※この作品はR-18です。

冒険者はつらいよ 冒険者歴10年選手の日常とエロス   作:みなぽん

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Roselia Survivors、キマイラ退治と母の愛❤️

Roseliaサバイヴァーズ

 

◆ アル・ディーン

• 種族/年齢:人間/30歳

• 立場:本編主人公・パーティーリーダー

• 経歴:冒険者歴10年/等級シルバー

• 戦闘・技能:片手剣+丸盾、半弓サバイバル、罠解除簡単な魔法

• 人物像:

万能だが突出しない“器用貧乏”。堅実で生存第一主義の現実派。

 

◆ ミレーヌ・エルフェンリート

• 種族/年齢:雪族/45歳(外見はティーン)

• 立場:副リーダー

• 戦闘・技能:

• 魔法剣士 愛刀《雪月花》による超一流の剣技攻撃魔法も扱うオールラウンダー

• 人物像:

清楚で優しい常識人に見えて、戦闘では苛烈。アルとは古い付き合い。

「アルったら、もっと私を頼っていいんだからね」

「断ち切れ絶刀!雪月花!」

 

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◆ セルシア・ミストラル

• 種族/年齢:エルフ/81歳

• 戦闘・技能:弓術(百発百中)

• 人物像:

小柄な弓の達人だが、自己肯定感が極端に低い。すぐ卑屈になる。

「私の矢には正義を貫く力がある」

「私はお荷物ですから……」

 

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◆ メイベル・リングベル

• 種族/年齢:人間/20歳

• 立場:リーキスト教団・聖導女

• 戦闘・技能:回復・補助魔法

• 人物像:

心優しい癒し系。戒律に忠実だが、アルへの恋心に罪悪感を抱く。

「慈悲深き地母神よ、この者に癒しの光を!」

「ああ女神よ……私はまた淫で邪な感情を……」

 

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◆ ヴァレリア・ラース

• 種族/年齢:獣人種(魔狼)/31歳

• 戦闘・技能:

• 巨大鉄盾+ツヴァイヘンダー

• 重装歩兵

• 人物像:

フェンリルの血を引く食いしん坊。感情が高ぶるほど強くなる。

「お腹いっぱい!私は今とっても元気だゾ!」

 

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◆ リュミエール・ノクスフィリア

• 種族/年齢:人間/22歳

• 職能:魔法使い・予知能力者

• 経歴:元リシリオン王国・宮廷魔法使い

「そは裁きの鉄槌、赤く燃える業火を纏い我が敵を滅せよ!メテオール!」

 

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■ 冒険者ギルド関係者

 

◆ リディア・マーカス

• 職業:冒険者ギルド受付嬢

• 人物像:

清楚で真面目、冒険者たちのアイドル的存在。

• 台詞:

「無事のご帰還をお祈りしています」

 

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◆ エリゼ・バスクチュアル

• 職業:鑑定担当ギルド嬢

• 人物像:

素材鑑定の腕は一流。その一言で冒険者の明暗が分かれる。

• 台詞:

「この状態なら、この価格で……」

 

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秋の終わりを迎えた街道には、乾いた風が吹いていた。草原を渡る風は冷たく、遠くの山々には薄く白霧がかかっている。空は高く澄み、旅人には心地よい季節のはずだった。

 

 だが、その日ばかりは違った。

 

 Roselia Survivorsの面々が進む先には、不吉な沈黙があった。

 

 目的地である村――フォルナ村は、山間にひっそりと存在する小さな集落だった。石造りの井戸、低い柵、畑を囲う木の杭。どこにでもある慎ましい村の風景。しかし近づくにつれ、その空気に異様な重さが混じっていることをアル・ディーンは感じ取っていた。

 

 村人たちの目だ。

 

 歓迎の色がない。

 

 助けを求める目ですらなく、ただ怯え、疲れ、何かを隠すような視線だけが漂っていた。

 

「嫌な空気だな」

 

 アルが呟く。

 

 隣を歩くミレーヌ・エルフェンリートは、静かに村を見回していた。雪のような白い髪が風に揺れる。

 

「恐怖が長く続いた場所の空気ね」

 

 彼女の声は柔らかかったが、目は鋭かった。

 

 村長の家で話を聞いた。

 

 夜になると現れる化け物。

 

 羊を裂き、家畜を食い荒らし、時には人影を見つめるだけで消える。

 

 だが奇妙なのは、誰一人として襲われてはいないということだった。

 

「キュマイラ……でしょうか」

 

 メイベルが胸元の聖印を握る。

 

「獣の混成体。普通なら人里近くには来ません」

 

 リュミエールが低く言った。

 

「……何かがおかしい」

 

 その夜、彼らは村の外れに陣取った。

 

 月は薄雲に隠れている。

 

 静まり返った夜だった。

 

 虫の声すら少ない。

 

 ヴァレリアが鼻を鳴らした。

 

「臭う」

 

 巨大な盾を肩に担ぎ、獣人の耳がぴくりと動く。

 

「血の臭いじゃない。……湿った獣の臭いだ」

 

 セルシアは弓を構え、暗闇を見つめていた。

 

「東……林の方です」

 

 彼女の声は小さい。

 

 だが確信があった。

 

 影が動いた。

 

 森の境界。

 

 低く、異様な影。

 

 狼のような身体。

 

 だが背には黒い毛並み。

 

 尾が蛇のように揺れている。

 

 そして――歪んだ手足、異形の顔。

 

 月明かりに照らされた瞬間、その異形は確かにそこにいた。

 

 キュマイラ。

 

 人の理から外れた存在。

 

 獣の組み合わせで作られた悪夢。

 

「追うぞ!」

 

 アルが駆け出す。

 

 キュマイラは逃げた。

 

 森を裂くように疾走する。

「ぉおおおおおおおおぉおおおおおっん」不気味な叫び声

 

 枝が折れる音。

 

 土を蹴る重い足音。

 

 セルシアの矢が放たれる。

 

 夜を切り裂き、獣の肩を掠めた。

 

 低い咆哮。

 

 だが止まらない。

 

 ミレーヌが雪月花を抜いた。

 

 刀身に淡い魔力が流れる。

 

「速い……!」

 

 アルが息を切らせる。

 

 しかし異変は次の瞬間だった。

 

 キュマイラが森を抜ける。

 

 そして――村へ戻った。

 

 一直線に。

 

 逃げるように。

 

 怯えるように。

 

 やがて辿り着いたのは、村外れの古い一軒家だった。

 

 崩れかけた柵。

 

 小さな花壇。

 

 古い木の扉。

 

 キュマイラは迷いなく扉を押し開け、中へ入った。

 

 アルたちは立ち止まる。

 

「……巣じゃない」

 

 リュミエールが呟いた。

 

「生活の匂いがする」

 

 アルは扉へ近づく。

 

 軋む音。

 

 中は暗い。

 

 ランプの灯だけが揺れている。

 

 そして。

 

「やめてください!」

 

 女の声。

 

 悲鳴に近かった。

 

 そこには、一人の母親が立っていた。

 

痩せた身体。粗末な服。

歳の頃は30代中盤といったところだろうか。

化粧をすれば、それなりに見栄えのする整った顔立ちの女だ。

 

 だが、その両腕は震えながらも広がっていた。

 

 背後には、あのキュマイラ。

 

 部屋の隅でうずくまっている。

 

 低く唸り、苦しそうに息をしている。

 

「お願いです……!」

 

 女は泣いていた。

 

「この子を殺さないで……!」

 

なお、も前にでようとすると必死の表情ですがりつく。

「私はどうなっても構いません。どうかこの子だけは」

 

 沈黙が落ちる。

 

 アルは剣を下げた。

 

「……何があった」

 

 女は震える唇で話し始めた。

 

 息子だった。

 

 昔は普通の少年だった。

 

 優しくて、臆病で、花を育てるのが好きだった。

 

 病気の母を支えるため、森に住み着いた旅の錬金術師の手伝いを始めた。

 報酬は2週間の仕事で、10ゴールド、親子にとっては大金だった

 

 そして帰ってきた時には、変わっていた。

 

 次第に身体が歪み始めた。

 

 皮膚が裂け、骨が変わった。

 

 声が獣になった。

 

 村人は化け物だと言った。

 

 追い出せと言った。

 

 殺せと言った。

 

 だが。

 

「この子は……何も悪いことしてないんです」

 

 母親の声が震える。

 

「誰も襲ってない……。怖くて……隠れていただけなんです……」

 

 キュマイラが小さく鳴いた。

 

 獣の姿。

 

 だが。

 

 その目だけは。人間だった。

 

 怯え。苦しみ。助けを求める目。

 

 メイベルが涙を浮かべる。

 

「女神よ……」

 

 セルシアは弓を下ろしていた。

 

「……撃てません」

 

 ヴァレリアが低く唸る。

 

「こんなの、腹立つ」

 

 怒りだった。

 

 化け物にではない。

 

 こんな姿に変えた何かに。

 

 リュミエールが目を閉じる。

 魔力を探る。

 

 そして。

「呪い」静かな声。

 

「自然発生じゃない。誰かが施した」

 

 アルは息を吐いた。剣を鞘へ戻す。

 

「依頼内容はキュマイラ退治だ」

 

 誰も口を開かない。

 アルはゆっくりと振り返った。

「でも俺たちは処刑人じゃない」

 ミレーヌが微笑んだ。

 優しい笑みだった。

「そういうところ、昔から変わらないわね」

 彼女は雪月花を納める。

 

「助けましょう」聖導女のメイベルが口を開く。

 静かな決意に部屋の空気が変わった。

 「呪詛を体外に放出すれば何とかなるかもしれない」

 絶望しかなかった家に、ほんの少しだけ光が差し込む。

 

 キュマイラは震えていた。

「お願いします。息子を助けてください。お礼は何でもいたします。お金が必要なら自分を奴隷に売ってでもお金を作ります。」母親は崩れるように泣いた。

 

 外では風が吹いている。古い家の窓を鳴らし、夜の村を通り抜ける。

 

⭐️解呪

家の中に漂っていた空気は、重く、湿っていた。

 

 古い木造の梁が風に軋み、ランプの火が小さく揺れる。壁には長年の暮らしの跡が染み込み、棚には欠けた皿と、乾いた薬草の束が吊るされていた。

 

 慎ましく、貧しく、それでも確かに誰かが生きてきた家だった。

 

 その中央に、リュミエールは静かに膝をついた。

 

 白い指先が床に触れる。

 

 薄く埃をかぶった板張りの床に、魔力の線が描かれていく。

 

 指先から漏れ出た蒼白い光が木目に染み込み、幾重にも重なる円環を形作る。

 

 複雑な術式。

 

 交差する古代文字。

 

 絡み合う呪術の構文。

 

 空気が少しずつ張り詰めていく。

 

 リュミエールの瞳は静かだった。

 

「禁術に近い」

 

 低い声。

 

「呪いを外へ押し出す。だが、代償が必要」

 

 アルが視線を向ける。

 

「代償?」

 

「呪詛には“出口”がいる」

 

 リュミエールは振り返る。

 

 視線の先には母親――カレン。

 

 彼女はすでに理解していた。

 

 震えていた。

 

 だが、その目に迷いはなかった。

 

「私を使ってください」

 

 即答だった。

 

 誰より早かった。

 

 アルが眉を寄せる。

 

「危険だぞ」

 

「構いません」

 

 カレンは息子を見つめた。

 

 部屋の隅でうずくまる異形。

 

 獣の息遣い。震える巨大な身体。

 

 だが彼女は、一切怯えなかった。

 

 まるで幼い頃と変わらぬように。

 

「この子は……小さい頃、夜になると怖がって……」

 

 震える声。

 

「雷が鳴るたび、私の布団に潜り込んできたんです」

 

 ゆっくり歩く。

 

 キュマイラの傍へ。巨大な頭を撫でる。

 

 獣の毛並み。硬く、荒れた皮膚。

 

 それでも。

 

「泣き虫で、優しくて……虫も殺せない子でした」

 

 キュマイラが低く鳴いた。

 

 まるで返事をするように。

 

 その目が揺れる。人間の涙に似た湿り気が浮かぶ。

 

「だから……助けたいんです」

 

 カレンは微笑んだ。。

 

 壊れそうなほど弱々しく。

 

 けれど、母として強く。

 

「母親だから」

 

 メイベルが胸元で祈りを捧げる。

 

 瞳を閉じる。

 

 静かに膝をついた。

 

「慈悲深き地母神よ……」

 

 淡い金色の光が広がる。

 

 室内が温かくなる。

 

 冬の朝の日差しのような優しい熱。

 

 メイベルの髪が揺れ、聖印が光を帯びる。

 

「命の痛みを受け止める母なる神よ」

 

 魔法陣が起動する。

 

 蒼い光。

 

 床から立ち上る霧。

 

 古代文字が空中へ浮かぶ。

 

 リュミエールの額に汗が滲む。

 

「始める」

 

 短く告げた。

 

 カレンは魔法陣の中央へ座る。

 キュマイラもまた、その隣へ。

 巨大な身体が震えている。

 

 怖いのだ。苦しいのだ。だが逃げない。

 母がいるから。

 

 カレンはそっと、その異形の腕を抱いた。

 

「大丈夫」

 

 優しい声。

「お母さんがいる」

 

 魔法陣が脈打つ。

 

 空気が震える。

 

 次の瞬間。

 

 キュマイラが絶叫した。

 

「ォォオオオオオオオオオオオオオッ!!」

 

 凄まじい悲鳴。

 

 家全体が揺れた。

 

 壁が震える。

 

 窓ガラスが軋む。

 

 黒い煙。

 

 肉の隙間から染み出す呪い。

 

 黒い液体のような瘴気。

 キュマイラは狂ったように暴れた。

 ヴァレリアが盾を構える。

 

「押さえるぞ!」

 

 アルも飛び込む。

 

 巨大な身体を支える。

 

 だが異形の力は強い。

 

 暴れ、苦しみ、叫ぶ。

 

 獣の咆哮。

 

 絶望の声。

 

 そして。

 

 黒い呪いが、ゆっくりとカレンの身体へ流れ始めた。

 

 彼女の喉が詰まる。

 

「……ぁ……っ」

 

 苦悶。

 

 肩が震える呼吸が乱れる。

 呪詛の侵食。普通の人なら耐えられない。

 だが。カレンは離さなかった。

 どれほど苦しくても。

 どれほど痛くても。

 息子を決して。離さなかった。

「大丈夫よ、エリオ」

 涙を流しながら。震える声で。

「エリオ、可愛い子、大丈夫だから……」

 

 まるで幼子をあやすようにキュマイラの頭を抱く。

 

「怖くない……」

息が苦しい。目の前が暗くなる。呪いが流れ込む。骨が焼けるようだった。

肺が裂けそうだった。

だが。彼女は耐えた。

息子のために。たった一人の家族のために。

 

「あなたを……産んだ日……」

涙が零れる。

「嬉しくて……泣いたの……」

 キュマイラの瞳が揺れる。

 獣の顔。だが。その奥で。

 人間の心が震えていた。

「小さくて……弱くて……」

 カレンは笑う。

 苦しみの中で。

「でも……世界で一番……愛しかった……」

 光が強まる。

しかし、黒い呪いが空へ噴き上がる。

キュマイラは母を組み敷き胸元を切り裂き乳房を顕にした!

「おおぉぉぉんおおおおおおおっっ!」キュマイラの股間が激しく勃起していた

 

 メイベルの祈りが震える。

「地母神よ!」

 リュミエールが叫ぶ。

「カレンさん、暴走している。危ないから逃げて!このままじゃ犯されちゃう!」

しかしカレンは逃げなかった。

 

 

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カレンは震える手で、残された布切れを自ら払いのけた。

剥き出しになった肌に、冷たい夜気が触れる。

だが、彼女の瞳にあるのは恐怖ではなかった。

ただ、深く、静かな決意だけがあった。

 

「お母さんが好きにしていいのよ」

掠れた声で告げる。

「あなたのすべてを……受け止めてあげる」

 

カレンはゆっくりと、足を開いた。

恥辱も、痛みも、超越する母なる祈り。

それは神聖な供養であり、魂の鎮魂歌だった。

 

「ォォォオオオッ!!」

理性を失ったキュマイラが、本能のままにのしかかる。

獣の巨躯。歪んだ欲望。

太く、硬く、熱を帯びた異形の楔が、彼女の秘所を無慈悲に抉り開いた。

 

「っ……ああっ!!」

裂けるような痛みが走る。

身体の奥深くをこじ開けられ、内臓が押し潰されるような圧迫感。

カレンの背が弓なりに反り、冷たい床を爪が弾く。

 

しかし、彼女は逃げなかった。

震える腕で、キュマイラの首に抱きついた。

「いいのよ……エリオ」

涙で潤んだ目を細め、苦痛に顔を歪めながらも微笑む。

「出して……全部、出してちょうだい」

 

激しい腰の打ち付け。

人間の可動域を逸脱した獣の交尾。

毎回、カレンの小さな身体は跳ね上がり、口からは悲鳴に近い喘ぎが漏れる。

だがそのたびに、彼女の身体からは黒い瘴気が吐き出されていた。

 

肉体的な結合が、呪いの出口となっているのだ。

ピストン運動のたびに、キュマイラの身体から溢れ出すドス黒い欲望と呪詛が、カレンの子宮へと注ぎ込まれていく。

 

「くっ……ううっ……!」

脳が焼け付くような感覚。

精神が侵食される苦痛。

だがカレンは拒絶しなかった。

むしろ、自ら腰を押し付け、息子の放つ闇を飲み込もうとする。

 

「ああっ……エリオ……エリオっ……!」

愛おしい我が子の名を呼ぶ。

それは呪いにかかった獣に対してか、それともその奥に眠る息子に向けてか。

 

「見て……アルさん……」

リュミエールが息を呑む。

「呪いが……流れていく! 肉体的な接触が触媒になってる!」

 

メイベルは目を覆えず、ただ祈り続ける。

「女神よ……どうか……どうか、二人をお救いください……!」

 

ヴァレリアは盾を握りしめ、涙を流していた。

「くそっ……くそっ……!」

 

激しく打ちつけられる肉と肉。

パン! パン! パン!

乾いた音と、湿った音が混じり合う。

キュマイラの咆哮が狂気の度合いを増していく。

 

「もっと……強くしてもいいのよ……?」

カレンは甘く囁いた。

「お母さんの中へ……全部出して……!」

自ら腰を擦り付ける。

まるで貪欲な娼婦のように。

だがその動きには深い慈愛があった。

 

黒い呪詛が彼女の体内へ蓄積されていく。

限界を超えれば魂ごと焼き尽くされるだろう。

 

だがカレンは一切の恐れを見せなかった。

 

「ォォオオッ!!!」

キュマイラの射精。

煮えたぎるマグマのような濃厚な牡汁が、彼女の子宮へと一斉に雪崩れ込んだ。

ドビュッドビュッドビュッ

「あっ……あぁああああっ!」

絶頂と共に全身に電撃が走る。

意識が遠のくほどの快楽と苦痛。

しかし彼女は意識を保ち続けた。

次の瞬間。

キュマイラの身体から黒い炎のような呪詛が一抜け始め、徐々に人間らしい輪郭を取り戻させていく。

「母さ、、おおおおぉおおおん」

巨大だった四肢が縮み、蛇のように蠢いていた尻尾が消える!もう少しで呪詛が抜ける!

 

「はぁっ……あぁっ……! エリオ……エリオ……ッ!」

カレンの喉から漏れる声は、もはや喘ぎなのか、祈りなのか判別がつかなかった。

首筋に浮き上がった黒い血管が、悪魔的な脈動を打ち、そのたびに脳髄が焼け付くような激痛が走る。

呪詛が心臓へと迫っていた。

内臓が裏返るような苦痛。視界の端が黒く塗りつぶされていく。

 

「ぐっ……うぅっ……!」

口から溢れる鮮血。肺が悲鳴を上げている。

もう、限界だった。

あとひと押しすれば、魂ごと砕け散ってしまう。

 

「カレンさん! もう逃げて! 死んじゃう!」

リュミエールの悲鳴のような警告が遠くで響く。

 

だが、カレンは逃げなかった。

震える足を、さらに強く息子の腰に絡め付けた。

血の滲む唇を歪め、慈母のような微笑みを浮かべる。

 

「いいの……よ…」

掠れた声。意識が飛びそうになるのを、必死に繋ぎ止める。

「もっと……お母さんの中へ……きて……」

 

自ら腰を振る。

壊れた人形のように。それでいて、何よりも意志的な動きで。

絶望的な苦痛の中で、彼女はただ息子のために体を開き続けた。

 

「ォォ……オ…ッ!」

キュマイラの咆哮が、次第に人間の嗚咽へと変わっていく。

獣だった瞳から、ぼろぼろと人間の涙がこぼれ落ちる。

 

「そう……エリオ……」

カレンは泣きそうな顔で笑った。

熱く腫れあがった息子の楔を、最奥まで飲み込んで迎え入れる。

「戻って……きて……お母さんの……可愛い……エリオ……」

 

限界の鐘が鳴った。

心臓が、呪詛の黒い炎に包まれた。

「っ……あ……」

カレンの体が大きく反り上がり、白目を剥く。

意識が闇に落ちていく。

 

その時だった。

「母さ……ん……!」

完全に人間の声になった叫びとともに、エリオが最後の力を振り絞ってカレンの中へ深々と突き刺さった。

 

ドピュッ! ビュルルルッ!

最後の濃厚な精液と共に、残っていた呪詛の核心がすべてカレンの中へ注ぎ込まれる。

カレンの体がガクガクと痙攣し、口から大量の黒い血と共に魂の叫びが漏れた。

 

「エリ……オ……ッ!!」

 

バッ!

カレンの胸から噴き出した眩い白光が、二人を包み込んだ。

呪詛が燃え尽きる聖なる炎。

メイベルの補助魔法とカレンの命が共鳴した奇跡。

 

 

光の中で、キュマイラの異形が音を立てて崩れ落ちていく。

毛並みが消え、蛇の尾が塵となり、歪んだ骨格が本来の細い少年の姿へと戻っていく。

 

そして――静寂が訪れた。

 

カレンの華奢な体の下には、痩せこけた一人の少年が気絶していた。

エリオだ。

完全に人間の姿に戻っている。

 

カレンは息子の上に折り重なるように倒れていた。

目は閉じられ、息绝え絶えだ。全身は汗と血と体液にまみれ、ボロ布のような状態だったが、その表情はひどく安らかだった。

 

「カレンさん!」

アルが駆け寄り、震える手で彼女の首筋に触れる。

脈はある。弱いが、確かに打っている。

 

「生きてる……!」

ヴァレリアが安堵の息を吐く。

 

メイベルが膝をつき、涙ながらに最高位の治癒魔法を唱え始めた。

「女神よ! 命の灯をどうか繋ぎ止めてください!」

リュミエールが静かに呟く。

「呪いは……消えたわ。彼女がすべて、その身に受け止めた」

カレンの胸元で、微かに光る聖印があった。

それはメイベルが祈りの中で彼女に分け与えた加護のかけら。

そして何より、母としての尽きせぬ愛が、彼女の魂を現世に繋ぎ止めていた。

 

 

秋の陽射しが、窓から差し込んでいた。

 

古い家の軋むベッドで、カレンは静かに眠りについている。

顔色はまだ青白いが、その呼吸は穏やかだ。

ベッドの傍らに腰かけたエリオは、母の手をそっと握りしめていた。

 

元通りとはいかないまでも、確かな平穏がここにはあった。

机の上には、村の女たちが差し入れてくれたスープの入った鍋。

かつて怯えの目を向けていた村人たちも、事情を知り、少しずつ態度を軟化させ始めていた。

 

アルは窓際に立ち、その光景を見守っていた。

ミレーヌがカレンの額の汗を拭い、メイベルが回復魔法の効き目を確認する。

ヴァレリアは小さく丸くなり、部屋の隅で静かにお菓子を齧っていた。

 

「……僕が、愚かだったんです」

 

不意に、エリオが口を開いた。

掠れた声。罪悪感に彩られた少年の瞳が、アルを仰ぎ見る。

 

「僕が、お母さんを、こんな目に遭わせた」

 

「自分を責めるな」

アルは静かに言った。

「お前の母さんがお前を助けた。それが全てだ」

 

「でも!」

エリオは唇を噛む。

「あの人は…僕を利用して……」

アルは振り返り、エリオと向き合う。

ミレーヌも手を止め、真剣な眼差しで少年を見つめた。

 

「エリオ」

リュミエールが問いかける。

「その錬金術師の名は? どんな術を使ったのか……全て話して」

 

エリオは震える息を吐き、記憶の底からその名を引きずり出した。

 

「……ガレット・ヴァイスロート」

 

その名が出た瞬間、リュミエールの瞳孔が収縮した。

 

「黒衣のガレット……!」

 

「知っているのか?」

アルが問う。

 

リュミエールは頷いた。その表情は固い。

「リシリオン王国で指名手配を受けている禁術師よ。人体改造……生物交配の禁術に手を染め、姿を消したと聞いていたけれど」

 

エリオは続きを語った。

 

「その人は……最初は優しかったんです。お母さんの薬草も一緒に探してくれて。僕は、信じていた。彼が作る『強壮剤』がお母さんの病気を治してくれるって」

 

純粋な善意。それが残酷な罠だった。

 

「ある日、完成したと言って僕に薬を飲ませたんです。……すぐに、身体が熱くなって。内側から何かがはい回るような感覚で……!」

 

エリオは自身の腕を掻きむしるように抱きしめた。

 

「『実験は成功だ』って……彼は笑っていた。僕が苦しんで溶けていくのを見て、嬉しそうに……!」

 

「野郎……!」

ヴァレリアが低く唸る。手に持ったクッキーが粉々に砕かれた。

 

「人体実験ってわけか」

アルは冷ややかな目で呟く。

「報酬の10ゴールドも、実験台の対価だったんだな」

 

「その男、まだこの近くにいる可能性があるわ」

ミレーヌが雪月花の柄に手を添える。

「禁術の成果……エリオを見て、満足して立ち去ったとは思えない。観察するために近くに潜伏しているかもしれない」

 

セルシアが小さく頷く。

「森の中に……古い小屋の跡がありました。薬品の臭いがしました」

 

「そこね」

リュミエールが断言する。

「彼はいる。自分の『傑作』がどう暴れるか、どう壊れるかを見届けるために」

 

アルはカレンの眠る顔を見た。

そして、エリオの震える手を見た。

 

「依頼は達成した。キュマイラ退治は完了だ」

アルは言った。

だが、その声には明確な怒りが滲んでいた。

 

「でも、これで終わりにできない。次の犠牲者が出る前に、その禁術師の首を折る」

 

メイベルが聖印を握りしめる。

「女神の御名において……生命を冒涜する行い、決して許せません」

 

「お腹いっぱい食べて、魔力もチャージ完了だゾ!」

ヴァレリアが立ち上がる。巨大な盾を担ぎ、戦意をみなぎらせた。

 

「エリオ」

アルは少年の肩に手を置いた。

「お前は母さんを守れ。ここで待ってろ」

 

エリオは涙目でアルを見上げ、そして深く頭を下げた。

 

「お願いします……! あの人を……止めてください……!」

 

風が窓を揺らす。

秋の終わりの風は冷たいが、その中には確かな戦いの予感が混じっていた。

Roselia Survivorsの戦いは、まだ終わっていなかった。

 

⭐️対決

森の奥深く。腐朽した木々に囲まれたその小屋は、まさしく魔女の住処だった。

鼻をつく薬品の臭い。壁一面に並ぶガラス瓶。その中で脈動する臓器や、色彩の狂った液体。

中央の椅子に、男が腰かけていた。

黒衣のガレット。痩せこけた頬。眼鏡の奥で光る狂気の瞳。

 

「美しいだろう……この子たちは」

ガレットは瓶の中の肉塊を愛おしそうに撫でた。

「生命の枠組みなど、取るに足らぬ束縛。我が術によってのみ、魂は新たな器を得ることができるのだ」

 

「その歪んだ実験台に、人の子を巻き込むのか」

アルが剣の柄に手をかける。

 

「愚問だな。器は优劣あり。優れた魂には、優れた肉が必要だ」

ガレットは立ち上がり、不敵に笑った。

「あの少年もそうだ。脆い人間の殻を捨て、強靭なる獣の肉を得た。だが、母の愛などという陳腐な感情が邪魔をしたようだがな」

 

「黙れ!」

ミレーヌが雪月花を抧き放つ。

「断ち切れ絶刀!」

 

戦闘開始と同時に、Roselia Survivorsの連携が火を吹いた。

ミレーヌの神速の剣閃がガレットの防御術式を裂く。

セルシアの矢が彼の足元を正確に射抜き、動きを封じる。

ヴァレリアが巨大な盾で突進し、ガレットを壁際へ追い詰めた。

リュミエールの爆炎魔法が炸裂し、メイベルの結界が仲間を守る。

 

「くっ……! 貴様ら……!」

ガレットは追い詰められた。黒衣が焼け焦げ、頬に血が流れる。

アルがトドメとばかりに剣を振り上げる。

 

「終わりだ、ガレット!」

 

だがその瞬間、ガレットは狂ったように笑い出した。

「ヒヒヒ……! そうだ、この絶体絶命! これぞこそが実験の舞台だ!」

 

彼は懐から禍々しい紫の液体が入った瓶を取り出すと、躊躇なく自身の喉へ流し込んだ。

 

「なっ……!?」

アルが止める間もない。

ガレットの喉が鳴り、身体が激しく痙攣する。

バキリ、と骨が砕ける音が響き、その身体が急激に膨張し始めた。

 

「ギャアアアアアッ!!」

人間の悲鳴から、獣の咆哮へ。

黒衣が弾け飛び、皮膚が裂け、内側からおぞましい肉塊が溢れ出す。

複数の眼珠が全身に現れ、太い触手が腕や肋骨のように突き出す。

異形。混沌。それらを融合させたような怪物へと、ガレットは変異した。

 

「グオオオオォォッ!!」

衝撃波のような咆哮。

アルは吹き飛ばされ、壁に叩きつけられた。

「ぐはっ……!」

意識が飛びそうになるほどの重撃。壁はひび割れ、アルは崩れ落ちる。

 

 

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「アル!」

ミレーヌが叫ぶ暇もなく、太い触手が鞭のようにしなった。

 

「しまっ……!」

雪月花で受けようとするが、触手は鞭のようにしなやかに剣を巻き付き、ミレーヌの手首ごと締め上げた。

「きゃあっ!」

刀が手から弾かれる。

別の触手が彼女の脚を捉え、無惨に空中へ吊り上げた。

 

「くっ……離しなさい!」

ミレーヌがもがくが、触手の力は凄まじい。

ぬめりを持った先端が、彼女の戦闘服の留め具を容易く引きちぎった。

ビリッ! という布が裂ける音。

白磁のような肌と、豊かな膨らみが露わになる。

 

「ああっ……! アル、見ないで……!」

羞恥に顔を紅潮させるが、触手は容赦なく胸の谷間へ潜り込み、乳首を執拗にこね回した。

「んくっ……はぁっ……!」

粘液が肌を滑り、強烈な快感が背骨を駆け上がる。

「あああ、、いぐ、触手に犯されて、、いっじゃうぅぅ」

ミレーヌが長い足を痙攣させながら絶頂した。

 

「私には……正義を貫く力が……!」

セルシアが弓を構えるが、その手は震えていた。

狙いが定まらない。

恐怖と、目の前の光景への混乱。

その隙を突き、細い触手が彼女の足首を捕らえた。

 

「いやっ……! 来ないで……!」

引きずり倒されたセルシアに、粘液を滴らせた触手が群がる。

衣服の下から滑り込み、敏感な内腿や秘所を這い回る。

「ひぃっ……! だめ……そんなところ……!」

 

触手は彼女の下着を横にずらし、窄まりへ強引に押し入ってきた。

「あぐっ……! 無理……入ってきちゃう……! 私はお荷物ですから……そんな……汚されても……ああっ!?」

極小の身体には余りある侵入。激痛と共に快楽の波が押し寄せ、セルシアは白目を剥いて失禁した。

 

「お腹いっぱい! 私は今とっても元気だゾ!」

ヴァレリアが雄叫びを上げ、ツヴァイヘンダーを振るう。

だが触手は剣を受け流すと同時に、彼女の巨体を締め上げた。

筋肉が軋むほどの圧迫。だがヴァレリアは怯まない。

 

「これしきで……!」

しかし、触手の先端から分泌された甘い香りの粘液が、彼女の鼻をくすぐった。

フェンリルの血が騒ぐ。捕食される恐怖と、逆に捕食者に支配される被虐の興奮。

「くぅっ……身体が……熱い……?」

毛並みが逆立ち、瞳が潤む。

触手は彼女の股間に深く食い込み、昂ぶった陰核を激しく擦り上げた。

「あうぅっ! ダメぇっ! 噛みちぎってやる……! いや……気持ちいいぃっ!?」

野性の本能が快楽へと塗り替えられ、ヴァレリアは舌を出して喘ぎ始めた。

 

「慈悲深き地母神よ! 悪魔を退け給え!」

メイベルが祈りを捧げる。

だが、神罰は下らなかった。

触手は聖女の純白の法衣を汚すように、粘液を撒き散らしながら彼女を包み込んだ。

 

「ああ……女神よ……汚されていく……!」

法衣が粘液で透け、肢体のラインが浮き上がる。

触手は胸元から侵入し、処女である証を守る下着を引き裂いた。

「いやぁっ! 私は……アルさんのために………あぁぁっ!」

太い触手が一度に子宮口まで貫く。

激痛と喪失感。そして這い上がってくる背徳の悦び。

「ごめんなさい……アルさん……私はもう……淫らな雌に……ああっ! もっと奥まで……!」

 

リュミエールは懸命に呪文を唱えていた。

「焼き尽くせ! フレイムバースト!」

だが、魔法は触手に吸い取られるように霧散した。

「そんな……魔力が吸われる……!」

 

触手はリュミエールのローブを剥ぎ取り、露出した肌に吸盤のように張り付いた。

「くっ……離せ……この低俗な肉塊が……!」

口元への侵入。言葉を封じるように太い触手が喉奥までねじ込まれる。

「んぐっ……ぅぅっ……!」

別の触手が秘裂を割り開き、子宮へと突き上げる。

魔力を注ぐように、白濁した体液を送り込まれていく。

(ああっ……魔力が……快楽に……変換されていく……!)

リュミエールの瞳から理性が消え、ただ快楽に従属する魔術師へと堕ちていった。

 

アルは朦朧とする意識の中で、変わり果てた仲間たちの姿を目撃した。

「みんな……くそっ……!」

力を振り絞り立ち上がろうとするが、先程の一撃は重すぎた。

動けない。

 

触手はそれぞれの穴を蹂躙し続けた。

ミレーヌは乳首を挟み込まれ、セルシアは窄まりを穿たれながら尿道にも挿入された。

ヴァレリアは二穴を同時に抉られ、メイベルは子宮に直接体液を注がれ続けている。

リュミエールは喉と膣を交互に犯され、魔力を奪われながら絶頂を繰り返していた。

 

「ふざけるなぁぁぁ!!」

アルの全身から最後の力が湧き上がる。

彼は壁から飛び起きると同時に、剣に全霊を込めた。

 

リュミエールも最後の力を振り絞って魔法を放つ!

「絶対零度! アブソリュート・ブリザード!」

渾身の氷結魔法。

怯むガレットの隙をついてアルの刃が触手を根元から切り裂き胴体中央のコアを直撃した。

 

「ギャアアアアッ!!」

怪物の絶叫。

ガレットの身体が氷に覆われ、急速に凍結していく。

だが同時に、アル自身も魔力枯渇により昏睡へと陥った。

 

⭐️エピローグ

 

宿屋「黒猫亭」の暖炉では、薪がパチパチと爆ぜり、暖かなオレンジ色の光が木造りの店内を包み込んでいた。

テーブルの上には、田舎宿には似合わぬ豪華な料理と酒の瓶が所狭しと並んでいる。ガレットの隠し財産から没収した金貨が山積みになった報酬袋が、椅子の上で鈍く光を弾いていた。

 

「いやあ、本当に悪い奴ほど儲かるって言うかさ! これだけありゃ、しばらく楽できるわね!」

ミレーヌが上機嫌でワイングラスを傾ける。その頬はほんのりと赤く染まっていた。

 

「肉! 肉も美味しいゾ! このローストポーク、最高だゾ!」

ヴァレリアは骨付き肉にかぶりつき、口の周りを油でギトギトにしながら満足そうに尻尾を振っている。

 

「はむはむ……こ、このプリンも美味しいです……。私なんてデザートまで頼んでしまっていいんでしょうか……やくたたずなのに……」

セルシアは小さなスプーンでプリンをすくいながら、恐る恐る口に運んでいるが、その表情は幸せそうだ。

 

「ふふ、セルシアさん。今日は主役の一人なんですから、遠慮なんて不要ですよ」

メイベルが優しく微笑みかけ、自身は控えめにハーブティーをすする。その聖なる瞳は、戦いを生き延びた感謝に満ちていた。

 

「…ガレットの魔導資産は鑑定に少し手間取るわね。でも、正当な対価としては破格の額」

リュミエールは冷静に報酬袋の中身を計算しながら、小さく目を細めた。

 

カウンターでは、冒険者ギルドの受付嬢リディアと鑑定担当のエリゼも顔を揃えていた。

 

「皆様、本当にご無事で何よりです。フォルナ村からの報告も届いています。村人たちは皆、元気を取り戻されたそうです」

リディアが胸に手を当て、安堵のため息をつく。

 

「それと……これが」

エリゼが無表情のまま、一通の手紙と小さな木箱をテーブルの上に置いた。

「フォルナ村のカレンさんから届いたわ。」

アルは手紙を手に取った。

綴りはたどたどしいが、温かい想いが込められていた。

『アル様、そして皆様へ

息子エリオはすっかり元気になりました。

今はまた、二人で花壇の手入れをしています。

エリオは「もう夜泣きもしないから大丈夫だよ」って笑っていました。

皆様の命を懸けた救いに、言葉などありません。

いつか必ずお礼に伺います。

どうか、いつまでもご健勝で』

 

手紙の横には、木箱があった。

蓋を開けると、中には丁寧に乾燥された花束と、小さな手作りの守り袋が入っていた。

 

「……へへ」

アルは目頭が熱くなるのを感じながら、そっと箱を閉じた。

 

「ねえアル」

ミレーヌが隣に座り、酔ったふりをしてアルの肩にもたれかかる。

「やっぱりあんたって、損な性格ね。報酬目当てって言いつつ、結局一番頑張っちゃうんだから」

 

「損はしてないさ」

アルはグラスのウィスキーを飲み干し、仲間たちの顔を見渡した。

「これだけの仲間と、上等な酒があるんだからな」

 

「あうぅ……アルさん……」

メイベルが赤面しながら視線を逸らす。

「私も……お役に立てて……本当に嬉しかったです……」

「私の矢も……当たりましたからっ! 決してお荷物では……!」

セルシアが涙目で訴える。

「私はお腹いっぱいで最強だゾ!」

ヴァレリアが豪快に笑う。

「次はもっと効率よく稼げる算段をつけておくわ」

リュミエールが眼鏡の位置を直す。

窓の外では、夜空に星が瞬いていた。

秋の終わりの冷たい風が吹こうとも、この暖かな絆の中には、もう寒さは入り込めない。

 

Roselia Survivorsの伝説は、今日もまた新たなページを刻んだのだ。

 

「さあ! 続きだ続き! まだまだ飲むわよ!」

ミレーヌの音頭で、再び歓声が上がる。

 

それは、誰にも壊せない日常という名の、尊い宝物だった。

 

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