【ToLOVEる外伝】リトと美柑の秘められた日常 ―禁断の果実を食む兄妹― 作:芝刈り山
養護教諭の三村に弄ばれ、白濁をその美貌にぶちまけたリトが、心地よい疲労感の中で眠りに落ちてから数時間が経過していた。
旅館の廊下は、深夜特有の重苦しい静寂に支配されている。非常口の緑色のライトが、古びた絨毯に不気味な影を落としていた。
その静寂を、パタパタという頼りない足音が乱した。
美柑だった。彼女は昼間の肝試しや、その後のリトとの密会、さらには佐藤たちとの狂乱の入浴による興奮が冷めやらず、浅い眠りの中で尿意を催し、半分寝ぼけた状態でトイレへと向かっていた。
「……ん、ふぅ……。リト……」
夢と現実の境界にいる彼女の意識は、まだリトの熱い感触を求めて彷徨っている。パジャマの下は、先ほどまで布団の中で自らを慰めていたせいで、ぐっしょりと蜜に濡れていた。
角を曲がったところで、美柑の前に大きな影が立ちはだかった。
「おや……、結城くんじゃないか。こんな時間にどうしたのかね」
鋭い瞳を光らせ、厳格な表情で立っていたのは、学年主任の植松先生だった。彼は夜間の見回りを装いながら、実際には修学旅行の際に執着した「美柑の匂い」を求めて、彼女たちの部屋の付近を徘徊していたのだ。
寝ぼけている美柑の視界には、植松の姿が、修学旅行で自分を「教育」し、パンツの記名を確認されたあの日の「絶対的な支配者」として映り込んだ。
「あ……先生……。はい、これ……今度はちゃんと、名前、書いてあります……」
美柑は夢遊病者のような虚ろな瞳で、パジャマのズボンの中に手を滑り込ませた。そして、あろうことか、今しがたまで自分の秘部を包み、愛液をたっぷりと吸い込んだばかりの真っ白な綿パンツを、その場でシュルリと脱ぎ捨てたのである。
「え……っ、結城くん!?」
植松は驚愕に目を見開いた。美柑は一言も発さず、まだ温もりの残るその「白」を植松の掌に押し付けると、再びふらふらとした足取りで、トイレへの方へと歩いていった。
一人、暗い廊下に取り残された植松は、手の中にある布地の重みと熱、そして鼻を突くような強烈な少女の蜜の匂いに、全身の血液が沸騰するのを感じた。
「ああ……結城美柑……。君という子は……っ!」
植松は周囲に誰もいないことを確認すると、狂ったようにそのパンツを顔に押し当てた。
「……はぁっ、はぁ……! この匂いだ、この、生命の根源のような……!」
彼は膝をつき、ズボンのチャックを下ろすと、美柑のパンツを自らの顔に押し付けながら、激しく手を動かし始めた。数ヶ月間、禁欲と妄想を繰り返してきた彼の欲望は、本物の「獲物」を前にして、ダムが決壊するように溢れ出した。
「っ、美柑……! 私の、私のものだ……っ!!」
ドクドクと、植松の欲望が廊下の絨毯を白く汚していく。彼は廊下の隅で、教師としてのプライドも理性もすべて投げ打ち、一人の情けない獣となって絶頂した。
しかし、その醜態を、少し離れた柱の影から見つめる冷ややかな視線があった。
「……相変わらずね、植松先生」
湯上がりで薄手のガウンを羽織った三村先生だった。彼女は、先ほど自分がリトから絞り取った「若さ」の余韻を噛み締めていたところだったが、目の前で小学生の教え子のパンツに耽溺する同僚の姿を見て、激しい嫌悪感と、それ以上の「嫉妬」に突き動かされた。
三村は音もなく植松に歩み寄り、賢者タイムで呆然としている彼の頭を、スリッパの音を響かせて踏みつけた。
「ひ……三村先生!? どうしてここに……」
「汚らわしいわね。そんな子供の布切れ一つで、そんなに満足なの?」
三村は植松の手から、美柑のパンツをひったくった。そして、怯える植松の襟首を掴み、近くの空き部屋へと引きずり込んだ。
「……三村、先生……何を……」
「欲求不満なんでしょ? 私が『本物の女』の味を、もう一度思い出させてあげるわ。……その代わり、あなたの頭の中にある美柑さんの記憶、すべて私が塗り潰してあげる」
三村はガウンを脱ぎ捨て、全裸になった。
二人の間に流れるのは、愛情など微塵もない、剥き出しの嫉妬と執着だった。
植松は三村を組み伏せ、彼女の豊かな胸を噛むように貪った。三村もまた、植松の背中に爪を立て、リトの若々しい突き上げを思い出しながら、それに対抗するように腰を振った。
「あ、ああああ……っ! 美柑……美柑……っ!!」
「リト……っ、もっと……もっと激しくなさいっ!!」
二人は互いに別の相手の名を心の中で叫びながら、互いの肉体を激しくぶつけ合った。植松は三村の成熟した肉体に美柑の幻影を求め、三村は植松の暴力的な動きの中に、リトへの支配欲をぶつけていた。
激しい交わりが終わり、部屋には二人の荒い呼吸だけが残った。
植松は精根尽き果てて横たわり、三村は冷めた手付きでガウンを羽織り直した。
彼女は、先ほど奪い取った美柑のパンツを手に取ると、一瞬だけ慈しむように見つめ、次の瞬間にはゴミでも捨てるように、廊下の絨毯の上にポイと放置した。
「……これは、あの子に返してあげましょう。明日の朝、どんな顔でこれを見つけるかしらね」
三村は植松を一瞥もせず、夜の闇へと消えていった。
同じ頃、トイレの個室から出て目が覚めた美柑は、自分がノーパンであること、そして大切な「リトへのお供え物」を植松に渡してしまったことに気づき、顔を真っ赤にしていた。
(……どうしよう。私、何てことを……。でも、リトに、会いたい……。今すぐ……)
美柑は、今度ははっきりと自分の意志で、廊下へと踏み出した。目的地は、リトが一人で寝ているはずのボランティア控室だった。
廊下の隅には、植松と三村の嫉妬にまみれた「白いパンツ」が、主の帰りを待つように静かに横たわっていた。
臨海学校の夜は、まだ終わらない。美柑の足音は、愛しいリトの部屋の前でピタリと止まった。