だ、大丈夫……スライム……」

 

震える手で、短いナイフを構える。

アルに借りたものだ。重くて、少し心強い。

 

「え、えいっ!」

 

踏み込み――

 

……外れた。

 

ナイフは、ぷにり、と弾かれ、スライムの体表に沈み込みもせず、横へ滑った。

 

「えっ……?」

 

次の瞬間。

 

ぬるり。

 

 

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スライムの体が伸び、半液状の触腕のようなものが、マルシルの足首に絡みついた。

 

「きゃっ!?」

 

引き剥がそうとするが、力が逃げる。

粘性のある感触が、靴ごと、足を引き止める。

 

「や、やだ……!」

 

さらにもう一本。

腕に、腰に、絡みつく。

 

(おかしい……スライムって……こんな……)

 

焦りで、呼吸が乱れる。

魔法を使おうとしても、頭が真っ白になる。

 

「ひっ……!」

 

バランスを崩し、地面に膝をついた瞬間、

スライムはゆっくりと体積を広げ、包み込むように迫ってきた。

 

冷たく、重く、逃げ場がない。

 

(だめ……私……)

 

胸の奥で、恐怖が弾ける。

 

――助けて。

 

声にならない叫びが、喉の奥で詰まった、

 

ふにゅり……ぬとぉ……

靴底から伝わる感触が足裏へ侵入してきた途端、全身の毛穴が逆立った。冷たい──のに熱い。ゼリーの膜が肌の温度を奪いつつ、内側から灼熱で焼き返してくる矛盾。

 

「や、やだ……取れない……!」

 

膝を折った拍子に露出した素肌へと、粘性が這い上がってくる。ショーツのゴム口まで到達した異物を恐れて股を締めるが、くちゅっという水音とともに簡単に隙間を探り当てられた。

 

――ぬるんっ!

 

「ひぁっ!?」

 

指一本どころか掌全体が潜り込んだような圧迫感。スライムは複数の触手を出し入れしながら恥丘の膨らみを押し上げ、敏感な溝に沿って円運動を始める。くぷ……くぷっ……。

 

(だめぇ……そこ擦られたら……)

 

初潮を迎えて2年しか経たない幼膣は自己防衛の反射だけで湿り始めてしまう。自分でも触れることが稀な粘膜が、得体の知れぬ軟体生物にまさぐられている──羞恥と恐怖で頭は真っ白なのに、なぜか腹部の奥が甘く痺れてくる。

 

ぷちゅん……。

 

「やっ……ぁあ! なか……入りっ……!!」

 

未通の狭路へ細い蛇身が潜り込んだ瞬間、世界が裏返った。圧迫よりも先に訪れる開放感。排泄にも似た妙な爽快感のあとで遅れて鈍痛。ところがスライムは痛覚を麻酔するかのように微弱電流を帯びており、痛みより快美のみが鋭敏に脳へ駆け抜けた。

 

ビリッ……!

 

「あ゛っ!!」

 

甲高い悲鳴を咽喉が噛み殺す。触れられれば触れるほど内壁が潤いを増していく。スライム自身も分泌液を取り込みながらさらに密着度を上げ、まるで身体内部を作り替えようとしているかのようだった。

 

――じゅぷっ ぢゅぷっぢゅぷっ

 

小陰唇を左右に押し分けながら出入りを繰り返す抽送音が耳朶まで犯す。少女の意思を無視し続ける往復運動に比例して、蜜孔は驚くほど柔軟に拡張されてゆく。粘体は遂に拳大ほどの塊となり、子宮口をついばむようにキスした。

 

トクン……

 

「んぅ……深ぁ……っ」

 

骨盤が浮きそうな衝撃。まるで内臓を丸ごと吊り上げられて宙づりになったかの錯覚。膣壁は征服者を受け容れるために蠕動し始めた。意志とは別次元の生理反応。幼い肉体が“次”を求めてしまっている。

 

ふにぃ……

 

「ぇ? あっ……待っ……!」

 

肛門へ回り込んだ副触手が尻たぶを開く。裂け目周辺を丹念に舐めるように行き来するたび括約筋が弛緩し始める。先端が菊皺を撫で、徐々に浅く挿し込まれた。

 

「だめぇぇ……そこ違っ……ぁあっ!」

 

――じゅぷんっ

 

第二の入口が塞がれると同時に第一の窄まりへスライムの質量が集中する。串刺しに近い感覚。双方向からの圧迫で胎内で液体が波打つ音が腹腔を通じて脳天へ響く。

 

くぷっ くちゅくちゅっ

 

腸管すら舐め尽くす媚薬粘液によって苦悶は即座に蕩けた。直腸と膣壁が密着しそうな距離で同時に蠢く異常刺激にマルシルは白目を剥きかける。

 

(ダメェ……! ナカが全部溶ける……!)

 

体内を練り回される激感の中で無意識に手を伸ばした先には草花ではなく地面。土埃さえ艶めかしく光って見えるほど皮膚の感度は跳ね上がっていた。爪先から指先まで全て性感帯へ置換されたかのようだ。

 

――ぬちょ ぐちゅんっ

 

二穴同時ピストンが始まる。蠕動と吸引を交互に繰り返すペニスじみた動きに伴い子宮口をノックされる。かつて感じたことのない奥底の疼きが脳梁を灼く。

 

「ん゛っ ぐ……ぅあっ……だめっ おかしくなる……!」

 

脚は蛙のように開きっぱなし。腰だけが勝手に持ち上がりスライムへ奉仕する格好となってしまう。吐き気にも似た強烈な快感波が脊髄を往復し続けた。

 

――ちゅぷちゅぷ ごぷっ

 

両孔から泡立つ分泌液が垂れ落ちる。まるで少女自身の体液であるかのように湯気を上げるそれを舐め取った舌先はさらに太い茎となって乳房へ絡みついた。

 

きゅむっ……

 

「ふぁぁ……! ちくび ダメッ」

 

桜貝ほどの乳首はスライム質で根元から絞られ充血しきって硬くなっていた。コリコリした芯を捉えて揉み捏ねる動きに呼吸が止まる。三点同時責めで理性が蒸発する寸前、膣内の触手がさらに一回り肥大化した。

 

どくんっ

 

「ん゛ひぃッ……!? おっきくっ……なりすぎっ……!」

 

――ずぢゅっ ずにゅっぢゅちゅっ

 

挿送スピードが加速する。粘液で満たされていたはずの空間に余裕はなくなりスライムの核が最奥へ叩きつけられるたび脳髄が痺れる。膣襞ごと引っこ抜かれる感覚と押し込まれる衝撃が交互に襲い掛かり意識を吹き飛ばす。

 

(気持ち良すぎて死んじゃう……!)

 

限界を超えた多幸感が体内を満たし始める。未知の領域へ墜ちていく感覚の中で彼女は気づいてしまった――下半身を中心に花開いた愉悦の大輪が“もう離してくれない”ことに。

 

――ぷしゃっ ぷしっ

 

尿道口から温かい飛沫が迸る。粗相ではない。漏れた潮が地面を濡らし立ち昇る芳香によってスライムの興奮は頂点に達したらしい。

 

(出ちゃう……また何か来る……!)

 

ぞわわわ……背筋が粟立つ。子宮の最深部でスライム核が脈打ち始めたのだ。卵巣まで届く振動に伴い放出される大量の液体。

粘液ではなく白濁した半固形物――まるで卵塊。それが直接子宮内膜に撒き散らされる。

 

――びゅるっ びゅくんっ

 

「~~~っ!!」

 

声にならない悲鳴。放出と同時に膣壁が痙攣し噴霧を搾り取るように締め付ける。射精にも似た恍惚感でスライム自体も震えている。混ざり合う粘液が結合部から溢れ出し土を潤す。

 

――ぐぽっ ぢゅぱっ

 

子宮に収まりきらなかった分は溢れ返り、会陰を伝いながら腸内へ逆流。そこで吸収され吸収した養分を再び膣内へ注ぎ込む。

永久機関となった二人?は互いを補填しつつ絶頂地獄を延々と続行してしまう。

 

「あ゛っ あ゛っ ずっとイっ……てる……! 止まんな……ひぃんっ!」

 

瞼の裏が金色に染まる。眼球表面が乾燥してもなお涙腺から新しい雫が生まれ続けて止まらない。酸欠でチカチカ点滅する視野の中唯一鮮明なのは結合部位の甘い痛み。終わらない螺旋階段のように繰り返し上昇する快楽波。

絶頂と絶頂の狭間がない。常時アクメの境地。

――ごぼっ どぷっ

(わたし……スライムを産むお母さんになっちゃっう?)

思考回路の断片化。自我が薄まっていく代わりに“受け入れる喜び”だけが肥大化する。抵抗も恐怖も既に遠い過去の幻影となりつつあった。

しかしマルシルの体が急に解放された。

 

「――え?」

 

さっきまでの粘着質な感触が嘘のように消え去り、膝から力が抜けて地面に崩れ落ちる。目の前には、青い魔石だけが残っている。

さっきのスライムは?

その問いを理解する前に、背後から聞き慣れた声が降ってきた。

 

「……やっぱり、、無茶するなと言っただろう?」

 

振り返ると、そこには腕を組んだアルが立っていた。眉間に刻まれたしわが、彼の苛立ちと安堵の両方を物語っている。

 

「あ、アルさん……」

 

「説明は後。とりあえずその……ひどい状態を何とかしないとな」

 

アルは視線を泳がせながらも、ローブの下から清潔な布を引っ張り出した。マルシルは自分がどんな惨状だったかを思い出し、慌ててスライムの粘液でべたべたになった顔や割れ目を隠そうとする。

 

「そこの泉まで行くぞ。歩けるか?」

 

「う、うん……」

 

ほとんど泣きそうな声で答えると、アルは躊躇いがちに手を差し伸べた。マルシルはその手を取り、よろよろと立ち上がる。足を一歩踏み出すたびに、腿の間を冷たい水気が流れ落ちるのが不快で堪らなかった。

 

泉までの道程は短いようで長かった。アルは何も言わない。ただ黙って半歩前を歩き、マルシルの手を握ったままだった。その静寂が、マルシルにはとても居心地が悪かった。

 

「あ、あの……アルさん」

 

「なんだ」

 

「さっきの……どうやって……?」

 

「ん? ああ、あれか」

 

アルはちらりと振り返り、手のひらの青い魔石を指で示した。

 

「スライムなんて単純なモンスターだ。核さえ見つけりゃ終わりさ。ちょうど腹が出てきてたから、串刺しにしてやった。でかい『ぷう』って音と共に破裂してな。あいつらは繁殖本能だけで動いてるからな。まあ……迷惑な話だけど」

 

アルは言い淀んだ末に、「とにかく怪我がないならそれでいい」とだけ告げた。そして泉に着くなり、彼はまるで作業員のようにテキパキと動き始めた。

 

「ここに浸かるといい。真ん中に温水になる場所がある」

 

「は、はい……」

 

「俺は向こう向いてるからな。終わったら呼んでくれ」

 

彼の気遣いに感謝しながらも、マルシルは申し訳なさで胸が詰まりそうだった。自分一人で何とかしようと飛び出して、結果的には助けられる羽目になった。しかも迷惑をかけて――。

 

しばらく泉に浸かっているうちに、スライムの粘液は徐々に剥がれ落ちていった。

アルから渡された清浄な布で体を拭き終える頃には、彼女の気分も少しずつ落ち着いてきていた。

 

「アルさん……もう大丈夫です」

 

「ん。なら行くか。冒険者ギルドに行って報酬をもらってこい。俺に助けられたと言うのはみんなには内緒にしておけよ」

帰り道も、二人の間に会話はほとんどなかった。けれども繋いだ手の温もりだけは変わらずそこにあって、マルシルは安堵とともに小さな勇気を取り戻したような気がした。

 

そしてついに冒険者ギルドにたどり着いた。

 

ギルドのホールは相変わらず喧騒に満ちていた。酒臭い匂い、依頼書が交わされる声、賞金首の名前が叫ばれる音。その中心にある受付カウンターで、マルシルは意を決して青い魔石を差し出した。

 

「あ、あの……討伐しました! スライム、一体です……!」

 

カウンター越しに応対したのは優しげな笑顔が印象的な受付嬢のリディアだった。彼女は魔石を見て少し驚いたような表情を見せたが、すぐに職務に戻った。

 

「お疲れさまです。ご確認しますね。スライム……はい、間違いありません。初心者向けのクエストですが、ご自身で対処されたんですね?」

 

「はい! ……一人で!」

 

マルシルは慌てて付け加えた。リディアは特に疑問を持たず帳簿を確認し、カウンターの奥から小さな袋を取り出す。

 

「それでは報酬となります。銅貨10枚です。お受け取りください」

 

「わあ……本当にもらえちゃった……!」

 

銅貨を受け取る際、指先が震えた。

自分の努力が認められたという実感。これが初めての冒険者としての報酬なのだ。

 

帰り道、マルシルはその袋を握りしめて考えた。このお金で何を買おうか。武器? 防具? 食料? いや――。

ふと思い出したのは昨晩の光景。リュミエールが悪夢にうなされ、苦しそうにしていた姿。

そうだ。あの人に少しでも安らかな眠りをあげたい。

 

街の一角にある小さな薬草店に入ったマルシルは、店主の老婆に尋ねた。

 

「あの……安眠効果のあるハーブティーってありますか? 悪夢を見なくなってよく眠れるやつ……」小さな両手で10枚の銅貨を握り締めている

 

老婆は眼鏡の奥で目を細めて微笑んだ。

 

「ふむふむ。いい香りで安心なものね。あるわよ。これは睡眠の質を高めてくれる貴重なブレンドさね。銅貨12枚だけど、、その様子は大事な人へのプレゼントのようだね。10枚にしてあげるよ。」

 

「ありがとうございます! じゃあこれ一つください!」

銅貨10枚をきっちり支払って店を出るとき、マルシルの胸はほんの少しだけ誇らしさで満たされていた。

 

エピローグ

翌日の夜

Roselia タウンの外れ、静かな石造りの家の一室

 

窓辺からは暖かいランタンの光がこぼれている。リュミエールは古びた杖を傍らに置き、机に向かって古文書を読んでいた。

 

コンコン。

 

控えめなノックの音に顔を上げる。

 

「リュミエール様……私です」

 

マルシルの声だった。

 

「鍵は開いていますよ」

 

軋む蝶番の音とともに扉が開き、小さなシルエットが現れた。その手には小さなカップを載せた盆が持たれている。

 

「リュミエール様……これ」

 

マルシルは少し照れくさそうにしながら盆を差し出した。

 

「ハーブティー……ですか?」

 

リュミエールの目が優しく細められる。

 

「はい。昨夜なかなか眠れなかったみたいでしたので……」

 

カップから立ち上る湯気に乗って、柔らかいラベンダーの香りが漂ってきた。それは不思議と懐かしさを覚える香りだった。

 

「ありがとう」

 

リュミエールは杖を脇によけ、椅子から立ち上がってマルシルの傍らに歩み寄った。

 

「良い値段が下でしょう。このお金どうしたのですか?」

 

「えへへ……実はちょっと……クエストしちゃいまして、スライム倒したんですよ。……」

 

「そうですか」

「でも実はアルさんに助けてもらいました」

 

リュミエールは小さく笑いを漏らした。「ふふふ、あなたらしいですね」

 

彼女はテーブルに置かれたカップを手に取り、一口すすった。温かさが喉を伝って胸元に広がっていく。

 

「美味しい。とても美味しいですよ」

 

リュミエールの言葉に、マルシルは心底安堵したような笑顔を見せた。

 

「よかった……! 夜も良く眠れるはずです。店主さんが言っていました」

 

「そうですか。今夜はこれを飲んで早めに休むことにしましょう」

 

リュミエールはカップをそっと置き、マルシルの方に向き直った。

 

「ありがとう、マルシル。あなたの気遣いに感謝します」

 

「いえいえ! 少しでも役に立てたなら嬉しいです」

「役に立つかどうかではありません」

リュミエールは真摯な眼差しでマルシルを見つめた。

「あなたが私のことを思ってしてくれたのが嬉しいです。とってもとってもうれしいんです。」

マルシルは頬を赤らめて俯いた。

「わ……私なんかがリュミエール様のそばにいても、いいのでしょうか……」

「もちろん、マルシルにずっといて欲しいんです。見捨てないでくださいね。」

リュミエールは優しくマルシルの頭を撫でた。その指先には愛情がこもっていた。

「リュミエール様❤️あなたは私の大切な人なのですから」

二人の間に心地よい静寂が流れる。ランタンの炎がゆらめきながら部屋を照らし出し、壁に映る影は温かく寄り添うように揺れていた。

 

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