【ToLOVEる外伝】リトと美柑の秘められた日常 ―禁断の果実を食む兄妹― 作:芝刈り山
夏の強烈な陽光が、古い和風旅館の長い廊下に眩しい格子模様を描き出していた。波の音が遠くから規則正しく響き、潮の香りが微風に乗って建物の隅々にまで入り込んでいる。
結城リトは、ボランティアの高校生助手として、この臨海学校に同行していた。午前中のプログラムは大広間での「夏休み学習会」。広い畳の部屋には、六年生の児童たちが机を並べ、それぞれの宿題やドリルと格闘している。
「ううーん……。お兄さーん、もう無理。頭が熱くなって爆発しそうだよ……」
リトの袖を弱々しく引っ張ったのは、美柑の親友である幸恵だった。彼女は算数のドリルを広げたまま、完全に動きが止まっている。隣に座る真美も、鉛筆を置いたまま、窓の外の青い海を恨めしそうに眺めていた。
「お兄さん、私の方も。漢字の書き取りなんて、この暑いのにやってられないよ。ねえ、ちょっと休憩させて?」
リトは困ったように頬を掻き、周囲を見渡した。引率の植松先生は大広間の前方で別の生徒の指導に当たっており、こちらには気づいていない。
「しょうがないな、二人とも。でも、ここで騒ぐと他の子の迷惑になっちゃうから……。よし、廊下に出て少し風に当たろうか」
リトがそう提案すると、二人の少女の顔が一気に輝いた。リトは二人を連れて、大広間の裏手にある、今は使われていない小さな個室――茶室のような落ち着いた空間――へと移動した。
「ふう、ここは涼しいね」
幸恵が畳の上に大の字になって寝転ぶ。真美もその隣に座り込み、首元のボタンを一つ外して団扇で自分を仰ぎ始めた。
「美柑のお兄さん、ありがとう。やっぱりお兄さんは優しいね」
真美が上目遣いでリトを見つめる。二人の少女にとって、リトは憧れの「美柑の優しいお兄さん」だ。以前、結城家に泊まりに行った際、リトに体の凝りをほぐしてもらった時の、あのえも言われぬ心地よさが彼女たちの脳裏には深く刻まれていた。
「あ、そうだ! お兄さん、あの時みたいにマッサージしてよ。そうすれば、頭もスッキリして、また勉強頑張れる気がする!」
幸恵が起き上がり、期待に満ちた瞳をリトに向けた。
「マッサージ? まあ、それくらいならいいけど……。幸恵ちゃん、どこが凝ってるんだい?」
「んー、ここ! 太ももの付け根のあたりが、なんだか重だるいの」
幸恵は短い体操着のズボンの裾を捲り上げ、白く瑞々しい太ももを惜しげもなくリトの前に差し出した。高校生のリトにとって、小学生とはいえ異性の肌に触れるのは勇気がいることだが、彼女たちの無邪気な瞳には邪悪な意図など微塵も感じられない。
「わかった。じゃあ、少しだけだよ。幸恵ちゃん、リラックスして」
リトは幸恵の膝のあたりに手を置き、ゆっくりと付け根に向かって掌を滑らせた。
「ひゃっ……! あ、お兄さんの手、あったかい……」
幸恵の小さな身体がビクンと跳ねる。リトの大きな掌が、自分の柔らかい肉を包み込み、ゆっくりと圧をかけていく。以前、家でやってもらった時よりも、リトの手つきはどこか確信に満ちており、幸恵のデリケートな場所のすぐ近くまで指先が忍び寄る。
「……ここかな?」
リトが太ももの付け根のリンパが集まるあたりを、親指で円を描くように優しく、けれど執拗にマッサージし始めた。
「あ……ん、あ、あ……っ」
幸恵の喉から、聞いたこともないような甘い声が漏れた。彼女自身、何が起きているのか分からなかった。ただ、リトの手が触れている場所から、熱い電流のようなものが全身に走り、特にお腹の下の方がジーンと痺れるような感覚に襲われていた。
「幸恵ちゃん、痛いかい?」
「ううん、痛くない……。痛くないけど、なんだか……すごく、変。お兄さん、もっと……そこ、もっと強く……っ」
幸恵は無意識のうちに脚を大きく開き、リトの手を自分の中心部へと誘うように腰を動かした。リトの指先が、幸恵の薄い綿のパンツのすぐ隣、最も柔らかい部分を何度も何度も撫で上げる。
「あ、あ、あああっ! お兄さん、お兄さん! なんだか、きちゃう、何かが出ちゃうよ……っ!」
幸恵の瞳が潤み、視線が定まらなくなる。彼女はリトに絶頂させられていることに気づいていない。ただ、かつてないほどの凄まじい「気持ちよさ」の波が自分を飲み込もうとしていることに、恐怖と歓喜が混ざり合った表情を見せた。
「っ、はぁあああああんっ!!」
幸恵の身体が弓なりに反り、数秒間硬直した後、ふにゃふにゃと畳の上に崩れ落ちた。彼女の呼吸は激しく乱れ、小さな胸が大きく上下している。
「ふぅ……ふぅ……。お兄さん、すごかった……。頭の中が真っ白になっちゃった……」
幸恵は頬を真っ赤に染め、放心したように天井を見上げている。彼女にとって、これはあくまで「最高に気持ちいいマッサージ」の結果でしかなかった。
「次は私! 私もマッサージして、お兄さん!」
それを見ていた真美が、我慢できないといった様子でリトに詰め寄った。彼女は幸恵が受けた「何か」を自分も味わいたいと、本能的に切望していた。
「真美ちゃん、君もかい?」
「うん! 私は、ここ。胸のあたりが、なんだかドキドキして苦しいの」
真美はリトの前に座り直し、Tシャツを少し持ち上げて、まだ膨らみ始めたばかりの蕾のような胸を強調した。
「わかった。真美ちゃん、深呼吸して……」
リトは真美の背中に手を回し、もう片方の手で彼女の胸の周辺をほぐし始めた。掌が小さな膨らみを優しく覆い、指先がその頂点をかすめる。
「ん、っ……。あ、お兄さんの指……当たってる……」
真美の身体が熱を帯び、リトのTシャツにまでその熱気が伝わってくる。リトは真美の鎖骨から胸元にかけて、指先でピアノを弾くように細かく、けれど丹念に刺激を加えていった。
「あ、あ……あ、んっ! お兄さん、そこ……そこダメ、あ、あ……っ!」
真美はリトの肩に顔を埋め、小さな手でリトの腕を強く掴んだ。リトの手つきは次第に大胆になり、Tシャツの上から彼女の胸の突起を親指で執拗にいじり倒した。
「あ、あ……お兄さん、お兄さん! あ、ああああっ、きた、きたぁあああ!!」
真美もまた、幸恵と同じように、激しい衝撃と共に意識を快楽の彼方へと飛ばされた。全身の力が抜け、リトの胸の中に倒れ込む。彼女の口元からは、透明な唾液が一筋零れていた。
二人の少女は、しばらくの間、個室の静寂の中で荒い息を整えていた。彼女たちの心には、自分たちの身体をこんなにも不思議で幸せな気持ちにしてくれたリトへの、純粋で巨大な「感謝」だけが渦巻いていた。
「……ふう。お兄さん、本当にありがとう。私、いつかお礼をしたいな」
幸恵がリトの腕に頬を寄せ、甘えるように言った。
「私もお礼がしたい。お兄さんは、私たちの特別な王子様だもん。美柑が羨ましいな……。あ、でも、これは三人だけの秘密だね?」
真美もいたずらっぽく微笑み、人差し指を唇に当てた。
リトは、自分が二人の少女を絶頂へと導いた自覚はあったが、彼女たちがそれを「高度なマッサージ」として心から感謝している様子を見て、少しの罪悪感と、それを上回るほどの愛おしさを感じずにはいられなかった。
「ああ、秘密だね。……さあ、スッキリしたなら大広間に戻ろうか。植松先生に叱られちゃうからね」
「はーい!」
二人の少女は、先ほどまでの倦怠感が嘘のように、弾けるような笑顔で立ち上がった。彼女たちは、自分たちの内側がリトの与えた熱で今も疼いていることに気づかないふりをしながら、愛おしい「お兄さん」の後に続いて、夏の光が溢れる廊下へと駆け出していった。