※この作品はR-18です。

色々エロエロ短編集   作:寝坊助

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食戟のソーマ
薙切えりな 神への逆襲


 

 

 

 

 ———お願い、悪い夢なら……早く覚めて……!

 

 誰に聞かせるでもなく、薙切えりなは心の中でそう唱える。

 けれど……これは紛れもない現実。

 舌に広がり、鼻を突くのはいつもの美味なる料理などではない。濃厚な雄の匂いと、誰かが誰かを犯す際の水音に汗の匂いが混ざり合った醜悪極まりないもの。

 そして、下卑た笑いを上げる腐った肉達に取り囲まれた、女の身体から発されているであろう嬌声が混じりあった痴音。

 そのどれもが、現実逃避を打ち砕く。

 五感から感じ取れる全てが苦痛以外の何者でもない、これならばただ不味い料理を平らげる方がまだマシだと……。この悪夢が早く終わるよう、祈るしかなかった。

 

 ただのバカンスであったはずなのに……。

 多忙を極める薙切えりなの毎日。

 その中で空いたほんの一日、思う存分に羽を伸ばせるであろうと、胸を高鳴らせたのもつかの間。

 それがこの地獄の入り口になるだなんて……食の魔王の血族はついぞ、想像すらしていなかったであろう。

 遠月の保有するプライベートビーチ。

 白い砂浜に青い海。

 それに彩りを与える眩い太陽により、照らされ煌めく宝石のような絶景。

 そこにたった一人立つのは、神の寵愛を一身に受けたとも言うべき美貌の持ち主。

 一日のみとはいえ、激務から解放された薙切えりなは、この時のみ年相応の自分でいられたことだろう。

 冷徹、冷酷……。その舌一つで料理人の今後を決定付け、高慢に振る舞ってきた普段とかけ離れた立ち姿は、ある種芸術とでも言い表すべきか。

 気品高く、そして同時に優雅さを感じさせる佇まいは見る者全てに美しさを錯覚させたであろう。

 その身を包むのは、遠月の女王として着飾る際ともまた違う、黒を基調としたシンプルなビキニ。

 シンプルが故……彼女の持つ類まれな美貌の魅力を余すことなく引き出していた。

 料理会において、食の魔王と恐れられし薙切家の娘。だが、そんな肩書きなど忘れてしまうような……年相応にはしゃぐ姿。

 そんな彼女の唯一にして最大の不幸は、その美しき玉体を、下卑た笑みと共に眺める男達がいたことであろう。

 突然の襲撃だった。

 薙切家の者以外誰もいないはずのビーチ。

 料理会の宝で彼女の身の安全は十二分に考慮され、不審者など影が発生した時点で捉えられる万全の体制。

 その身に危険が降りかかるなど、万が一にもない。

 緋沙子は?ボディーガードは?遠月有数の一流シェフ達、一番信頼をおいていた側近もいたはず。

 なのに、この異常事態に誰一人として現れない。

 いや……それどころか、このビーチには薙切えりなと、それを犯す襲撃者以外の人間が存在していなかった。

 現実とは思えない異常事態。

 生まれてこの方、危機的状況というものから縁遠い人生を送ってきたえりなにとって、それは受け入れ難い未知への恐怖とも言える悪夢。

 

『だ、誰……?あなた達はいったい……』

 

 襲撃者は四人。突如として現れた男達からまず最初に感じ取ったのは、常軌を逸した欲望。そして、怒りのままに……彼女を一方的に貪り始めたのだった。

 勿論、抵抗らしい抵抗などできるはずがなかった。

 力の差は歴然であるし、それ以前に相手はたった一人の少女に対して鬼気迫る。

 執着に似た何かを思わせる勢いは、えりなにとって反射的に恐怖を感じさせるには十分だった。

 その上、どういうわけか彼女以外の人間はその存在ごと消されているのだから、助けなど来るはずもない。

 薙切えりなの美しき肢体が弄ばれる。

 

「でけぇ……!これが薙切えりなの胸かよ、この手で直接触れる日がくるなんて……夢のようだ……!」

 

 水着などもはや防波堤にもなるまい。ビキニからこぼれ落ちんばかりの、大きくも張りのある形よく整ったバスト。

 染み一つない白くきめ細やかな肌に照り返す光に誘われるよう、そこに覆い被さる男は自らの愚息を挟み込ませ、至福の乳圧を愉しむ。

 若さ特有の柔らかさと、若々しい張りのある胸肉。それを両手いっぱいに使って揉みしだき、巨乳の魅力の全てをちんぽに伝えさせる。

 堪能するのは彼だけではない。

 上半身に気を取られた彼女の下半身へ手を伸ばす男や、水着の下の隙間を覗くように割り込んだり……我先にえりなの柔肌に自らの愚息を擦りつける者すらいた。

 

「はぁ!はぁ!えりな様、えりな様のまんこを、私の肉棒がッ!今ッ……ほぉぉぉお!」

 

 その締まり具合と熱に、歓喜の声を漏らす。

 薙切の尊き純潔など、既に散らされていた。

 何人たりとも想像することすら憚れる聖域を踏み荒らされる、男を知る前には戻れない。

 乱暴に処女膜を引き裂かれた激痛が未だに残り、抵抗するどころではなく……強引に組み伏せられたえりなは、その純潔を散らされたばかりにも関わらず、男の肉棒に貫かれ犯され続ける。

 破瓜の血と精液の混ざりあったものが溢れ、それが潤滑油となって抽挿をスムーズにし、より深くまでペニスを迎え入れていた。

 その痛みも快楽も、純真であった彼女には理解しようもない未知の領域。箱入り娘にとっては、刺激が強すぎた。

 しかし、延々と休みなく肉棒が挿入される膣はその機能通りに適応していく。

 やがてそれは苦痛ではなく……間違いなく快感として彼女の身体に刻み込まれ始めていた。

 男の快楽のためだけに蹂躙され続ければ、嫌でもそうなって当然と言えるだろう。

 だが、皮肉にもそれに気づかぬえりなは恥辱と苦しみの中、強制的に与え続けられる感覚に戸惑うばかりであった。

 

(いや!……うそよ、私っ……知らないこんな感覚……!やめてっ……!!)

 

 性に乏しい。男を知らぬ彼女の身体は、この性感を許容できるものではなかった。

 必死に抵抗しようにも、両手両足をそれぞれ別の男に掴まれている状態では身体を揺する程度にしか使えない。

 そんなささやかな動きなど、かえってケダモノ共を楽しませるだけであり……無気力な形だけの反抗と見た男達の蹂躙に拍車が掛かるのも無理はなかった。

 

「えりな様、どうぞご賞味下さい。俺特性、熱々の極太勃起おちんぽ!この日の為に、半年も風呂に入らす熟成し続けてきました!きっとあなた様の神の舌を唸らせるでしょう!」

 

「んぶぅッ!?じゅぼっ……んっぶっ、ぃゃ……んむぅぉおおぉおっ!!!」

 

 その無様な抵抗が、男の支配欲をより刺激したのだろう。えりなの頭を鷲掴みにすると強引にペニスを咥えさせ、吟味させる。

 ろくに洗っていないであろうペニスから臭うのは鼻が腐る程のアンモニアの匂い。

 それに加え、イカ臭い独特の腐敗臭が混じりあい……えりなの眉間のシワが深まる。

 

(く、臭い……!それに、なんて不衛生なッ!こんな汚らわしいものを口に含むなんて……)

 

 嫌悪に歪む表情すら男には極上に見える。

 料理会の宝を穢す背徳感を興奮へと変え、神の舌を蹂躙せしめる暴挙に快楽を見出す。

 ブルリと震える腰の後……どびゅっ❤️ぶびっ、ごぼぉッ!びゅるるるるっ……❤️❤️濃厚で粘っこい精液がえりなの喉奥に直接注ぎ込まれ、そのまま食道へと流れ込んでいく。

 生臭く、苦い。そして何よりも気持ち悪い。

 内臓全体が嘔吐間に見舞われる。激しい痙攣を繰り返し、体内に注ぎ込まれる異物を排出しようとするも、男達らそれを許さなかった。

 えりなが味わうように全てを出し切り、満足するまで拘束の力は一切緩めることはなかった。

 

「んぶっ、ぶ……ごっ……お゛ぇえ゛ぇっ!」

 

 神聖なる神の舌が汚辱に塗れる。生臭い匂いがえりなの嗅覚を刺激し、吐き気を催し喉を焼く。

 ドロリとした白濁液に混ざる無数のチンカスや恥垢がこびりつき、なんとかして精液だけでも胃に収めようと突き込む肉の棒。

 顔に、胸に、股座にまとわりつく白濁の黄ばみが、余計に不快感を煽った。

 今えりなの胃や膣には精液の他に小便までも注ぎ込まれており、腐乱臭を放つ発酵した汚物が渦巻いている。

 目も当てられない非道。たった一人の少女に行うには余りにも度が過ぎる陵辱は、漸く終わりを迎えた。解放されると、口からこぼれ落ちる白濁のアーチ。ねばっこいそれが砂浜を濡らしたかと思えば、むせ返るような濃厚な臭いが薙切えりなの全身を包み込んでいった。

 綺麗な場所などどこにもない、中年達に寄ってたかられる甚振られ続けた末の女の残骸。

 黒々と茂る陰毛に絡みついたチンカスと精液の残り滓が、よりその汚らしさを引き立てる。

 破顔は、ただただ不様としか言えない。しかし……ここまで汚れきっても、元の美しさは損なわれていないのは流石というべきか。

 本当に酷い有様ながら、性処理に使う分には充分過ぎる。

 神の寵愛を受けたであろう美貌は、こうなってなお面影を残し、不様を晒してるからこそ、寧ろ、倒錯的な美しさを醸し出していた。

 

「ぉ゛……っ、ぉほ……イッ……」

 

 不快感に混じった、快楽への変化がえりなの肉体を狂わせつつあると見える。

 度重なる凌辱により体力は尽きた。しかし、それでもまだ意識を保っているのは流石の精神力というべきか。

 だが、それももう長くはない。

 四肢を投げ出し、ぐったりとした様子で白濁塗れの砂浜に横たわる美少女を見下ろす男達。

 それらを押し除け、近づいてきた一人の影に……。えりなはほんの僅かにその瞳を震わせるのであった。

 

「何故……あなた、が……」

 

 尽きぬ疑問に、声を震わせる。

 答えてくれる人間など誰一人としていない。

 返ってくるのは嘲笑のみで、それでも、目の前の景色が現実であることは揺るぎない真実。

 新戸緋沙子と並ぶもう一人の側近、その男子生徒のこれまで見た事のない下劣な笑みが……薙切えりなの視界を支配した。

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーー

 

 

ーーー

 

 

 

 事の発端は、ある会食で起こった。

 遠月から送られてきた一通の招待状。断る選択などあるはずもなく、指定された通りに腕によりをかけて客に料理をふるってみれば……。まだ十にも満たないガキの“不味い”というたった一言が、全てを決定付けたのだ。

 薙切の令嬢が下した評価によって、その一家は全てを失った。

 何も珍しくない、料理の世界においてよくある話。

 薙切えりな、料理人でその名を知らぬ者はいない。

 学園の主任講師を総動員して作った離乳食しか口にしなかったとか……。

 目隠しして八種類の塩を味見し、その名称を全て言い当てたとか……。

 神の舌というに相応しい逸話は挙げればきりがない、遠月学園開闢以来、最高傑作の化け物。

 彼女が下した評価は業界全体に知れ渡る。

 もしも……もしも彼女に不出来な品を出してしまい、才能無しと烙印を押されでもしたらもう業界では生きていけない。

 冷酷、非道、食の魔王の血族———その舌を不快にさせたとして、周囲はその者を虐げこそすれ、味方する事など二度とあり得ない。

 彼女の意思は絶対である。

 事実、顔を顰めて吐き捨てた一言によって潰れた店、未来を閉ざされた料理人は数知れず———彼はその、料亭の一人息子であった。

 星の数程ある遠月傘下の一つ。その料亭は三つ星のような高級料理店ではない、規模こそ小さいものの、遠月に認められている事から、巷ではそれなりに人気があった。

 大きい稼ぎこそないものの、順風満帆に経営を熟し、自分もいつしかこの店を継ぐものだと……そう、思っていた。

 同い年の少女が、たった一言を口にするまでは。

 父が出したのは、当家特製の豆腐を使った厚揚げ。

 これに合うようにと厳選された味噌を塗り込み、炭火でじっくり焼き上げ、仕上げに山椒を振りかけた……店の自信作。

 だが、それも薙切えりなが一口食べれば崩れ去る。

 “不味い”。そう、皿を床に叩きつけたのだ。

 それから先は、覚い出したくもない。

 薙切の逆鱗に触れた料理人の末路など、この業界において総じて決まっている。

 その店は、それから三ヶ月も保たなかった。

 いつしか自分が背負って立つと誓った、生まれ育った店が瓦礫の山と化していく光景を見て……その子供は何を思ったのだろうか。想像に難くない。

 視界いっぱいに広がる絶望を記憶に焼き付けながら、血が滲む程に拳を握り、そして決意した。

 この料理界を牛耳っている者達への復讐を———幸い、自分にはそれを成すだけの力があった。

 父も祖父も料理人として一流であったし、自分もまた才能に恵まれている。

 実力さえ示せば、遠月学園への入学は見込めるだろう……。しかし、それでもまだ足りない。

 薙切えりなの舌に不快感を与えた為に、このような悲劇に見舞われたのだから。

 人生で最も輝かしい時代と言われる少年時代。

 その貴重な時間を費やし、料理の修行に明け暮れた日々は……彼の人生において最も充実し、そして最も苦痛だったと言えよう。

 あの女の懐に潜り込むには、才能だけでは足りない。

 超越した技術。

 それを身につけるために費やされた膨大な時間。

 決して楽な道であろうはずもない。だが、それでもやり遂げて見せたのは、一重にあの時芽吹いた復讐心あってのこと。

 並み居る料理人、金持ち共を蹴散らし、遠月学園に首席として入学し……薙切えりなにその実力を見込まれた。

 かつて自分が潰した料亭の息子とも知らずに。

 従順に、丁寧に、彼女の信頼を得ていく。

 着実に、順調に、復讐の駒を進めていく。

 いつ爆発してもおかしくない怒りに蓋をして、薙切えりなに絶対の忠誠を誓う、忠実な己を作り上げた。

 研鑽の甲斐あって、彼女の舌を満足させる品が出して褒められた時は……正直、くびり殺しそうになった。

 お前が不味いと言った料理を、俺なりに改良した皿なんだよ……!喉まで迫り上がった怒号を抑え込み、耐え続けた中等部、漸く側近と呼ばれるにまでこぎつけた。

 屈辱を……この女に、死すら生温い屈辱を。

 いずれこの料理界の未来を背負って立つであろう宝を、この手で絶望に歪ませたい。

 自分の生涯をかけた復讐を果たす為に、己のプライドすら捻り潰した男の念願が叶う……その前日。

 彼はある疑問を投げかけた。

 

『これまで潰した料理人や店に対して、何か思うところはありましたか?』

 

 側近として近くで復讐相手の活躍を見て、一つ確信を得たことがあった。

 薙切えりなは天才である。

 それでいて、努力を欠かさず、己を高めることに一切の妥協を許さない人間だ。

 そんな彼女がもし、これまでの自分の行いに何か思うことがあるのならば———どれだけもてはやされようと、この女とて人の子なのだから、思うところはあるかもしれない。

 そんな淡い期待があったのも確かだ。

 しかし……遠月の女王がそんな男の淡い希望を知る由もなく、完膚なきまでに踏み躙る。

 突然何を言い出すの?と首を傾げる、その仕草さえも復讐心が揺らぐ程の可憐さ。

 心を保てたのは、直後にえりながその鼻を鳴らしたからだ。

 わずかな困惑から一転、嘲笑を孕みながら……。

 

『所詮はその程度の料理人だったという事でしょ。珍しくあなたの方から話を振ってきたと思えば、笑えない話ね。舌を濁すだけの料理人が、遠月グループに所属する価値なんてないもの』

 

 最低にして最高の返答が返ってきた。

 やはりお前はあの時から何一つかわっちゃいない。

 薙切えりな、お前だけは絶対に許さない。

 この手で……その美しい顔が恐怖と絶望に歪むまで犯して、穢し尽くしてやる!あの神の舌を堕とせるというなら、どんな事でもする覚悟は今、完了した。

 意思は揺るぎなく、決行に移す。

 

 

 

 

 

 

「ハハ、アハハハ!ハァ゛ーッ、ハハハハハ!」

 

 ———そして現在。

 五臓六腑に甘露が染み渡る。この多幸感。

 神をも恐れぬ所業に、腹の底から湧き出る笑みが止まらない。

 この日の為に入念な準備を重ねてきた、その総決算の芽吹きを今体感しているのだから。

 薙切えりな様にご満足頂かれるべく、貸切となったリゾートには必要最低限の人間しか存在しない。

 裏から招き入れた協力者は、全員が小娘に料理人人生を台無しにされた、いずれも、それまで築き上げてきた店を神の舌に潰された男達だ。

 その恨みは深い。遠月に一発くらわせてやらないか?と持ちかけたら、二つ返事で乗ってきた程だ。

 長年積み上げてきたものを奪われ、後に残るのは身一つのみという、ある意味無敵である彼らは、皆一様に報復の機会を窺っていた。

 言うなれば同じ穴のムジナである。

 側近という立場をフル活用する事で連絡網は全て手中に収め、現在えりな様はゆったりとバカンスを楽しんでいると報告を送った。

 薙切一族、食の魔王は知る由もあるまい。

 孫娘がビーチでエンジョイしていると思いっているのだろうが、実際には、料理界の歴史上最大の大罪が行われているという事を。

 邪魔が入る心配など一切ない。

 あの神の舌を堕とすための下拵えは完璧だ。

 長年積もってきた恨みを吐き出すべく、この極上の女体を思う存分貪り、穢し尽くす。

 まだまだ、バカンスは始まったばかりだ。

 

「んふぅっ、あんっっ、あっあ゛ぁぁっ!……も゛ぉ、やめ……!」

 

 決行から、どれだけの時間が経っただろうか。

 ビーチからビジネスホテルへと移動し、場所は最上階のスイートルーム。

 広々とした寝室には濃密な性臭に包まれ、この世のものとは思えぬ程の淫靡な空気が充満していた。

 窓から見渡せる海と空。流石は遠月の経営するホテルというべきか、そのロケーションは最高クラスと言えよう。

 だが、今この部屋に景色を堪能する余裕のある人間など一人もいるはずがなく。

 この雄大さすら、薙切えりなの美しさの前では霞む、その程度の価値しかなかった。

 部屋の中央で、二匹の獣が絡み合う。

 拒絶に、艶かしく腰をくねらせる雌。

 それを逃すまいとする、女体を組み伏せ腰を打ちつけ続ける雄。

 二つの体が交差し、キングサイズのベッドがギシギシと軋む。セックスと呼ぶにはあまりに野性的で、獣の交尾と呼ぶに相応しい惨憺たる肉の宴。

 神の舌を汚さんとする料理人が欲望の限りを尽くす。それに屈辱を感じる余裕すら、今のえりなにはなかった。

 突如として身に降り掛かった女の悲劇。

 最も信頼を寄せていた部下からの裏切り。

 混乱と絶望の辱めに、箱入りお嬢様のが正気を保てる訳もなく、その心と肉体は打ちのめされていた。

 

「ん゛ぉお゛ぉっ!?……あ、あ゛っあっ、やぁあ!」

 

 男の腰が突き出される度、えりなの口から獣じみた咆哮があがる。

 汗で妖しく照り返す肌を這い回る手。全身余すことなく撫で回されながら唇を貪られ、一番奥へ何度目かの中出しを果たされる。

 絶え間なく腰を打ち付ける彼の顔立ちこそ整ってはいるが、その品格を貶めるには十分すぎる下卑た表情。

 これだ、俺はこれを求めていた……!長年焦がれてきた理想、女神の崩壊を前に、興奮を抑えきれぬ。

 これが勝利の美酒というものか。長年に渡って屈辱の中で熟成し切った喉越しには、名状しがたい多幸感に陶酔する。

 

「あ゛ぁ……おごっ、ぉ、ぉぉえっ……」

 

 容赦ないエクスタシーがえりなを襲う。腹の最奥まで肉棒に貫かれ、胃が痙攣したのか嘔吐が止まらないらしい。

 既に膣内射精の回数は二桁を超えており、誰もが羨み、尊む美貌は汚辱に塗れた。

 輝くような金髪は振り乱されてぐしゃぐしゃに乱れ、彼女の魅力を損なわせる事はないものの、その尊顔は濁り、憔悴のみに彩られる。

 口から出てくるのは罵声でも悲鳴でもない。胃から逆流してきた吐瀉物と涎だ。

 長く繊細な指はギュッとシーツを掴み締めて、白んでいる。

 抜群のプロポーションが無様にも痙攣し、股座から白濁液が溢れ出す光景こそ……彼が長年に渡り追い求めていたもの。

 そう実感できる瞬間だった。

 

「はぁぁ……最高だ……」

 

 何時間と犯し続け、汚したとしても決して飽きる事はない。一番槍を飾った、薙切えりなを貪った男達の心情が手に取るように理解できる。

 何度経験しても……いや、経験すればする程に癖になる魅力に溢れた女体だ。

 犯せば犯すほど理性を溶かし尽くし、根本から先端に至るまで男根にしゃぶりつくような肉穴はまさしく名器。

 天は神の舌と美貌だけでなく、女としての機能も備え付けたらしい。

 この逸材を犯す権利があるというその事実だけで、男は幸福感に包まれるのだ。

 

「もぉ……やめて……おね、がぃ……」

 

 多くの料理人の未来を奪ってきたその口から、今懇願の言葉が溢れている。

 自分だけが知る神の痴態に、心が洗われていくようだ。

 

「俺……。いや、俺らみてぇな三流料理人なんざ、テメェら薙切の連中からして見りゃ知らねぇうちに踏み潰してる虫みてぇなもんなんだろうよ」

 

 料理界に存在する価値なしと判断された者達は、いったいどれだけいるのだろうか。

 稼ぎがなくても、ただ客の喜ぶ料理を提供すれば、それだけでいいという者もいた。

 それを薙切は———そんな惰弱な思想はただの自己満足だわ。料理人は常に、完璧を求められるものなのよ。

 と、一蹴した。

 自分の料理に絶対の自信を持ち、その道を極めんと邁進し続け……不味いという理由で挫折した者達は数知れず。

 この料理界に必要無しと判断された。

 元々傘下だったから、遠月の、薙切一族がいかほどの権力化をよく知ってる。だがそれがどうした?

 

「俺にはもう、失うものは何もない。その身以外……。それを使って、俺の全てを奪った女の未来を奪えるのなら……」

 

 少しでも、価値はあったといえないだろうか?

 

「最後の晩餐だ。俺の料理、しっかりと味わってくれよえりな様ぁ!」

 

「ご、ごべッ……ごべんな、ざ!ゆ、ゆるしッッッ!?ぇぇぇぇぇええええ❤️あ、あ゛っ……いぐっ❤またイグッ!イッぐぅぅぅう!」

 

 処女を散らされてから数時間。休む事なく犯され続け、薙切えりなの精神はついに崩壊した。 

 度重なる絶頂によって膣内が痙攣し、肉棒に奉仕するだけの肉穴と成り果てている。

 万力で締め上げるかのような膣圧で男根へとしゃぶりつき、ヒダ一つ一つが肉棒を舐めしゃぶっていく、下の口もまさしく神。

 最高の名器なのは疑いようもなく、それを貪り尽くす男の復讐という名の一皿は、遂に完成に至るのであった。

 

 

 

 

 

 

「あむっ……んッ、んく、ちゅっ……❤️ちゅぷっ、ちゅ、ちゅ、ちゅむ……。んぶ、ぢゅっ、ぢゅるる、ちゅる、ちゅぱっ……れろぉ……❤️」

 

 肉棒にこびり付いた精液を舌で丁寧に舐め取り、その口へ含む。そしてそのまま男根へと口付けし、尿道に残ったものを吸い出す。

 

「ん、ちゅ、ちゅ……❤️あ、はぁぁ……❤」

 

 そして、最後の一滴を飲み干した後。

 えりなの瞳に生気はなく、ただ肉欲に蕩け切った女の貌があるだけ。

 

「おねがぃ……しますぅ……❤️」

 

 口から漏れ出すのは懇願の言葉。

 まるで恋人のそれのように甲斐甲斐しく奉仕する醜態には、かつての薙切の令嬢など見る影もなく。

 天から賜りし神の舌を、男の醜悪なちんぽをしゃぶる事のみに、その全てを捧げるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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