【ToLOVEる外伝】リトと美柑の秘められた日常 ―禁断の果実を食む兄妹― 作:芝刈り山
夕食を終えた結城家のリビングには、冷房の微かな稼働音と、テレビから流れるバラエティ番組のにぎやかな音声が混じり合っていた。食後のまったりとした空気が流れる中、幸恵はソファの後ろのカーペットに足を投げ出し、自分のふくらはぎを力なく叩いている。彼女の格好は、家から持参してきた薄手のTシャツに、裾が広くて柔らかい素材のパイル地のショートパンツという、極めて身軽な部屋着姿だった。
「あー……。今日、あちこち歩き回ったから、脚がパンパン。もう一歩も動けないよ……」
幸恵は顔をしかめ、自分の足首をさすっている。その真後ろでは、真美がクッションを抱きかかえ、テレビの画面に釘付けになっていた。真美は一度集中すると周りが見えなくなるタイプで、画面の中で繰り広げられるクイズ対決に夢中になり、時折小さく声を上げて笑っている。
キッチンで夕食の片付けをしていた美柑が、洗った皿を拭きながら肩越しにこちらを振り返った。
「サチ、そんなに疲れてるの? だったら、リトに揉んでもらえば? こう見えて、リトはマッサージだけは上手なんだから」
美柑のその提案に、リトは思わず持っていた麦茶のコップを落としそうになった。
「えっ……!? いや、俺がそんな、女の子の脚を揉むなんて……」
「いいじゃん! お願い、お兄さん! あたし、本当に明日の朝、筋肉痛で歩けなくなっちゃいそうなんだもん」
幸恵はリトの方へくるりと向き直ると、縋るような瞳で手を合わせた。彼女にとって、リトは親友の優しい兄であり、そこに性的な警戒心など微塵も存在しない。ただ「マッサージが上手な人」という認識でしかないのだ。
「……じゃあ、少しだけだぞ」
リトは断りきれず、幸恵の背後に回って座った。幸恵は「わーい! ありがと!」と喜び、リトの方へ両脚を投げ出すようにしてうつ伏せになる。目の前には、パイル地のショートパンツから伸びた、白く瑞々しい幸恵の生脚が横たわっていた。
リトは生唾を飲み込み、震える手で彼女の足首に触れた。
「……痛かったら言えよ」
「うん、大丈夫。あ、そこそこ……気持ちいい……」
リトが力を込めて足首からふくらはぎへと親指を滑らせると、幸恵は力を抜いてカーペットに顔を埋めた。リトの手のひらを通じて、幸恵の若い肌の弾力と、微かな熱が伝わってくる。ふくらはぎの筋肉を解すように揉み上げると、彼女は「ふふっ、くすぐったいけど……効くぅ……」と声を漏らした。
マッサージが進むにつれ、リトの視線は否応なしに上へと向かってしまう。幸恵がうつ伏せで少し腰を浮かせ気味にリラックスしているため、ショートパンツの裾にゆとりができ、大きく口を開けていた。
(――っ!?)
リトは息を止めた。
ショートパンツの広い隙間から、幸恵が履いている真っ白な綿パンツのサイドラインが、隠しようもなく露わになっていたのだ。布地が食い込む太ももの付け根の柔らかそうな質感、そしてそこから続く「聖域」の入り口。リトの手は、無意識のうちにふくらはぎから膝裏、そして太ももへと上がっていく。
「あ……そこ、お兄さん。もっと強くてもいいよ……」
幸恵の声が、少しだけ熱を帯びたように聞こえた。リトの頭の中は真っ白になり、ただ彼女の要望に応えようと必死に指を動かす。太ももの内側、指先が吸い付くような柔肌を揉みしだいていると、幸恵の身体がビクンと小さく震えた。
その時だった。
マッサージのクリームも使っていない乾いた肌同士の摩擦、あるいはリトのあまりの緊張による手汗のせいか。
膝裏から太ももの付け根へ向かって一気に力を込めて滑らせたリトの両手が、幸恵の肌の上で予期せぬ挙動を見せた。
「わ……っ!?」
勢い余ったリトの手が、ショートパンツの広すぎる裾の隙間に、吸い込まれるようにして滑り込んでしまったのだ。
抵抗を感じる間もなく、リトの左右の手のひらは、幸恵のショートパンツの中に完全に侵入した。
「あ……っ、え……?」
幸恵が小さく声を上げるが、リトはパニックで手を止めることができなかった。それどころか、滑った勢いを止めようと踏ん張った指先が、パンツのゴムを潜り抜け、直接彼女の「秘部」の周辺を包み込むようにして強く掴んでしまった。
リトの中指と人差し指が、綿パンツの奥に隠された、熱く湿った感触に触れる。
そこは、まだ大人の階段を登り始めたばかりの、驚くほど柔らかく、繊細な場所だった。
(やばい、抜かなきゃ……っ!)
そう思えば思うほど、指先は幸恵の股間の熱に翻弄される。リトが慌てて手を引こうとした動きが、結果として、彼女の最も敏感な部分を深く、執拗に揉みしだくような形になってしまった。
「ん、んんっ……! あ、あああ……っ!」
幸恵の口から、今まで聞いたこともないような艶めかしい声が漏れた。
彼女はリトの指が与える予期せぬ、そして暴力的なまでの快楽に、思考を停止させた。うつ伏せのまま、カーペットを掴む指先に力がこもり、背中が弓なりに反り返る。
「お、お兄さん……な、なに……これ……っ、あ、あ、あああぁ……ッ!!」
リトの指先が、幸恵の秘部の筋をなぞるように深く沈み込んだ。
幸恵は自分の身に何が起きているのか、それが「マッサージ」の範疇を逸脱していることさえ、快感の激流の中で理解できなくなっていた。ただ、リトの手のひらから伝わる熱と、執拗な刺激が、彼女の幼い身体を内部から焼き尽くしていく。
幸恵の腰が激しく浮き上がり、何度もリトの手のひらを押し潰すようにして痙攣した。
「あああああぁぁぁ……っ、ふ、あぁぁぁ……!!」
短い絶叫と共に、幸恵の身体から力が抜け、そのままカーペットに沈み込んだ。
彼女は、夢か現か分からぬまま、人生で初めての「絶頂」という深淵に叩き込まれたのだ。
リトは、自分の指先に残る熱く湿った感触に戦慄し、慌てて手をショートパンツの中から引き抜いた。幸恵は顔を真っ赤にし、荒い息を吐きながら、焦点の定まらない目で虚空を見つめている。
その時、ずっとテレビに夢中だった真美が、ようやくこちらを振り返った。
「あれ、サチ、終わったの? ……なんだか、すっごく顔が赤いけど、大丈夫?」
真美は、親友が今しがた「果てた」ことなど微塵も疑っていない。ただ、リトのマッサージがよほど効いたのだと解釈し、太陽のような無垢な笑みを向けた。
「マッサージが気持ちよくて良かったね、サチ。お兄さん、本当に上手なんだね」
真美のあまりに清らかな言葉が、リトの胸を罪悪感で刺す。
幸恵は、何とか呼吸を整えると、震える声で「う、うん……。すごかった、よ……」とだけ答えた。彼女自身、何が起きたのか整理できていないが、股間に残るじんじんとした痺れと、パンツのクロッチ部分に広がる確かな湿り気が、先ほどの出来事が現実であることを告げていた。
キッチンの方では、洗い物を終えた美柑が、タオルで手を拭きながらその様子を冷ややかに、だが熱っぽく見つめていた。
(リト……。あんなに夢中になって、サチの中にまで指を入れて……)
美柑は、兄が親友を「開発」してしまった瞬間を、一部始終見ていた。
美柑はリトに近づくと、幸恵と真美には見えない角度で、リトの耳元に唇を寄せた。
「リト、お疲れ様。……指、サチの匂いが染み付いてるわよ。あとで、私にも『マッサージ』、してくれるわよね?」
美柑の瞳には、嫉妬と愛欲が混ざり合った、昏い炎が宿っていた。
リトは自分の指先を見つめ、立ち上る少女の香りに、さらなる目眩を覚えるのだった。