【ToLOVEる外伝】リトと美柑の秘められた日常 ―禁断の果実を食む兄妹― 作:芝刈り山
美柑不在の子供部屋のクローゼットでリトが妹の残り香を独り占めする
結城家において、美柑の部屋はリトにとってある種の聖域だった。普段、兄として自然に出入りしているはずのその空間は、美柑が不在という条件が重なった瞬間、途端に禁断の色を帯び始める。その日の午後、美柑が夕飯の買い出しに出かけたのを確認したリトは、吸い寄せられるようにして妹の部屋のドアノブに手をかけた。
「……お邪魔します」
誰もいない部屋に向かって、リトは掠れた声で呟いた。ドアを開けた瞬間、リトの鼻腔をくすぐったのは、リビングや廊下には漂っていない、美柑という一人の少女が放つ特有の「匂い」だった。清潔な石鹸の香りに、日向のような温かさと、微かな甘い体臭が混じり合った、リトの理性をじわじわと麻痺させる濃厚な芳香だ。
リトは足音を殺して部屋の奥へと進んだ。カーテンから漏れる午後の光が、整理整頓された部屋を静かに照らしている。リトの視線は、壁際に置かれたクローゼットへと向けられた。
(……開けちゃいけない。分かってるんだけど……)
自制心とは裏腹に、リトの手は吸い寄せられるようにクローゼットの扉をゆっくりと開いていた。
開かれた瞬間に溢れ出したのは、先ほどまでの部屋の匂いをさらに凝縮したような、目も眩むほどの美柑の残り香だった。リトは震える指先で、美柑がよく穿いているリネンのミニスカートに触れた。滑らかな布地の感触。それを手のひらで撫でるうちに、リトの脳内では奇妙な錯覚が起き始めた。
この布地の向こう側には、いつもあの美柑の、白く柔らかなお尻がある。
「美柑……、美柑……」
リトの喉が鳴る。視線をさらに横へずらすと、クローゼットの隣にある小さなチェストが目に入った。その一段目の引き出しが、わずかに開いている。リトは導かれるようにその引き出しを全開にした。
「っ……!!」
そこには、美柑の最も神聖な衣類――「白い綿パンツ」が、整然と並んでいた。
一点の曇りもない白。リトは磁石に吸い寄せられるように、その中の一枚を手に取った。指先に伝わる繊細な綿の肌触り。リトはそれを鼻先に押し当てた。
柔軟剤の爽やかな香りの奥に、確かに存在する――美柑という少女がその最もデリケートな場所を守るために纏う布、そこから立ち上る「命の匂い」。
リトのズボンの中は、すでに限界まで膨らみ、脈打っていた。彼は高揚に震える手で自分のズボンのチャックを下ろそうとした、その時だった。
『ただいまー。あ、リト、どこ?』
階下から、美柑の明るい声が響いた。
「――っ!?」
リトの心臓が、喉元から飛び出しそうなほど激しく跳ねた。予定よりもずっと早い帰宅。パニックに陥ったリトは、反射的にクローゼットの中に飛び込み、内側から扉を閉めた。右手には、チェストから抜き取った美柑の白い綿パンツを握りしめたまま。
暗いクローゼットの中。美柑の服に囲まれた狭い空間は、彼女の匂いで満たされていた。外からは美柑が階段を駆け上がってくる足音が聞こえる。
「あれ、いないのかな。……さっき靴あったと思ったんだけど」
美柑の声が、クローゼットのすぐ外で聞こえる。リトは息を止め、自分の鼓動が漏れないように必死で胸を抑えた。見つかったら終わりだ。しかし、その極限の恐怖が、リトの性的興奮を異常なまでに加速させた。
リトは暗闇の中で、手に持ったパンツを再び顔に押し当てた。外からは、美柑が無防備に振る舞う衣擦れの音が聞こえてくる。その背徳感が、リトの下腹部を熱く、狂おしく疼かせた。
「あ、そうだ。その前に洗濯物を取り込まなきゃ」
美柑が部屋を出ていく気配がし、階下へと去っていく。リトは安堵のあまり膝をつきそうになった。しかし、数分後――。再び足音が近づいてきた。美柑が取り込んだ洗濯物を抱えて、部屋に戻ってきたのだ。
「ふぅ……。今日は湿気が多いから、一回着替えちゃおうかな」
美柑の独り言が、扉の隙間から漏れ聞こえる。カサカサという音。美柑が「これにしよう」と予備の「白い綿パンツ」を選び取った気配がした。
「よし、これでいいや」
クローゼットの中に潜むリトの目前で、これから美柑がその場でパンツを履き替える。逃げ場のない、そして究極の「鑑賞」が始まろうとしていた。
リトは手に持った一枚のパンツを強く握りしめ、自分自身の熱い昂ぶりを抑えることすら忘れて、隙間から漏れるわずかな光に目を凝らした。