僕はいつまで経っても童貞を卒業できないと思う 作:アロワナさん
だが、課外学習がいざ始まるとその予定はことごとく崩れた。目的地に迷わず吐くことなんて小学生の僕らには難しかった。しかも、休憩というのも考えておらず、行きたい場所を行き尽くした結果、予定とよりも二時間遅れて学校に戻った。
そんな話をしたら純恋に私のところと同じじゃんって笑われた。すごくホッとした記憶がある。
「ICカード作らないの?」
改札を出た先に待っていた純恋が僕に一言、わざわざパスケースに入ったICカードを見せびらかせながら。
「あんまり乗らないから」
「便利だよ?」
わかっていると純恋に言い返したい。でもこの話が並行線をたどることは目に見えている。ぐっと堪えるしかない。
僕と純恋は最寄り駅から三駅離れたところの改札にいた。都会側ではなく、田舎側に向かう電車に乗った。そのせいか駅のサイズも小さく、改札も一つしか無い。さっきも対面にある改札に向かうため、わざわざ構内で階段を登り降りし、線路をまたぐのに若干のめんどくささを感じた。
今座っている待合の椅子にも僕と純恋以外、誰も座っておらずどれくらいの時間、寂しいプラスチックの置物となっていたかわからない。
「じゃあ、予定通りね」
「この公園の近くでいいの」
「そうそう、スマホに共有したところで」
次の流れを確認した僕と純恋はスマホをポケットに仕舞い、駅から出る。僕は西に、純恋は東にあえて別々の道を歩き始めた。
****
初めて歩く町並みをスマホの地図を頼りに歩いて数十分、僕は目的地の公園近くにたどり着いた。フェンスで囲まれたこの公園は主要道から少し住宅地よりの場所にある。遊具とかあるわけではなく、中央には球技ができるようなグランドがあり、周りのフェンス付近は草木が若干生えている。小学生の時に来てもあんまり遊びきれないようなところだ。
そこから少し離れた所が純恋と打ち合わせをした場所。僕は胸の高鳴りを感じている。持ってきたリュックに入っている帽子を取り出し、いつもより深めに被って目的地へ向かう。
そこは言ってしまえばただの道。工場か何かが経っているのかしっかりとした塀が片側にある特筆することのない道。そんな所にひときわ目立つ服装の人物が気だるそうにスマホを触りながら待機していた。
近づいていくとその異様な服装に僕は少し笑いそうにになっている。厚底の黒いブーツに同じく真っ黒なスカート、くすんだピンク色のブラウスに、口元は黒いマスクで覆われている。濃い紅の眼鏡に真っ黒ながらもシルバーアクセが映える帽子を被ったその様相は、言葉では聞いたことのある地雷系。
いつもの僕ならもちろん目線すら合わせないレベルの違和感だが、今日は声をかける。
「あの、もしもし?」
相手の女性は一旦僕の顔を見たが、反応は塩そのものだった。よく表情一つでここまでの興味がないを出せるものだと、僕が感心している間に女性の視線は再びスマホの光る画面へ戻っていた。
「いくら?」
僕がポケットの財布を取り出しながら話しかける。スマホの画面から一切目を離さずに静かに指でピースをした。僕は財布から二千円を差し出すと女性は奪い取るようにお札を掴む。そのまま自分の財布に入れるとムスッとした表情のまま僕の手を取ってあの公園へと向かった。
公園には簡易な作りのトイレがあった。当然公園もトイレも誰もいない。僕らは二人して多目的トイレの中に入って鍵を締めた。
「……」
「……」
僕と女性。いざ中に入ってお互いの顔を見たが、すぐに顔をそらしてしまう。女性は少し俯いて小さく肩を震わしていた。僕も口を開ければ笑いが出そうだった。でも台本通りに喋り始める。
「おねがい……しま……ふふっ! ははは! やっぱいつも通りにしようよ」
が、僕は笑いを堪えられなくなっていた。仕方のない話だ。僕の目の前にいるのは女性は他人のふりをした純恋。フリフリの衣装を着ることなんて人生で一度も見たことがないあの純恋が地雷系ファッション。似合っているというか似合っていない以前に本人が恥ずかしくなりそうなのを必死に我慢している様が何よりも面白かった。
「もー、せっかくここまで気合い入れたのに。台無し」
緊張から解放された純恋はマスクを外し、はぁっと凝り固まった息を吐き捨てた。張り詰めていた表情もすっかり柔らかく、服装以外はいつもの純恋がそこにはいた。
「初めての売春体験どうだった?」
何ヶ月か前、純恋が唐突に私を買ってみない? と脈絡もなく突然言い放ってきたときは全く意味を理解できなかった。でもしっかり話を聞くとお金のやり取りだけのエロに面白さを僕は感じてしまったのを覚えている。
僕がいいよと返事したその日から純恋は地雷系の服装を集め、やり取りの流れをまとめた台本まで準備していて今日となった。
「怖いが勝つかな」
でも蓋を開ければ違う感情が勝っていた。台本上は値段を尋ねて交渉をするという下りでも、実際に人を前にすると想像以上に不安がよぎる。純恋が演じているからできたが、赤の他人ならそもそも話しかけることすら難しい。お金を払えばヤラせてくれるような人を信頼したことがないから当然と言えば当然だ。
「意外だね。こっちはドキドキしてたのに」
「どうだか、着慣れない服で恥ずかしかっただけじゃない?」
「それもそうだけど……」
純恋は僕の腕を掴むと短い丈の黒いスカートの中に押し込んだ。するとなぜか手にぬるっとした感触が。
僕は目を丸くさせて目元がニヤけている純恋を見る。
「他人って設定だから取り決め破られてめちゃくちゃに犯されるかなって……なんてね」
純恋は小気味良く笑うが、僕は釣られて笑うことはできなかった。それよりも純恋と同じくドキドキ、いや、ムラムラししていた。さっきまで無風だったちんちんが熱り立つのを感じる。犯してやりたいと叫ぶようにパンツの中でその存在感を確かなものにしていた。
「もう設定はおシャカになったんだから、ダーメ」
突如ズボンに隆起したちんちん山の頂上に、純恋はばってんにした指を当てる。
「もしかしてお預け?」
そんなことがありえるのかと、内心驚きつつ僕は尋ねた。純恋は返事の代わりに自身の秘部を撫でた指を僕に見せつけピースする――指と指の間には愛液のドロリとまとわりついて糸を引いていた。
安心した。お預けにされて嫌なのは僕だけではなかったようだ。僕は純恋にされるがまま、ズボンもパンツも脱がされ、下半身はスッポンポンになった。
「ちんちんさんはいっつも元気だね」
ガチガチに固くなっているちんちんを見て純恋は笑顔を見せる。届くかな、と純恋は呟きながらスカートを越しまでまくりあげて僕のちんちんを跨いだ。
僕と純恋の身体の距離がゼロになると同時に、ちんちんの先端が硬いものに当たった。かと思えばぬるっと何か筒の中を進んだ感覚になる。
「
「ん、挟んだだけ」
純恋が厚底ブーツを履いているおかげで僕との身長差が多少埋まった。そのおかげもあって絶妙に秘部でちんちんが挟むことができた。しかもすでに秘部の準備は仕上がっている。まだ動いていないにも関わらずちんちんは純恋の溢れる愛液でコーティングが施された。
純恋が腕を回して僕をしっかりと掴むとゆっくり腰を前後に降った。ヌチャっと僕の我慢汁と純恋の愛液が混ざる音がトイレに響き渡る。
「
「
僕は純恋の唇を奪いながら腰を振る。ちんちんの背中に純恋の大陰唇が挟まれ、優しくこすられる。
グチョ、ビチョ、グチョ、ブチョ。
「ん、んん、んんん」
上の口では舌と舌が混ざり合い、下の口ではちんちんを撫で回していた。ゆるく温かい刺激が僕の脳を幸せに染める。
グチョ、ビチョ、グチョ、ブチョ、ビチョ。
「地雷系、似合っているよ」
僕は腰を打ち付けながら、呼吸するがてら唇を離した際に、思いの丈をぶつけた。
グチョッ、ビチョ、グチョッ、ブチョ、ビチョッ。
「似合うって言われても次着るのはいつになるかな、それに」
純恋も負けじと腰を前後に振る。僕の背中に回した両腕はさっきよりも締め付けがきつくなっていた。
グチョッ、パンッ! グチョッ、パンッ!
「なんか重い女って思われていそうで若干ムカつく」
三度、唇が重なる。ちんちんと秘部はこすれ合い、快楽の火を灯す。
パンッ! パンッ! パンッ! パンッ!
「んん、んん、んんん!」
お互いの腰を振るリズムが合い、腹と腹がぶつかる、音が鳴る。
純恋の僕を抱きしめる力が強くなる。
僕が純恋を抱きしめる力が強くなる。
僕が純恋を求めるように、純恋は僕を離さない。離させない。ちんちんがこすれ、カリから刺激が精巣を稼働させる。生成された精子は放たれるのは秒読みだった。
パンッ! パンッ! パンッ!
「
純恋は眼鏡の奥で目尻を上げ、答えを言わずに僕の唇を塞いだ。
パンッ! ドピュピュピュ、パンッ! ドピュ、パンッ! ドピュピュピュ。
刹那、ちんちんから精子が噴火した。出ている最中も純恋は舌を絡めさせ続け腰を動かし続け、僕の精子から愛を吸い出していく。
「
僕がすべて出し切った先にはいつもよりおめかしをした純恋がいた。
「この服が似合っている?」
あの時と同じ地雷系の服を着た純恋は鏡の前に立っていた。胸元の黒いリボン、特徴的な淡いピンク色、要素の一つ一つはきれいに噛み合っているが、地雷系という言葉のイメージが純恋に否定的な印象を与えていた。
ふと、純恋は思い立ってショートスカートをたくし上げた。鏡にはかすかに股の先端が映る。その先端はキラリと光っている。
「……恥っず、痴女じゃん」
だが純恋はその言葉を否定することなく、秘部に指を添わせた。