【ToLOVEる外伝】リトと美柑の秘められた日常 ―禁断の果実を食む兄妹― 作:芝刈り山
美柑は、兄の最近の様子がおかしいことに、実はずいぶん前から気づいていた。
洗濯物を畳んでいるとき、ふと背後に感じる熱い視線。クローゼットの整理をしている最中に、廊下から聞こえてくる不自然に大きな足音。そして何より、リトが自分と目を合わせる瞬間の、あの逃げるような、それでいて何かを激しく求めているような、湿り気を帯びた瞳。
(リト……。また私のパンツのこと、考えてるんでしょ?)
美柑はそれを不快に思うどころか、むしろ奇妙な充足感と愛おしさを覚えていた。自分という存在が、大好きな兄をこれほどまでに狂わせ、理性を揺さぶっている。その事実が、美柑の小さく未熟な胸の奥を、くすぐったいような熱さで満たしていた。
ある日の夕方、結城家には二人きりの時間が流れていた。浴室からはお湯が溜まっていく「ゴーッ」という低い音が響いている。美柑はリビングのソファに腰掛け、テレビを見るふりをしながら、隣で落ち着きなく雑誌をめくっているリトの横顔を盗み見た。
リトの視線は、無意識のうちに美柑の膝元へと向けられている。今日の美柑は、裾がふんわりと広がるフレアスカートを穿いていた。座っている姿勢のせいで、細い太ももが半分ほど露わになっている。
美柑は、ふと思いついたいたずら心と、自分の中に溜まっていた熱に身を任せ、少女特有の少し背伸びしたようなトーンで声をかけた。
「ねえ、リト。……そんなに気になるなら、スカートの中に潜ってみる?」
リトは心臓が跳ねるほど激しく肩を揺らした。顔は瞬く間に耳の付け根まで真っ赤に染まる。いつもの彼なら慌てふためくはずだったが、今のリトは違った。
「……いいの、美柑?」
リトの瞳には、明確な意志と渇望が宿っていた。予想外の反応に、今度は美柑の方が焦りを感じた。ドクン、と心臓が早鐘を打つ。冗談のつもりだった言葉が、一気に現実の背徳へと引きずり込まれていく。
「え……、あ、……う、うん。……いいよ」
美柑は震える手で自分のスカートの裾を持ち上げた。リトは迷うことなく、自ら膝をつき、美柑の股間の下へと這い入った。
視界が遮られ、暗い布の天幕が二人を包み込む。これまでの事故とは違う、二人だけの合意の上で成立した、静かで濃密な「隠れん坊」の空間。
「あ……っ……」
美柑の柔らかな肌に、リトの熱い吐息がかかる。リトは目の前に広がる「白い綿パンツ」を前に、感極まったようなため息を漏らした。彼はそのまま、自分の顔をその「白」に埋めた。
美柑は上からスカートをそっと持ち上げ、中の様子を伺った。兄が自分の股間に顔を押し付けている。てっきり、自分自身の「体」に興味があるのだと思っていた美柑だったが、リトの行動はもっと純粋で、病的なほど一途だった。
リトは美柑の肌そのものよりも、彼女が穿いている「白い綿パンツ」を、まるで壊れやすい宝物でも扱うような手つきで愛でていた。
「リト……、くすぐったいよ……。……そんなに、パンツが珍しいの?」
「美柑……。これ……。これ、すごく……すごいよ……」
リトの震える指先が、パンツのウエストゴムや、脚の付け根の柔らかな縁をなぞる。美柑も、その異常なまでの熱情に当てられ、下腹部がじりじりと熱くなってくるのを感じた。
「……リト。ちょっと……。……ちょっと熱くなってきたから、パンツ、ずらすよ」
美柑はそう言うと、自ら腰を浮かせ、穿いていた白い綿パンツを膝のあたりまで、スルスルと引き下げた。そこには無垢で滑らかな、美柑の最も神聖な場所が露わになった。しかし、リトの頭は美柑の動きに合わせて、膝の方へと移動した。
彼は、膝に留まっている「脱ぎかけのパンツ」に、再び夢中になったのだ。
リトはパンツを手に取ると、その内側を執拗に観察し始めた。布が肌に密着していた証、わずかに温もりと湿り気を帯びたクロッチの裏側。リトはそこに鼻を近づけ、深く、深く、その匂いを吸い込んだ。
「はぁ、……はぁ、……美柑……。この裏側……。……美柑の温もりが、全部ここに詰まってるんだね……」
「っ……あ……っ」
リトが、パンツのクロッチ部分を、慈しむように舌でなぞり始めた。直接肌に触れられているわけではない。しかし、自分の一部であった布地を、兄が懸命に求めている。その光景は、美柑の幼い精神を激しくかき乱した。まるで、自分の内側を直接リトに触れられているような、不思議な一体感。
「リト……。……変なことしてる。……そんな、汚いのに……っ」
「汚くなんてないよ! 美柑、これはただのパンツじゃないんだ。……これは美柑の分身で、美柑の命が染み付いた、世界で一番尊いものなんだよ……!」
リトの真っ直ぐすぎる、歪んだ愛情の告白。それを受けた美柑は、羞恥心を超えた場所で、自分をこれほどまでに求めてくれる兄が、たまらなく愛おしく見えた。
「……リトって、本当に……。……本当に、私のことが好きなんだね」
美柑はリトの頭を、スカートの上から優しく撫でた。膝にパンツを引っ掛けたまま、秘部を晒している無防備な自分。そして、その足元で、脱ぎかけのパンツを抱きしめている兄。
「……わかったよ、リト。……それじゃ、そのパンツ、ここで脱いであげる」
美柑は覚悟を決めた。それは単なる脱衣ではなく、自分の「分身」を、正式に兄へと託すための、神聖な儀式。
美柑の小さな指が、膝にかかった白い綿パンツへと伸びた。